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麗し対決 |
原作少年サンデー1998年3月16日(16号)第401話「鎧甲」 ☆ ☆ ☆ いきなり開いて187ページ。 男前な犬夜叉にまずはびっくり。 これまで私は原作でもアニメや映画でもかっこいいとは思っても、顔に関してはどちらかというと「可愛い」と思っていた。 けれども最近は犬夜叉の成長か、描写が研ぎ澄まされてきたせいか、犬夜叉の顔が「かっこよく」見えることが多い。 「生臭え臭いが近づいて来やがった。」のカットはこれまでで最高のお気に入りになるかも。 その前の「そろそろだぜ。」の顔はちょっと怖いが(笑)。 弥勒の独壇場結界作り)も久しぶりに見て、冥王獣はどうでもよくて、最大の見せ場は夢幻の白夜vs殺生丸の麗し対決。 私が大好きなサイトさんの感想を読んだら、やはり「麗しい」とか「豪華」とかほめ言葉の乱舞だったが、書いてあるのは殺生丸のことばかり、爆笑してしまった。 それにしても夢幻の白夜と殺生丸対決、たしかに麗しい。 いまいちかみ合わない会話までもが麗しい。 もしかしたら神楽の敵討ちを意識?と感じさせる殺生丸の厳しさまでもが麗しい。 肝心の犬夜叉と冥王獣がどっか行ってしまった。 鎧甲が完全復活した冥王獣に金剛槍破はもはや効かない?以下次号。 他におもしろかったのが、さすがの夢幻の白夜も弥勒の結界にはかなわないこと。 それでもちゃっかり人間の方を操るところ、したたかである。 冥王獣はおそらく自信満々で犬夜叉を挑発するが、全ては奈落のための囮か餌か。 顔が怖いだけにいと哀れ。 そして最終カット「なんだとお!?」の犬夜叉もひたすら怖かっこいい。 他作品では「ハヤテのごとく」がやっぱりおもしろい。 あとは「結界師」と「からくりサーカス」と。 パンタローネ、いまわの際まで思い出さなかったのか、「人間を殺すな」と。 彼にも死んで欲しくなかったな。 今日のらんまを録画して見ながら考察日記を書こうと思ったら、時間を間違えたのか「ヒカルの碁」が入っていた。 もちろん見るのは初めて。 犬夜叉と対はる時代錯誤な衣装の藤原佐為が消えるとかでえらく感動的なシーン。 主人公のヒカルの声ってもしかしてって思ったら、と思って公式サイトのぞいてみたら、やっぱり犬映画「時代を越える想い」の玻璃こと川上とも子さんだった。 「十二国記」の蘭玉も川上さんだが、キャストを見ると、他にも日暮かごめの雪野五月さん、菖蒲のかかずゆみさん、「十二国記」半妖ならぬ半獣楽俊の鈴村健一さんが出演されている。 雪野さんがまだ「雪乃」になってるのは昔のアニメなのかな?と思ったら、とっくに終わっていたらしい(苦笑)。 これってよく原作アニメ比較の話題になると出てくる作品で、「犬夜叉」アニメ否定と「ヒカルの碁」アニメ肯定がよくセットで見られた記憶がある。 それもあって見てみたのだが、所詮原作を知らないのでその辺はわからなかった、当然か。 ところでかかずゆみさん、新生「ドラえもん」ではしずか役として登場する。 「源しずか」のフルネームだってこと、初めて知った。 「サザエさん」のカツオや「ルパン三世」など、有名どころキャラの声優さんの交代は、人気があるだけに受け入れがたいところがあるし、浸透するまで大変だと思うが、是非がんばっていただきたい。 がんばれ菖蒲!ってちょっと違う?(笑)。 ちなみに「時代を越える想い」で川上さんと共演された瑪瑙丸こと関智一さんは「骨川」スネ夫、これまでの肝付兼太さん(「天下覇道の剣」の鞘)より交代。 ジャイアンは「剛田武」とか。 微妙に犬夜叉リンクが成立中? ☆ ☆ ☆ ひいらぎさんより情報を頂きました。 「紅蓮の蓬莱島」監督ガッシャーこと篠原俊哉さんのサイトができたそうです。 サイト名は「日々のかけら」、途中で消えてしまったブログも再開するとか。 こちらからどうぞ。 後で犬バスチョロQと一緒に「情報更新履歴」に載せておきます。 ひいらぎさん、ありがとうございました。 さて今日は元気が出てきたので、「その時歴史が動いた」2週間分見て、それから久々に無双をやろうっと。 (2005年3月18日の日記)
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見物人と解説者 |
原作少年サンデー1998年3月23日(16号)第402話「魍魎丸の狙い」 ☆ ☆ ☆ いやあ何がおもしろかったって先週シビアに戦っていた殺生丸と夢幻の白夜が今回は仲良く見物人(白夜)と解説者(殺生丸)に回ったこと。 犬夜叉の大ピンチに、いざとなったら救援に飛び出すつもりか殺生丸。 以前は自分を無視して犬夜叉と戦う冥王獣にプライド傷つけられて突っ込んで行きそうなところがあったが、殺生丸も大人になった。 先週は夢幻の白夜と殺生丸の「麗し対決」と書いた。 今週は麗しく「高みの見物」。 今回も2人がセットで出てくるカットはあるが、だいたい白夜が遠くにいて小さく、いまいち手抜きっぽい顔(悪い意味ではなく)ので、むしろ魍魎丸の狙いに気づいた瞬間の弥勒と殺生丸のツーショットにときめいた。 「読めた・・・ 魍魎丸の狙いが!」 2人同時に思うのだが、ここは是非辻谷さんと成田さんにハモって欲しい、かっこいいだろうなあ・・・。 ところでタイトルの「魍魎丸の狙い」だが、魍魎丸が出てくるかと思ったら今週は本人は出てこなかった。 代わりに冥王獣が操られる瞬間が大きな見せ場。 金剛槍破を受け止める?ために鎧甲の中に引っ込んだ冥王獣が首を突き出し、挑発する。 竜鱗の鉄砕牙もかなわず、犬夜叉は金剛槍破を放つより他はない。 犬夜叉にとっても大ピンチ、なのだが、珊瑚の飛来骨で防げる雷冥砲がいまいちインパクトに欠ける。 かごめ達はいつも犬夜叉のすぐそばで戦いを見守っているのだが、幸いにもこれまでの敵は皆犬夜叉にピンポイント攻撃を仕掛けてくるので、ギャラリーが巻き添えを食うことはほとんどない。 奈落の瘴気など、飛来骨や火鼠の衣で遮ることができるのってある意味うそ臭い。 でもだからといってかごめ達が安全圏にいたら犬夜叉の戦いは見ることできないだろうし。 現実なら1キロ以上離れてないと巻き添えは必須なんだろうなあ。 