原作アニメ比較 13

1センチ四方の奈落の・・・顔
アニメ第121回放送2003年8月4日
「決戦!最強最後の七人隊」

原作少年サンデー2002年7月17日(33号)第273話「回廊の底」
原作少年サンデー2002年7月24日(34号)第274話「ふたつの気配」
原作少年サンデー2002年7月31日(35号)第275話「蛮骨の力」

          ☆          ☆          ☆

今回も回想シーンが多かったが、あの地図はいいな、欲しいなと思った。
先週の蛮骨の気合からして犬夜叉vs蛮骨戦を長くするのかと思っていたら、その他のキャラのvs妖怪戦を挿入し、犬蛮戦はほとんど原作どおり、しかもさすがの迫力。

「今までの何十倍もムカつく臭い」(by鋼牙)ってどんな臭いだろうなどと考えながら見ていたが、犬夜叉と蛮骨の会話が妙におもしろい。
「眠っていたのはおまえ(犬夜叉)だろ。」っていったい奈落、どこまで話したんだ?蛮骨に。
奈落、誰かに桔梗のことしゃべりたくって聞いて欲しくてしょうがなかったんだな、きっと。
原作では必要な情報として程度にしか話していないようなのに、アニメでは可愛い奈落。
「奈落にしちゃずいぶんしゃべりやがった。」(by犬夜叉)は私の感想でもある。
しかも入ったオリジナル、四魂の力を得ることができず、桔梗にも死なれ、彷徨っていた頃の回想まで入る。
ずいぶん元気がない。寂しかったんだな、奈落。

そのわりに犬夜叉の復活やかごめの存在、四魂の玉の再生に気づくのもずいぶん遅かったが。
屍舞烏、逆髪の結羅、雷獣兄弟、蜘蛛頭などたくさんの妖怪が噂を聞きつけて玉を狙って来てたのに、奈落が登場するのはずっと後。

奈落が人見陰刀と入れ替わる前、どこで何をしていたのか非常に気になる。
弥勒の祖父との戦いなど、少しだけ触れている部分はあるが。

この「前にも一度会っている」奈落と蛮骨、オリジナルとしてどうこうは思わなかったが、いっそ映画、は無理か、スペシャルか何かで「七人隊の出会い」編でも作っていただけないだろうか。
蛇骨が登場していたがどうせなら睡骨との出会い、煉骨との出会いなどひとつひとつ掘り下げたらおもしろいものができるのではないかと思うのだが。
それにしても今日の蛇骨、蛇骨ファンは狂喜したんだろうな・・・、蛇骨ファンは。

奈落により蘇った蛮骨、後から見た姿はまるで朔犬。
奈落、無双に続く脱ぎっぷりに期待大?だったがわりに控えめ。
「あの人殺し集団をこの腕っぷしでたばねてたんだ!」の台詞変更で仲良し軍団強調。
七人隊の複雑な魅力が中途半端になってしまったのは残念だった。
草尾さんの蛮骨声は、強さが際立つ意味では良かったと思う。

一方弥勒と珊瑚は神楽に再会。
神楽もせっかくだから「いとしいおなご」発言、珊瑚に教えてあげれば良かったのに。
そして闇の中にひっそりと現れた1センチ四方の奈落の顔・・・。
原作はインパクト大だったが、今日は2度目なので何とも思わず。
来週は赤子の大群、そのまま出るのかなあ。
蛮骨にやられる侍役で西前忠久さんのみご出演。

前にも書いたがエンディングの絵(特にかごめ)がとてもいい。
原作の絵と似てはいないが、原作のかごめの雰囲気が出ているのはこっちの方のような気がする。
それからまたアニメを1から見直しているが、久々に見ると本当におもしろい。
「GHANGE THE WORLD」もこの頃は弥勒、珊瑚、雲母の存在を知らなかったので「なにこれ?」と不思議に思っていた。懐かしい。

いよいよ次週は鋼牙のピンチと蛮骨の死、「かまきり奈落」に続く「とげとげ奈落」の登場と最大の山場を迎える。
 (2003年8月4日の日記) 
今日の犬夜叉は劇画タッチ?
アニメ第122回放送2003年8月11日
「強烈蛮竜 白霊山の死闘」

原作少年サンデー2002年8月7日(36,27合併号)第276話「両断」
原作少年サンデー2002年8月21日(38号)第277話「肉壁」

          ☆          ☆          ☆

テレビが始まる前によみうりテレビのサイトをのぞいたら、「犬夜叉に四魂のかけらを3つ奪われた蛮骨は、劣勢とみるや蛮竜を妖刀へと変化させ、犬夜叉に斬りかかる。」とあった。
しかもなんだか顔が怖い。
「妖刀に変化させ?そんなのないぞ。」といつもならいきり立つところだが、オリジナルだからという先入観はとりあえず捨て、素直な気持ちで見ることにする。

オリジナルを入れなければ進むのが速すぎる以上、全てを否定することはできないし、実際よくできたオリジナルもたくさんある。

ところで今度からEDが安室奈美恵さんに変わるとの情報が入ったが七人隊が出っ放しのOPがそのままで、あまりストーリーに関係ないEDが変わるんだ、と不思議に思った。
全滅しても七人隊バージョンを使い続けるほど人気が高いということなのだろうか。

今日の犬夜叉、犬夜叉vs蛮骨の戦闘シーンが劇画タッチで「北斗の拳」を意識しているのかな?と思いつつ見たが、迫力が増すというよりは笑ってしまった。
原作ではあまり出番のなかった殺生丸と桔梗も自ら踏み込む。

桔梗はこの後重要な局面を迎えるので、あまり話に加わって来れないと思うのだが、とりあえず時間稼ぎに踏み込んだだけ?
奈落にここで出会うわけにもいかないだろうし。

ともかく原作を組み立てなおして話を弥勒組、かごめ組など話をあちこちに飛ばすが、印象的だったのが「奈落の赤子」。
原作より顔をはっきり描かないこと、自ら動き回ることにより原作の気持ち悪さは感じられず、「もののけ姫」の木霊(こだま)のようなかわいらしさを感じてしまったのは私だけ?

