犬夜叉サンデー感想(第311話〜第320話)
城襲撃
原作少年サンデー2003年5月1日(22,23合併号)第311話「城」

     ☆     ☆     ☆

奈落の落とし子は2人。
白童子はあきれるほど成長が早いが、城に預けられ?人間の手によって育てられるも う1人は、未だに赤子のままである。
白童子は半妖奈落の妖怪の部分であり、城の赤子は人間の部分なのだろうか。
もしくは、この赤子こそが奈落の本体、心臓を持つ者なのか。

わからぬままに話は進む。
大人に手をかけさせず、「よい和子」と呼ばれる奈落の子、起きている時はそれなり に泣いたり笑ったりするのだろうか、見てみたいものだ。
琥珀1人が赤子の(そろそろ名前をつけてもいい頃だろうに、奥方様)ボディガード というのもなんだか危ういが、琥珀はそれなりに平和な日を過ごしている。

前も似たような老夫婦が出てきたが、目が点々のいかにも人が良さげな老人が印象 的。
もちろんこのままでは終わらない。
阿毘集団と犬夜叉達がもうすぐ城に集結する。(と言っても2週間後だが)
だが、今回一番良かったのは、ぼーっとしている神楽と白童子。

一応神楽にとって憎悪の対象であるはずの奈落や白童子なのだが、犬夜叉封じに動き 回っていない時は、何をしているのやらなんだかいい感じ。
今回ばかりは影の薄い犬夜叉一行&阿毘軍団だった。
それにしても神楽がやりかねない「余計なこと」って何だろう。

犬夜叉vs阿毘の邪魔をする?
この機に赤子を狙う?
神楽自身もわからないようだが、読んでる私にもわからずじまいだった。
次回は奈落の赤子が覚醒するのか、白童子以上の力を発揮するのか、それとも・・・。
(2003年5月1日の日記)  
琥珀
原作少年サンデー2003年5月14日(24号)第312話「命令」

     ☆     ☆     ☆

私の中で、今回初めて琥珀が主役になった。
これまでも琥珀が中心となるエピソードはあったが、いずれも奈落に操られていた り、珊瑚が印象強かったりして、琥珀自身の存在感というものは、そんなに感じな かったと思う。

前回まで、琥珀は奈落の赤子の警護のためとはいえ、それなりの日数を城で送ってい ただろう。
琥珀を普通の人間として受け入れる人々の間で、普通の人間として過ごす日々。
その中で琥珀は人の優しさを肌身に感じる。
阿毘の鳥たちとの戦闘の中でさえ、琥珀をかばい、守ろうとする人々である。

そんな琥珀に城の人々を殺せと奈落の命令が下る。
初期の琥珀ならこの時点で心を失う。
焦点の定まらぬ目をして殺戮を行う。

殺戮のない時は、もちろん普通の人間としての感情を持ち、りんや普通の人とも普通 に関わる。
奈落に会う前の明るさ、気の弱さは感じられないが、優しく穏やかな普通の少年であ る。
操られる琥珀が唯一殺戮をためらうのは、珊瑚がらみの時だけだった。

今回、奈落の命令に対して琥珀はどのように反応するのか。
もちろん珊瑚が間に合う可能性もあるだろう。
琥珀が殺戮を始める前に止めに入るパターンである。

だが、珊瑚が目の前にいなくても、存在自体が琥珀の盾となる今、さらに身近に人々 の優しさに触れた今、琥珀はどのような行動に出るのか、それが来週のお楽しみとな る。
まさかもう、奈落の命令に逆らった琥珀がかけらを抜かれるパターンにはならないだ ろうが・・・。
急いで「放浪の貴公子」殺生丸を呼びに行っておいた方がいいかもしれない。

りんのためにも、ここは殺生丸の出番である。
貸し借りにうるさい殺生丸のこと、一度白霊山でりんの命を助けた琥珀に恩を返す絶 好の機会だろう。
話が少し先走りすぎた。
ここまで行ってしまうと、最終章に向けて、大きな一山を超えてしまうことになるの で、今回は(も?)やめて欲しい。

