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辻谷さん、楽しそう・・・ |
アニメ第101回放送2003年2月17日 「あれから七年目のなごり雪」 ☆ ☆ ☆ 弥勒の思い出話で始まる冒頭部分、しかも弥勒と珊瑚の2人っきり。 いいなあと思ってみていたら、突然いつものパターンですか。 アニメを見ていると、必ず「やり過ぎ」という言葉が頭に浮かんでくる。 それでも怒涛のオリジナルの中では、芯の通った作品かもしれない。 ただ前回も書いたが、なぜこの話を101話に持ってきたのだろうか。 100話を「悪夢の真実ー」で締めて、101話からきり良く七人隊に突入すれば良 かったのに、と思うのは素人考え? ただ、これだけ続いたオリジナルに収めるよりも、時期的にはいつ入れてもいい話だ から、原作と原作の合間にぽんと入れた方がおもしろさが際立つと思うのだが。 それでも前回の9%台に比べてこの視聴率。 弥勒効果と呼んでおこう。 犬夜叉の口から「有象無象」なんて言葉が飛び出してきたのにも驚いたが、「気付け 薬」はプレステ仕様。 犬夜叉を野良犬呼ばわりする小雪もまた、雪妖怪ならぬ山犬妖怪そのものだし。 なかじっか四魂のかけらにこだわったばかりに、ものすごく中途半端なこの妖怪。 どこまでもシリアスに、どこまでも無念の思いから雪女へと絞った方が見ごたえある 作品になり得たのではないかと思うととても残念。 山犬妖怪パターンよりも、無女パターンの方が、恨みつらみがより迫る気がする。 今回の感想、タイトルどおりの「辻谷さん、楽しそう・・・。」ただそれだけ・・ ・。 かえって凶骨&鋼牙登場の予告がおもしろかった。 あの凶骨に会い、煉骨の寺に行き、とわけのわからぬ目立ちたがりやの?和尚とその 弟子。 晴海や無双に比べてなんてハッピーな人達、と思っていたらいつのまにか消 えてた彼らがまず登場。 予告ではいかにも重要人物っぽく映っているのがおかしい。(笑) CDドラマに出て来てくれなかった郷里凶骨も登場、鋼牙も声と共に間抜けっぽいペン ギン走りを見せてくれる。 あの時の、「やった!七人隊だ!」と舞い上がった気持ちが蘇る。 それにしても素敵だった、凶骨。 どうしてCDドラマに出てくれなかったんだろう・・・。 ☆ ☆ ☆ 私がサイトを立ち上げたのは、すでに「猿神様の三精霊」から「アイツと彼のお見舞 い対決」などが放映されてた頃でした。 その時期、「時代を越えた少女と封印された少年」の感想を書き始め、今回でやっと 追いつきました。 次回の「亡霊に襲われた妖狼族」からは、リアルタイムで感想書いてます。 正直、ここまで続けることができるとは思ってなかったので、ほっとしています。 同時に最近は、感想書くのが辛くて大変でした。 楽しめないオリジナル、楽しめないアニメがほんと多かったです。 そんな自分に落ち込んで、何度やめようと思ったことか・・・。 それでもなんとか続けてこれました。 やっぱり好きなんでしょうね、アニメも原作も映画も全て「犬夜叉」だから。 これからは少し楽になるかな・・・? などと書きながら「金田一少年の事件簿」見てたら、なんだか聞き覚えのある声が。 あらら、かごめのママがこんなところに。 工藤新一のライバル怪盗キッドのような存在の、怪盗紳士(女性)。 つまり金田一君のライバルなんですね。 しかも七瀬美雪=草太だから、親子競演とも言える。 「犬夜叉」で、鋼牙とママが出会うことはないだろうけど、「あんときはどうも」とかやってるんでしょうかね(笑)。 (2004年2月28日の日記)
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七人隊推参 〜凶骨登場 |