それはさておき犬夜叉蛮骨の戦闘シーンに戻るが、BGMの迫力もアクションとしての凄さも話を聞かずにただ見ている分には良かったと思う。

原作での蛮骨はアニメほど気合入れまくり、といった感じではなくて、犬夜叉に見切りをつけて「死にな。」と言うシーンなど、むしろ落ち着いた表情をしている場面があり、意外に好きだったのだがアニメでは感じられずに残念。
顔の怖さと草尾さんの声の凄みと200%の気合いで、あまりに正統派のテンション上がりまくりの蛮骨・・・。

しかも願をかけて1000人斬り及び1000匹斬り?
人間には持てぬ妖気を武器、蛮竜とやら、に持たせて最強宣言。
結局この妖気が仇となり、爆流破により消滅する。
両断だと残酷すぎると思ったのか、消滅にしたのは良かったが、顔が怖すぎ。
おまけに消滅したはずなのに残ったきれいな上半身、犬夜叉と会話までする。

原作で蛮骨は意外に単純で弱肉強食の時代の申し子みたいなキャラ、そこが不思議な魅力になっていたと思う。
引き伸ばし&蛮骨に深みを出すために、アニメではさまざまな工夫がなされていたが、今回も犬夜叉との会話が興味深かった。

まず原作では奈落を最初から信じていなかったのが、アニメではそれなりに信じていて、犬夜叉の言葉に裏切られた風情を見せる。
もうひとつは白心上人や桔梗を引き合いに出して、「生きる欲」について語るが、生きることへの欲求がどうしていけないの?と首をかしげてしまった。
3つめはめんどうくさいから持ちたくもない「法力」、人間だから絶対持てない「妖力」、残念ながら持てなかった「神通力」について語ること。
たしかに犬夜叉の世界で妖怪よりも弱い立場で存在する人間としての苦悩が出ており、そこは秀逸だったと思う。

だから犬夜叉が欲張りすぎた、と言った言葉には反感を覚えた。
より強くなるための力を求める姿勢は、犬夜叉と変わるところはない。
爆流破を知らなかったまで。
まあアニメでは犬夜叉が完全なる正義の味方、悪役方の理屈など薬にもしたくないと言ったところなのだろう。
これはアニメの性質上、仕方のないことかもしれない。

先週に続いてフルヌードサービス、犬夜叉と仲良く妖怪退治、など毒にはならないが意味もなさげなオリジナルの後、「赤い鉄砕牙もどき」ならぬ「赤い蛮竜」出現。
なぜそこに闘鬼神が出てくるかと思ったが、犬夜叉がそこまで恐れる闘鬼神、殺生丸は律儀に1匹ずつ斬っていたな、冒頭シーン。

ちょっと話が前後したが最後に犬夜叉、鋼牙、蛮骨が奈落の体に取り込まれ、かごめが弥勒たちと合流したところで今週はおしまい。
奈落の口から食道を通って(アニメ 奈落は胃を切除?)、胃酸にやられることもなく腸で合流した?犬夜叉一行。
来週は奈落がすごい現れ方をするようだ(予告)。
最後の最後の神無の一言が大笑いだった。
「始まった、でもすぐ終わる。」たしかに・・・(笑)
 (2003年8月11日の日記) 
新生奈落登場
アニメ第123回放送2003年8月18日
「暗闇の先に新生奈落」

原作少年サンデー2002年8月28日(39号)第278話「新生」     
原作少年サンデー2002年9月4日(40号)第279話「妖気の渦」


          ☆          ☆          ☆

それは地震と共に始まった。
まさに犬夜叉のOPが始まると同時にグラッときたから本当に怖い(震度3)。
それもあってか今週の「犬夜叉」は迫力倍増。
派手な見せ場の多いエピソードなのでアニメ的演出が冴え渡り、見ている分には気持ち良かった。
いちいち見得を切るような仰々しさを感じないわけではなかったけれど。

先週奈落は胃を削除?と書いたが、アニメではここが胃になるらしい。
かごめ達はここで胃酸攻撃を受ける。
そして奈落は自分の体の中に入り込んだわけだが、ちょうどここで「インナースペース」を思い出した。

それにしても優しい奈落、ちゃんと七宝の相手もしてくれるのがなんだか笑えた。
悟心鬼には無視され、幻影殺でも原作では描かれないかわいそうなキャラ。
「か弱い小妖怪」と揶揄されるのと無視されるのとどっちが幸せかは知らないが。

だが今回一番笑えたのは、奈落の胸の目玉がぎょりと動くシーン。
「バイオハザード 2」(ゲーム)に登場する「G・第1形態」にあまりにそっくりで。
アニメスタッフの中にファンがいるのかな、などと考えるのもまた楽しい。