ここは殺戮をためらった琥珀も奈落の再度の温情に?すがって許してもらうことにし よう。
琥珀がいないと、奈落も何かと不便だろうし。
とりあえず、赤子を救って城から脱出でいかがなものだろう?
それだけでも恩賞ものだろう。

それにしても、今回も犬夜叉と阿毘は影が薄い。
申し訳ないが、どうもこの阿毘姫、プライドのわりには冴えないキャラになってし まった。
この後の怒りの大爆発を期待したい。

     ☆     ☆     ☆

今日の分の下書きを考えながら歩いていたら、たまたま通りかかったお店のテレビ ニュースでエカテリーナ宮殿「琥珀の間」修復完了とのニュースが流れていたので、 思わず足を止めて見入ってしまった。
エカテリーナ宮殿とは、エカテリーナ二世が作った宮殿で、日本人の漂流者大黒屋光 太夫と謁見し、帰国できるように取り計らってくれたことで有名な女帝である。

「琥珀の間」はその名の通り、部屋全体を琥珀で飾った部屋ということだったが、第 二次世界大戦の時、ドイツ軍に琥珀を全て盗まれてしまったと聞く。
そのドイツの協力を得て修復していたのが完成したというのだ。
数ある宝石の中でも、琥珀というと渋いというか、地味な感じを受けるが、こちら (ロシア)の琥珀も劇的、いや悲劇的な運命をたどったんだな、などと考えてしまっ た。 「犬夜叉」の琥珀も、修復、というのは当たらないが、生まれ変わって心からの笑顔 を取り戻して欲しいと思う。
意外なところで「琥珀つながり」を体験してしまった。
 (2003年5月14日の日記) 
無残
原作少年サンデー2003年5月21日(25号)第313話「罪の記憶」

     ☆     ☆     ☆

サンデーを読むまでは、今日の日記のタイトル、「琥珀の選択」にしようと思ってい た。
今までの暮らしの中で、琥珀は時にりんを助け、時に普通の人間としての暮らしを 送った。
特に今回の城の人々は、皆琥珀に優しかった。
誰もが琥珀がここで目覚め、奈落の命令を拒否するか、拒否しないまでも、赤子だけ 奪って去るだろうと思っていたのではないだろうか。

今週の原作は、哀しいけれど、そんな読者の期待を裏切るためだけの殺戮にしか思え ない。
今まで聖さまの正体を始め、少なくとも私の予想はいい意味で裏切られてきた。
今回ばかりは、琥珀をあまりにも無残に思う。
人見家の城で、蜘蛛の糸に操られて父や退治屋の仲間を殺した時とは、背負っている ものが違うのである。

さらに、琥珀は過去の記憶を蘇らせようとしている。
珊瑚もまた、琥珀の所業を見てしまう。
これでも修復できるのだろうか、2人の心は。
私はずっと、殺生丸の天生牙の力が琥珀を救うだろうと思ってきたが、これでは琥珀 は死だけが救いとなりかねない。

それが奈落の目指すこと、と言われるかもしれないが、今回の殺戮は、明らかに一線 を越えている。
以前、オリジナル「嘆きの森」で、七宝の見た夢に対して感じたのと同じ苦味を感じ てしまったのは私だけだろうか。
あの後、原作でカワウソ甘太のエピソードを通して「嘆きの森」の苦味が払拭された ような気がして嬉しかったのだが、今回はそれを原作でやられてしまった。

これもまた、時がたてば何事もなかったように忘れ去られるのだろうか。
これまで原作の世界に疑問を持ったことはほとんどないが、今回ばかりは納得できな い気持ちでいる。
 (2003年5月21日の日記) 
血の涙
原作少年サンデー2003年5月28日(26号)第314話「解けた呪縛」

     ☆     ☆     ☆

今週のサンデー、「犬夜叉」の表紙に「城での戦いに終止符!!」と書いてあった が、結果的には何もわからぬまま城は崩壊、人々も全滅する。
奥方様も、おそらく生きてはいないだろう。
阿毘は無事に去り、珊瑚は琥珀を追わず、神楽は思いをめぐらし、そして琥珀は血の 涙を流す。

