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忘れて眠れ−3 |
4月に松江ツアーに行くにあたって「古事記」「日本書紀」「出雲風土記」にざっと目を通した。 以前映画「紅蓮の蓬莱島」を観た時に浦島子伝説がらみで「丹後風土記」を読んだ。 おもしろかったので、もう一冊図書館にあった「播磨風土記」も読んでみた。 その時とても不思議な気がしたことを覚えている。 デジャヴ、というのかなんか読んだことあるようなないような。 でも読んだことがないのは確かだし、人名や地名でもないなにかに違和感。 でも今回メールを頂いて「忘れて眠れ」を読んで突然わかった。 「まなしろ」だった、若苗が飼っていた犬の名前。 「忘れて眠れ」では「麻奈志漏」と字を当てられているが、「眞白」と書いて「まなしろ」と呼ばれる白い犬が「播磨風土記」に登場していた。 それに気づけないのだから我ながら情けない。 眞白、応神天皇の飼い犬の名前である。 もちろん高橋先生がここから「麻奈志漏」の名を取ったと断定することはできないが、応神天皇別名誉田別名(ほんだわけのみこと)は静岡県伊東市の日暮神社の祭神だったりする。 無理矢理でもこじつけでも私にとって「犬夜叉」のおもしろさはここにもある。 では「倶々囉(くぐら)」と「指倶囉(しぐら)」は? これも「紅蓮の―」で「温羅」がらみで調べた時に時々目についたことを思い出して大漢和辞典を紐解いてみた。 温羅自体は「桃太郎」の元となっている伝説でここで書くことではないが、「囉」を「羅」とすると「倶利伽羅(くりから)」「倶絺羅(くちら)」といった言葉が梵語がらみで非常に多く出てくる。 ちなみに前者は龍、後者は羅漢を言う。 また間に「吠える」の「吠」と入れると「倶吠羅(くべいら)」と読み、天神となる、やはり梵語である。 梵語とは古代インドの言葉で仏教用語として使われている。 「麻奈志漏」よりさらに無理があるが、私としては「倶々囉」と「指倶囉」の名もこの辺からイメージされたと思いたい。 2匹の龍、2体の天神、なんて穿ち過ぎか(笑)。 ここですっきりしたところで本題に入ろう。 「炎トリッパー」が「犬夜叉」の「戦国時代」「セーラー服の女子学生」「タイムスリップ」ならば、「忘れて眠れ」と「犬夜叉」の共通点は「輪廻転生」、そして「犬」だろうか。 個人的には「犬」は古来より人間に親しんできた、あるいは物の怪として取り上げられることの多い動物といえば「犬」「猫」「狸」「狐」で、その中で一番人間に忠義を尽くすという意味で犬が選ばれた程度だろうと思っている。 狐や狸は野生の獣だし、猫はどちらかと言うと忠義というイメージではない。 絵的にもその後の「犬夜叉」とのつながりを考えるとやはり猫や狸ではないだろう。 長野を意識させる犬使いの伝承の残る雪深い町。 引っ越してきたばかりの春花が犬好きの変な?少年良平に出会う。 春花の犬メイは行くなといわれた犬塚に行ってしまい、追った春かと共に良平に救われる。 その助け方がいかにも犬好きの人間嫌いって幹事でおもしろいのだが、そんな明るい話ではなく妊娠していたメイはおなかの中の子に体を食い破られ、死んでしまう。 生まれた子犬はメイとは似ても似つかぬ黒い犬。 さらに春花の見る夢から恐ろしくも悲しい物語が始まっていく。 春花の苗字は「神代」といういかにも神々しそうな苗字だが、良平の苗字「伏」がシリアスな話に似合わずおもしろい。 「お座り、伏せ」って犬のしつけから取ったわけではないだろうけど(笑)。 春花の名前は字が違うけど「めぞん一刻」の響子さんと五代くんの娘と同じ。 好きな名前なのかな?って思うのも楽しい。 次回こそ本題に入りたい。 (2005年5月16日の日記)
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忘れて眠れ−4 |
