お気に入り資料室(犬夜叉関連日本史編)
「犬夜叉」に関して参考にした資料です。


犬夜叉」(高橋留美子・小学館)

「一陣の風」開設のきっかけになった作品です。
戦国時代、魑魅魍魎、タイムスリップと大好きな要素がいっぱい詰まっている戦国御伽草子。
最初はおもしろい漫画にすぎませんでしたが、桔梗と奈落の登場により、一気に話に深みが出ました。
伝承のおもしろさ、鋭い言葉の感性など、高橋ワールド独特の魅力があふれています。
鋼牙がいるので39巻に(^^♪。
けれども管理人が一番好きなのは、やはり18巻ですね。
最高のかごめ、最高の桔梗です。
「古事記」(梅原猛・学研M文庫)

「犬夜叉松江ツアー」に参加する前に再読しました。 「古事記」というとつい構えてしまいますが、この本は読みやすいです。 素盞嗚尊(すさのおのみこと)の八岐大蛇(やまたのおろち)退治、天岩戸にかくれた天照大神(あまてらすおおみかみ)、因幡の白兎など読んだことはなくても心のどこかに残っている物語が次々に現れます。 実際に出雲の地に降り立ってみて、神話の生まれる里としての雰囲気をしみじみと感じてしまいました。
「日本書紀」(宇治谷孟・講談社学術文庫)

こちらは拾い読みしかしていませんが、旅行の後の方がおもしろく読めるような気がします。 松江・出雲にはこの本片手にもう一度行ってみたいです、今度はゆっくりと。
「出雲国風土記」(荻原千鶴・講談社学術文庫)

子供の頃に「ギリシャ神話」を読んだ時、「神様」でありながらその人間臭さに度肝を抜かれましたが、出雲に登場する神々も不思議な親しみやすさを感じさせてくれます。 出雲旅行記念に出雲市の本屋さんで買ってきました(笑)。 松江ツアーの元になったと思われる「八雲立つ出雲八重垣妻ごみに八重垣作るその八重垣を」も「出雲国風土記」よりのものです。
「古事記・日本書紀を歩く」(林豊, 沖宏治・JTBキャンブックス)

本を読むのがめんどい方にお勧め。 おいしいところばかり写真と共に紹介してくれます。 「黄泉の国」の入り口や「天岩戸」まで登場して「行きたかったあ!」と涙目になりそうな本です。 以上が松江ツアーで参考にした本です。
「播磨国風土記」(播磨学研究所)

「忘れて眠れ」に登場する犬の名前「麻奈志漏(まなしろ)」を見つけた本。 応神天皇の飼い犬の名が麻奈志漏であることが記されています。 モデルかどうかはわかりませんが見つけた時はうれしかったです。
真田太平記」(池波正太郎・新潮文庫)

中学生の時に初めて読んで、戦国時代に夢中になった思い出の一冊。
これがなかったら「犬夜叉」までこれほどまでにのめり込むことはなかったと思います。
池波といえば「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人藤枝梅安」が三本柱ですが、「真田太平記」の真田親子を始め、単なる歴史小説に止まらず、魅力ある登場人物が活躍する読み物としてお勧めです。
名前や装丁からとっつきにくそうな印象を受けるかもしれませんが、実は池波の文章は難解ではなく、読みやすいです。
会話が多い、余白が多いなどの特徴がありますが、それでいて行間から匂い立ってくる人情、厳しさ、優しさ、香りなどは見事としか言いようがありません。
歴史小説、時代小説というよりも、極上の娯楽小説と言ったらいいかもしれません。
「遠野物語」(柳田國男・角川ソフィア文庫)

