犬夜叉サンデー感想(第251話〜第260話)
激突
原作少年サンデー2002年2月6日(10号)第251話「激突」

    ☆     ☆     ☆

自分たちを殺した城の人間を皆殺しにした七人隊。
蛮骨は普通に女性にも興味があるらしく、知ってて蛇骨がわざと殺したような風情だが、勢ぞろいした七人隊の前に真っ先に現れたのは鋼牙。
5人を相手に鋼牙1人ではちょっと荷が重いな、と思わせてしまうところが鋼牙の魅力?
七人隊のエピソードは、とにかく会話がおもしろい。

その前に興味深かったのは、お酒を飲む七人隊。
少年誌、17歳の蛮骨にお酒飲ませていいの?とかそんなことじゃなくて死人(しびと)でも普通に飲んだり食べたりできるんだってこと。
桔梗のそういうシーンはなかったので、死人はできないのかなあと漠然と思っていた。
でも一応体内に入れることはできるらしい、おいしいとか感じているのだろうか、蛮骨と蛇骨は。

「犬より先に狼のほうが来やがったか。」(やっぱ見てわかるんだな・・・。)
「なにくつろいでやがる。」

鋼牙と蛮骨のかみ合わない会話の後、戦闘が始まるが、蛇骨の蛇骨刀を見切り、銀骨の砲撃をかわせても蛮骨の強さには感じるものがあったらしい。
昔の鋼牙ならここでとっとと逃げてたところだろうが、そこは鋼牙も成長しているらしい。
ピンチの鋼牙に助太刀に入る犬夜叉。

「犬夜叉―っ」と花を飛ばす蛇骨に「やかましいっ」と犬夜叉。
それにしても犬夜叉駆けつけページ(コミック55ページ)の左下、鋼牙が真っ二つに両断されててあまりに哀れ。
これってサンデーの時もこうだったのだろうか。

七人隊の生き残り5人と犬夜叉一行+鋼牙が本格的に激突するのは次回から。
これ普通に考えれば犬夜叉一行は3人+4匹なんだろうな。
犬夜叉、鋼牙、七宝、雲母は「匹」数えだ。
殺生丸も「匹」数え。
(2006年6月28日の日記)  
何が惜しいって
原作少年サンデー2002年2月13日(11号)第252話「聖域の境目」

    ☆     ☆     ☆

何が惜しいって、ここでの戦闘がじっくり読めなかったことが限りなく惜しい。
犬夜叉と蛮骨が互角に打ち合えば、鋼牙が煉骨に飛びかかる(タコ助発言が笑える)。
医者と坊主が大嫌いな(笑)睡骨が弥勒の邪魔をし、蛇骨には「こんなの(珊瑚)」しか残ってない。
本気で怒ってる珊瑚も怖い。

退治屋稼業を重ねてきた珊瑚だが、こんなの(蛇骨)を相手にしたことはさすがにないだろう。
蛇骨は犬夜叉と戦いたいのに、みんなが蛇骨の邪魔をする、哀しい蛇骨。
今回は全部戦闘でこなして欲しかったのだが、残念ながら場面は一転、殺生丸の方に移ってしまう。
ぐったりしてる邪見に元気なりん、殺生丸は気力で探検。

その留守にりんは琥珀を見つけ、後を追う。
清浄なはずの白霊山の結界の中に妖怪の姿を見つけるりんだが、このことが殺生丸に大きなヒントとなる。
殺生丸には大きなヒントとなったが、私には全然ヒントにならなかった。
まさかこの結界がドーナツ型をしていたとは。

もうひとつ、最猛勝が奈落以外(琥珀や七人隊)と意思の疎通ができることもおもしろい。
奈落の指令をテレパシーみたいに伝えているのか、羽音が翻訳されているのか。
物足りなくもおかげで戦闘は中断、七人隊は去ってしまうことになる。