血の涙を実際に流しているわけではないが、返り血を浴びた顔が、まさに血の涙に見 える。
琥珀は泣いてなどいない。
かつて琥珀が記憶(自分が父や退治屋の仲間を殺したことなど)を取り戻したら、琥 珀の心は崩壊するだろうと誰もが思った。
琥珀はそんな少年だったから。

今の琥珀に涙はなく、差し違えても奈落を倒し、自分を罰す静かな怒りと覚悟だけが 感じられる。
気弱だった少年は、哀しいほど強く成長した。
そんな琥珀を珊瑚は追えない。
「どうすれば琥珀の心を救ってやれるのか、わからなくなった・・・」
珊瑚は心につぶやくが、もはや琥珀を救えるのは琥珀自身しかいないだろう。

救われるということは、必ずしも珊瑚と共に償いの道を生きるということではない、 自らの命を絶ち、自然の姿に還る、つまり「死」という選択肢もあり得る。
天生牙がらみで私は琥珀復活をずっと予想していたが、最近はわからなくなってきて いる。
むしろ琥珀の死が究極の救いではないかとさえ思える時がある。

もちろん琥珀には生きていて欲しいし、幸せになって欲しいのだが・・・。
一方、神楽もまた赤子の正体に思い至ったが、そんな2人を迎えた白童子、笑みを浮 かべている。
琥珀の覚醒も、神楽の思索も全て予定のうち、そのために赤子を城に送ったとでも言 いたげな笑みである。
たしかに「城」での戦いは終止符を打ったが、まだまだ謎だらけの「犬夜叉」、阿毘 の母の存在も気にかかる。

これほど話がシリアスになってくると、人事ながらアニメが心配になってくる。
見た目の残酷さはいくらでも修正できようが、琥珀の運命の残酷さ、さてどうだろ う。
琥珀の内面を探る大切なエピソードだけに、中途半端な変更は許されないだろうし。
まだまだ先の話ではあるが・・・。
 (2003年5月28日の日記) 
急展開
原作少年サンデー2003年6月4日(27号)第315話「鳥の巣の臭い」

     ☆     ☆     ☆

先週の琥珀の話が続くのかと思っていたら、がらりと変わって桔梗が登場。
それは後回しにして、犬夜叉の父の墓がある世界、「むこうの世界」と表現されている、に行くために人間の血が必要だと言うかごめの発言。
要するに阿毘の母親は、血の貯蔵庫として利用されていたらしい。

以前、犬夜叉とかごめは犬夜叉の右目に封印されていた黒真珠を使ってむこうの世界に行っている。
RPG犬夜叉では、そこから帰ってきた後、かごめが「良かったね、犬夜叉。
これでいつでもお墓参りができるよ。」と言っている。
おかげで序盤は10個ずつしか持てないアイテムのうち、黒真珠が使えもせず、捨てることもできない邪魔なアイテムとしていつまでも残っていた。

なんとなく、原作でも黒真珠は犬夜叉の目の中に戻ったんだろうと思っていたので、消滅してしまったという設定は意外だった。
ともかくこれで、ようやく阿毘と母親、犬夜叉一行、そして奈落が同一フィールドに立ったようである。
こちらの件は次回のお楽しみとなっている。

そして今回は死魂虫ならぬ式神童子が犬夜叉を誘い出す。
ただし、感傷に浸っているような犬夜叉の態度に比べ、桔梗の話は「むこうの世界にかごめを連れて行くな。」ということだった。
相変わらず何もかも見透かしたような態度の桔梗、その言葉はかごめのためか、そうではないのか。

かごめが危険に晒されることを見越して、先日の恩返しの意味での警告という意味にも取れる。
逆にかごめを伴うことで、事態が悪い方向に向かうことを予告しているように取れる。
どっちなのだろう、今週は明かされない桔梗の真意。