アニメ第102回放送2003年2月24日 「亡霊に襲われた妖狼族」 原作少年サンデー2001年9月26日(43号)第234話「亡霊」 原作少年サンデー2001年10月3日(44号)第235話「凶骨」 ☆ ☆ ☆ 猿神様に丑寅の方角について教えてもらってから、2ヶ月もたって、ようやく危機感に目覚めた犬夜叉達。 琥珀の冒頭挿入シーンは良かったが、それでもいささか唐突感は否めない。 菖蒲のオリジナルシーンを入れて随分長いプロローグだったが、狼も老齢になると人間語を話せるようになるのだろうか。 待ちに待っていた凶骨登場ですでに涙目。 原作登場時はほとんど印象になかった凶骨もこれだけ焦らされるとほとんど白馬に乗った王子様状態。 血走った目がセクシーで、カメラ目線もバッチリ決まっていた。 鋼牙との戦闘シーンもスピード感に溢れ、鉄球まで使ってたっぷり楽しませてくれた。 本編に入ってからはおおむね原作どおりで好感が持てたが、突っ込みどころも少し。 凶骨の体がいやに大きいのは四魂のかけらのせいかと思っていたら「恨みを抱えて死んだ亡者が変化した。」と弥勒の解説が入った。 これにはなんだか違和感。 それから鋼牙が凶骨を倒したと思ってから、かけらを取りもしないで背を向けるのは菖蒲再登場のための布石だろうが、プロの戦士としての鋼牙らしからぬ振る舞いなど、まあこれは私が鋼牙ファンだからであろうが、ちょっと気になった。 蛇骨に関してはどう聞いても女性? 女性が少年?を演じていると言うよりは、女性そのものでこれは見ていくうちに慣れるものだろうか。 ただでさえ期待が大きかったのに凶骨の声があまりにも素晴らしすぎたから余計蛇骨に期待してしまったのか。 私としては変更をお願いしたい。 今回はとにかく初心に返った製作側の気概、勢い、「犬夜叉」への愛着といったものが一気に爆発したような気がする。 そのためにこれまでのオリジナルが手抜きになったとまでは言わないが、やはり入れ込み方に差が出るのは仕方のないことだろう。 今日の七人隊、挿入シーンを差し引いても90点。 これからの七人隊に対する期待度も200%に跳ね上がった。 (2003年2月24日の日記)
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3月3日は蛇骨の日 |
アニメ第103回放送2003年3月3日 「よみがえった七人隊」 原作少年サンデー2001年10月10日(45号)第236話「七人隊」 原作少年サンデー2001年10月17日(46号)第237話「蛇骨」 ☆ ☆ ☆ 待ちに待ってた蛇骨の登場。 オリジナルシーンは、 1 原作で端役だった凶骨目撃者の僧侶と弟子が、名前まで与えられ、どうやら煉 骨が登場する寺を訪れるらしいこと。 2 珊瑚と琥珀の再会シーン(おまけが霧骨)と、珊瑚が琥珀を通じて奈落が七人 隊を蘇らせたことを説明するところ。 3 蛇骨と討伐隊の戦闘に鉄砲(火縄銃)が登場すること。 4 生きていた頃の七人隊の活躍? の3箇所。 1は、原作の流れからしてこの僧侶たち、悲劇的な運命をたどる事になりそうだがおもしろいオリジナルだと思った。 案外のほほんとしたこのコンビ、ここでも命からがら逃げ出してくれたら、製作側に拍手喝采を送るのだが。 2の珊瑚と琥珀の再会、邪魔ではないが余計な気がする。 七人隊の蘇った理由を珊瑚に語らせるためだろうが、原作ではいちいち説明はしていない。 説明してはいないが、読んでいくうちに奈落の仕業であることが自然にわかるようになっている。 せっかくの犬夜叉vs蛇骨のスピーディーな戦闘シーンが、断ち切られてしまった。 これは残念。 3の鉄砲について。 鉄砲が初めて日本にお目見えしたのは1543年。 種子島に漂着したポルトガル人が持っていた物で、領主島津時堯(ときたか)が買い上げ、研究を重ねて翌年には初めての国産の火縄銃が誕生する。 