琥珀がりんを守ろうとする部分も興味深い。
全くの操り人形ではなく、意思を持って行動しているところ、これはやはり臨機応変に対処できるためだろうか。
通して読んでいると、奈落もけっこうあちこちでボロを出しているのだが、週ごとに読んでるだけではなかなかそこに気づけない。
(2006年6月28日の日記)  
奈落まで出てきた
原作少年サンデー2002年2月20日(12号)第253話「撤退」

    ☆     ☆     ☆

とにかく豪華な七人隊編だが、今回は奈落まで登場する。
しかも水と花の匂いがする清浄な奈落、となるがそれはまた後の話。
銀骨の助けがあったとは言え、風の傷をも寄せ付けぬ蛮竜、作った人も凄いがそれだけで助かる蛮骨も凄い。

まだまだ戦う気満々の七人隊も、最猛勝の指示に従い、しぶしぶ撤退、援護のために登場したのが傀儡の奈落。
ここでの見せ場がかごめと煉骨。
かごめから四魂のかけらを奪った(なのにまだ使ってはいない)煉骨は、それをばらされると困るし、かごめは卑怯な煉骨を許しておけない。
かごめはいつもはギャラリーに徹しているが、ある時突然、それもただ一人戦い始めるキャラ、おいしいとこどりは天下一品だが、嫌味に見えないのは原作ゆえか。

煉骨のかごめ狙いの攻撃に、かごめを救ったのは犬夜叉でも鋼牙でもなく雲母、かごめの矢は「やはり」はずれて(さっき桔梗もはずしていたが)と緊迫感大の展開が続く。

ここでまたまた場面が転換。
琥珀の元から戻ってきたりんか殺生丸に重要なヒントを与える。
関係ないところで一人芝居の邪見が可愛い。

当時あちこちで見かけた意見だけど、「犬夜叉」が白霊山で終わる可能性はあったのだろうか。
たしかに犬夜叉一行は当然として鋼牙に奈落に殺生丸、桔梗にスペシャルゲストの七人隊と揃い踏みで、ここに四魂の玉を絡ませれば終わってもおかしくない展開ではある。
サンデーを買い始めてから2作ほど唐突な終わり方をする作品を見たが、「犬夜叉」の場合は先生が続けたいのか続けるように頼まれているのか、どっちのせいで「犬夜叉」がこれまで続いているのか気になるところだ。

前にも書いたが、白霊山と鬼の腹、それが原作においても最終回となってもおかしくない「締め」の作品であることは伺える。
もちろんその時点で終わらせるなら、それまでの結論付けが必要なテーマはいくつかあっただろうが。

ここまで読んで明らかになるのが、やはり蛮骨の頭領としての資質だろうか。
一番子供で、でも一番強い。
蛇骨と煉骨に対する態度の違いなどは興味深い。

でも奈落が蛮骨を蘇らせたとしても、仲間を蘇らせたのは蛮骨だとしたら、四魂のかけらの力はいよいよ謎に満ちたものとなってくる。
(2006年6月29日の日記)  
神無と琥珀と蛮骨と
原作少年サンデー2002年2月27日(13号)第254話「蛮竜の傷」

    ☆     ☆     ☆

原作で読んだ時はなんとも思わなかったが、アニメで見てからどうもこの3人(神無、琥珀、蛮骨)の関係が気になっている。
なんか変で、なんかおかしいのだ。
でもなんかおもしろくて好きなのだ。

神無、普通の少女ではない。
己の感情を持たず、奈落の指示を淡々とこなしているように見えて、けっこう神無本人の洞察力も優れているように見える(鏡もあるし)。
琥珀、普通の少年ではない。
奈落に操られ、それなりに意思はあるものの七人隊の方向修正係として、こちらも淡々と仕事をこなしている。