などとひねくれた考えは潔く捨て去って(笑)、弥勒と殺生丸が見切った魍魎丸の狙い、残念ながら私にはわからない。 わざわざ冥王獣の首を突き出させ、金剛槍破を誘う。 狙いは犬夜叉を殺すことではないだろう。 そこが楽しみ。 それにしても恐るべきは夢幻の白夜。 殺生丸さえ懐柔?する人懐っこさというか人をくってるというか、最初に出てきた時、神楽に似ていると思ったが、性格はむしろ蛇骨? 頭のいい蛇骨という感じ? 七人隊で7人使ってみて、蛇骨的性格が一番気に入ったのかな?奈落は。 蛮骨は反抗しそうだし、霧骨や銀骨や凶骨は奈落の美意識に反するし、錬骨は見えないところで小細工しそうだし、睡骨はまじめすぎるし、となるとやっぱり蛇骨しかいないか。 高橋先生もこんなタイプのキャラがお気に入りなのかも。 他におもしろかったのはやっぱり「ハヤテのごとく」と「結界師」と「からくりサーカス」。 いつもサンデー作品を全て読むわけじゃないけど、この3作品+「犬夜叉」だけは欠かさず読む。 最後に高橋先生の今週の一言。 「本を整理したい。」 私は先日やったばかり、お手伝いしたいです、得意です(笑)。 ☆ ☆ ☆ 今日付けの「朝日新聞」33面で「漫画界で三国志ブーム」なるタイトルで、最近のブームについて語られていた。 コーエーのゲーム「真・三国無双」シリーズや「三國志」シリーズも取り上げていて、女性に人気のある陸遜や周瑜についてのコメントが載っている。 へえと思ったのは、私は趙雲が一番人気だと思っていたから。 いえ私が趙雲ファンだからではなく、あちこちで「コーエーの顔」発言見てたし。 先日「その時歴史が動いた」コミック版を見つけたが、う〜ん、私が保守的過ぎるのか、あまり奇をてらった解釈や、漫画的なものは受け入れ難い。 (なのにゲームはOKな矛盾、笑)。 「やおい」について言及している部分もあるので、今度考察日記で取り上げてみたい。 「おたく」に続いてついに「やおい」も日本の文化の一端として認知されつつあるのだろうか? (2005年3月23日の日記)
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豪華絢爛 |
原作少年サンデー1998年3月30日(17号)第403話「奪われた金剛槍破」 ☆ ☆ ☆ 何が豪華絢爛かというと、犬夜叉一行+操られ冥王獣+殺生丸+夢幻の白夜+奈落の赤子(未だに赤子)+魍魎丸の頭だけ+桔梗に琥珀と勢ぞろい。 いきなりこう来る?と嬉しい驚き。 ついに金剛槍破を放った犬夜叉、金剛石の槍は狙い通り冥王獣を貫いた、ところまでは良かったが、なんと冥王獣は体中に槍を突き刺したまま逃げ出した。 先週弥勒と殺生丸が気づいた魍魎丸の狙い、どう考えても私にわかるはずがなかった。 なにしろ私は金剛槍破で放つ槍は無制限だと思っていたから。 冥王獣に突き刺さった槍は2つの場面でどちらも14本、これだけ? まあ14本と限ったわけではないにしても、冥王獣に槍を奪われたからにはもはや金剛槍破は放てないということらしい。 ふ〜ん、そうなんだ、と納得しつつ、見事なほど自分の中では思い浮かばなかったなあと振り返る。 それにしても犬夜叉ってだれが止めてもやることやる奴だなあと思わず苦笑い。 弥勒の制止に従って金剛槍破を放たなければ、槍も奪われず、もしかしたら弥勒の風穴で吸い込むことだってできるかもしれないのに。 実は犬夜叉、考えなしに自ら事態を悪化させることって結構ある。 それが犬夜叉の荒削りな魅力なんだろうな。 それで話がおもしろくなるわけだし。 私的にはいざという時の判断力(逃げ足の速さも含め、笑)で鋼牙に一票。 さて冥王獣@金剛槍付き、に逃げられた犬夜叉を尻目に追いかける殺生丸。 仲良く見物したり、麗しく戦ったりした夢幻の白夜ももはや眼中にないらしい。 よせばいいのに白夜のちょっかい。 でもあの飛ばした折鶴、殺生丸の後頭部に刺さったらおもしろいなと思っていたら、こちらは正統派で瘴気攻撃。 もちろんかなうはずもなく、白夜は殺生丸に両断される、が生きてて逃げる。 この要領のよさとしぶとさは、さすが奈落譲りか。 白夜も心臓は奈落に預けて?あるんだろうか。 そしてすったもんだで逃げ延びた冥王獣だが、ついに魍魎丸に絡め取られてしまう。 そして魍魎丸に守られているように見える赤子@不妖璧付きも登場。 魍魎丸が冥王獣を喰らえば、赤子は最強の鎧(鎧甲)と最強の武器(金剛槍)を得ることになる。 ここで不思議なのが実は対立していたはずの奈落と赤子。 白夜は「最猛勝」の知らせを受けて殺生丸を襲う。 つまり奈落が冥王獣を、さらにその先で待つ魍魎丸と赤子を殺生丸から守ろうとしていることになる。 実は奈落と赤子の対立を見ていたのは神楽、神楽をだますために対立して見せたのか、神楽は今はもうこの世におらず、見せかけの対立ならする必要はないのだが。 そして極めつけが、まるで手をつないでいるかのように(いないけど)登場した桔梗と琥珀。 架空の話だからもちろん2人とも無事だし、犬夜叉がいない間に奈落を倒しちゃったってこともなし。 犬夜叉を必要としない桔梗、いっそ見事である。 そして印象的なのが琥珀。 なんか珊瑚のそばで悶々としていた琥珀より、ずっとすっきりしてると思う。 桔梗がこうして琥珀を連れてきた意味は何か、それはわからないが、琥珀の過去を知ってか知らずか、琥珀自らが奈落と対決する方向に持っていく。 珊瑚の姉としての愛は琥珀を守ることにあった、無条件の愛。 けれども琥珀は自分で決着をつけたかった、自分のしてきたことを、自分の手で贖いたかった、私はこっちの琥珀こそ本来の琥珀だと思う。 珊瑚の元を離れたことは、結果的に琥珀のためにも良かったのではないだろうか。 ここ数日の考察日記で、まだ自分の言いたいことが伝わっているとは思えないのだが、やはりこんな琥珀を想わない珊瑚ってあり?と思ってしまう。 犬夜叉がかごめと桔梗を両方連れ歩いたり(2人とも守るならそれしかない、笑)、いつも桔梗桔梗と連呼して欲しいのではなく、たとえば「平和な食卓」に入る前に、ほんの一瞬空の彼方に桔梗を想うとか、犬夜叉たちが現代に帰っている間に、弥勒とじゃれあうだけじゃなくて、束の間琥珀に想いを馳せるとか、そんな瞬間を書いて欲しいのだと思う、私は。 