1体1で切り結ぶ当時の戦闘から抜け出し、鉄砲隊を作って戦国時代を駆け上がった先駆者があの織田信長である。 4の生きている七人隊は秀逸。 原作2話をアニメ1話にまとめるために入るオリジナルだろうが、総じて成功していると言えるのではないだろうか。 それ以外はあきれるほど原作に忠実。 七人塚が「ありがたい霊山の麓」に建てられたと言うところは興味深い。 蛇骨の弥勒に対して「ヒーヒー言わしてみてーっ。」の台詞のカットは残念だが、仕方がないだろう。 ひとつ気になるのが犬夜叉が「鉄砲」と言うときの言い方。 「テスト」の時もそうだが、ちょっとわざとらしい。 ところで蛇骨の仕込み刀。 「仕込み刀」と言っているが、仕込み刀とは普通珊瑚が腕に隠していたような(奈落に鉄砕牙を届けに行った時登場する)、あるいは座頭市が杖の中に仕込んでいたような刀をさす。 蛇骨のようなこれみよがしの?刀、はたして存在するのだろうか、調べてみたが出てこない。 鎖鎌、分銅などは見ることができたが。 仕込み刀について調べていておもしろかったこと。 室町時代以前までは、騎馬状態で戦うことが多かったせいか、刀は斬るだけでなく馬上から突いたり薙ぎ払ったりすることも必要だったので反りが深く、三尺(約90センチ)以上もある「大太刀」も珍しくなかったが、戦国時代に入って短めで反りの 浅い刀が主流になったらしい。 蛇骨の女声、女性と言う先入観が抜けないせいかなかなか慣れない。 今日も慣れなかった。 それでも先週の鋼牙vs凶骨戦に負けないスピーディーな戦闘シーンは圧巻だった。 最後に弥勒の「有象無象」という言葉、仏教用語で「この世にある有形無形(形のある物ない物)全てのもの」の意味だが、価値のない物という意味も含むので、いわゆる(雑魚がつく)妖怪の意味だろう。 だが実際湧き出てきたのは、奈落によって蘇らせられたとんでもない代物だった。 犬夜叉達には悪いが奈落に感謝、である。 (2003年3月3日の日記)
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霧骨登場、霧骨退場 |
アニメ第104回放送2003年3月10日 「しのびよる毒使い 霧骨 」 原作少年サンデー2001年10月24日(47号)第238話「毒の煙」 原作少年サンデー2001年10月31日(48号)第239話「霧骨」 原作少年サンデー2001年11月7日(49号)第240話「奈落を追う者」 ☆ ☆ ☆ 蛇骨は完全に「セクシーなお姉さま」としてのキャラが確定してしまったような気がする。 女性だと思って見れば台詞も行動も全く違和感ないし、犬夜叉を引き寄せるために、胸元をはだけるオリジナルシーンなどには爆笑してしまった。 七宝どんぐりも予告を見た時はどうなることかと思ったが、これならかえってうけたのではないかと思う。 忘れるところだった、今日の主役は満天霧骨。 七宝のつぶし独楽を再び?くらっていたが、満天のビデオを見直してみたら、満天の時は右側から独楽を飛ばしていた。 今日の霧骨は左側からだったがおんなじポーズ。 殺生丸にも「なんだ?」から「だれだ?」と人間扱いしてもらえたし「負けて悔いなし!」 祝言はまあ無難にまとめたと思う。 霧骨もうまくキャラを膨らませていたのではないか。 仕様もない踊りも手ぬぐいもご愛嬌、おもしろかった。 殺生丸も細かいところにこだわるやつだと思うが、アニメでは奈落の去った方向を知っているのだから、こうするしかないだろう。 残念だったのは、弥勒の「すまん・・・ 犬夜叉・・・」 珊瑚ファンに気を使ったのか、かごめとの間には相当の距離感があった。 煉骨は声だけ聞くとなんだかいい人。 お寺といえば、オリジナルで逃げ出した僧侶と弟子は一体どうなってしまったのだろう。 