一方、かごめは犬夜叉が桔梗に会いに行った事実に揺れているだろう。
そっと寄り添い、心を確かめ合う弥勒と珊瑚との対象が、なんだか哀しい。
 (2003年6月4日の日記) 
矢の持つ意味
原作少年サンデー2003年6月11日(28号)第316話「託された矢」

     ☆     ☆     ☆

やっと、という感じで阿毘の出番がやってきた。
正確に言うと、阿毘というよりは阿毘の母の出番かもしれないが。
犬夜叉の父君の眠る場所が今再び目覚めるのか、そこで何が起こるのか、なぜたくさ んの血が必要だったのか、母が復活するだけで境の扉が開くのか、結局今回もこちら の回答はなし。
また長い一週間が始まる。(といってももう金曜日だが)

それはさておき、しっとり感が漂ういい雰囲気の珊瑚と弥勒に比べ、かごめは辛いだ ろう。
かごめのいいところは、珊瑚達と自分を比較して卑屈にならないところで、いろいろ 言い方はあるだろうが、やはり心が広い。
犬夜叉はずっとそんなかごめに甘えてきたわけだが、やはり犬夜叉の気持ちはかごめ にあるのだと思う。

ただ、そういった感情とは別の一体感が、犬夜叉と桔梗にはある。
今回の犬夜叉はかごめの気持ちを思いやること以上にこれからの展開に対する緊迫感 にとらわれている。
かごめは危険にさらされつつあり、桔梗は癒えぬ体で代わりに行こうとした。
犬夜叉に止められ、矢を託す。
あの矢は、奈落の赤子(白童子ではない方の)に向けられるべきものなのだろうか。

前半部分の「いつもの会話」、当然の会話であるが桔梗の決意に比べてあまりに軽 い。
桔梗はおそらく犬夜叉の気持ちがかごめにあることを知っているだろう。
その上で奈落と共に、四魂の玉と共に滅びようとしているのではないか、最近はそん な風に感じている。

かごめと桔梗、どちらが犬夜叉とくっつくか、そんなやり取りに軽い苛立ちを感じる 今日この頃である。
 (2003年6月13日の日記) 
阿毘哀れ・・・
原作少年サンデー2003年6月18日(29号)第317話「鉄鶏」

     ☆     ☆     ☆

鉄鶏と書けばかっこいいが、要は鉄のニワトリである。
表紙でなんだか嫌な予感。
阿毘母が今週ついに登場したが、申し訳なくもその姿はなんだかお笑いキャラ。
地獄に住む鳥の仲間だの凶暴だのと言われてもぴんとこない。

しかも出てきたと思ったらあっさり魂絶。
阿毘も最後までさしたる活躍の場もないままあっさり魂絶。
私は阿毘が好きで、その悪女ぶりに期待大だったので、今回の展開にはがっかりして しまった。

ところで前から気になっていたのだが、最後の四魂のかけらがあるのは「地獄」なの か「あの世」なのかはっきりしない。
犬夜叉の父が地獄に埋葬されているとも思えないし、以前鉄砕牙を取りに行った場所 は、どちらかというと「異次元」に近い場所だった。
犬夜叉の世界において、極楽、地獄の観念がどのようになっているのかわからない が、この辺は四魂のかけらが残りひとつになった頃からどこかあいまいだったと思 う。

これも高橋先生の意図するところなのだろうか。
阿毘母の体に溜め込んだ血の意味は、奈落はこれからどうするのか、想像するのは難 しい。
 (2003年6月20日の日記) 
再会
原作少年サンデー2003年6月25日(30号)第318話「血の河」

     ☆     ☆     ☆

今週のサンデー「犬夜叉」はちょっぴりホラーテイスト、などとのんきなことを言っ ている場合ではない。
表紙からして「るーみっくワールド最高潮!!」だし、「運命の闘いはもうすぐ!! !」だし。
このまま奈落にしろ犬夜叉にしろかけらを取ってしまったら・・・。
あっ、それから鋼牙と琥珀のかけらもあった。

鋼牙はともかく琥珀問題は何とかしなくてはならないし。
そうそう桔梗と翠子にも決着をつけねば。
なんだまだ続くじゃない、あと5年ほど・・・?
と必死で自分に言い聞かせる今日この頃。