そして蛮骨、ものすごく普通の少年に見える。
七人隊といる時は、それなりの風格を見せる蛮骨だが、この一風変わった年下?の琥珀と神無に振り回される感じがおもしろい。

一方七人隊を逃がすために盾となって登場した傀儡奈落だが、敵としては例によってたいしたことなく、でもかごめと弥勒が「きれいな」奈落に気づく。
あの狒狒顔で美人さんだったら大変だが、その謎の答えも持ち越し。
とっとと行ってしまった鋼牙はそのまま忘れられ、煉骨がかごめから奪ったかけらはばれ、睡骨と蛇骨は殺生丸殺害を命じられる。
隈取になってさえ地味で目立たない睡骨だが、112ページの睡骨のカットは雰囲気があって好きだ。

犬夜叉がいいと何度泣きつくも、今度は殺生丸に向かわせられる蛇骨もいい。
みんなして蛇骨の恋路を邪魔してるみたいで(笑)。
「おめえ色男好きだろ。」
「どうせおまえの片想いだろ。あきらめな。」
蛮骨の台詞がいいが、「おまえ」になったり「おめえ」になったり蛮骨のイメージが確定してなかったのかな?

白霊山の結界。
死人(しにん)であっても七人隊は入ることができ、桔梗は入れない。
人間であっても弥勒には居心地が悪く、かごめや珊瑚はなんともない(笑)。
鋼牙や殺生丸は入れず、奈落を「受け入れる」結界。

次回はなんとなくとってつけたような白霊山に関係ありそうで、なくてもいいようなエピソードが挿入される。
(2006年6月29日の日記)  
再戦
原作少年サンデー2002年3月6日(14号)第255話「聖島」

          ☆          ☆          ☆

「聖島」はカラーページで始まったらしい。
ページをめくっていくと、しばらく顔にも色がつく暗めの色彩が続き、何かの宣伝だったのだろうぽっかりあいた1ページにコミック中のカットが入る。
わざわざ選ばれたカットがこれなんだ、とため息がひとつ出てくる。
ところが後で犬夜叉たちの乗った小舟の舟底に穴が開き、水が噴出すカットがあるのだが、この時のかごめ、同じ顔をしてる。
右向きと左向きの違いはあるけれどほとんどそっくり、これを狙ったのだと思うことにしよう。
前の時は、かごめたちが助かって流した嬉し涙を隠すカットだったけど、あれはすごく良かったな。

さて、白霊山も霊山であったにしろ、普通の人間にとって支障があるわけでもなく、その麓には村があり、生活を営む人間たちがいる。
そのひとつに犬夜叉たちがたどり着いた時、村では事件が起こっていた。
「聖域」の言葉に反応する犬夜叉たち。
かごめが七宝を握り締めているように見えるのは気のせいか(笑)。

犬夜叉たちが出会った少年新太郎は、百年も昔に即身仏になった白心上人の世話をするために聖島に渡ることを許された唯一の家の息子。
島に渡ったきり帰ってこない父の身を案じて島に渡ろうとしている。
「即身仏(生き仏さま)」に関してここで弥勒の解説が入る。
「徳の高い僧侶が生前から穀物を断ち、肉体を木乃伊化させながら入滅するという・・・」

ここで犬夜叉の「坊主の干物」発言が飛び出すのだが、この時の犬夜叉の顔やしぐさが妙に可愛い。
時々顔が可愛くなるのもこの時期の特徴か。
でもここで株を上げた弥勒も、新太郎を心配する姉たちに「男子産ませ」発言、珊瑚の制裁を受ける。

舟の上での新太郎の説明から白霊山の謎が少しずつ明らかになるのだが、この時点でわかったこと。
白心上人が生前開いた寺が聖島にあり、そこに詣でればどんな罪も清められるとされる。
桔梗が出会い、遺髪を預かった瀕死の男もここを目指していたことになる。

清らかな場所ではあるが、汚れた者(悪人)を拒否する場所ではなく、望みさえすれば誰でも来れた。
(村人は来れないが、余所者が島に来るのは自由なのか?)
ところが現在は聖なる結界が張ってあって妖怪を拒んでいる。
桔梗に出会った男が今ここに来たならば、もしかしたら詣でることはできなかっただろう。

しかしこの結界、同じ死人(しにん)であっても巫女の桔梗は拒み、残虐非道な七人隊は受け入れている。
この後犬夜叉たちは聖島で蛮骨と会うのだが、この矛盾には気づいていないようだ。
26巻冒頭の桔梗とかごめの清浄な白霊山の会話を思い返すとちょっと不思議な気もする。
この都合の良すぎる結界に奈落の意図を感じてもいいのでは?