「忘れて眠れ」は輪廻転生がテーマだろう。 犬が関係すること自体は前回書いたことからそれほど意識しないが、これもまた普遍のテーマである。 人は死んだらどうなるのか。 いろいろな考え方があるだろうが、生まれ変わって今度は別の人間や動物やもしかしたら植物として生きることになるかもしれない、そんな考え方であろう。 当然のことだが完全に死んで死後の世界を見てきた人もいないし、ある日見知らぬ人がやってきて「私はあなたの死んだ身内だ」と証明した事件もないから、これも数ある説のひとつとなる。 宗教の立場から、あるいは超常現象やミステリーの立場から考えるとまた別の意見も出てくるが、ここでは触れない。 だが死んだら無に帰すという考え方はある意味寂しい。 だが私にとって一番魅力的なのは、人は死んでもまた生まれ変わって愛しい人に再び巡り会う、そういう意味での輪廻転生だろう。 たとえば私が死んで生まれ変わったら路傍の石になっていたらそれも寂しい。 私は誰にも気づかれることなく石として一生を終えるだろう。 それよりも再び違う目の色、違う髪の色、違う肌の色で違う国で違う言葉を話してもいいから、今の世で愛しい貴方の生まれ変わりに再び出会いたい、愛し合いたい。 書いてるだけで顔から火が出そうな気分だが、いわゆる赤い糸の伝説につながる考え方。 本題に戻ると、かつてこの地で愛し合った犬使いの男と女が互いに殺し合う形で終わってしまった。 男は若苗の犬麻奈志漏が、若苗の育ての親の犬使いの老婆に操られ、自分を殺そうとするのを若苗の仕業と誤解してしまう。 男は自分の犬、倶々囉と指倶囉に命じて若苗を殺させ、自分も死んでいく。 さらに瀕死の若苗は、男を守るために「男の犬」倶々囉と指倶囉に老婆を襲わせるのである。 ここから老婆の呪いが始まる。 老婆の怨念は春花の飼い犬メイに乗り移り、それを知った男の魂は良平に、女の若苗の想いは春花に入り込む。 さっき「輪廻転生」という言葉を使ったが、純粋な意味では輪廻転生ではない。 それぞれが生まれ変わったのではなく、乗り移っただけだから。 ではなぜこんな言い方をしたかと言うと、この物語は紛れもなく「犬夜叉」の犬夜叉と桔梗の関係の前身であるから。 「忘れて―」からさらに変化して、犬夜叉は50年の「眠り=死」を経て再び自身として生まれ変わる。 桔梗はかごめとして「生まれ変わる」。 今となってはこう断言してもいいだろう。 そして2人の恋をを阻む者として蘇った桔梗が存在する。 さらに死人(しびと)として「生まれ変わった」桔梗と犬夜叉を阻む者としてかごめが存在する。 桔梗とかごめは「忘れて―」の中で若苗であり、同時に老婆となる。 大きく違うのは互いは決して敵ではなく、互いは決して一人ではない、けれども二人はひとつであるという事実。 ならば最後、若苗の魂が春花の中で眠りにつくように、桔梗がかごめとひとつになり、かごめの中で眠るという終末も出てくるだろう。 私にはそうは思えないが。 かつてのわずかばかりの怨念で生きていた頃の桔梗ならともかく、今の桔梗を見ていると、もはやひとつの独立した魂であり、(死人として)生き続けるにしても消えていくにしても桔梗として生きるなり死ぬなりするような気がする。 と「忘れて眠れ」について書き始めた頃は思っていたのだが、今週のサンデーを読んでから気持ちが揺るぎ始めた。 かごめがこの試練をクリアできれば、それは桔梗との大きな和解につながる。 同時に桔梗はかごめに「救われた者」となる。 全てを終えて、かごめの中で眠りにつくこともなくはないような気がする。 (それでも考えにくいのは、私がややこしく考える性格だから?) このように「犬夜叉」にも大きく関わる「忘れて―」だが、これまであまり書かなかったのは、単独の作品として読んだ時に、「炎トリッパー」ほどの印象がなかったから。 なぜかと言うと、この作品の良平と春花が、「巻き込まれ型」の主人公だからだろう。 良平は犬使いの男ではないし、春花は若苗ではない。 たまたま犬塚を訪れ、たまたま乗り移られた者たちだから、先に読んだ「炎トリッパー」の涼子と周平のインパクトには及ばなかった。 ただしこれは作品の質によるものではもちろんない。 むしろ「犬夜叉」がなかったら、「忘れて―」も「炎―」と同じくらい強烈な印象を受けたと思うし、今単品で読むと本当に良くできた物語だと感嘆させられる。 シリアス物で同じ本に掲載されている「闇をかけるまなざし」「笑う標的」も単独で読めば、同様に好きだ。 余談だが犬にまつわる伝承に検索をかけてみたところ、丹生都比賈神社(にうつひめ)のホームページにたどり着いた。 