話自体は原作どおりで特に書くこともないが、犬夜叉が肉壁の中に鉄砕牙を置いてきており、一度散魂鉄爪を仕掛けてから鉄砕牙を呼ぶオリジナルは良かったと思う。

それから不思議に思ったこと。
奈落が「残りはあとひとつ・・・」と心につぶやく場面、原作を読んだ時は「あとひとつやることが残っている(桔梗に会うこと)」という意味に解釈していたのだが、アニメでは「あとは桔梗のかけらひとつを取るだけ」と言っているように見えた。
たしかにアニメでは桔梗が1個持っていたが、洞窟でかごめに会った時に渡していたはず。
その辺の解釈がこれからどうなるか興味深い。

今回初登場の白童子は小林愛さん。
いかにも女の方が演じている普通の男の子といった感じだったが、奈落の子?だけにもっとクセのある、いっそ大人声でも良かったのではないかと思う。

奈落は骨格の美しさに自信があるのか顔だけのシーンが延々と続き、これも笑った。
奈落は自分の強さと美しさ?に酔いしれ、犬夜叉達は絶体絶命のエピソードのはずが、今日は笑っているうちに終わってしまった。
アニメ版奈落としてはこれでいいのかもしれない。
 (2003年8月18日の日記) 
原作礼賛
アニメ第124回放送2003年8月25日
「さらば愛しき桔梗」

原作少年サンデー2002年9月11日(41号)第280話「真の目的」
原作少年サンデー2002年9月18日(42号)第281話「新しい体」
原作少年サンデー2002年9月25日(43号)第282話「桔梗の命」

          ☆          ☆          ☆

恍惚奈落から始まった今日の「犬夜叉」、森川さんの声がなんだか重くなったような気がしたのは私の気のせい?
最初にどんどん落ちていく鋼牙を尻目に話の長い犬夜叉達にまずはドキドキ。
それでも出口をふさがれ、弥勒の風穴で突破口を開くところなどはいいオリジナルだと思った。
また、犬夜叉と鋼牙の「心中はごめんだ。」「気が合うな。」の会話も楽しかった。

七宝の「つぶし独楽」状態で現れた奈落には度肝を抜かれたが、桔梗の台詞が「何を出した」から「何をした」に変わっている。
原作では「出した」の横に印をつけてその意味を強調しているのに、なぜ変えたのかは最後までわからなかった。
「羅刹の勘助」を利用して桔梗をおびき寄せたことまで含めたつもりなのかもしれないが、かえって曖昧になってしまったような気がする。

アニメでいつも思うことだが原作の微妙な表情、無駄のない台詞を生かしきれていないな、と感じた。
前述の台詞のあたり、原作の桔梗はまだ冷静なのに激高しているし「礼は言わねえ。」の鋼牙の表情もすでに漫才モードに入っているし。
宿命運命がらみの奈落の台詞も、桔梗の口に出さない心の言葉をずばりと当ててみせるし。
今まで隠していたが奈落にはテレパシー能力もあるらしい。
それにもまして胸の目玉の異様な赤さが気になる。

原作でも気になったことだが、神楽が運んだ赤子(未来の白童子)は人間の心ではなかったか?
なのにこの子が奈落に負けじとずいぶんあくどい事をする。
人間の心は神無が抱いていた子の方(心臓=人間の心?)ではないのだろうか。
またこの赤子の声はどうも違うような気がする。なじめない。

いよいよ相対する桔梗と奈落。
犬夜叉が幻を見るシーンといい、怒濤のごとく入る思い出のシーンといい、唐突な挿入歌といい作る側が酔いしれている感じ。
作る側が酔いしれたからと言って、見る側も酔いしれることができるかどうかは別問題だが、今回はよくできていたのではないかと思う。

私はやはり原作派。
原作の無駄のない台詞をアニメで膨らませようとすればどうしても余計な添え物になるし、わかりやすく見せようとすれば喜怒哀楽がおおげさ、一辺倒になる。
「少年サンデー」掲載作品ではあるが、「犬夜叉」は対象年齢の幅が大きい。
アニメ、映画は「幅広い年齢層に楽しんでいただけるように」というコメントを以前見かけたが、とてもそうは思えない演出に感じてしまう。

などと書きながらコナンを見ていたら、百々麻子さんがご出演。
かごめのママも、こんなところでアルバイト?
ちょっと嬉しかった。
 (2003年8月25日の日記) 
特別な少女 普通の女の子
アニメ第125回放送2003年9月1日
「かごめの心の闇」

原作少年サンデー2002年10月2日(44号)第283話「犬夜叉の本心」
原作少年サンデー2002年10月9日(45号)第284話「心の闇」

          ☆          ☆          ☆

今回のエピソード、とても難しい課題が2つある。
それゆえいつもならアニメを見てから書き始める考察日記、前日の時点で書き始めている。

1つめ。
このエピソードがサンデーに掲載された頃、私はまだ自分のサイトを持っていなかったので、某サイトさんの掲示板をお借りして感想などを書き込んでいた。

その時こんな書き込みを見つけた。
桔梗ファンの方で、この時桔梗を心配しているのは犬夜叉だけで、かごめをはじめ他のメンバーの桔梗に対する想いが全く描かれていない。
かごめは犬夜叉を慮って桔梗を探しに行くように言うけれど、桔梗を想っているのではないことは「しかたないのよ。」の台詞に集約されている。