聖島で犬夜叉は傀儡奈落と同じ水と花の匂いを嗅ぎ分ける。
そして見つけたのは白心上人を祀ったお堂の破壊と骨になるには早すぎる父の遺体、四魂のかけらの気配、そして蛮骨だった。
(2006年6月30日の日記)  
結界を張る者
原作少年サンデー2002年3月13日(15号)第256話「結界の中心」

          ☆          ☆          ☆

聖島の清浄なる空気は妖怪である七宝と雲母、半妖である犬夜叉、死人(しびと)である蛮骨に影響するが、この程度ならちょっと汚れた?弥勒は大丈夫らしい。
清浄なるお花畑で犬夜叉と蛮骨の戦いが再開する。
こんな時はやっぱり犬夜叉の相手は蛮骨だな、と思う。
睡骨や煉骨だと武器としてあまり見栄えしないし、蛇骨だとおかしな世界に入っていくし、ここは蛮竜の大きさが効果的か。

しかも蛮竜の修理をかねて四魂のかけらが2個も入っている、これは大きなハンディだ、犬夜叉。
場所が場所だけに風の傷も出せない。
清浄すぎる空気が体に辛いのは五分五分、いえ「邪悪」+「亡霊」であっても元が「人間」の蛮骨には聖域の影響は犬夜叉より少ないらしい(弥勒談)。

犬夜叉の苦戦に見かねた新太郎が白心上人に助けを求めるが、安置されていたはずの白心上人の木乃伊はそこにはなかった。
こういった内容になると、さすがは弥勒の独壇場、弥勒の推理ショーが再び始まる。
147ページ左下、お札を構える弥勒も顔もずいぶん幼く見えてすごく可愛い。

七宝の妖気の力を借りて(借りっぷりがすごい、笑)弥勒が見つけ出したのは独鈷(どっこ)だった。
生前白心上人が使っていた仏具のひとつだったと言う。
これで結界は破れ、犬夜叉の辛さも消えるが、同時に蛮骨も回復してしまう。
仕切り直して戦闘開始、となるところまでで今回は終わる。

新太郎の登場は、原作では結局白心上人の説明役が全てだったが、その分アニメを膨らませ、新太郎の父への思いや取り戻した父の誇りを描き切っていた。
もうひとつ、弥勒が湖に落ちた時の珊瑚の助け方が、長年連れ添った夫婦のように淡々としていた原作に比べ、アニメでは珊瑚の優しさを強調していた。
七人隊のエピソードもご多分にもれず、挿入シーンが多かったが、あまり重要ではない部分で見ていて気持ちの良いものが多かったような気がする。
(2006年6月30日の日記)  
卑怯者って?
原作少年サンデー2002年3月20日(16号)第257話「独鈷(どっこ)」

          ☆          ☆          ☆

迷いに満ちた白心上人が一点の汚れもない結界を張れる意味は何か。
しかも邪気を持つ七人隊を守り、同じ死人(しびと)でありながら、巫女である桔梗は拒否する結界。
以前桔梗の項でも書いたが、桔梗や白心上人の持つ力とその心の汚れのなさは直結してないように思う。
もちろんそれは「犬夜叉」という作品内での設定だが。

その奈落にとってあまりに都合のいい結界は蛮骨を守り、蛮骨は再び犬夜叉の前から消える。
そして再び神無と琥珀が蛮骨の前に現れる。
なんかこないだと同じことしてない?蛮骨。
この中途半端さが、どこかキャラとしての蛮骨の中途半端さにつながったと思う。