あれだけ盛り上げておいて、一緒に焼け死んでしまったとは考えにくいが。 とにかくアニメ自体がおもしろいので、大甘採点も見逃していただきたい。 これで視聴率が上がれば言うことなしだが・・・。 七人隊は全滅したが、蛮骨にはせめて蛇骨&睡骨だけでも四魂のかけらを再利用して生き返らせて欲しかった。 それとも四魂のかけらで命を蘇らせるのは1度きり、という高橋先生と奈落サイドのお約束でもあったのだろうか。 最近思うこと。 初期の「犬夜叉」は次から次へと新手の妖怪が登場してそれなりに調べがいもあったが、最近は同じキャラで話をつなげているので考察日記が非常に書きにくい。 今後どんな風に書いていったらいいのだろうか・・・。 (2003年3月10日の日記)
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大甘ベールもはげかけて・・・ |
アニメ第105回放送2003年3月17日 「不気味な鋼の重装備」 原作少年サンデー2001年11月14日(50号)第241話「銀骨」 原作少年サンデー2001年11月21日(51号)第242話「煉骨の寺」 ☆ ☆ ☆ いつの間にか寺を乗っ取った「見かけはいい人、声もいい人」煉骨は蛇骨に鋼牙を襲うことを命令し(ここでは出てこないが)、霧骨の毒にやられたかごめ達を連れて逃げる犬夜叉一行は銀骨に遭遇する。 どうやら何事もなく寺を出たわけのわからない2人連れは今度は銀骨に会い、またまた逃げ出す。 この調子で睡骨の村に現れ、蛮骨が襲う城にも現れるのだろうか。 七人隊、1人1人のキャラはとても良いと思うが蛇骨は過度の演出がちょっと鼻につく。 銀骨は地念児と同一の声優さんとは思えないほど雰囲気が変わっていた。 ちょっと気を抜くと人の良さがにじんでしまうのがとてもおかしい。 冥加の温泉妄想などは私などは思い切り引いてしまうのだが、子供たちはこういうところで喜ぶんだろうなあと哀しく観た。 今回は弥勒と珊瑚は台詞がなく犬夜叉、七宝、かごめのみだったが台詞が原作より多いということだけではなく、うるささを感じてしまうのは私だけだろうか。 それだけにいっそう七人隊の新鮮味が際立つように感じるのだが。 とは言え新キャラがいいからといって、面白いとは限らないことを痛感するエピソードとなってしまった。 寺への退避の前の洞窟も無用な引き延ばしにしか思えない。 銀骨相手に苦戦しすぎの犬夜叉にもなんだかがっかり。 余談だが今回の犬夜叉、うなり声のほかに「ワンワン!」と吠えて?いるように聞こえ、食事中だったが吹き出してしまうところだった。 もうひとつ、麻薬の匂いを嗅ぎわけるかごめ、君は一体・・・。 前回の霧骨、視聴率が11%台(11.5% 8位)に落ち込んでいた。 視聴率にこだわるつもりはないが、せっかく七人隊だからと戻ってきた視聴者が、再び離れてしまうような内容では哀しすぎる。 何度も書いた、原作に忠実な、硬派のアニメを望む。 それでもしばらくのアニメ「犬夜叉」お休みは寂しい。 (2003年3月17日の日記)
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絶体絶命 |
アニメ第106回放送年4月14日 「 かごめ、弥勒、珊瑚、絶体絶命」 原作少年サンデー2001年11月28日(52号)第243話「七人隊の臭い」 原作少年サンデー2001年12月5日(1号)第244話「仲間の命」 ☆ ☆ ☆ 久々アニメの七人隊(煉骨、銀骨)編。 七宝のオリジナルシーンなどが挿入された他は、ほぼ原作どおり。 鋼牙のオリジナルも嬉しかったが、今更鋼牙や奈落にまで名前の説明は不用だろうに、と言うのはちょっとわがまま。 原作の羅刹睡骨初登場シーンで思ったことがひとつ。 それまで七人隊の顔の模様?