犬夜叉考察 28
5月1日きみはNo.1
令和を迎えて最初の更新は、久々の「犬夜叉考察日記など」にて。
「ビックコミックオリジナル」2019年5月5日号「高橋留美子劇場」。

このとんがった社会において、このテーマを取り上げて、ここまでほのぼの描ける作者は本当に稀有なんじゃないかと思います。
一番心地良いのが、主人公がこの仕事において、ほとんど影響を受けていないように描かれている点。
本当はそうじゃないんだろうし、そこに斬り込む作品は多々あれど、高橋さんは癒しの場にして「くれました」。
「犬夜叉」に夢中になってた頃は、「高橋留美子劇場」にはそれほど興味はなかったのですが(今頃告白)、このシリーズの良さは、年齢を重ねるごとに馴染んでいくのかもしれません。

それでいて全くの悪人もおらず、テーマをすり抜けてはいない、ちゃんと見据えて描いている。
1人でも多くの人に読んで欲しい作品です。
ただおもしろいなあと笑うだけでいいから、でもいつか身に染みるであろう話でもあります。

実は私の周りにも北川さんそっくりの人がいます(ビジュアルが)。
それほど親しいわけではありませんが緊張せずに話ができる、数少ない知り合いの1人。
もちろんその人の内面なご窺い知れるものではありませんが、少なくともこんなビジュアルは私は好きです(笑)。
昔から痩せてかっこいい人よりも、恰幅のいい人が好きでした。

神経質な性格なので、一緒にいて安心できる人がいいんですよね・・・。
と、話がそれたところで「高橋留美子劇場」単行本は今夏発売予定とか。
Wikipediaによると、単行本未収録は

・やましい出来事(2012年)
・私のスカイ(2013年)
・魔女とディナー(2014年)
・(秘) ルネッサンス(2015年)
・こんなはずでは(2016年)
・不定形ファミリー(2017年)
・ふたりの家(2018年)
・きみはNo.1(2019年)

6作ごとに収録されるそうなので、「不定形ファミリー」まででしょうか。
7年越しです(笑)。
もちろん掲載雑誌はとってありますが、「私のスカイ」以外はあらすじが思い出せないです。
早く読みたいなあ。

しばらく忙しくてほとんど更新できていませんでしたが、高橋さんの新連載も始まる事だし、気合を入れてがんばろうかな。
今後ともよろしくお願いします。

(2019年5月1日の日記)
9月19日 高橋留美子×野田サトルスペシャル対談(サンデー編)
高橋さんの対談はこれまでにも何度か読みました。
小池一夫さんには弟子として、また相手によって憧れの存在として、また対等の立場で等々。
でも今回は完全に高橋さんがファン側に立っての憧れ対談ですね。
高橋さんがいろいろ質問し、野田さんが答え、進行さんが必死で高橋さんに話を振るって感じが 微笑ましくておもしろかったです。
萩尾望都さんとの対談もこんな感じだったなあ・・・。

さて、申し訳ないのですが私は「ゴールデンカムイ」を読んだことがありません。
なのであくまでも高橋さん側の感想とさせて頂きます。
前半は「ゴールデンカムイ」の話がメインで、後半「MAO」の話が始まります。

高橋さんが「MAO」の舞台を大正時代に選んだ理由は、「サンデー編集長が大正時代が好きで勧めて来たから!」って チコちゃんが喋ってるみたいなことになってますが(笑)、編集長って「十勝ひとりぼっち農園」に出て来る人?
ここ笑うところじゃないのに、なぜか笑っちゃった。
大正時代が好きなんだ、あの編集長。
漫画だと顔もこわもて態度も怖い感じだけど、はいからさんとか読んでるのかな?

たしかに「MAO」は舞台が戦国でも明治でも江戸でも、いつの時代でも使える話だと思います。
まあ平成はりんねだったし、昭和は高橋さんの作品イメージそのものが昭和だからなあ。
早すぎるけど、次の作品は江戸か明治、幕末などで読んでみたい。

あと「調べたことを一度全部忘れて連載を!」は潔いなあ、びっくりしました。
まずキャラから入るってのもあるのかな?
摩緒と菜花、乙弥が決まる、そこに時代の知識と情報で肉付けしていく、そんな感じ?