弥勒たちは桔梗はかごめと犬夜叉の恋の障害物とでも思っているのではないか、そんな内容だった。
私はこれに対し、そんなことは考えられないと反論した記憶があるが、今にして思えばこの議論、たしかに私の負けである。
「かごめをほったらかして、桔梗を探しに行った」などという七宝の想いは、子どもだけに仕方ないとして、他の3人は桔梗に対しての同情、共感、そういった感情が希薄と言うより一切見られない。

弥勒や珊瑚にとっては桔梗はやはり邪魔な存在なのだろうか?
かごめのことはともかくとして、孤独に戦う桔梗への想いがあるはずだと思うのだが。
なんだかんだ言っても常に犬夜叉や仲間といるかごめ、守られているかごめ、孤独な桔梗との対比に想いをはせると、この時のかごめ達の描き方には違和感を覚えずにはいられない。

高橋先生の書き込みが足りなかったのか、実際桔梗に共感できないキャラとして弥勒たちを作り上げたのか、その辺のところは未だに謎である。

2つめ。
日暮かごめという存在、最初はたしかに霊力はあるがそれ以外はごく普通の女の子として登場する。
いつも書いていることだが、私の中でアニメ版かごめはいつまでも普通の女の子のままである。
原作でのみ、特別な少女としての存在感が感じられるようになる(心の成長)。

そのアニメ版かごめに対し、奈落の赤子は当然、「この女の魂・・・ 闇が・・・見つからない?」と思うのだろうが、どうにも説得力が感じられない。
闇云々ではなく、アニメのかごめが普通すぎるのである。
その部分、実際にアニメを見て私自身どう思うのだろうか・・・。

     ☆     ☆     ☆

アニメを見終えた。
一言で言えば、今日のアニメは素晴らしかった。
全ての回想シーン、オリジナルシーンがこれほど効果的に入り、それ以外は原作に忠実に作られたアニメは今まで数えるほどしかなったような気がする。

まずは嬉し恥ずかし鬼蜘蛛無双の再登場(相も変わらず露出度高し 家中無双)、可愛い赤子たち(肉塊とも言う)再登場、桔梗転落、殺生丸の鋭い指摘、おまけに懐剣シーンまで。
当時見た時は「製作側はどういう意図なのだろう。」と不思議に思ったが、要するに桔梗はあの時、犬夜叉を使って奈落襲撃のリハーサルをしたわけで。

その結果、桔梗に油断が生まれ今の結果に陥った。
アニメだけの流れではあるが、それなりにつながっている。
ここは素直に納得したい。

原作どおり鋼牙は完全に蚊帳の外。
もちろん単細胞というか、純情一筋の鋼牙に犬夜叉の「二股」が理解できるわけもなし。
しかもこの時鋼牙は、犬夜叉の邪魔が入らないのを不思議がっている、つまり入って欲しいのか。
かごめの気持ちを認め、犬夜叉を共に戦う同志と認め、鋼牙としても2人の関係を認めないわけにはいかないのだろう。
もちろん表立っては引かないだろうが。
ここで桔梗の存在の意味を知ってしまったら、元の木阿弥である。

それにしても「南で待ってりゃ良かったのに。」
この台詞も笑ってしまった。

一方、まだ桔梗を探している犬夜叉、「桔梗は俺を信じていなかった。」とオリジナルの台詞が入るが、桔梗は犬夜叉を信じなかったのではなく、邪妖奈落を生み出した桔梗の責任、宿命と位置づけていたのだろう。
それがゆえにあえて犬夜叉から離れ、一人で旅を続けていたのではないかと思う。

さて前述した薄情なかごめたち?問題。
「犬夜叉は桔梗さまの死を受け入れていないのでしょう。」
「気持ちはわかるけどね。」
弥勒と珊瑚の会話が入り、なんとなくフォロー。

それからかごめに関しては前言撤回、やっぱり原作どおりでいいと思う。
たしかにかごめが直接桔梗を気遣うシーンはないが、かごめは「犬夜叉の桔梗を想う心」に「自分の犬夜叉を想う心」を重ねている。
その想いが「行って、犬夜叉」の言葉につながっている。
でもやっぱり切ない、その想いが「しかたないのよ」と表現される。
今更ではあるが、やっぱり私はかごめに味方したい。

今回のかごめ、気負いが取れて原作に非常に近い雰囲気が感じられた。
表情まで桔梗に似てきてこんなかごめ、私は大好き。
新太郎のオリジナルで、姉(花)が「弥勒さまにかごめさんたち」も笑えた。

そしてかごめが赤子を抱かされるシーン。
相変わらず赤子の声はいただけないが、手をくにくに、顔にたてじわは妙に可愛かった。
「赤子のテーマ?」(勝手に命名)も素敵。
かごめに関して普通の女の子のアニメ版かごめでは説得力ないのではないか、と書いたが心の闇を探られる恐怖、苦しさはどんな性格でも関係ない、素直に共感できた。

かごめの内面的な葛藤は来週の課題となる。
  村人役で西前さんと田中さん、役人役で中嶋さんと最強トリオも揃い踏み。
ただし最後の最後、予告の「私が犬夜叉を・・・ 大好きだってことよ!」のかごめの台詞、怒りではないだろうと思うのだが・・・。
あのまま赤子を叩きつけそうな勢いを感じてしまった。
あそこで出すべきは悲壮感であり、かごめの必死の想いだと思う。
あれでは、犬夜叉の助けはいらないだろう。
本編ではきちんと演じてくれることを期待したい。
 (2003年9月1日の日記) 
台詞の先取りとED後のドラマ
アニメ第126回放送2003年9月8日
「心の痛みを勇気にかえろ」