はマサイの戦士などと同じような隈取(顔の表情、感情などを誇張するために絵の具などで顔に線を描くこと)だと思っていた。 ところが睡骨が蛇骨に切りつけられた瞬間、睡骨の顔に模様が自然に浮かび上がってくる。 そして今日のアニメでも煉骨が正体を表した時に、くっきりと浮かび上がってきたのである。 どうやらあれは感情の高ぶりによって自然に出てくる痣のようなものらしい。 犬夜叉vs煉骨、銀骨戦闘シーンと鋼牙vs蛇骨の戦闘シーンはあまり細切れにせずに、それぞれをじっくり見せて欲しかった。 鉄砕牙メインの重厚な犬夜叉版と、スピード重視の鋼牙版をあそこまで区切るのはもったいない。 今日から新アイキャッチと新BGM登場とのことだったが、BGMの方はよくわからなかった。 ☆ ☆ ☆ 「真・三国無双」に満天霧骨の稲田徹さんが呂布役で登場していらした。 「犬夜叉」とは大違い三国志中最強の戦士であり、威風堂々とした感じ。 あまりに強すぎて私は逃げ回ってばかりいるので、まだ声を聞いたことがないのが残念だ。 ☆ ☆ ☆ 今日、6時25分ごろ、日テレでスルメイカ漁の紹介に「鋼牙のテーマ」が通して流れていた。 嬉しいようなおかしいような・・・。 「犬夜叉」のBGMは性質上、どれも短いが今度発売されるシンフォニックアルバムでは「半妖犬夜叉」が6分以上の大作になるらしい。 これはとても楽しみである。(7月リリース予定 和田薫氏のサイトより) (2003年4月14日の日記)
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犬夜叉の涙 |
アニメ第107回放送2003年4月21日 「初めてみせる犬夜叉の涙」 原作少年サンデー2001年12月12日(2.3合併号)第245話「七人塚」 原作少年サンデー2001年12月26日(4.5合併号)第246話「汚れなき 光」 ☆ ☆ ☆ 例によって台詞が多い、引き伸ばしがくどいといったアニメ的演出が目立つが、内容的には原作どおりで感動的な仕上がりだった、と言いたいところだが、なんだか絵が変だった。 犬夜叉がかごめを抱きしめて「何か言ってみろ!」と叫ぶシーンは、うるうるしながらも、迷台詞「おすわりって言ってみろ!」が出てくるかとヒヤヒヤしてしまった自分が悲しい。 鋼牙や蛇骨煉骨の名前紹介も、もうそろそろいらないのではないかと思ったが、一番わからなかったのが、桔梗の「生きるは死ぬるー」に続く台詞。 ただ今回は「涙」の演出が秀逸だったと思う。 犬夜叉の涙は原作どおりだから当然だとして、オリジナルの琥珀の涙と「悲しくないのに」の台詞、かごめ達の「口から血が」だーっと出るころを「目から涙」がだーっと出るシーンへの変更。 弥勒の「生き血のまま・・・」を「知らないほうが・・・」に変えるところなどもうまくぼかしていた。 良かったオリジナルとしてはもうひとつ、銀骨の改造シーンもあげられるのではないかと思う。 私が好感を持ったのは桔梗が遺髪を託された男に謝る部分。 これも原作には出てこない桔梗の想いが伝わってきた。 今回は睡骨も登場するが、睡骨に関しては来週書きたいと思っている。 ひとつあげるとすれば、あれ?カーター先生ってこんなにおじさん声だっけ?と思ってしまったこと。 たしかに26歳は「犬夜叉」の中ではおじさんの部類だが、かえって煉骨の声の方が似合っていたかもしれない。 今の煉骨の話し方ではなく、もうちょっと優しい感じに話してもらえたら、そのまま睡骨になりそうだ。 ただ豹変したときの睡骨の声を考えると、ちょっと線が細いかも。 睡骨が血を見て震えるシーンは原作と同じだが、ついてもいない手の血を必死で洗おうとするシーンは興ざめだった。 そんな誰が見ても異常な状態というのは、かえっていざというときの緊張感を薄めるものでしかないように思う。 フィクションに限り、だがそういった過度な演出はかえって興をそぐ。 ごくごく普通に見える人こそ、何かが起こった時によけい怖さ、凄みを増す。 「犬夜叉」も子供向けを意識するあまりか、同様な傾向があるように感じられる。 今週の睡骨、普通の人でよいと思う。 ちょっと血が怖いだけの、臆病者の、しかし善人の医者。 さすればこそ来週からの「羅刹と呼ばれた男、睡骨」の凄み、「ふたつの心を持つ男、睡骨」の哀しみが際立つのではないだろうか。 (2003年4月21日の日記)