いよいよ描く時に、「描くべきものはあの本にあったみたいな感じで進めています。」ってかっこいいなあ。
もう知識として高橋さんの脳内に整理されてる。
私だったら、まずその情報が載ってる本をさがす所から始めなきゃ、そして挫折が目に見える。

そして高橋さんの描くキャラクターにモデルはなく、あえて言うなら自分が今まで読んだ漫画の中のキャラクター、 憧れたりしたキャラクターを参考にしているのだそうです。
でもインタビューなどで高橋さんが語る作品は私が知らないものばかりなので、そういう意味で浮かんで来ないのが悔しいです。

「MAO」に関しては、菜花がどういう人かよくわからず、第1話のネームを4回くらい描き直して、ようやく青汁を飲むシーンが 浮かび、やっとこの子はこういう人だって感じたのだそうです。
それから「境界のRINNE」がお笑いなのでそう長くやらないつもりだったのに、結果的に40巻まで続いたというのが意外でした。
私としてはもっと続いても良かったんですけどね(笑)。

その後は高橋先生が好きな「ゴールデンカムイ」の鯉登(こいと)の話で盛り上がっていました。
後半は「週刊ヤングジャンプ」42号にて。
対談の全文を「サンデーうぇぶり」にて 18日から掲載されたようですよ。
未読の方は是非どうぞ。

あときのうの「ひとりごと」にも 書きましたが、BSNHKプレミアムで高橋さんの大特集が放映されます。

・「歴史秘話 るーみっくアニメヒストリア」
10月14日(月) [BSプレミアム] 午後4時10分〜午後5時00分

・「発表!全るーみっくアニメ大投票」
11月16日(土) [BSプレミアム] 午後6時30分〜午後10時00分

投票は「こちら」です。
(2019年9月19日の日記)
9月27日 高橋留美子×野田サトルスペシャル対談(ヤングジャンプ編)
スペシャル対談後半は「ゴールデンカムイ」連載中の「週刊ヤングジャンプ」にて。
漠然とした印象ですが、後半は高橋作品に関する話が多いような。
サンデーでは「ゴールデンカムイ」の、ヤングジャンプでは「MAO」の宣伝をするように配慮したのかもしれません。

私は高橋作品のギャグとシリアスのバランスが絶妙だと昔から思ってますが、後半はまずこの部分から始まります。
「ゴールデンカムイ」も同様のようで、緊迫場面から突然の悪ふざけに入る場面のおもしろさ。
それも整合性がとれていないと外してしまうので意外と難しいんかもしれません。
高橋さんはカチッと決めるとやりづらいので、「モヤっと考えてた方がいいんで そうすると意外と予定にないことを思いついたりして。」と語っています。

スランプはない、というより「諦めずにがんばる」のだそうです。
つまらないネームを描いたら原稿段階で手が止まってしまう。
それがわかってるから、とりあえずネームでがんばって、原稿段階でもっと面白いことを思いついたらそっちへ変更する。
「もう二度と読みたくないものを描くって、すごく辛いじゃないですか。」という言葉がとても印象に残りました。

あとシリアスな漫画を描く時はボケないようにしていて、「MAO」もかなり抑えているそうです。
昔、「らんま1/2」ですごく悲しいシーンを描いているつもりだったのに、大笑いされた話はおもしろかったです。
良牙とムースを連れて旅をしていて、お湯に入っても戻れない話。
実は私、覚えてないのですが・・・。

「MAO」に関しては、大雑把なことは決まっていますが、その場の思い付きを大切にしているようです。
乙弥もネームの段階で思いついたキャラだそうですが、私はまだ摩緒と菜花のキャラ像がちゃんとつかめてなくて、今の時点では 乙弥が一番好きなのでこれは嬉しい発言でした。