「もののけ」の原点。
大学時代はよく車で遠野にドライブして、帰りに焼肉と盛岡冷麺食べて帰ってきたものです(笑)。
ヒストリーチャンネル「ものの怪の住む国」では柳田と南方熊楠の往復書簡を通して日本のもののけの原点を探ります(一般の話題5「もののけの住む国 1 〜南方熊楠」参照)。
「真田太平記」で戦国時代に、「遠野物語」でもののけに惹かれたからこそ「犬夜叉」大好きの今の私があると思います。
「真田太平記」+「遠野物語」=「犬夜叉」です。
(私が読んだ本は角川ソフィア文庫ではありませんでしたが、出版社が思い出せませんでした。)
「鳥居―百説百話」(川口謙二他)

「犬夜叉」アニメを見る時や、神社について調べる時に参考にする本。
読み物としてもおもしろいです。
アニメでは同じ神社でも週によって鳥居や千木が違うことがあって突っ込んだことがありました。
(男神を祀ったり女神を祀ったり)
コミック1巻に登場するかごめの日暮神社は女神を祀っていることになっています。(犬夜叉考察2「日暮神社の不思議」参照)
私はここから祀られているのは桔梗あるいは過去に戻ったかごめ自身じゃないかなあと思っているのですが。
「東京のお寺神社謎とき散歩」(岸乃青柳・広済堂出版)

やはり神社散策の参考にする本。
「東海道四谷怪談」の「於岩稲荷田宮神社」について調べた時も参考にしました。
もちろん本に載らないような小さな神社も大好きです。
上京して最初にしたことは、この本を手に掲載神社をひとつづつ回ることでした。
特に神田明神がお気に入りです。
「伊東の民話
と伝説」
「伊東の民話と伝説」(宮内卯守)

こちらは「本のサガミヤ」(静岡県伊東市)より。若き日の源頼朝が伊東に流され、許されぬ恋に身を焦がして八重姫を日暮らし(一日中)待ち続けた森が「日暮の森」、逢瀬の邪魔と一喝されて、せせらぎの音さえ静まったのが「音無川」。それぞれ「日暮神社」「音無神社」として現代に残ります。かごめの日暮神社、めぞんの響子さんの苗字と関係があるかどうかなんてわからないけれど、なんとなく親しみを感じて何度か伊東の地に足を運びました。他にも「絵はがき―伊東百景」には今は存在しない「日暮の森」の写真を見ることができます。(犬夜叉考察7「 これがほんとの?日暮神社」参照)
竹取物語」(阪倉篤義・岩波文庫)

映画「鏡の中の夢幻城」を読んで再読した本。「竹取物語」に登場する歌がとても効果的に使われていましたが、意味が全然関係ないのが残念でした。「不老不死」のテーマを通じて「十二国記」やゲーム「監獄島のわらべ唄」などともつながっているのがおもしろいです。「鏡の中の夢幻城」に登場する敵は神久夜。桔梗が何故仏の御石の鉢をすんなり渡したのかは未だに謎です。まだしっかり把握していないのですが、神久夜が唱える呪文「オンカラカラソアカ」みたいなの、は実は泰麒が饕餮を折伏する時と同じことをしているようです。結局は一妖怪であった神久夜がこの呪文?を使いこなせる謎、でもどんな本を読めばいいのかわからず、謎のままに終わりそうです。やはり陰陽師がらみでしょうか?
「陰陽師」(夢枕獏・文春文庫)

陰陽師にはとても興味があります。「犬夜叉」にも黒巫女椿編や陰陽道がらみの場面が時々登場します。桔梗が暴走鼠を退治するために招霊の木の枝(犬夜叉が封印されていた木?)を土に刺した時、土に書いたりしてました。他に巫法札合戦の「必殺!五星集結」なども五芒星を意識しているように思えます。その意味でも犬夜叉メンバーを5人にしたのはいいアイデアだと思いました。ただし、四魂に当てはめる時は大骨折っていたようですが。岡野玲子版ではわかりやすく解説してくれるのがとても助かります。好きなのは「生成り姫」。
「嗤う伊右衛門」(京極夏彦・中公文庫)