物語の緊迫感、スピード感を出すためであっても、切り捨てて欲しくはないものってある、ああこれが言いたかったんだとひそかに納得(笑)。 「風」の神楽の死、「平和な食卓」のかごめの「小さな幸せ」、ここまで描きこまなくていいけれど、時々ふっと表れる彼らの豊かな感情が最近見られないのが寂しい。 そうそうそれが言いたかったんだ、私。 今週は他に「ハヤテのごとく」「結界師」「「クロザクロ」「からくりサーカス」がお気に入り。 「結界師」に「クロザクロ」の御形くんそっくりの翡葉くん登場って前から出てたっけ?よくわかんないや。 あとはパンタローネに復活の予感、嬉しい。 ギイも登場でいっそうの豪華絢爛号だった。 ☆ ☆ ☆ きのうたまたま新「ドラえもん」の声優オーディションをテレビで見た。 関さんクラスはさすがに余裕を感じたが、それ以外の声優さんの必死な表情、緊張感などは見ていてドキドキしてしまった。 同時にガッシャー氏の「日々のかけら」を読んでると、作品製作の大変さが生々しく伝わってくる。 出来上がった作品を見て批判するのは、ある程度視聴者読者の権利だと思うが、やはり作品の陰にあるこうした一人一人のスタッフ、キャストの方々の苦労を思いやらなくてはいけないなあと改めて思った。 (2005年5月30日の日記)
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いざとなったら殺生丸で |
原作少年サンデー2005年4月6日(19号)第404話「魍魎丸の変化」 ☆ ☆ ☆ 今日の感想、一言で言えば、「ときめいた、わからなかった、落ち込んだ」の3つ。 先週に引き続いて豪華絢爛の今週の「犬夜叉」、テレビのサンデーCM劇場で「6大ヒーロー」の中に入っていなかったことも、よみうりテレビのアクセスランキングで圏外に落ちちゃったことも忘れよう。 今週号、おもしろい。 久しぶりに勢いがついての急展開がとても新鮮。 さてひとつめの「ときめいた」は言わずもがなの殺生丸。 宝仙鬼編といい神楽の「風」編といい、朔犬魍魎丸編といい、おいしいとこ取りまくり。 しかも「その気もないのに」助けた相手は桔梗だった。 突然頭の中に浮かんだのが「殺桔派(と書いていいのかな?)」という言葉。 私は以前からどちら派でもないけれど、桔梗といる時の犬夜叉は背伸びしているように見えると書いてきた。 むしろ睡骨や殺生丸といる時の方がしっくり見えるのはなぜ? 特にアニメでは似たもの同志(同士じゃなく同志)だったし。 先日の弥勒の制止を聞かず、金剛槍破を放って結果的に金剛の槍を奪われた犬夜叉はちょっとだけマイナスイメージだった。 いつも「いっぱいいっぱい」の犬夜叉だから、桔梗のようなしっかり者が似合うという説ももちろんあるだろう。 だが、最近は殺生丸の「豊かさ」の方が私の中では好印象。 これも結局は「奈落が仕掛ける、犬夜叉苦戦、最後の最後に大逆転、でも逃がしてしまう」のくり返しが続いて来たことゆえか。 ふたつめは「わからなかった」。 養老氏との対談の中で、高橋先生の「死」に関するコメントを読んだ。 それでもわからない。 たとえば「エキストラ」、アニメで西前さんや中嶋さんが演じられるような、妖怪の餌食になってしまう村人、悪しき野盗に殺される老人などを指しておられるのだったら、この部分では納得できた。 もちろんこういった人々を軽んじる気持ちはないが、「死」が日常茶飯事な「犬夜叉」にとって、ある程度のカットは必要だろうが、初期から中期にかけてよく見られた殺された人々のお墓を作る犬夜叉たち、花を添えるかごめ達を懐かしく思う。 しかし、たとえば神楽、たとえば桔梗、そして今週の琥珀。 かごめが琥珀の気配を感じた時に、珊瑚が言う台詞、「どうして・・・」。 珊瑚は琥珀と別れてから、これまでの間に琥珀と桔梗は何していたと思ってるのだろう。 桔梗は時間制限つきで奈落との最終決戦に臨み、それには琥珀のかけらが必要。 琥珀は何のために桔梗と共に行ってしまったのか。 「死」に関して、たとえば先生が悲しくなるから、あえてかごめ達が悲しむ場面を描かないのかとも思う。 しかし結果的に私にはそれをキャラの「感情の希薄さ」と感じてしまった。 今回ももし殺生丸が来なければ、桔梗と琥珀は魍魎丸に殺されていたかもしれないところ、そこは都合良く殺生丸が間に合う、犬夜叉も間に合う(だろう)。 なんて狭い武蔵の国。 今週はむしろ桔梗と殺生丸が印象的。 桔梗の凛々しさ、その中で金剛の槍に襲われ、「犬夜叉はどうした!!」と叫ぶ桔梗。 その表情は悲しみや恐怖ではなく、強い怒り。 最初に書いた殺生丸の見事さと共に、さすがだなあと感じる部分。 そして最終ページで犬夜叉は桔梗の匂いを感じ取る。 柱には「打倒魍魎丸の舞台が整いつつある一方で、追ってきた犬夜叉は桔梗の存在に心乱れて・・・!?」。 う〜ん、また心乱れるか、と不安がよぎるが、次回からはこういった「複雑な愛憎模様を絡めた」戦闘シーンが堪能できることに期待したい。 前に高橋作品の特徴として「見えない前提」という言葉を使った。 これまで気にならなかったこの「見えない前提」の度合いが微妙に作品とずれてきているのかもしれない。 だからおもしろくないとか、だから冷めるとか、そういうものではないけど、やはり「考察要因」のひとつにはなる。 そしてみっつめ「落ち込んだ」。 これは私自身に対して。 桔梗って犬夜叉の金剛槍破見たことあるっけ?と考えた。 ところがこれがわからない、そんな自分が悔しくて(苦笑)。 30巻くらいまでは暗記するほど読み込んだのに、それ以降はストーリーが難解になっているにもかかわらず、コミック買う前の日にざっと目を通すだけ。 桔梗が金剛槍破を見たことあるかないか、そんなことすらわからない自分が情けない。 後でまた読み込んで頭に叩き込んでおかねば・・・。 でも少なくとも覚えているのは、金剛槍破発動の後、金剛の槍が鉄砕牙の元に飛来骨のように戻ってきたことは見たことないし、奈落に刺さった槍の数はもっと多かったこと。 