最後の最後、犬夜叉との最終決戦でやっと七人隊の首領蛮骨としての凄みが現れたが、それまでの蛮骨人気は、どちらかというと蛇骨とのセット人気だったように記憶している。
犬夜叉が助太刀を嫌がるせいか、かごめの破魔の矢はいつも唐突なのが特徴。
その矢は蛮骨の腕に刺さり、蛮骨の骨を露出させる。

この時のかごめの「卑怯者」発言と蛮骨の「ハチの頭」発言が謎を呼んでた、当時。
かごめの気持ちもわかるが、何を今頃かごめにそんな台詞を言わせる?高橋先生への謎、ハチの頭ってなんだ?の謎。
基本的に妖怪一人にいつも5人で戦っているような犬夜叉たちだから、これまで倒された妖怪たちのほとんどが言いたかっただろう、「卑怯者」と。

では犬夜叉たちが卑怯かというと、おそらく誰もそうは思わないだろう。
犬夜叉たちは自分たちこそ正義との思いがあるだろう。
現在奈落相手に犬夜叉と鋼牙と桔梗とかごめと弥勒と珊瑚と戦っているが、そこで奈落が「こっちはたった一人なのに卑怯ではないか。」などと言ったらどうだろう、言わせてみたいな、奈落。

言わせてくれないかな、奈落に(笑)。
(2006年7月1日の日記)  
白心上人
原作少年サンデー2002年3月27日(17号)第258話「即身仏」

          ☆          ☆          ☆

コミック26巻第10話「即身仏」の表紙の犬夜叉がかっこいい。
って言うか第9話の勢ぞろいの表紙も良かったし、この時期はほんとに素敵な絵が多い。

さて白心上人の独鈷に救われた?蛮骨がついに白心上人と対面。
「即身仏」なんて言葉を知ってて普通に使う蛮骨がすごい。
すごいが蛮骨はここでひとまず終了して、置いていかれた犬夜叉たちの推理が冴える。

なかなか聖島の結界の意味に気づけなかった犬夜叉たちだが、さすがにここまで「仏具」で蛮骨を守られると、「清らかな」結界が「蛮骨」を守っていることに気づく。
つまり結界のない状態で奈落が中に入ってしまい、その周りに白心上人が清浄な結界を張るという逆転の発想。
奈落の敵で入れるのはかごめと弥勒と珊瑚しかいない。

弥勒と珊瑚は調査のために結界の中に入ることを決意する。
正直言って弥勒と珊瑚が直接奈落と対決していたら、二人はここで終わっていただろう。
奈落が直接現れず、神楽を寄こしたことで、弥勒と珊瑚は命拾いをしたような気がする。
それでも神楽のおかげで弥勒最高の台詞を読むことができるのだから神楽には感謝せねば。

さらに清浄な雰囲気に耐え切れなくなった桔梗も睡骨の村を離れる。
まだ睡骨を慕う子供たちが切ないが、特にその後殺人鬼として帰ってくる睡骨を知っているから、余計辛い。
この辺、睡骨の村の子供たちも新太郎も最後まできちんと描かれることなく終わったのは残念だった。
白霊山の物語は白心上人も絡んでややこしく、登場キャラも多いので、あえて切り捨てられたのかもしれないが。

今回はさらに場面が変わって思いがけなくも嬉しくも鋼牙登場、早速ピンチ、全く・・・。
こっちからは見えないけど、向こうからは丸見えで、しかもすぐ目の前にいて大砲で狙っていたって、これでよく助かったってそっちの方が驚いた。
鋼牙がかわしたというより単にはずれただけのように見えるから怖い。
それでも足をやられてしまった鋼牙。

しかし鋼牙は凶骨を思い出しながら冷静に判断する。
「四魂のかけらをとってしまえば」、見えるんだね、鋼牙。
それともかけらの匂いか、全然不思議じゃない四魂のかけらを見切る能力。