「犬夜叉」に直接は関係ありませんが、「八犬伝」「赤穂浪士」につながる江戸娯楽の真髄とか。京極版はとても不思議な解釈になっているので、同情すればいいのか怖がればいいのかよくわかりません。でもとてもおもしろいです。「東海道四谷怪談」を調べるきっかけになりました。最後の伊右衛門の死に様が、横溝正史著「 迷路荘の惨劇と微妙に似ているのが、意識したのかたまたまなのか、読むたびに気になります(笑)。ちなみにお岩さんにはモデルがおり、とても貞淑で健気な妻として名を残しました。それが鶴屋南北の目に留まって、二百年後に「東海道四谷怪談」ができたのです。どんなおどろおどろしい物語より、実在のお岩さんが一番不幸な気がします。
「四谷怪談は面白い」(横山泰子・平凡社)

「嗤う伊右衛門」の解説を書かれた横山泰子氏による「東海道四谷怪談」解説書。「嗤う伊右衛門」が間に合わなかったのはとても残念ですが、歌舞伎の歴史や舞台の裏側など、四谷怪談を意識しないで読んでも楽しめる一冊です。ちょうどスカパーで「怪談」が始まり第1話「四谷怪談」、第2話「牡丹灯篭」と見ました。さまざまな工夫を凝らした怪奇の手法、演じる役者さんの美しさ、かっこよさにも目を見張りますが、「げに恐ろしきは人のこころ」、そんな言葉を思い出さずにいられません。両国の「江戸東京博物館」には歌舞伎「四谷怪談」のからくりを見せてくれるコーナーがあります。ちっちゃくて、怖いとかすごいと言う前に可愛いです。
「妖怪・土俗神」(水木しげる・PHP研究所)

「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげる氏の絵と文章による日本の妖怪図鑑。「鬼女の集落」に出てきた山椒魚妖怪にそっくり(でもないか)の「ハンザキ大明神」や遠野の「オシラ様」、「ぶんぶく茶釜」で有名な「茂林寺の釜」などが綺麗な(でもちょっと不気味な)イラストと共に紹介されます。他にも木に顔がついてる藪神(ただし朴仙翁とは似ても似つきません)、どんなに撃たれても傷つかない聖なる鹿(神鹿)に「もののけ姫」を思い出したり。もしかしたらこちらを読んでから「遠野物語」に入ったほうが楽しめるかも。

「丹後半島歴史
紀行」
「丹後半島歴史紀行(浦島太郎伝説探訪)」(瀧音能行・三舟隆之)

「紅蓮の蓬莱島」の「浦島子伝説」について調べる時に参考にした本。浦島太郎の原型浦島子が助けた亀は、浦島子を竜宮城ではなく、蓬莱山に連れて行きます。亀は不老不死の象徴、蓬莱山は不老不死の国。帰る時に浦島子が渡された「玉匣(たまくしげ)の箱」には浦島子の失われた時が入っていました。この不老不死の元となる「神仙思想」を辿っていくと、「三国志」や「西王母」の時代にまで遡っていくのがたまらなくおもしろいです。(犬夜叉考察12参照)
「犬夜叉図説大全奥義皆伝」(高橋留美子・小学館)

七人隊までの「犬夜叉」の全てがわかる一冊。考察をする上でも一番の資料です。高橋先生のコメントやインタビューを読むだけでも600円の価値ありです。最近「犬夜叉」にハマった人には特にお勧め。また、アニメと原作を比較する上でも大切な資料です。少なくともアニメオンリー設定は高橋先生の念頭にはないのだということを痛感させられます。よくも悪くもアニメは別物、ただ楽しむだけなら感想も自由ですが、考察する上ではアニメオリジナル設定を切り捨てることも必要です。同時にアニメオリジナル設定のみを拾い上げて、その裏側を垣間見ることも楽しいものです。
「犬夜叉」(バンダイ)