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羅刹と呼ばれた男 〜睡骨登場 |
アニメ第108回放送年4月28日 「けがれなき光の秘密」 原作少年サンデー2002年1月9日(6号)第247話「睡骨」 ☆ ☆ ☆ 善人の心を持つ医者の睡骨に続いてついに「羅刹と呼ばれた男」七人隊の睡骨が姿を現す。 羅刹とはインド神話に出てくる鬼神の1人。 インド神話の中では、特に流産を引き起こすなど、出産や子どもに対して邪悪な力を持つとされる。 ところが、仏教の世界では悪神とされることもあるが、仏法の守護神としての十二天の一つともなる。 (羅刹は西南を守る神) ここから睡骨が羅刹の言葉をもって設定された理由がわかる。 ただ顔が羅刹のように怖いだけではない、1人の神でありながら、悪神と善神の二面を持つ羅刹天のように、睡骨もまた殺人鬼と善なる医者の二面を持つことを象徴しているのである。 ちなみに羅刹像は怒髪を逆立てているのが特徴らしい。 私が見た写真では、仁王様みたいな感じだった、まさに隈取睡骨そのものの顔。 今回のアニメでは殺人鬼の記憶がない睡骨が見る悪夢によって、睡骨の闇をさらに掘り下げていた。 前回の手を洗うシーンはあまり好きにはなれなかったが、今回は素晴らしい演出だったと思う。 もうひとつ睡骨の声も前回はなじめなかったが、今回は2人の睡骨を演じる平田さんの声に身震いするほど感動してしまった。 台詞なしに子どもを斬りつける蛇骨の美しさも絶品。 今回のアニメ、「生きるは死ぬるー」の言葉、相変わらずの名前紹介、「こんなとこでなにを」「話は後だ」の間抜けな?会話などはあったが今までのアニメの中でもベスト3に入る作品だったと思う。 私としては2人の死人(桔梗と睡骨)の静かな生活も好ましく感じた。 原作では基本的に桔梗の情愛は全て犬夜叉に向けられ、睡骨との関わりも最後までさっぱりしたものだったが、アニメではもっとしみじみとした雰囲気が感じられ、それも良かったと思う。 睡骨編、桔梗を絡めてここまで膨らませてくれるとは思ってもいなかったので、ただただ嬉しいばかりである。 シリアスな話が続くせいか、自然体のかごめにも好感が持てる。 年齢設定すらされていない霧骨、凶骨(と銀骨も)の瞬間復活も嬉しいプレゼントだった。 予告でなんだかチャチな顔つきになっていたのがちょっと気になるところだが、これからがますます楽しみである。 (2003年4月28日の日記)
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七人隊一時退却 |
アニメ第109回放送年5月5日 「霧に隠れた白霊山へ向かえ」 原作少年サンデー2002年1月16日(7号)第248話「ふたつの心」 原作少年サンデー2002年1月23日(8号)第249話「白霊山の結界」 ☆ ☆ ☆ 今回は犬夜叉vs睡骨の戦闘から始まり、10分ほどでCMが入る珍しい展開。 引き伸ばし作戦その1、原作では犬夜叉が鉄砕牙を持ちながら使わずに戦っているが、アニメでは鉄砕牙を飛ばされて使えぬ設定。 平田睡骨、普通なら「斬り刻めねえぜ。」と言うところを「斬り刻めないぜ。」とあくまでも礼儀正しい。 引き伸ばし作戦その2、桔梗が銀骨に轢かれそうになる前に一度睡骨が正気に返りそうになるところ。 