高橋先生の意図がよくわからないが、これまでの経緯で槍を必要としたのなら、槍を奪われても犬夜叉自身もまだ金剛槍破を使えるか、もしくは「金剛槍破」という技そのものを奪う設定にした方がわかりやすいような気がするが? いかにも否定的に書いているように思われるかもしれないが、実は白夜や殺生丸登場対談を読んだことなどで、久々に「犬夜叉」に血沸き肉踊る自分が戻ってきている(笑)。 これぞ「犬夜叉愛!」。 山積み仕事がどんなにかかっても、その後で30巻からもう一度読み込んで、全展開を頭に叩き込むぞ!と誓って今日はおしまい。 ☆ ☆ ☆ どうでもいいことだが、養老氏の本のさまざまな解剖図や人体図を見たせいか、きのうは「シャイニング」の舞台で殺人犯と対決する夢見てしまった(涙)。 最近変な夢ばっかりで、眠りが浅いのかなあ。 「春眠暁を覚えず・・・」と思ったら全然意味が違って春は気持ちが良くて、朝になっても気づかないくらい眠ってしまい、寝すぎでかえってぼーっとするって意味だそうです。 そうか、そうなのか・・・。 私は「春は24時間うつらうつらと、気持ちよすぎてぼ〜っとしている」って意味だと思ってました。 ひねもすのたりのたりかな♪ ☆ ☆ ☆ 今週気になってのはやっぱり「ハヤテのごとく」と「からくりサーカス」。 パンタローネは出てこなかったけど、無事でしょう。 でもギイが大変なことに・・・。 ギイに何かあったらもう読まんってちょっと過激に反応中。 (2005年4月6日の日記)
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殺生丸の危機 |
原作少年サンデー2005年4月13日(20号)第405話「拮抗」 ☆ ☆ ☆ 「変化したか 魍魎丸。 ますます醜くなった。」 「魍魎丸」を自分の名前に、「醜くなった」を「太った」に変えて、あのクールな美貌でずばりと言われたら、体脂肪の10%くらいは一気に削げ落ちそうなインパクトのある台詞で始まる今週のエピソード。 是非殺生丸に私に向けて言って欲しい、立ち直れなさそうな気もするけど(笑)。 はっきり言って、これまでの数ある(犬夜叉よりは圧倒的に少ないけど)兄台詞の中で一番好きかも。 魍魎丸にはここでめげて欲しいけど、花より団子、見た目より実質的な強さで動じる気配はない。 回想シーンの直立不動っぽく「きさまの小さな器」発言の殺生丸にひと笑いした後でいよいよ戦闘開始。 殺生丸の闘鬼神は太刀打ちできず、そこへ犬夜叉たちが追いついた。 前から思っていたのだけど、闘鬼神って元々奈落の分身(悟心鬼)から打ち出された刀。 なのになぜ奈落をも凌ぐ強さとなったのか不思議。 殺生丸に聞いてみたい。 「どうして奈落の分身の残骸で作った刀がそんなに強いの?」 闘鬼神で一刀両断か、奈落の妖力+灰刃坊の邪気と技術+この殺生丸の凄まじき能力の賜物なんて言われそう。 奈落は当時どう思ってたんだろう。 この奈落のゴミを拾ったかとあざ笑ったか、犬兄に強い獲物を与えてしまった、ちゃんと処分しとけばよかったと悔やんだか。 奈落に一度聞いてみたい。 「どうして殺生丸にそんな手強い刀を作らせるようなことしたの?」 瘴気の中で魂絶か、弱い犬には興味がない、この奈落を楽しませてくれるように獲物を与えてやったのよと嘯くか。 いずれにしても遠い遠い思い出となってしまった。 苦戦する殺生丸を尻目に微妙に交わるその他の視線。 一応弥勒と七宝は殺生丸を見てるか、平等に(笑)。 珊瑚の視線はストレートに琥珀だが、さらにその他の約3名。 金剛槍破の礫から「かごめ」をかばったのは、とりあえずそばにいたから?と犬夜叉に優しい突っ込み。 ここでものすごく好印象だったのが琥珀。 記憶を取り戻して以来の琥珀って最高だ。 最初から抱えるもののない殺生丸や鋼牙、勝手に捨て去った奈落を除いて、今一番輝いているのは琥珀じゃないかと思う。 今回のタイトル「拮抗」、力が同じくらいのレベルでお互いに張り合っていること、これには笑った。 同じレベルだけなら拮抗とは言わない、張り合っているから「拮抗」、犬兄弟にあまりにもぴったりで先生さすが。 同時に犬兄弟に魍魎丸も加えて拮抗しているのかも。 今回いつもの戦闘以上にわくわくさせられるのは、魍魎丸(赤子)が自分の強さに自信を持って、犬兄弟の挑戦を受けて立つ構えでいること。 奈落のように、いつでも逃げる態勢でないのが嬉しい。 そこが主役でないキャラの哀しさか、受けて立って犬兄弟の刃(やいば)の元に倒れるか、赤子と魍魎丸。 どうしていきなり話がフルスピードで動き始めたのか。 「500回」宣言がなかったら、今頃ドキドキハラハラが止まらず大変だったろう。 もちろん犬夜叉が手をこまねいて見ているわけなく、殺生丸を押しのけてでも戦おうとする。 結果的にそれが殺生丸を救うことになるのか、次回に期待。 今週は他にはやはり「ハヤテのごとく」と「からくりサーカス」。 ギイが危機一髪で助かりそう、パンタローネも助かって欲しいけど。 「結界師」と「からくりサーカス」は1話からちゃんと読みたい。 「結界師」は最初さほど興味がなかったので読んでなかったのが残念でたまらない。 (2005年4月13日の日記)
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殺生丸が熱い |
原作少年サンデー2005年4月20日(21号)第406話「怒り」 ☆ ☆ ☆ 「その高潔なる魂、気高き誇り・・・ 何人も汚すこと能わず。」 先週の「ますます醜い」発言に続く最高の殺し文句。 今回は麗しの貴公子殺生丸の静かな怒りが爆発する。 きっかけは・・・ 魍魎丸がかつての神楽の「愚かさ」を並べ上げ、揶揄したこと。 自由を求め、琥珀を助けようとした神楽、その死に様を見届けた殺生丸。 神楽を救おうとし、かなわずそばに佇み続けた殺生丸。 神楽は微笑みながら死んで行ったが殺生丸は神楽の死を悼んでいた。 神楽の敵討ち、と言ってもいいかもしれない。 その渾身の一撃はついに魍魎丸を傷つける、しかしその反撃こそが殺生丸最大の危機となる。 犬夜叉とは対照的に、殺生丸の感情は表に出ないだけに胸にぐっと迫ってくるものがある。 主要キャラが魍魎丸の元に集結してこれまで感じた感情の希薄さが解消した。 犬夜叉は桔梗を想い、珊瑚は琥珀を想い、かごめは殺生丸の怒りを見抜く。 