祭神は丹生都比賈大神(にうつひめのおおかみ)だが、その子高野御子大神は「白と黒の二匹の犬を連れた狩人の姿になり」、修行の場を探していた弘法大師空海を神社に案内し、さらに高野山に導いたとされている。 調べついでに「天童」と「カルナ」も調べてみた。 「天童」は山形県天童市の名前の由来によると行基という僧が修行していたら、天より二人の童子(護衛童子と摩竭童子)が降りてきた。 二人は自在天のお告げを伝えに来たもので、このことから二人の童子が降り立った地を「二人+人=天」の童、天童と呼ぶようになったとのこと。 天童はあまり関係なさそうだが、カルナが関係ありそうなのがサンスクリット語で「人々の苦しみを解消する全ての行為」であること。 良平が意識してつけたとまでは言わないが、変わった名前なので先生の頭の中にあったかも?ないかも?と考えることは楽しい。 予想以上に長くなってしまいましたが、今回頂いた「忘れて眠れ」に関するテーマ、いろんな本や資料を引っ張り出して楽しく考察することができました。 Kさん、本当にありがとうございました。 (2005年5月19日の日記)
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アニマックス「熱闘! アニメバトル2005」 |
★まとめる都合上、日にちが大きくずれてしまいました。すみません。 8月27日放映予定の「熱闘!アニメバトル2005」の収録見学が当たってしまい、大慌てで行って来ました。 全部で200人くらいかな? 会場は「ディファ有明」、プロレスがよく行われる会場です。 スーツケース持参で来ているグループや、デジカメや携帯で写真撮りまくりの親子連れ、女の子の仲良しグループにカップル、派手な男の子、地味な男の子などの間で友だちと小さくなってました。 なんかね、すごく恥ずかしかったです。 基本的に巻き込まれイベントは苦手なので、スタジオにみんなが入ったわずかな時間で写真撮りました。 入り口で配られたアニマックス袋には「Pam」も入っていて、見開きカラーで犬夜叉宣伝が。 avex犬夜叉キャラソン」に載ったのかな?山口勝平さん、雪野五月さん、辻谷耕史さん、成田剣さん、長島雄一さん、能登麻美子さんのコメントも載ってます。 ゲーマーズなどに置いてあるので、探してみるのもいいかも。 さてスタジオ収録では、「犬夜叉」に関する話題は出ませんでしたが、「うる星やつら」がらみで川柳に1シーン、クイズに1シーンラムが登場しました。 川柳ではエル?からのラブレター?を読むあたるにラムがヤキモチ?のシーン(知らないエピソードでした、ごめんなさい)。 クイズではなぜか面堂が縛られて冷蔵庫に入れられそうになり、その時叫ぶ御馴染みの台詞は? あまりにも簡単で、いかにしてボケるかに苦労している様子が笑えました。 川柳、映像付きで三ツ矢雄二さん、富永み〜なさんが読んでくださいました。 実は私、トイレでお化粧直していたら、「すみませ〜ん、お邪魔しま〜す。」って富永さんが入って来られたんです! 鏡の前に二人並んで黙々とお化粧直してましたが、私は声優さんのお顔はなるべく見ないように心がけているので、隣にいるのが、カツオくんであり、リンである富永さんとは全然気づきませんでした(涙)。 後でリング(リングがステージ)に上がられたのを見て、「あれが富永さん!?」 「残念だったね〜。」と友達に言われました。 おもしろかったのが、山田五郎さん、大槻ケンヂさんらによるスポ根討論会。 さすがに「空手バカ一代」とか「アストロ球団」なんて知りません、私(笑)。 でも梶原一騎ものと「キン肉マン」「エースを狙え」を比較してもうマニアックというかなんというか、なべやかんさんのコアな意見にはむしろ爆笑でした。 クイズの司会は良牙の山寺宏一さん♪ あるクイズの答え、私知ってたんですが(他には誰も知らなかった)、恥ずかしくて手を上げることができませんでした。 もし手を上げてたら山寺さんとお話できてたかも、と思うとかさねがさね残念です。 クイズに関しては放映後にでもお話します。 ヒントは「爆笑問題」です(笑)。 アニメソングはゲストが歌ってて、え〜っ?と思ってたんですが、「ドラゴンボール」だけはご本人が出てきてくれました、嬉しかった〜。 