原作少年サンデー2002年10月16日(46号)第285話「暗示」
原作少年サンデー2002年10月23日(47号)第286話「捨てた心」

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先週の予告で犬夜叉のお助け要らずなドス効きボイスのかごめの台詞、「私が犬夜叉を・・・ 大好きだってことよ!」
以前の弥勒の愛しいおなご宣言もそうだったが、こういう決めの台詞を予告で安易に流すのはどうかと思っていた。
でも考えてみると、私は原作をあらかじめ読んでいたからそう思ったが、なんとなく見てる人ならその台詞に魅かれて来週も見ようという気になるかもしれない。

アニメならではの手法なのだろう。
そこで前言撤回、素直な気持ちで見た今日のアニメ。
先週に引き続きシリアスな展開なので、けっこうまじめに見ていたのだが、いきなりの犬夜叉のピクピク動く鼻に「年寄り坊主」発言に強気な七宝に、と笑いどころ多すぎ。

勿体つけた回想シーンは相変わらずだったが、今回一番印象的だったのは嬉しいことにかごめだった。
特に「あんたの言ってることは全然違う・・・」から決め台詞?まで雪野さんの作り声ではない自然な声に聞こえた。
かごめの声らしくないと言えば言えるが、私はこれで良かったと思う。
予告と違い、「私が犬夜叉を・・・」の部分も自然だった。
これなら犬夜叉を見て気を失うのも納得できる。

奈落の赤子は「薄気味悪い肌の色」をしているわけで(笑)、犬夜叉がかごめを受け止める瞬間、神楽が赤子を受け止めるタイミングも妙におかしい。
「人の心」が見えるはずの赤子も神楽の頭の中まで見ることはできないらしい。
神楽もけっこう無礼なことを考えているのだが。

異様に老成した声を出す赤子、弥勒や珊瑚が殺し合いを始めると本気で思っていたのだろうか、またかごめの心を本気で操れると思っていたのだろうか。
小賢しいけれども、力はともかく人生経験がない分?考えることは大甘である(原作も)。

神楽親子が退散した後、楓の家で眠るかごめ。
後半犬夜叉たちの顔が変だったが、EDの後に入った犬夜叉と楓が桔梗を語るシーンは素晴らしかったと思う。
やたらと元気なEDだけに製作側も気を使われたのだろう。

実は最後の犬夜叉かごめのシーンは今回はやって欲しくなかった。
せっかくのかごめの好印象が・・・、とドキドキしながら見ていたが、意外としっとりムードでこれも良かった。
これを機にアニメ版かごめを修正してくれるのかな?と嬉しかったが予告を見て唖然呆然・・・。
来週は見るのよそうと思ったら、耳千里が出るし。
2週続けて抑えた分、かごめのテンション大爆発なんだろうな、きっと・・・。

弥勒と珊瑚の対戦相手は西前、中嶋、田中のアニメ犬夜叉最強トリオ。
いつもやられてばかりじゃなく、たまにはおいしい役どころもやらせてあげたいな、と思う。
次回が現代版ということで唯一の楽しみは、西前&中嶋先生ペアが出るかも?ということだけ。

今コナンを見ながら書いているが、ベッドの中でのコナンと灰原のやり取り、本当に上手。
ドキドキさせて笑わせて。
「名探偵コナン」は特に好きというわけではないが、心理描写の面において「犬夜叉」はとてもかなわないと思う。
コナンが犬夜叉より広い年齢層に受け入れられている意味をそろそろ考えるべき時期にきているのではないだろうか。
 (2003年9月8日の日記) 
悲しい気持ち
アニメ第127回放送2003年9月15日
「煮ちゃダメ!恐怖の千物妖怪」

原作少年サンデー2002年10月30日(48号)第287話「耳千里」

          ☆          ☆          ☆

サブタイトルと予告がひどすぎたせいで実際に見てみると「思ったほどは壊れてない」が正直な感想。
というよりもう怒ったり哀しんだりする気にさえなれない。
もうアニメは見るのをやめるか、惰性で見るしかないのかもしれない。

それでも冒頭シーン、犬夜叉とかごめの会話は良かったししばらくはかごめの喋り方も優しかった。
原作のかごめは責任感や犬夜叉達への気持ちのために戦国時代にいたがっているように見える。
アニメではすっぱり切り替え、現実的というかやはりどこか違うように感じた。
現代にやってきた犬夜叉とかごめが会うシーンも、原作の台詞を無理矢理押し込んだ感じでがっかり。

視聴率などを無視して言えば、いっそ犬夜叉も来ない方が「らんま」もどきのストーリーでも抵抗がなかったのではないだろうか。
桔梗との深刻な2度目の別れの後のオリジナルがこれである。
ただし現代組では北条くんとママ、戦国時代では珊瑚と弥勒、楓の部分はとても良かったと思う。
犬夜叉は屋根で一晩寝ていたのか?と思える部分も楽しかった。

最近資料作りのために初期の「犬夜叉」を見返す機会が多い。
初期のの「犬夜叉」、何度見ても本当におもしろい。
考察日記を読み返しても不平不満は並べていても「犬夜叉」に取り憑かれている自分を感じる。

ストーリーは単純明快、元気な男の子と明るい女の子、次々に現れる魅力的な?妖怪達、妖怪退治を通して喧嘩ばかりだった2人の間に、互いを想う心が深まっていく。
飛天満天、九十九の蝦蟇、逆髪の結羅、裏陶・・・、ものすごい速度で進んではいたものの、それだけの勢いがあった。
迫力ある戦闘シーンに魅力的なキャラ、アニメならではの醍醐味が感じられた。