200回までねばってねばって一気に物語も爆発したような爽快感がこのところ続いてとても嬉しい。 かごめが四魂のかけらを見抜いて矢を放つが鎧甲に弾かれる、殺生丸の犬夜叉ごと攻撃、七宝の笑える突っ込みなど物語がどんどん勢いを増してきているし。 さらに戦闘の間に桔梗と琥珀が姿を消す、魍魎丸は犬兄弟に任せて本命奈落を探しに行ったか。 とにかく今回の見所は殺生丸に尽きる。 扉絵の美しさ、魍魎丸にダメージを与えた後ののけぞり加減の色っぽさ、そしてかごめに怒りを見抜かれるアップのカット。 犬夜叉の感情爆発ストレート型と殺生丸の押さえた性格、内向型。 なんて魅力的な犬兄弟。 これまで恋愛モードを抜きにして魅力的といえばかごめと桔梗ペアを筆頭に犬夜叉と鋼牙、犬夜叉と楓、七宝と雲母、ナチュラル睡骨と桔梗、(実は)奈落と神楽、鋼牙と神楽などたくさんあったが、犬兄弟というのは私の中ではなかった。 しかしこうして殺生丸がどんどん魅力的になってくると、桔梗には大人の殺生丸がお似合いかもなんて思ったりして。 ところで桔梗は人間だけど、神楽は半半妖だったのかしら? 奈落が半妖なら、神楽や神無や赤子や白童子や悟心鬼は半半妖? 特に意味のない素朴な疑問です、はい。 来週号が明日発売して欲しいほど待ち遠しいが、来週号は合併号。 その後の2週間が今から寂しい。 今週他におもしろかったのはダントツで「ハヤテのごとく」と「からくりサーカス」。 パンタローネも助かってよかった。 今日はセブンイレブンでサンデーを買ったが、レシートに「6大アニメも絶好調!」のサンデー宣伝。 次週(4月27日発売22,23合併号)セブンイレブン限定付録でメルへヴンカードプレイングシートがつくとか。 「犬夜叉」も好きだけど「メルへヴン」も好きだという方は来週はセブンイレブンで買ってみては? それから同じくセブンイレブンでコカコーラに少年ジャンプのフィギュアがついていた(ワンピースなど)。 「少年サンデー」も好きだけど「少年ジャンプ」も好きという方はセブンイレブンでコーラを買ってみては? 他に犬情報としては ・コミック40巻が5月18日頃発売。 ・「犬夜叉」DVD六の章7と8が4月27日発売 アマゾンでは七章の1と2まで発売日が出ています(情報更新履歴参照)。 うっく、1度に2枚出るか、きついなあ・・・。 内容は「情報更新履歴」に掲載中。 今にして思えばこの時期って(いったん)最終回に向けてどんどん勢いを増していった時期だよなあ。 それだけに内容もどんどん充実していって、かえってそれが不安だったっけ。 でもこうして急に2枚ずつ出されると、人気があるうちに売っておこうとしてるのかなあと寂しい気持ちになったりそれも仕方がないと思ったり。 それにしてもサンデーで気になるのは目次で何ページと書いてあっても、実際にページ数を書いてるページがあまりないので、すごく探しにくいこと。 紙質の悪さも気になるけど、これは仕方ないか・・・。 ☆ ☆ ☆ 今「その時歴史が動いた」の「源義経 栄光と悲劇の旅路」を見ながら書いています。 昔から「判官びいき」の象徴として描かれてきた源義経ですが、最近では武には優れたものの、けじめをつけることを知らない義経を頼朝が重く用いなかったのは情より政を取ったのだと見るむきもあるようです。 常に新しい説を取り上げ、「昔はこう言われていたが、実はこうなんです。」的な創り方をしてきたNHKなのに、今回は大河ドラマのせいか義経びいき?と思いましたが、大河ドラマ版の原作者宮尾登美子氏が登場、義経の実像を語られたのはさすがだと思いました。 ちなみに「判官(はんがん、あるいはほうがん)びいき」とは元々義経を指すもの。 判官は「四等官」と言われる役職のひとつで、頼朝と対立していた後白河法皇が人気者の義経に与えたのが検非違使という職。 これは京都の治安を守る仕事だったらしい。 その判官義経が悲惨な最期を遂げる。 時代の英雄であり、武に秀で、華やかだった義経の悲劇は弱い者に味方しがちな日本人の心の琴線に触れるものであったという。 ここから「判官びいき」が「不運な者や弱い者に同情したり応援したりすることとされた(国語辞典参照)。 (2005年4月20日の日記)
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犬桔が救う?殺生丸 |
原作少年サンデー2005年4月27日(22、23合併号)第407話「殺生丸の危機」 ☆ ☆ ☆ 先ほど間違えて改行せずにアップしてしまいました。 読みづらかったことと思います、失礼しました。 いや〜今週のサブタイトル、20号の日記のタイトルと同じだわ〜♪ととってもご機嫌な今日の私(笑)だが、たしかに殺生丸が以前とは比べ物にならないほどの危機。 強いてあげれば以前奈落のお肉に包まれたことがあったが、あの代わりに金剛槍破の檻に押し潰されそうになっている状態。 しかも闘鬼神は鎧甲に折られ、金剛槍破の槍が殺生丸の胸に突き刺さる。 神楽の名前が出たことで殺生丸の気が乱れる(by魍魎丸)なんて、ときめいている場合じゃない。 犬夜叉の必死の制止も聞かずに取り込まれた殺生丸を救おうと、犬夜叉は竜鱗の鉄砕牙を解き放つ。 この時の犬夜叉の台詞(心の中で思う言葉)がいい。 「おれが奪われた金剛槍破で殺生丸が押し潰されたんじゃ・・・ 寝覚めが悪すぎるぜ!」 う〜んこれも勝平ボイスで聞こえてくる。 しかし竜鱗の鉄砕牙も効果はなく、犬夜叉は再び傷を負う。 ところがここで予想外の展開、鎧甲を貫いたのは破魔の矢、放ったのは桔梗。 「斬れ!犬夜叉!!」 桔梗が言い放ったところで今週はおしまい。 殺生丸は2週間金剛槍破の檻に潰され続ける悲惨な展開。 今回ばかりは殺生丸も余裕がなく、胸に槍が突き刺さった時の驚愕の表情が一段とはらはらさせられる。 うまいところで止めるなあ、殺生丸は可哀そうだけど。 まさか殺生丸が神楽を追って死んでしまうことはないだろうが、てっきり魍魎丸は犬兄弟に任せて奈落を探しに行ったとばかり思っていた桔梗がいたことが一番の驚きだった。 今回思ったことはかごめと桔梗、とても魅力的なキャラ2人だが、揃って登場すると共に輝くことが少ないなあということ。 