お名前も曲名もわかりませんが、曲は知ってました、すごい盛り上がりでした。 「Fly Away〜♪」かなそんな感じの歌です。 でもわざとかどうか、シャツの前が開いてて、おへそとおなかがぽんと見えたのが印象的?でした。 とにかく休憩が長い、段取りが悪い(出演者による指摘)で押して押して8時に終わる予定が9時も過ぎ、雨は降るわおなかはすくわで大変でした。 でも子安武人さんの北斗の拳を見れたのは大収穫。 それからバンドによる主題歌や、「イニシャルD」、アニマックス大賞発表、豪華?抽選会などがあり、終了。 一番感動的だったのは、時間が余るたびに出てきて必死で間を持たせてくれた末高斗夢さん。 時間が遅くなるにつれて、化粧も落とし、あわてて着込んだようなステージ衣装(アニメっ子MAX)で出てきては、駄洒落を言ったりクイズをしたり、臨時のサイン会をしたり。 仕事として用意してきたネタはとっくに使い切っていて、それでもがんばる姿にみんなが盛り上がってました。 たぶんいつまでも心に残るひと時になるんじゃないかなあと思います。 (2005年7月26日の日記)
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とても楽しい子安さん |
子安武人さんがおもしろい。 おもしろいと言ってもお目にかかったとかお話を聞いたとかそんなことではない。 出演作品の中に微妙にリンクするものがあって、マニアごころを擽られる、そんな意味。 ひとつめは、以前も書いたことがある「犬夜叉」の蛾羅丸。 アニメオリジナル「悪夢の真実 嘆きの森の戦い」で犬夜叉たちに悪夢を見せる。 風穴に吸い込まれる弥勒、琥珀に仲間を殺される珊瑚など、シリアスな中、抱えるもののないかごめは学校に井戸から奈落。 「犬夜叉」という作品において、奈落や妖怪たちが井戸を通り抜けて現代に来ることはないという暗黙の了解のようなものを感じていたからこれには驚いた。 何より話が煩雑になるし、犬夜叉が現代で戦うようなことがあれば現在の戦国と現代を全く別物に描く設定が崩れてしまう。 だから奈落は時折いなくなるかごめを全く気にかけず、犬夜叉のそばにいないから今こそチャンス!と襲ったりもしないのだろうと。 ところで蛾羅丸の子安さんは、アニメ「十二国記」では景麒という名の麒麟を演じておられる。 麒麟と言っても首長キリンじゃなくって、中国の神獣の意味合いの麒麟。 体型はキリンビールのラベルの麒麟に近いが、馬と鹿の合いの子みたいな可愛い麒麟。 この麒麟は人型と獣(麒麟)型の二つの面を持ち、古代中国を連想させる架空世界で王を選ぶための存在。 景麒は現代日本にある高校に王を見つけてやってくる。 王の名は中嶋陽子。 なぜ現代日本に王がいるのか、ストーリーを説明すると長くなるので省略するが、この王陽子をわけあって狙う存在がいる。 その何者かは十二国記の世界から陽子を殺すために妖魔を送り込む。 妖魔により破壊される学校、恐怖に陥る教師やクラスメートたち。 陽子は景麒に伴われて逃げ出すことになるのだが、どうだろう。 異なった世界よりの侵略者、妖魔と妖怪、襲われる女子高校生と女子中学生、特別な少女たちのあり得ない展開。 「十二国記」の方が製作が先なので、かごめの悪夢を悩んだスタッフの方が、子安さんつながりで妖怪学校襲撃脚本を考えたのでは?などと思ってしまったり(笑)。 ふたつめ。 「戦国BASARA」というやはり戦国時代を舞台にしたゲームが先日発売されたが、子安さんが猿飛佐助で出演されている。 猿飛佐助の「猿」は苗字(子供の頃、よく猿と遊んでいた)だから、別に猿顔である必要はないのだが、思いっきり猿顔で、これまた「十二国記」に登場する蒼猿そっくり。 蒼猿は前述の高校生王中嶋陽子を苦しめるなんだろ、同行者というかペットというか心の葛藤というか。 佐助の声は陽気な景麒という感じだが、猿飛佐助を始めて見た時から「蒼猿だよなあ。」と思っていた。 もちろん子安さんは声優として淡々と仕事をこなされているかもしれないし、これらも単なる偶然だろうとは思うが、「蛾羅丸の夢って景麒と陽子だよなあ。」とか「蒼猿だよ、俺!」とか(すみません、話し方がわかりません・・・)盛り上がっていらっしゃったらおもしろいのだけど。 