「犬夜叉」が終焉に向けて、急激に加速しているような気がするからなのだが。
まだまだ終わって欲しくない。
それはともかくとして今週は、阿毘の母の体に溜め込まれていた血が河となって奈落 と犬夜叉たちを「あの世とこの世の境」へといざなう。
遅れてきた殺生丸は神楽と仲良く?おしゃべり。

情報収集のためとはいえ、素直に話を聞く殺生丸に、なにやら嬉しげに見える神楽だ が神楽の教える「もうひとつの道」とはもしかしてあの「牛頭馬頭」が守る扉?
そして犬夜叉と共に、私達も犬夜叉の父君に再会。
先日のWHFで、犬夜叉の父君の名前が「闘牙王」と発表?されたという。

なんだか犬夜叉たちよりも、鋼牙の父の名前にふさわしいような気がして、もしかし て映画専用?と思った。
たとえば原作では名前のなかった地獄絵師にアニメで「紅達」と名づけたように、で ある。
高橋先生のネーミングには思えないのだが、詳しいことはわからない。

今週のサンデーでは、父君(の遺骨)は出てくるが、名前は出てこない。
これも懐かしい骸骨鳥(RPGでは死骨鳥と命名されていた)に再び乗る犬夜叉とか ごめだが、金剛石でできた槍を投じる骸骨?に攻撃される。
「金剛石」とは冥加の言うとおり、とても硬いとされているが、これもRPG「犬夜 叉」に「金剛の指輪」として登場。
攻撃力とかしこさをアップしていた。

その時調べたのだが、五大明王の一人に「金剛夜叉」がいる。
明王とは、釈迦が化身し、人間を救うために必死になっているために、鬼のような形 相で表現される。
また、目や手の数が多かったりするのが特徴だが、金剛夜叉は3つの顔に6本の手を 持つ。 また、正面の顔には5つの目があるとされる。
不浄な物を浄化する役割を担う。

このように、「犬夜叉」には、歴史的なものばかりではなく、仏教思想(日本だけで なく、インドなども含め)が深く関わっているため、調べてみると、非常に興味深 い。

それからサンデーの最終ページ、「タイムスリップできるなら、どの時代で何をした いですか?」との質問に、高橋先生は「三国志の時代の中国で、赤壁の戦いを見たい です。」と答えておられる。
これには狂喜してしまった。
察するところ、高橋先生は呉派?周瑜派?それとも諸葛亮好き?

赤壁と書いて「せきへき」と読む。
曹操率いる「魏」と孫権の「呉」が対決。
呉軍の軍師、周瑜が蜀の天才諸葛亮の協力を得て(一応)、魏を火攻めにし、打ち勝 つ。
この時、諸葛亮が吹くはずのない東南の風を起こしてみせたということで、諸葛亮の 名は畏怖を持って呼ばれるようになるが、現在では、自然を操ったわけではなく、綿 密なデータ収集の産物であったといった説が一般的である。

私は蜀派なので、趙雲が劉備の子「阿斗」を抱えてただ一騎、魏軍の中を駆け抜けた エピソードで有名な、「長坂(ちょうはん)の戦い」の舞台に立ってみたい。
「三国志の舞台を訪れてみよう」ツアーなど企画したら、高橋先生、一緒に行って下 さらないかしら・・・?
 (2003年6月25日の日記) 
東映のまわし者? 〜宝仙鬼
原作少年サンデー2003年7月2日(31号)第319話「かけらの意思」

     ☆     ☆     ☆

犬夜叉の父の遺骸に巣食っていた髑髏の正体は宝仙鬼だった。
息子のユニークな顔つきと会話から、誰が想像できたろうと思う。
しかも話の途中で、宝仙鬼のかけらは黒く染まり、宝仙鬼の心もまた、汚れてしま う。

それはともかくとして、コミック30巻の宝仙鬼を訪ねる部分を読み返してみると、 息子との会話が重要な伏線になっていたことに気がつく。
宝石を司る妖怪宝仙鬼は、死に際に四魂のかけらの声を聞いた。
四魂のかけらの大半は、悪しき者の手中にあり、汚れている。
それらと交われば、最後のかけらもまた汚れると・・・。