もちろん妖怪退治のプロフェッショナルの桔梗とかごめを比較しては可哀そうだが、なんだか戦うのはいつも一人で周りがギャラシーに徹しているような展開が気になる。 たとえば弥勒の風穴などは、むしろアニメの方がうまく使い回していたように感じた。 四魂のかけらがあるから吸い込まないのかもしれないが、必ずしも吸い込まなくてもそれなりの使い方はできるような気がするし、当たらぬまでもかごめに先に破魔の矢を放って欲しかったな。 もちろんかごめと桔梗が顔を合わして「元気〜?」「まあな。」みたいな会話が出たらそれはそれで大変だが。 その点好印象を持つかどうかは別として、アニメの方が自由が利くのかもしれない。 最近、といっても2月頃からだが、「犬夜叉」系はお休みして別の漫画「エロイカより愛をこめて」をずっと読んでいた。 (といっても1週間に1冊くらいだったが。) それから「犬夜叉」に戻って読み始めて気づいたこと。 私が犬夜叉たちの正義だの恋愛問題だの悩み始めるのは、こうして1話ずつ丹念に読んでいる時で、通して読むとおもしろいのはもちろんだが、あまり細かいことが気にならなくなるということ。 「考察」を銘打っているだけに重箱の隅つつきになりがちなのかもしれない。 でも原作全話の感想書くぞと決めたのは私だから、私なりに付き合っていくしかないだろう。 ☆ ☆ ☆ 今日はキオスクでサンデー買ったので、セブンイレブンの「メルヘヴン」おまけがどんなものだったかはわからずじまい。 でも先日書いたジャンプのフィギュア付きコカコーラはセブンイレブンだけじゃなかったようです、失礼しました。 今頃知ったんですが、「MAR(点付き)」がアニメになって「メルヘヴン」になったんですね。 「金色のガッシュ」も名前が変わっていることに今まで気づきませんでした、なぜでしょう? ☆ ☆ ☆ 「ブラックジャックマガジン」買いました。 これだけ顔の違うBJが並ぶとに壮観ですね。 ほとんどが原作に沿って物語を作っているのに比べ、青池保子先生だけがBJをエロイカワールドに引きずり込んでいます、すごいです。 青池先生にかかるとBJまでが面長になりますね。 後日「少佐に関するレポート」にて感想アップ予定です。 また各作品のオリジナルテレカとミニサイン色紙のプレゼントがついてます。 応募せねば! ☆ ☆ ☆ プレゼント情報です。 「Webサンデー」のアンケートクイズに「犬夜叉ペンケースと消しゴムセット」(2名様)が出ています。 応募せねば! (2005年4月27日の日記)
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桔梗の霊力 父君の妖力 |
原作少年サンデー2005年5月11日(24号)第408話「逃走」 ☆ ☆ ☆ この作品において、桔梗の霊力と父君の妖力は何者にも勝るのだということが改めて認識された。 竜骨精を封印したに留めたはずだった父君、その竜骨精と戦い、倒したことで父君を越えたはずだった犬夜叉、その犬夜叉と対をなす兄殺生丸。 しかし父君の形見天生牙は、金剛槍破からさえ殺生丸を守る。 犬夜叉の鉄砕牙と共に二人の犬兄弟の成長(心も含め)が彼らの刀に、本来の能力を超えた力を与えていく。 皮肉でもなんでもなく、初期この2本の妖刀が設定されたことは、この長丁場を乗り切る上で非常に都合のいいことだったと改めて思う。 それに比べて桔梗の霊力は天井知らず、奈落の邪力も底なしだが、ここでの桔梗はあえてかごめにやるべきことを指導している教官のようにも見える。 ここでのかごめは犬夜叉の心配ばかりだが、ここでダブル巫女の破魔の矢攻撃ですかっと魍魎丸を撃退して欲しかったような気がする。 まずちょっと古いが好評だった「奥義皆伝」に気を良くしたのか「犬夜叉まる解き瓦版」なるページが登場。 あらすじ紹介に折れた闘鬼神について触れた後、最後の最後に「妖狼族の鋼牙、これからの出番は・・・!?」 うんうん、そうそう、せっかく手に入れた五雷指の出番なくしては「犬夜叉」も終われない。 どうでもいいが扉絵の魍魎丸の後姿、カエルを飲み込んだ「顔なし(千と千尋の神隠し)」を思い出してしまった。 今回は犬桔の破魔の矢+竜鱗の鉄砕牙攻撃が鎧甲に効果を表し、もう少しで四魂のかけらを奪い取るところまでいくが、魍魎丸が瘴気と共に逃走。 魍魎丸の動揺のおかげか、はたまた自力か殺生丸もなんとか無事に脱出する。 もちろん殺生丸を守ったのは天生牙。 魍魎丸、殺生丸と邪見、桔梗と琥珀が去って一段落となるのだが、おもしろいのが桔梗の破魔の矢が魍魎丸の妖気を浄化したために犬夜叉のダメージが軽減されたこと。 これをかごめが応用すれば今後の戦闘にも効果的かも。 今回もいつの間にかいなくなっている琥珀と桔梗、今度こそ本当に去ったらしい。 殺生丸の折れた闘鬼神は、さすがに刀々斎には直せないか、灰刃坊はもうこの世にいないし。 意外に刀々斎が清めて?正しい闘鬼神として殺生丸に与えてもいいような気がする。 今後新しい刀を見つける可能性は少なそうだし。 そして最終ページに気になる台詞が。 桔梗の 「琥珀・・・ すまない・・・ 魍魎丸を仕留めてしまえば、おまえの命は助かるはずだった。」 この台詞。 琥珀の命が助かるには四魂のかけらが必要。 奈落を倒すには四魂の玉の完成が必要。 矛盾する。 ここで思い出されるのが「肉づきの面」。 現代まで残り続けるかけらがひとつあったことになる。 当然現代だから犬夜叉の世界にとっては未来となる。 となるとどんな形にしろ奈落問題は解決しているはずで、それに四魂の「玉」が必要じゃなかったのか、かけらが1個余っちゃったのか面が現代に持ち込むのはおかしいことになる。 そう考えると究極の結末に必ずしも四魂の玉の完成はもう必要じゃないのだろうかと思ってしまった。 かつて桔梗は四魂の玉を完成した瞬間を狙うと言っていたが、鋼牙にはノータッチだし、もはや玉にこだわる必要ないのかも。 魍魎丸を倒して奈落の赤子の命を琥珀に同化させるとか? ところが柱には 「追い詰めながらも魍魎丸を逃したことで、更なる悲劇が始まる。」 と書いてある。 琥珀の静かな笑顔が哀しい。 夢幻の白夜は目玉を飛ばし、邪見は殺生丸にぼこぼこの予感。 物語が続けば続くほど矛盾は生じる。 矛盾は生じるが、それを逆手にとって新たなストーリーを練り上げて頂きたいと思う。 (2005年5月11日の日記)