その3、桔梗を助けようとした弥勒が煉骨に襲われる。 火を噴く煉骨、妙に可愛いなと思って見ていたら、口元が描かれているせいか。 原作では火に隠れて見えないからなんとも思わなかったが、アニメの火噴き煉骨、なんだかお茶目。 その4、睡骨を完全に目覚めさせようと蛇骨が子どもを襲う。 この子どもたち、凶骨編あたりで準主役並に出てきていつの間にか消えていった旅の僧と弟子の代わりのつもりか、名前を与えられて「井戸の中」にまで登場していた。 睡骨の後をギシギシ走る銀骨が可愛いが、引き伸ばし作戦、全体的に ちょっとくどい気がする。 後半桔梗、かごめ、犬夜叉の静かな会話のシーンは、表情と言い内容と言い驚くほど原作に忠実。 今回のかごめは最後の「おすわり」連発も含め、今までのアニメの中で最高に近いものがあったと思う。 特に目が隠れて見えない部分、抑えた感情が見ていて切なくて思い切り感情移入してしまった。 一方の桔梗もかごめの様子を気にするそぶりを見せる。 これはもちろんアニメオリジナル。 アニメではオリジナルの部分で、原作より桔梗とかごめの関わりが深いので無理のない設定と言えるだろう。 今回また「生きるは死ぬる、きれいは汚いー」の台詞が出てくる。 桔梗が睡骨や白霊山を語る言葉であることはわかる。 気になるのは、その言葉の意味するところ。 もうひとつ気になったのは、桔梗が「あの睡骨とかいう男が」の言葉。(原作では「睡骨という男」となっている) 何日も一緒に過ごしていて「とか」はないだろうと思うのだが・・・。 さて、最後についに蛮骨登場。 声が予想以上に低い。 乱馬に似ているキャラだけに、もっと高い声を予想していたのでびっくりしてしまった。 それを避けるために意識的に低い声の方を選んだのかもしれないが、どうしても違和感が強い。 私の中では煉骨はなじんだが、いまだに蛇骨が気になるところ。 蛮骨はどうなのか、今はまだわからない。 その七人隊の巫法札合戦の新シリーズ、5月下旬に発売とか。 七人隊の戦法呪法が楽しみでならない。 今回はEDに新曲登場。 ただOPも軽快な感じの曲なので、EDはもっとしっとりとした曲にして欲しかったな、と思う。 好き嫌いは別にして。 製作が間に合わなかったのかと思うほど、最後に長々と全員が揃ったカットが続くが、あの絵は可愛くてテレカか何かで使って欲しいと思った。 あと男声が入ったBGM、あれが七人隊のテーマだろうか、七人隊の退却のシーンで使われていた曲は素敵だった。 犬夜叉のテーマも新バージョンが入ったようである。 来週は久々の鋼牙登場。 コミックも残すところ(出ている限りでは)4冊、七人隊もかなり早いペースで進む。 犬夜叉一行+鋼牙vs七人隊総力戦、原作「激突」の絵もタペストリーやテレカになっている有名なカットだが、弥勒と睡骨、蛇骨と珊瑚、鋼牙と蛮骨など、戦いと会話のリズムもタイミングも、もちろん内容も素晴らしい大好きなエピソード。 原作のスピード感を大切に、戦闘部分をたっぷり見せて欲しいと思う。 (2003年5月6日の日記)
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前哨戦 〜蛮骨登場 |
アニメ第110回放送年5月12日 「七人隊の首領蛮骨登場」 原作少年サンデー2002年1月30日(9号)第250話「蛮骨」 原作少年サンデー2002年2月6日(10号)第251話「激突」 ☆ ☆ ☆ 七人隊の若き首領、蛮骨が本格的に登場する。 声の低いのはともかく、独特のクセのある話し方がやはり違和感。 掲示板に「蛮骨はかわいい路線よりかっこいい路線」と書き込んでいただいたが、まさに製作側の狙いはそれだろう。 完全に好みの問題で好きな人、違和感を感じない人、さまざまだろうが私としてはなじめない。 