煉骨の炎の網に捕らわれるも余裕がありそうなところで次回に続く。
26巻は裏表紙もすごくいい。
雲母を肩に、七宝を手のひらに!のかごめのあまり見たことのない表情が可愛かった。
(2006年7月1日の日記)  
三強集う
原作少年サンデー2002年4月3日(18号)第259話「爆発」

          ☆          ☆          ☆

今日からコミック27巻。
私にとって、誰が何と言おうと三強と言えば犬夜叉、殺生丸、そして鋼牙。
決して奈落ではない。
その三強が集う表紙がお気に入り、特に鋼牙の横顔が好きだ。

表紙をめくると驚きの白心上人、もちろんカラーでインパクト大。
それから七人隊が勢ぞろいして、またまた鋼牙、しかも横顔。
出番はあるのに思いっきり危機だ(涙)。
煉骨のかけらを狙うも失敗、引きはがした煉骨の鎧を砲身に詰め込んで暴発を誘うも逃げ遅れて巻き込まれ。

ここで今回の鋼牙の出番は終了。
鋼牙退場の気はしなかったが、それにしても痛々しい。

場面は変わって蛇骨と睡骨。
殺生丸狙いの二人連れの会話がいい。
「おさえこむのに苦労したぜ。」
「そーかい。」
どうでもいいのがバレバレの蛇骨。

睡骨の二面性は、本人も苦しんだだろうが、けっこう周りにも迷惑かけてたんだろうなと思わせる。
蛇骨としては善人睡骨が飛び出さなきゃそれでいいっていう感じだろうか。
睡骨が苦しもうが何しようが関係ない、その冷たさが蛇骨の真骨頂。

霧骨(殺生丸いわく「あの毒使い」)と同じ死人の匂いを嗅ぎつけた殺生丸が先手を打って蛇骨に襲いかかる。
霧骨に「誰だ・・・?てめえ・・・」と聞かれ、一応礼儀として「・・・おまえこそなんだ?」と聞いてはみたものの、結局名前は知らないまま終わったわけだ。
殺生丸の相手をするのは蛇骨。
さすがの殺生丸も相手が二人連れだということには気づかなかったらしい。
蛇骨と睡骨、匂いも同じだろうし当然か。

犬夜叉、弥勒、鋼牙に対してはかわいーの色っぽいの短い腰巻がいい感じだのといちいち評価していた蛇骨だが、今回はその余裕もないらしい(当然だ)。
前に「すかした野郎」だの「男前と言やそうなんだけど」などと言ってるので、殺生丸のようなクールビューティーは好みじゃないらしい。
ありがたいことに鋼牙のようなワイルド系も駄目で、犬夜叉のようなかわいい?タイプか弥勒のような色っぽい?タイプが好きな蛇骨。
それでも邪見の悪口がちゃんと聞こえてるところなどは只者ではない、蛇骨。

殺生丸の指示で逃げ出す邪見とりんだが、その行く手には睡骨が立ちふさがる。
殺生丸組もここで終了。

爆発と鋼牙の血の匂いを嗅ぎつけた犬夜叉がかごめと共に爆発現場にたどり着いたところで今回は終了となる。

          ☆          ☆          ☆

★ブログより追記
今日は「犬夜叉キャラ占い」から。
なんとえむでも本名でも「殺生丸」ですよ。

「殺生丸さんのあなたは、向上心が強く、いつも上を目指して頑張るタイプです。
常に先を見て行動する姿は皆のお手本となるでしょう。
また、目立つせいか自然に情報が集まってくるので重宝がられる面も多いでしょう。
勢いに乗っている時は、とかく足下がおろそかになりがちですので、少し引いて、全体を見渡す事が大切です。」