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それぞれの心模様 |
原作少年サンデー2005年5月18日(25号)第409話「分岐」 ☆ ☆ ☆ 戦闘より一転、今週はそれぞれの心模様が静かに、あるいはにぎやかに描かれる。 最近は犬夜叉にすら心のうちを見せなかった桔梗が、琥珀に対して心を開く。 これはちょっと意外だった。 しかも必要なのは、琥珀のかけら。 心の弱い琥珀であれば、命を失うことにつながる桔梗の言葉は辛すぎるだろう。 奈落の魂を消し去るには完成した四魂の玉が必要。 しかし琥珀はかけらで命をつないでいる。 奈落を倒すことは、琥珀に死ねと言うのも同じ。 その葛藤が桔梗を苦しめる。 琥珀は桔梗の言葉に強い決意を見せる。 その表情はとても静かで胸が切なくなった。 父を始め幾多の人を手にかけたその苦しみから、かつて琥珀は死を望んでいた。 その頃の琥珀はとても辛そうで、見るに忍びないものがあったが、今の琥珀には全てを越えた静かな決意が見られる。 桔梗は琥珀が生きるのが辛いから死ぬのが怖くないと思っているが、そうだろうか。 琥珀はもうその段階を越えているように見えた。 しかしここで奈落を倒すための方法はひとつだけではないことに気づかされる。 1、四魂の玉が完成し、奈落が完全なる妖怪となるその瞬間。 完成の直前、変化のための無防備となるのか。 2、魍魎丸の鎧甲を貫き、奈落の心臓を滅する。 これまで貫けない物のなかった桔梗の破魔の矢だが、「ただの固い鎧」に対しては歯が立たないのか興味深い。 3、竜鱗の鉄砕牙が完成すれば奈落は倒せる。 それには犬夜叉のさらなる修練が必要。 こんなに方法があるなら、必ずしも琥珀の命を必要とはしないように思える。 1は完全に琥珀の命が失われる結果となるので、最後の選択だろう。 2は今回試してみて、いいところまでいったが逃げられた。 一番望ましいのは3の竜鱗の鉄砕牙。 ただここで、なぜまた桔梗と琥珀が去るのか、それがとても気になる。 魍魎丸との対決で、桔梗の破魔の矢と犬夜叉の竜鱗の鉄砕牙のダブル攻撃が魍魎丸を追い詰め、犬夜叉のダメージを軽減した。 桔梗がかごめに「破魔の矢」の使い方を教えたかったとは思えない展開だったし、用が済んだらそそくさと立ち去る桔梗が不思議。 別に犬夜叉やかごめと肩を並べて仲良く旅したら?とまでは言わないが、琥珀に心を開いたように、今後のための何か対策があってもいいような気がした。 時間のない桔梗があせればあせるほど、犬夜叉たちとの共同作業が必要だと思えるのだが。 これがどこまでも主役の犬夜叉が最後の最後、自分ひとりの力で、竜鱗の鉄砕牙を完成させて奈落を倒すための伏線なのだろうか。 しかし鬼の腹でのかごめとの連携の後、片寄せあって互いの心を確かめ合った時に比べ、桔梗との連携後のあまりのそっけなさは首を傾げてしまった。 もはや桔梗との仲が恋ではないなら、そろそろ打ち出すべき時に来ているのではないだろうか。 もちろん私は犬夜叉がかごめも桔梗も同様に恋してると思いたいが、最近の描き方には疑問を感じる。 それはともかく、桔梗の苦悩、それでも奈落を倒さなければならない使命感、琥珀の決意が満ちるその上を、珊瑚が彷徨う。 ただ一人の肉親として、割り切れない姉としての想いが桔梗との好対照を見せる。 最後の最後に奈落退治と琥珀の命、どちらを選ぶといわれたら琥珀の命を選ぶだろう珊瑚の想い。 かごめが桔梗と琥珀が行動を共にしていたことを想像していなかったのには驚いたが(琥珀が何のために去ったと思っていたのか)、犬夜叉は竜鱗の鉄砕牙を完成させれば奈落を倒せることを知っている。 しかし桔梗は知らない。 犬夜叉たちと桔梗が心を開いて会話しないことのつけが随所に見られる。 強引に言えば、桔梗と琥珀も犬夜叉たちに合流して、二人の巫女の破魔の矢で犬夜叉のダメージを軽減させながら鍛え、竜鱗の鉄砕牙の完成を目指した方が合理的だと思うのだが。 桔梗がそうしないのは、以前のようにかごめがいるためとは思えなくなってきているのが興味深い。 しかしこの矛盾こそが高橋先生の描くところの「犬夜叉」の真骨頂なのかもしれない。 そしてにぎやかな邪見とりん、静かな殺生丸。 殺生丸だけが神楽を悼む。 殺生丸だけが神楽のために哀しむ。 その心がついに天生牙に武器としての力を与える。 天生牙が「斬れぬ刀」だったのは、殺生丸には他人を哀れみ、慈しむ心がなかったから。 父君は殺生丸にそれを望んだ。 神楽の想いと神楽の死が殺生丸を変えた。 刀々斎と相対する殺生丸はひとつ大人になったように見える。 だが殺生丸の中に蘇る神楽を見るにつけ、以前書いたキャラの死に対する感情の希薄さが少しだけわかるような気がした。 たしかにこれまで犬夜叉たちが神楽のことを考えなかったからこそ殺生丸の気持ちが引き立つ。 良くも悪くも余計なものはざっくり切り取る、これが高橋先生の手法なのかもしれない。 次回は天生牙の覚醒。 武器となった天生牙を持つ殺生丸がどのような形で犬夜叉たち、桔梗たちに関わるかはともかくとして、最後の最後、奈落を倒す瞬間には全員が揃っていて欲しい。 破魔の矢を放つかごめと桔梗、五雷指の鋼牙、天生牙の殺生丸。 もちろん珊瑚の飛来骨に弥勒の風穴も。 ☆ ☆ ☆ おもしろいメールが届いた。 「犬夜叉」が終わったらどうしますか?という質問。 もちろんその人は「犬夜叉」が終わってほしいという意味ではなくて、次回作に対する質問だが、はっきり言ってわからない。 私の場合、作家よりも作品で判断するので、好きな先生の作品は全て網羅はしても、全て同じように夢中になるかは自信が持てない。 映画や音楽もそうで、○○の出演する全ての映画よりは、この作品の○○が好きという感じなので。 たとえば小野不由美作品では「十二国記」以外は普通に好きだし、高橋作品でもここまで好きなのは「犬夜叉」だけだから。 だから高橋先生の次回作に対して毎週感想を書くかどうか、今の段階ではわからないとしか言えないのが辛いところだが、こうしたメールがいただけたことが本当に嬉しかった。 