桔梗復活の頃からだろう、アニメが原作の深みについていけなくなってきたのは。
特に犬夜叉を中にかごめと桔梗、桔梗を中に犬夜叉と奈落、この2つの三角関係は複雑すぎたのだろう。
この頃からアニメの葛藤が始まる。

単純化するためにまず桔梗は悪女のような存在に設定、犬夜叉は桔梗一筋、かごめは犬夜叉に片想い。
アニメが原作に追いつくにつれオリジナルを乱発、いきなりの犬夜叉かごめの「らぶらぶ」モード。
「おすわり」と「おさわり」のエスカレート。
視聴率にもかかわらず(「かごめの心の闇」9.9%)こんなアニメが受けていると思っているから作っているのだろう。
いえ実際に受けているから作っているのだろう、私などのあずかり知らぬところで。

何だか知らないが阪神優勝の感動シーンを見ながらも、頭の中には桑田さんの「悲しい気持ち」がエンドレスで流れ続けている。全然意味ないのに。(笑)
実際素晴らしいエピソードもあるし、アニメならではの楽しさもある。
惰性であれ何であれ、とりあえず放映されるからには見続けていくつもりではあるが。

「僕は個人的にはオリジナル大好きなんですね(笑)
七人隊編では真面目な弥勒様?でしたがオリジナルでは弾けますよ(笑)」
辻谷さんのHPより。
まさか演じている御本人から「抵抗あります。」なんて言葉は絶対に出ないだろうが、もしこれが本気のメッセージだとすれば寂しい限り。

これからはアニメ「犬夜叉」に関しては、楽しく見ることができた時だけ感想を書こうかとも考えている。
アニメへの批判からアニメの悪口になってはいけないと思うから。
まあ3週間の休みが入るので、ちょっと自分の考察を見直してみるいい機会かもしれない。
などと書きながら、「3週間も休むの?」と寂しく感じる自分に苦笑している次第である。
やっぱり私も好きなんだな、アニメ「犬夜叉」(笑)。

耳千里は西村淳二さん、白入道で西前忠久さんがご出演。
ちなみに「よみうりテレビ」の次回犬夜叉、「猪九戒と略奪された花嫁」になっている。
違うでしょって、どうでもいいことだけど(笑)。
 (2003年9月15日の日記) 
見てて良かった、最後まで
アニメ第128回放送2003年10月13日
「千物妖怪と激闘文化祭」

           ☆          ☆          ☆

3週間待ち焦がれてやっと始まった今週のアニメ「犬夜叉」。
内容はどうでもいい、犬夜叉達に会えたら、そう思っていたのだが・・・。

オープニングは絵は可愛かったが、曲自体はあんまり印象にない。

さて中身、「犬夜叉」じゃない、全くのギャグ漫画と捉えたらものすごい完成度だったのではないかと思う。
実際「私が今見ているのは一体何なんだろう?」と何度も思った。
原作ファンを捨てたとまでは言わないが、完全に低年齢層ファンに照準を絞り込んだ感じがする。
なにしろこれは、桔梗のことがあった直後のことなのだ。

先週のサンデー、私は「原作がアニメに近づいた」と感じた。
しかし、私がいつもお邪魔しているサイトさんでの感想は正反対だった。
ここでお名前を挙げてよいものかどうかわからないので、あえて伏せるが本当に素晴らしい感想だった。

「現代を描くならこう描けばいいんですよ」とさりげなく教えて下さってるようなさりげなさ、かごめの反応、犬夜叉と友達との出会いの場面。
今、アニメを見終えてもう一度この感想を読んでみると、まるで今日のアニメを見越していたかのような先週の原作と、その意図をきちんと見抜いておられるその管理人さんに脱帽せずにはいられない。

同時に自分の固定観念、先入観の強さを強く感じてしまう。
それでも結論は、「アニメと原作が違いすぎる。」だった。
最後の犬夜叉とかごめの会話で、ほんの少し救われた気がしたが。

何よりも安室奈美恵さんのED(これもあまり印象にない)の後の、奈落と耳千里の会話の部分。
その瞬間、声も画面も、何よりも雰囲気が一気に緊張感に満ちた素晴らしいものになったことを考えれば、今日のオリジナルがどんなものだったかは一目瞭然だろう。
最後まで我慢して見てて良かったとつくづく思った。
さらに次に始まった「名探偵コナン」のリアリティに比べたら・・・。
それでも私はコナンよりも犬夜叉が好きなのだが。(笑)

西前忠久さんが一気に若返り、先生ではなく生徒役で出演されていたことだけがオリジナル部分唯一の収穫だった。
ただ、別の意味で私は他の犬夜叉ファンが今回のオリジナルをどう見たかに興味がある。
久しぶりに犬夜叉サイト巡りをしてみようかと思っている。

今回のアニメに対する反応で、これから続くオリジナルの今後が見えてくるような気がするから。
映画封切りを控えたこの大事な時期、あえてこういったオリジナルをぶつけてきた製作側の意図も知りたい。
この結果がどう出るか、これからの視聴率、映画の観客動員数、さてどうだろう。

余談だがコナンに満天霧骨の稲田さんと鬼蜘蛛無双の家中さんがご出演、これは嬉しかった。
(2003年10月13日の日記)  
「人魚の森」と見比べて
アニメ第129回放送2003年10月20日
「猪九戒と略奪された花嫁」