四魂のかけらの声、それはかけらの中でなおも戦い続ける翠子の声だったのだろう か。
犬夜叉と宝仙鬼の戦闘中にどうやら奈落が現れたらしい。
先ほど書いたように、宝仙鬼はかけらの影響で心を汚される。

かごめは奈落の居場所を突き止めることができない。
しかしかごめには桔梗に託された矢がある。
この場所で最後の決着がついてしまうのか。
そうであって欲しくはないが・・・。

ところでこの場所に生息?する死骨鳥、以前と同じく犬夜叉かごめを優しく迎え、犬 夜叉のピンチには、雲母のごとく助けてくれるが、これには父君の意思が働いている のだろうか?
それとも奈落に対しても同じようにお迎えしているのだろうか。
前者だとすれば、この決着に、父君が何らかの影響を与えそうな気もするが。

余談だが、宝仙鬼の動きや攻撃を見て思い出したこと。
「金田一少年の事件簿」(東映)のオープニングと言うか、ビデオをセットして最初 に出てくる場面にそっくり。
これは笑った。
でもとてもきれいな画面なので、話のタネに見てみてはいかが?
宝仙鬼に襲われる犬夜叉の気分を味わえること請け合いである。
 (2003年7月3日の日記) 
安易な選択
原作少年サンデー2003年7月9日(32号)第320話「届かぬ矢」

     ☆     ☆     ☆

風の傷も効かない宝仙鬼。
かごめの矢でさえほんの少しのダメージしか当てられない宝仙鬼。
ここでかごめは早くも桔梗の矢を放とうとする。

幸い?かごめは「矢」に拒絶されたが、ここでもし、かごめが矢を使ってしまったら どうなっていただろう。
宝仙鬼は倒せたかもしれないが、その後の奈落に太刀打ちできまい。
そこまで見越したわけではあるまいが、今は矢を使う時ではないと、桔梗の霊力がか ごめに教える。

矢が必要な時、それはかごめの霊力が最大限に高まる時、それなりの決着をつけるべ き時。
潜在能力、魂の大きさなどはともかく、実戦においては桔梗の経験、技力にかなうま い。
この辺の桔梗、かごめの師として背後に控える。
桔梗とかごめの連携プレイ。

宝仙鬼に殴り飛ばされ、落ちていく犬夜叉。
「黒い宝玉に踊らされただけ・・・」という宝仙鬼の言葉。
「黒い宝玉」とは何か?四魂のかけら?
ではないだろう。

汚れたからこそ黒く染まった四魂のかけら。
それとも四魂の玉は、もともと汚れた物なのか?
私は今、「100の御題」の「四魂」というテーマに挑戦中だが、そもそも「四魂の 玉」とは何か。

瀕死の翠子が最後の力を振り絞って妖怪の魂を奪い取って、自分の魂にとり込み、体 の外にはじき出した。
その玉には、翠子の荒魂の「勇」、和魂の「智」、奇魂の「親」、幸魂の「愛」が存 在する。
同時に、最後に取り込まれた妖怪の魂は浄化されてはいないから、荒魂の「争」、和 魂の「悪」、奇魂の「狂」、幸魂の「逆」も残っている。
ゆえに四魂の玉は直霊ではなく、曲霊でもない、どちらにも転ぶ。

四魂の玉のおさらいをしてみたが、それでも宝仙鬼の言葉の意味はわからない。
おそらく、「所詮」の中には、奈落も含まれていると思うのだが。
四魂の玉は、宝仙鬼に何を伝えたのだろうか。

余談だが、犬夜叉とかごめの乗り物死骨鳥(仮称、ゲームより)、最猛勝、死魂虫に 続く「いじらし系」キャラ。
やられてもやられても文句も言わず、お仕えする。
雲母と妖狼達も入れるとなんだか涙の出そうないじらしさである。
好きだなあ・・・、こーゆーの。
 (2003年7月9日の日記) 

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