今日はコミック40巻も買ってきた。 刀秋が本性を現すところから「平和な食卓」、そして尼寺から夢幻の白夜登場まで。 明日感想を書きたい。 ☆ ☆ ☆ 高橋先生がチャーハン作りに凝ってるとのこと、明日の晩はチャーハンにしよう。 なお宣伝では新しくキャラクターソングシングルが8月3日の発売決定。 それから「犬夜叉」累計4000万部突破。 本当におめでとうございます。 納税者番付でも「その他」部門で第2位。 これからも健康には十分気をつけてがんばっていただきたい。 ☆ ☆ ☆ きのう8時ちょっと前にテレビをつけたら聞き覚えのある曲が。 「ミッション・インポッシブル」だ、と思って見たら全然違う「スパイ大作戦」だった。 これがトム・クルーズの映画の原点かと思ってたらなんだか聞き覚えのある声が。 今日も確認しようと見てみたら、なんと「十二国記」昇紘こと大平透さん、「犬夜叉」長老などでおなじみの中博史さん、そして犬父&ブラックジャックの大塚明夫さんが! 1988年より放映とのこと、大塚さんが現在おいくつなのかわからないので、この頃若手だったのかどうなのかはわからないが、この頃からかっこいい声。 下書きを書き上げてサンデーをしまおうとしたら、落としてしまって「青春学園」のページが開いていた。 なにげに見たら「やる気のない人がRPGをプレイすると、名前が『ああああ』になる。」とあった、爆笑。 私です・・・(^_^;)。 (2005年5月18日の日記)
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仕事が早い刀々斎 |
原作少年サンデー2005年5月25日(26号)第410話「冥道残月破」 ☆ ☆ ☆ 天生牙が武器となるまで数週間かかるだろうと思っていたら、三日で完成したらしい。 犬夜叉の鉄砕牙の時も三日で仕上げたし、実はこれってすごいことでは? しかも名前が「冥道残月破」。 これまでの中で一番美しいというか華麗というか豪華というか、全ての犬夜叉用語の中で、夢幻の白夜と並んでトップクラスのいい耳心地。 冥道とはもちろん冥界、つまり死の世界へと導く道。 残月とは朝日が昇って白く消え行く月のこと。「ありあけ(有明)の月」とも言う(国語辞典より)。 ところが私にお馴染みなのは「とらや」の「残月」。 母が大好きなお菓子で、誕生日、母の日、クリスマスには必ずプレゼントに添えて贈る。 「とらや」ならではの格調高い(笑)濃厚な甘みは、私はちょっと苦手だが、それでも「とらや」のお店に立ち寄る時は、心がときめく。 そんな話は置いといて、殺生丸が都合良く出てきた鬼、無女使用時乗っかってた鬼みたいの、に斬りつけると、りんにも見える、刀に浮かぶ光。 鬼は斬れず、しかし鬼の背後に三日月形の闇が開く。 刀々斎言うところの「冥道」は、鬼の体を三日月の形で切り取り、鬼は両断される。 つまり、もともとあの世とこの世をつなぐ刀である天生牙、相手に斬りつけることにより、冥道が開いて体を冥界に引きずり込むらしい。 まだ慣れないために、三日月くらいしか開かなかったが、腕が上がれば満月状態?になって丸ごと消失させることができる。 鬼の背後に開く三日月形の闇はまるで宇宙のよう、かすかに星雲らしき光も見える。 「あの世への道・・・冥道を斬り、そこから文字どおり敵を冥界に送るー」 それが天生牙の使い方。 弥勒の風穴に似たとこあるけど、ネーミングといい、鉄砕牙との違いといい、すごいなあと素直に思えた。 いきなり使いこなした殺生丸に、刀々斎はあきれる?が、殺生丸は神楽を想う。 「(神楽の死が)無駄死にかどうかは・・・ 私が決めることだ。」 無駄ではないと、神楽の想いは殺生丸の心を開き、その力を高める。 空を見上げる殺生丸を包むように、風が舞う。 神楽の想いが迸るように、殺生丸の銀髪を吹き上げる。 「祝福するかの如く、一陣の風が舞う」は柱の言葉、嬉しい・・・。 なんというか、力で押し捲る犬夜叉のパワーアップに比べ、どこまでも美しく、どこまでも厳かでいいのかこれで?と思ってしまうほど。 全てのキャラを公平に見たい私だが、最近は準レギュラーの方が輝いて見える、なぜだろう。 神無がどこに行ったのやら、久々に心が通じ合う分身を得た?奈落の満足顔も素敵。 犬夜叉、桔梗、殺生丸、三人がかりでも仕留められなかったかとほくそえむ奈落(かごめは?)。 心配顔の白夜に、魍魎丸が追いつめられたらどうするかな?とまたまたほくそえむ奈落、やたらと機嫌がいい。 追いつめられて欲しいのか?奈落。 りん、邪見、刀々斎のトリオ漫才も爆発で、物語は確かに終焉に向かっている。 向かっている勢いが凄い。 特に着地した猛々に踏んづけられる邪見や蘇り発言などには大笑いだった。 それにしても美しすぎの殺生丸ってまだ言うか(笑)。 新たに得た冥道残月破、犬夜叉の竜鱗の鉄砕牙、鋼牙の五雷指、弥勒の風穴、ダブル巫女の破魔の矢が揃えばいくらなんでも奈落は消滅しそうな気がする。 それでもなお、四魂の玉は必要だろうか。 琥珀の命は必要だろうか。 「戦いの天生牙― 確かに貰い受けた。」 殺生丸は言葉までもが美しい。 今回で殺生丸編はいったん終了?美を堪能した。 ☆ ☆ ☆ サンデーでゲーム情報も追加。 公式サイトもちょっと不思議な絵だったが、サンデーで見た絵がもっと不思議。 「呪詛の仮面」は3Dキャラは会話はアニメ絵だったが、今回は会話画面の鋼牙や犬夜叉の顔も不思議。 サンライズがアニ犬から離れたという噂を聞いたことがあるが、そのせいだろうか? う〜ん、ちょっと購買意欲がそがれるかも(もちろん買うけど、2枚ほど)。 前の「戦国お伽合戦」よりストーリー性に期待したい。 ☆ ☆ ☆ 今週は「犬夜叉」も含め「史上最強の弟子 ケンイチ」「ハヤテのごとく!」「クロザクロ」「道士郎でござる」「結界師」「からくりサーカス」と読んでる作品7作全てが面白かった。 すごく得した気分。 けれども野球にはほとんど興味がないので、高橋先生のノリについていけないのが辛い・・・。 ちなみに私はハッピーターンもマグロのづけ丼も大好きです。 (2005年5月25日の日記)
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