           ☆          ☆          ☆

きのうアニメ「犬夜叉」を見た後で「人魚の森」第1話を見た(今頃だが・・・)。
まずは「犬夜叉」、何だか今までに見たようなサンデーでも見たような、さまざまな場面のつぎはぎ細工のようで、それでいて「犬夜叉」でなければアニメとしての完成度は高かったのではないだろうか。

同じ話を犬夜叉を乱馬に、かごめをあかねに置き換えて想像してみた。
これだと全然違和感がない。
「らんま」を軽く見ていると思われては困るのだが、「らんま」には人の生き死ににまつわる部分、奈落と桔梗の愛憎劇のようなどろどろした暗い部分がない。
ある意味乱馬とあかねのちょっと変わった青春恋物語であり、どんなに奇想天外なことが起きても納得できる破天荒さがある。
私はそこが「らんま」の魅力の一環だと思っている。

ところが犬夜叉ではやはり何かが違うと思う。
オリジナルに入った途端、桔梗の死(この時点では)などまるでなかったような展開には怒りを通り越してあきれてしまった。
笑う場面もしらけるばかり、おおげさなキャラの反応ももうたくさん。
作る側は楽しくて演じる方も楽しくて、見る側だけがしらけてしまう、寂しいことだ。
もちろんオリジナルもアニメも大好きで、今回のアニメも理屈ぬきで楽しんでいる人もいるだろう。
うらやましいと思う、アニメを楽しめない私。

今回私の好きキャラベスト3は喜助、珊瑚にむしろ猪九戒の方だった。
喜助のアクのなさはかえって新鮮に感じられ、珊瑚の「あなたたちも言われたことを素直に信じないっ!」の台詞がいかにも珊瑚らしくて爽快。
あとは変化した雲母の目を半開き状態の呆れ顔、これも爆笑。

犬夜叉、かごめ、弥勒、七宝はやり過ぎていると思う。
うけ狙いも度が過ぎるとむしろ腹立たしい、悲しいことだが。

ただモチーフが「西遊記」から取られた部分、目の付け所はおもしろかった。
ミュージカル「掠奪された7人の花嫁」も関係あるのかと思ったが、似ているのはタイトルだけだった。(笑)
こういった挿入部分に見え隠れするスタッフ(脚本家?)の世代の雰囲気からすると、タイトルをつけるときに多分に意識していたのではないかと思っている が。

さて本命「西遊記」、猪九戒が孫悟空を紹介する時に「セイテンタイセイ」と言っているが、これは「斉天大聖」、神様に祀り上げられた?孫悟空の称号である。
「西遊記」はちょうど「桃果人」の考察をしたときに読み返していたので、なんとなく字が浮かんだ。
でもアニメで猪九戒に言われるまで、私も猪八戒は豚だと思っていた。(笑)
瑪瑙丸に懲りたのか、中国妖怪用の護符を常備の弥勒や見送り姿の楓も笑えた部分。

最初の場面で喜助が妖怪退治を頼みに来たとき、犬夜叉や弥勒が乗り気でない反応を見せるところは気になった。
もちろんここで「わかりました、行きましょう。」では時間が余るし、弥勒が娘がたくさん、に反応するところを目立たせるためではあるだろうが・・・。

それより何よりOPに鋼牙がいない!
白童子や炎蹄は素敵だったが。

と話が大きくそれたが、「人魚の森」を見て「犬夜叉」の悲劇を感じずにはいられなかった。
「人魚の森」は11話完結、あまり子供を意識しなくてすむ時間帯。
ショッキングながら美しい映像も無駄のない演出も、原作に比べて劣るところがない。
つまり余計な付け足しをする必要もないし、キャラ設定を大きく変える必要もない。
原作どおりに作って11話で元々終わるものなのだから。

もし「犬夜叉」に同じことが許されたなら、と思うとつくづく惜しい。
「人魚の森」、主役は良牙の山寺良一さんと、コナンの高山みなみさん。

私は良牙が鋼牙の次に大好きだが(笑)、山寺さんの声はもともと洋画の吹き替えや子供番組で知っていたので違和感はなかった。
高山みなみさんの声を最初に聞いたのはコナン。
これがあまりに印象強すぎて、その後に見た「らんまのなびき」「009のアルテミス」「十二国記の梨耀」とずっとなじむまで時間がかかった。
しかし「人魚の森」はむしろ高山さんらしさを消して、役になりきっていたように感じ、最初は高山さんだと気づかなかったほど。
見事だった、そして本当に嬉しい。

地念児銀骨江川さんも出演されていたが、こちらでも人魚の肉を食べて変化し絶命。(涙)
そして犬夜叉では猪九戒でいい味出してた沢りつおさんは「うる星やつら」のラムのおとうさん、さわやか青年喜助は近藤隆さん、検索してみたら「GUILTY GEAR XX」なるゲームのドラマCDで蛮骨草尾毅さんや、犬母井上喜久子さんと共演されていた。

でもこの後、山椒魚妖怪編で似たようなキャラの青年篠助が出てくるのだが・・・。
まさかこれから怒濤のオリジナル攻勢第2弾が続いて、喜助を忘れた頃に篠助登場なんてことはないでしょうね?
いつもの西前さんは老人役でご出演。