余談だが「犬夜叉」の珊瑚の桑島法子さんが「十二国記」で祥瓊を演じられた時に、珊瑚の簪を手に悦に入っているシーンには爆笑した。 そのうちに手作りプーメランでも持ち出してきて妖魔退治をはじめたらおもしろいのだけど。 私はシリアスな子安さんしか存じ上げないが「ボボボーボ・ボーボボ」では正統派の筆頭小野坂昌也(無双趙雲)さんと共にぶち切れてるとか。 見たいような見たくないような・・・。 ☆ ☆ ☆ 猿飛佐助、真田幸村に仕えた真田十勇士の一人。 漫画で巻物をくわえてドロンと消える?術などどこかで見かけた記憶がある。 幸村によく懐き、共に戦ったりスパイ(忍び)として活躍したりするが、実在の人物ではない。 もう一人有名な霧隠才蔵とは忍びとしてのライバルであったとされる。 (霧隠才蔵にはモデルがいる。) 「戦国BASARAの声優さん」用にちょっと書き止めておきます。 (2005年8月2日の日記)
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コミック42巻感想 |
コミックの感想を必ず書いてるわけではないのだが、42巻は、読んだ時から書こうと思った。 桔梗と琥珀の静かなあきらめ8ページ。 自分ではない誰かのために怒り、悲しむ心を身につけた殺生丸が、冥道残月破を会得するまでが26ページ(表紙を除く)。 そして犬夜叉とかごめ、弥勒と珊瑚の束の間のひと時17ページ。 この後犬夜叉一行の、二枯仙から金禍銀禍に至る戦闘が再開するのだが、私が感想を書こうと思ったのは、上記のそれぞれのストーリーを、改めて味わってみたいと思ったから。 同時に私が「犬夜叉」のおもしろさを、何よりも登場人物の心理設定に求めていることを再認識したから。 その話題に入る前に、ずっと前からメールをやり取りしているHNさんとおもしろい話になった。 実は私が「犬夜叉」を「大人買い」させてしまった方は2人、HNさんと、掲示板に書き込んで頂いたのでお名前を出してもいいと思うが、penpenさんである。 それで少しだけ「犬夜叉」に貢献したみたいで嬉しいのだが、遂にHNさんも「犬夜叉」を買って下さったのだ。 理由はストーリーが難しくなり過ぎて、作品を読まないと考察日記を理解できなくなったから、というものすごいものだった(笑)。 そして私がよく書く「犬夜叉の二股心理」について話したわけだが、そもそも二股とは「Aさんと入る時はAさんが全て、Bさんといる時はBさんが全て」の堂々たる?両天秤を言うのではないか、だから犬夜叉の二股は、堂々正統派の二股、かごめといる時に桔梗を想わないなんて、ってえむさんは怒るけど(怒ってないけど)、犬夜叉がかごめといる時にもずっと桔梗のことを考えてるようだったら、それは高橋先生の描く二股にはならない、単なる浮気に過ぎないとおっしゃる。 その意見の是非はともかく、なるほどこれが高橋先生の設定された「犬夜叉の二股」ならば、今の犬夜叉の姿も何の問題もないわけで、後はそれが読者に受け入れられるか、そんな犬夜叉でいいか、受け取る側の問題なんだ、なるほど。 同時に犬夜叉のために弁明すると、犬夜叉の戦いの根底には、「桔梗を救う、かごめを守る→奈落を倒す」といういつも離れぬ想いがあって、だからこそ読者は犬夜叉が無責任な二股ではなくて、変な言い方だが「命がけの二股」であることを感じ取ることになる。 ただ私の意見をひっくり返して、いいやいいや、今の犬夜叉が好き、と思うことにするかというと、そこはやはり恋愛問題にはもうけりをつけるべきだと感じる。 これはもう性格の問題だろう。 私には、むしろ琥珀や桔梗の敵討ちの方が、話もすっきりまとまると思うのだが、そんな私に何人かの方が「えむさんは桔梗派ではないけど桔梗タイプですね。」とおっしゃった。 そうかもしれない。 などと大真面目に書いていたら、テレビの犬のゴン太が出るドッグフードのコマーシャルに爆笑してしまった。「♪ゴンゴンゴン太のなんとかかんとか〜」てCM。 とぼけたゴン太も可愛いのだが、それ以前に作ってる会社が「サンライズ」! そっか、サンライズは犬アニメが終わったので、今度はドッグフード作ってるんだっておかしくもないのに大笑い。 咳と涙が止まらなくなってしまった。 