それから高橋さんのかっこいい男子の理想像は、ジャッキー・チェンの「酔拳」。
実は私、ジャッキーのアクションはちょっと苦手で、ブルース・リーや林正英(ラム・チェンイン)のシリアスなアクションが好きなのでここは残念。
あの「目くらまし」の凄さは承知しているんですけどね。
「あしたのジョー」や「どろろ」も読んだことも見たこともないです、ごめんなさい。

この後国友やすゆきさんの話になって、「ネームの割方」に移ります。
素人の私には全くわからない話ですが、高橋さんはネームの3日かけ、6ページ単位で担当さんに見せたり、そこを転換点とするのだとか。
これから「MAO」を読む時は、6ページ単位で読んでみよう(笑)。

ネームをやる時の決まりごとは、「魚を食べること!」。
それからテレビをつけっぱなしにすること。
音が必要なのと、情報を得るためなんですね。
私は音楽ぐらいならいいですが、言葉が入ると気になって集中できないので、テレビもラジオもつけません。
って漫画家でもなんでもないですけどね。
意外と神経質な方です。

読み終えての感想は、「とにかく高橋さんは『ゴールデンカムイ』が好きなんだ!」って事でした(笑)。
「MAO」に関しては、おもしろく読みながらも正直まだ馴染んでいません。
私の場合、初めて出会った「犬夜叉」のインパクトが強過ぎて、おそらくこれからも「犬夜叉」以上に馴染む作品はないと思います。
それでも「高橋留美子作品」は読まずにいられない、そんな魅力に満ちています。
高橋さんに出会えたのは本当に良かったと思います。
(2019年9月27日の日記)
10月1日 魔女とディナー(コミック)
高橋留美子傑作集「魔女とディナー」には表題作を始め、6作品が掲載されています。
一番古い「私のスカイ」は2013年(平成25年)初出なので、今から6年前です。
でも「私のスカイ」は好きだったなあ。
今でも掲載本持ってるし。

第1話「魔女とディナー」
うらやましい!と思いながら読みましたが、被害者?の方はメタボとか病気とかいろんな リスクが出て来るんですよね(現実的に読んでしまう)。
肉交換じゃなくて、肉消化の魔法だったら良かったのに・・・。

第2話「やましい出来事」
こんな話で漫画が描けるって、高橋さんはやっぱりすごい。
彩花が突き抜けすぎていて気持ち良く読めました。

第3話「死ねばいいのに」
現実にありそうでなさそうな、怖くて哀れな話。
でも終わってみれば、「そうだよね。」と一人頷く。
作品内での感情の起伏ほどに心は揺さぶられないけど、その緩さがまたいいのかな。

第4話「不定形ファミリー」
高橋留美子劇場には意外な生々しさを感じる作品。
でも主人公は相変わらずだし、主人公を振り回す立ち位置の女性も相変わらず。
最後に奥さんが戻って来ないほろ苦いハッピーエンドがいかにもるーみっく。

第5話「(マル秘)ルネッサンス」
正確には「秘」という字を丸で囲んで「まるひ」と読ませるのですが、文字化けしそうなので変えました。
この話は出たの知らなかったらしく、買わず読まずで今回が初読。
2015年(平成27年)に発表されましたが、これは高橋さんがファンだという「髯男爵」に絡めているのかな?

第6話「私のスカイ」
コミックの中で一番好き、というより唯一好きな作品です。
私は基本的に「高橋留美子劇場(大人向け)」よりも、「犬夜叉」から入った人なので、男性女性の 中年の機微や、哀愁、たくましさなどを高橋作品には求めていない気がします。

たとえば宮部みゆきさんに現代物より時代物を求めるように、高橋さんには大人向けより大人でも読める 少年物を求めてしまう。
ここはもう好みの問題なんでしょうね。
「私のスカイ」もストーリーより、スカ井さんの可愛さと別れの描写にやられた部分が大きいです。
(2019年10月1日の日記)

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