最後に緊箍呪(きんこじゅ)、珊瑚が間違って弥勒にかぶせたように描かれていたが、珊瑚にしてみれば弥勒が自分一筋になってくれるように試したと思えなくもない。
それから疑問がひとつ。
どうして珊瑚に猪九戒が反応しないのか。
アニメでの珊瑚の立場ってそんなもん?
少なくとも私は珊瑚はかごめに負けず劣らず魅力的だと思っているのだが。
いや正直に書くと原作の2人は同じくらい魅力的だが、アニメでは珊瑚の方が魅力的に見えてしまう。
私もちょっと好き嫌いが激しすぎるかも・・・、反省。
 (2003年10月21日の日記)  
「犬夜叉」だから見てるけど・・・ 
アニメ第130回放送2003年10月27日
「吠えろ七宝奥義心の傷」

           ☆          ☆          ☆

今回も三猿からエスカレートしたかのような五狐に、イモリ妖怪再登場(ただし、トカゲ妖怪として)。
サツキ、小梅の次は「みずき」ですか、それは別にいいんじゃないかと思う、好きな女の子がころころ変わるのは、子供だし。
4人平等に懐いていても一番影響を受けているのは犬夜叉だと思ってたら、しっかり「弥勒的性格」も受け継いでたし(笑)。

ただ「初恋」を何度もくり返すのはどうかと思う。
やっぱりね、初恋って大事よ。
特に原作「石の花」、あの切なさ、甘酸っぱさがね、どんどん薄められていくと思うの。
少なくとも原作を読んでたらサツキと小梅、みずきを同等に見る人はいないでしょう。

あと五狐の人間を化かすってかわいく見せようとしてたけど、あれは完全に悪意でしょ。
それに乗っかって七宝がみずきをひどい目に合わせて、それで終わり?
七宝はちゃんとみずきに謝って、少なくともみずきの気持ちを直してあげなくちゃ。

あんな終わり方、原作なら絶対ないよ。
原作派だからって言われるかもしれないけど、少なくともあんな終わり方しないもん、後味の悪い終わり方。
音楽だけが仰々しくてね、虚しくなった。

七宝、鉄砕牙持ってたね。
あのシーン見たとき、犬夜叉、鋼牙、神楽三つ巴の戦いのことを思い出したよ。
鋼牙が偽物のかけらを埋め込んで犬夜叉と本気で戦った時。(原作15巻「風使い」)

あの頃の七宝と比べて何だか悲しかった。
原作では微笑ましい七宝の突っ込みも、アニメではどんどんデフォルメされて、揚げ足取ってばかりいるしね。
どうしてこうなっちゃったんだろ。

良くできてたとは思うよ、おもしろいといえばおもしろいのかもしれない。
毎日これだけたくさん漫画やらアニメやらあって、おもしろいもの、良くできたものはたくさんあると思う。
たまたま見て「へえ、けっこうおもしろいじゃない。」って言って、その時は見る。
でも次の週にわざわざテレビつけて見ようとまでは思わない。
そんな「普通におもしろい」アニメとおんなじだ、今の「犬夜叉」。

「犬夜叉」だから見てるのに。
そんなファンは多いと思うよ。
もう少し「犬夜叉らしさ」を出す工夫して欲しい。
「犬夜叉」の世界を壊さないで欲しい。

と、話が大きくそれたところで、今回のベストキャラは、西前さん演じる名主さま。
もともと高橋先生の描くお人よし老人はみんないい味出してますが、西前さんだって、いつも怖い妖怪ばかりじゃないんです。
こんなほのぼのとした雰囲気できるんです。(笑)

いっぽうの小桜エツ子さんはポケモンの「ナゾノクサ」だそうです。
なんか聞き覚えあるなあ。
映画のスペシャルキャラじゃなかったっけ?

じっぽうの東さおりさんは「巨人の星」の左門の弟〜?
いるんだ?そんなキャラ・・・。

さんぽう増田ゆきさんとしほうの清水香里さんはかごめのクラスメート、絵里と由香。
ごほうの釘宮理恵さんは桔梗とかごめの洞窟編で、かごめを呼ぶ子供の声&「十二国記」のちび泰麒です。
みずきは高木礼子さん、「ヒカルの碁」で「十二国記」の楽俊こと鈴村健一さんと共演中。
トカゲ妖怪は石丸博也さん。
「マジンガーZ」の兜甲児だそうです、たしか主役ですよね?
ルパン三世「ベネチア超特急」では先週の猪八戒こと沢りつおさんと共演されてるそうですよ。

ところできのうの「ひとりごと」に

「珊瑚目指してー」「四魂の玉をー」を越えろとは言いません、せめてベスト10に入るオリジナルが出て欲しいです。

と書きました。
するとなんと5票獲得で、堂々の7位!
コメントも心暖まるものでした。
なんだかほっとしました。
同時に嬉しくなりました。

最後に、最近気づいたことですが、レンタルしている投票所、コメントが100を越えると古いものから消えていくようです。
好きキャラに関しては、その時々楽しんでそれでいいのですが、好きなオリジナルのコメントは「日暮の森」に保存して後で見られるようにしたいと思ってます。
ちょうど「四魂の玉をー」に「ここの結果とコメント、見て欲しいですね、スタッフさんに。」というコメント見つけまして、これは大事なことかもしれない・・・と思いました。

初期の頃のは消えてしまっているかもしれませんが、なるべく早くUPしたいと思ってますので、これからもご協力お願いします。
途中で文体が変わってしまいました、ごめんなさい。
来週はやっと原作に戻って山椒魚の妖怪ですね。
弥勒と珊瑚の「あの」シーンも楽しみです。
 (2003年10月28日の日記) 

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