ゲームもいろいろ出てますが、一番おもしろいと思ったのは、未だにPSから出た「犬夜叉」です。原作に忠実なステージとオリジナルのステージを犬夜叉とかごめがクリアしていきます。その中で仲間も増え、最終ステージは奈落の城での対決です。話が単純だった時期だけに、琥珀が四魂のかけらを自ら抜いて去って行ったり、桔梗が犬夜叉とかごめを許して?奈落と共に成仏したり、今思えばかなり暴走してますが、勢いがあっておもしろいです。逆に言うと、原作におけるこの終わりだけはないとも言えると思います。オリジナルステージもアニメのオリジナルよりずっとおもしろかったり・・・。

「巫法札合戦」
巫法札合戦」(カード)

ミーハーごころをくすぐるカードゲーム。遊ぶより集める方に燃えてしまいました。販売が終了してからも、「まんだらけ」などで30枚100円セットを買いまくっていたので、すでに2万枚を越えています。公式大会などのプレミアムカード以外は全て揃っています。呪法札「一陣の風(イラストは鋼牙)」からサイト名をつけました。
「戦国BASARA」(カプコン)

「デビル・メイ・クライ」のプロデューサー土林誠氏と「ダンテ」のキャラクターデザインを担当された小林裕幸氏によるカプコンの新作「戦国BASARA」が7月21日に発売予定!戦国時代を舞台に「スタイリッシュ」な真田幸村がとても素敵です。声は保志総一朗さん。「十二国記」の凱之&「真・三国無双」シリーズ夏候惇の中井和哉さんが隻眼つながりで伊達政宗に(右と左が違うけど)。「十二国記」景麒の子安武人さんが猿飛佐助。「戦国」と言いつつもはや越えてます。公式サイトはこちら
内容については「戦国 BASARAの声優さん」にて。けれどもゲームに興味ない人は、読まない方がいいと思います、とことんミーハーです。ただ戦国武将相関図&家紋を覚える機会にはなるかも(笑)。
「犬夜叉―高橋留美子原画全集」(高橋留美子・小学館)

新しい「犬夜叉」ファンにお勧めのサイド本といったらこれと「犬夜叉図説大全奥義皆伝」です。他にもいろいろ出てますが、この2冊以外に参考になる「資料」はありませんでした。アニメ「十二国記」の脚本集のように、もっと制作上の葛藤などが伝わってきていたら、アニメ最終回をなぜあのように作り上げたか、製作側の想いが伝わってきていたら、視聴者の反応もまた違ったものになっていたと思うのですが」。でも脚本集など出る方が少ないのかもしれませんね。この本では、原作とアニメの微妙な角度や、キャラの向きを変えるといった細かい映像上の設定や手法なども知ることができます。 この時期の映像作品としての丁寧な美しさ、視聴者をぐいぐい引き込むスピード感などほんと勢いがあります。今となっては懐かしい思い出になってしまいました。こちらも新しい「犬夜叉」ファンには最高の資料です。

「八犬伝」(山田風太郎・朝日新聞社)

初めてテレビでアニ犬を見た時、「犬」夜叉、四魂の「玉」からイメージしたのが「南総里見八犬伝」でした。山田版は「八犬伝」の世界に作者滝沢馬琴と友人葛飾北斎のやり取りを挟み込み、不思議な世界を作り出しています。 けれど、王道本を読んでからでないと、この現実生活の部分を邪魔に感じるかも。今は誰の本が王道か、ちょっとわかりません。今度読み比べて一番読みやすく、おもしろいと思った本を探しておきます。
「西遊記」(中野美代子・岩波文庫)

実は図書館に置いてないのでまだ読んでいないのですが、犬夜叉の念珠と言霊(おすわり)に反応するところから思い出した本。西王母が出てくることから、「十二国記」思想にも関連づいてくるかな?ってちょっと楽しみにしてます。子供用の「孫悟空」から読んだことないので。

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