私は自分を燃えるタイプだと思ってるんですが、無双三成といい犬狼真君といい殺生丸といいクールな人ばっかしです。
しかも弱点はつむじだそうです・・・。
(2006年7月3日の日記)  
りんと邪見が・・・
原作少年サンデー2002年4月10日(19号)第260話「顔」

          ☆          ☆          ☆

今回のタイトル「顔」は睡骨の顔を意味するのだろう。
暴発により、銀骨は今度こそ死に、鋼牙と銀骨はなんとか助かる。
鋼牙を救うのに四魂のかけらがあまり効力を発していないのは、かけらを入れたのが足だからだろうか。

銀骨を殺したのは、実は煉骨。
殺したと言えば語弊があるか、でも煉骨が銀骨のかけらを奪わなければどうなっていたか。
ばらばらになっても銀骨はまだ生きていただろうか。

煉骨=反骨は銀骨のかけらを体内に入れる。
かけら1個だと動けなかった煉骨なのに、2個入れたら傷が治っていく。
これなら琥珀にもかけらもう1個入れてあげるだけで長生きできそうだ。

さてこちらは殺生丸対生足蛇骨。
睡骨に襲われるりん(と邪見)に気が散る殺生丸も思わぬ苦戦を強いられる。
しかし特筆すべきは、この時のりんの表情。

天生牙により蘇る前と後の「死」と「自分を殺そうとする相手」に対する恐怖の描き方が全く違う。
殺生丸(と邪見)への信頼感と捉えるよりも、ここは「犬夜叉」ならではの命の取り合いの描き方と言えるだろう。
「犬夜叉」では命がけの戦闘は毎度のことだが、「殺し」「殺される」者の恐怖が露骨に描かれることは少ない。

少年漫画というジャンルの限界と言うより、作者としての高橋先生の姿勢なのだろう。
殺戮を楽しむ七人隊も戦闘の間でギャグを飛ばし、犬夜叉と鋼牙も喧嘩する余裕を見せる。
それがいいとか悪いとか言うのではなく、それが「犬夜叉」のスタンス。
そう思っているからアニメの「殺生丸様と永遠に一緒」にあれほど居心地の悪さを覚えたのだろう。
って言うより「殺生丸さま」ではなく「殺生丸様」にする時点で、あっ、これはもう・・・って思ったんだっけ。

ってタイトルの確認のために、久々に「公式サイト」のぞいてみたら更新されてた。
いえ更新と言っても6月26日のMONDAY PARK内の「犬夜叉」再放送で、放送機器障害のため、本編の一部がカットされたとの報告。
それでなんと!今日は26日分の再放送も含めて2時間みっちり「犬夜叉」が放映されるらしい、なんてうらやましい。

MONDAY PARK自体が関西地方のみの放送なのか、内容などはよくわからないけど、今晩の2時42分から4時42分まで。
って4話分だよね。
こんな更新でもないより嬉しい。

さて久々の人頭杖の炎で睡骨を撃退したかに見えた邪見だが、しぶとくつり橋にしがみついていた睡骨と共に谷底に落ちる羽目に、もちろんりんも。
気づいた殺生丸が蛇骨に背中を向けるというとんでもない事態に。
見ようによっては蛇骨の不用意な攻撃を誘う罠と見えないこともないが、ここはあくまでもりん(と邪見)を心配して一瞬周りが見えなくなったと考えたい。

蛇骨刀の蛇骨刀らしさと殺生丸の振り向きもせず刃(やいば)を弾き、蛇骨に返す見事さと、皮一枚で助かった蛇骨の表情と、この部分は数あるアクションシーンの中でも秀逸な一瞬。
原作においてこれだけ動きと迫力、スピード感のある戦闘場面って以外に少ないような気がする。

谷底で殺生丸が見つけたのは死んだふりの邪見だけ。
睡骨に救われた?りんは全く顔の違う睡骨に少しだけ心を許す。
善人の睡骨が出てきたように見える場面だが、最後のカットの睡骨の「・・・・・・」が策略を予感させる。
(2006年7月3日の日記)  

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