もちろん違う会社です、→ドッグフードの「サンライズ」。 何となく哀しい笑いでもありました、はい。 そういえば、今週のサンデー、「ワイルドライフ」で犬のしつけやってたな、かごめ参考資料とか(笑)。 閑話休題。 どうも私は話があちこちに飛ぶ癖があるらしい。 待ちきれないからサンデー買うけど、本当はコミック派になった方が楽しめるような気がすると前に書いたが、サンデーで読んでしまっているから楽しめるかもしれないなあと思いながら、もう一度読む。 桔梗と琥珀の静けさ、殺生丸の静けさが犬夜叉の激しさ故に際立っていく。 やがて鋼牙が巻き込まれていく。 二股問答を捨て去れば、犬夜叉とかごめは二人だけで、束の間の男の子と女の子の楽しい時間を過ごす。 犬夜叉は楽しく、かごめは安らぐ。 42巻とたまっていたサンデーを次々読むうちに、やはり「犬夜叉」は終わりに近いなと思った。 話が勢いづいてきている、第1弾は今週サンデーの鋼牙か。 やがて桔梗が、殺生丸が奈落と相対するだろう。 もちろん最後は犬夜叉だろう。 なんとなく勢ぞろいの最終決戦にはならないような気がしてきた。 もちろん私は無理にでも「犬夜叉」を楽しんでいたいけど。 もうひとつ、最近嬉しいことは、ゲストキャラも魅力的になりつつあること。 夢幻の白夜も対妖狼族でやっとらしさを見せてくれたし、金禍銀禍も犬兄弟を髣髴とさせた。 そして生き残りの妖狼族、灰と芯太(生きてるはず)。 二枯仙ともぎゅもぎゅ妖怪はこの際無視。 もちろんキャラとしての魅力はなかったが、かごめの破魔の矢が効かないほどの大物(仙気を持つ仙人)であることは興味深かったし、なぜに人間だったはずが鼠みたいな妖怪?になったかもおもしろい。 下手すれば奈落以上の大物だ。 でも「かつて人間で、仙気を持つ」二枯仙に、犬夜叉は妖気を感じていたのだろうか。 妖気の逆流を感じていないのは、二枯仙が妖怪でないからのように思えるのだが。 気軽く出てきた二枯仙だが、謎は大きい。 妖怪ならば、奈落もできない人間から妖怪への完全変化。 あの見栄えで、犬夜叉界最高レベルの妖怪であることになるのだが・・・。 矢持ちの七宝もがんばってたけど、42巻のベストは、「無駄死にかどうかは・・・ 私が決めることだ。」の名台詞と横顔の美しさで殺生丸に決まり。 神楽は死んでからの方が、殺生丸の心に強く残っているようである。 神楽にとっても幸せなことだろう。 神楽は死んだのではなく、舞い上がる風となって殺生丸を見守っている、そんな気がする。 ☆ ☆ ☆ 「サンデーアンケート」に熱心に参加していただいているからくり命さんから、「犬夜叉以外に好きな作品とキャラを教えてください。」と質問を頂きました。 好きなキャラ?と考えても鋼牙しか思い浮かばない・・・。 むしろ女の子の方が好きなキャラ多いような気がします。 「ハヤテのごとく」のマリア、「からくりサーカス」のしろがね、「史上最強の弟子 ケンイチ」の美羽、「結界師」の時音が好きです。 結果読む作品も「犬夜叉」とこれらの作品です。 (2005年11月10日の日記)
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5年目を迎えて |
今日で「一陣の風」も5年目に入りました。 振り返ってみれば わけもわからぬ1年目 突っ走りの2年目 挫折気味の3年目 一段落の4年目 といったところでしょうか。 5年目がどんな感じになるか、わかりませんがサイトと一緒に成長していてたら嬉しいなあと思っています。 これまで遊びに来て下さった方々、ご意見や感想を下さった方々、本当にありがとうございました。 6年目を迎える時、「犬夜叉」がどうなっているかが一番気になります。 たとえ終了していたとしても、書きたいことがある限りは「犬夜叉」のことを書き続けていきたい。 そして「三国志、戦国時代(本やゲームや)」「十二国記」「エロイカより愛をこめて」「池波小説」関連のコンテンツにもじっくり時間をかけて進めていきたいです。 当分はコンテンツを増やさずに(笑)。 これからもよろしくお願いします。 (2006年10月19日の日記)
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