蛮蛇漫才への期待が大きかっただけに、本当に残念である。 ただしだからと言って「七人隊」を楽しめないわけではない。 七人隊編が始まってからの、生前の七人隊のエピソードは、原作ではほとんど描き込まれていないだけに、このように丁寧に作っていただけるととても嬉しい。 設定に無理がないのも好感が持てる。 かえって弥勒の「穢れ」の部分がしつこく感じられたが、弥勒、かごめと珊瑚、犬夜叉の手の中をたらい回しにされる?七宝と雲母は可愛かった。 聖域のそばで犬夜叉たちが会う蛾天丸から黄泉がえり?のおじいさん、(アニメでは生きていたが)過去最長台詞の西前さんである。 原作の2倍はしゃべりまくってくれたのではないだろうか、それもまた良し。 蛮骨はテレビ出演に気合が入ったか髪の三つ編みもかなりきつめ、アクションシーンでの見どころもたっぷりだった。 生前の蛮骨達がだまし討ちに会うシーン、それから原作にも登場するお館さまの城、家紋を調べてみた。 前に殺生丸の着物の紋について調べた時の資料が残っていたのだが、これがちょっとおもしろい。 家紋については後日書いてみたい。 原作を読んだ時から気になっていたのが蛮骨蛇骨がお酒を飲んでいる場面。 七人隊の中で、蛇骨は蛮骨と煉骨を「兄貴」と呼んでいる。 ただし、実年齢は蛮骨が一番若くて17歳、次が蛇骨で20歳、煉骨24歳、睡骨26歳と続くのは「奥義皆伝」に書かれているから間違いのないところ。 (ちなみに凶骨、霧骨、銀骨は年齢不詳のどうでもいい組、哀れ・・・) そう考えると、実質的なNo.2は煉骨だろうと思うのだが、ここで煉骨は睡骨と共に見張りである。 たまたまなのか、仲良し蛮蛇に虐げられているような気分の煉骨を表現するためなのか、この場面はどうしても深読みしてしまう。 アニメではさらに煉骨が奈落について問うのに対し、蛮骨は「昔みたいに暴れられればそれでいいじゃないか。」とあしらっている。 それでいて鋼牙登場時、蛇骨に「不安になっちゃうよなあ。信用していいと思うか?」発言である。 アニメの煉骨は原作よりストレスがたまっているように見える、というかそのように描かれている。 これもまた原作を膨らませていると言えるのかもしれないが。 うけ狙いみたいに、またまたお散歩銀骨が登場するが、これもまた良し。 残り時間もわずかとなってやっとのことで鋼牙登場。 やられバージョンではあったがvs睡骨のサービスカット付きで出番たっぷりは素直に嬉しい。 しかし蛮骨の大鉾を危うくかわすシーン、アニメの方は冷や汗もの。 原作では犬夜叉が来なくてもかわせそうな雰囲気があったが、アニメでは犬夜叉のおかげで助かったような感じだった。 松野さんの「ああっ」の声がひたすら切ない。 (「ああっ」とは言ってないが、うまく表現できない。) そして予告。 原作にはないカットも出てきて戦闘シーンは見応え十分そう、と期待が持てたが最後の犬夜叉の「水と花の匂い」発言にがっくり。 そこまでいくのか? 犬夜叉組vs七人隊の激突本番、そしてりんと琥珀、奈落との戦闘、そこまで一気に行くのか30分で、いや25分で。 なんだか心配になってきた。 来週の放映が今から待ち遠しいことに変わりはないが。 最後に睡骨、寡黙こそ似合うキャラだと思うのだがアニメではずいぶんしゃべる。 声優さんのバランスを考えてなるべく平等に台詞を振り分けているのかもしれないが、あまり明るいキャラにならないで欲しい。 今回は西前さんの他に中嶋さん、田中さんも登場したが、蛮骨の餌食になってしまった。 しかし、すぐに別人(または別妖怪)に生まれ変わって再登場してくれるだろう。 西前さんも含め、「犬夜叉」最強のトリオである。 (2003年5月12日の日記)
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