犬夜叉サンデー感想(第451話〜第460話)
すっかり馴染んでる?  〜「犬夜叉」ファンディスク感想
原作少年サンデー2006年3月29日(17号)第451話「瘴気の谷」

     ☆     ☆     ☆

まず表紙に感涙。
犬夜叉鋼牙にかごめが揃い踏みでの戦闘態勢。
当然のことだが、鋼牙は本編に出ていないと表紙に登場することなんてあり得ないキャラだから、これだけでも犬夜叉一行に合流して良かったなあとしみじみ思う(笑)。
しかもシリアスな横顔がいい、もちろん犬夜叉とかごめもいいけれど。

ページをめくって先週飛来骨を取るために無謀な行動に出た珊瑚、さすがの動きで山嵐一体を倒したかに見えたが、山嵐の頭の奥には槍がもう一本隠れていた。
珊瑚も限界で山嵐に殴られ、気を失う。
一方弥勒がいる場所は崖と崖の間、瘴気がたまって弥勒を蝕む。
腕の中の珊瑚を見つめながら風穴の恐怖に怯える弥勒、それでも弥勒は風穴を開いた。

次の瞬間飛び込んできたのは犬夜叉。
ここを読んだ人はきっと頭の中に「犬夜叉のテーマ」が大音響で鳴り響いたはず、犬夜叉それほどかっこいい。
もちろん後にも援護に回る鋼牙がいる。
あわてて風穴を閉じる弥勒。

そして犬夜叉が風の傷を放ち、かごめの破魔の矢が瘴気を浄化した。
ほっとする弥勒に駆け寄る仲間たち。
危うく犬夜叉まで風穴で吸うところだったと肝を冷やす?弥勒に拳骨犬夜叉、初めて2人が出会った時に本気で犬夜叉を吸い込もうとした弥勒の姿が頭の中に蘇る。

犬夜叉たちから四魂のかけらを奪い、犬夜叉を風穴に吸い込むのもやむを得ずといったあの頃の関係から本当に長い月日がたった(のか?)。
今の2人のこれほどまでの信頼関係が心地よい、けど犬夜叉が怒ったのはそのせいじゃなかった。
自分の命を顧みず、風穴を開こうとしたことに犬夜叉は怒っている。
目を見張り、一瞬泣き出しそうな表情になる弥勒が可愛い。

でもギャラリー勢には残念ながら犬夜叉の真意は伝わらず?もっともなことを言いつつも犬夜叉が可愛そうだったりして。
雲母が助けられているところもしっかりチェック、珊瑚も意識を取り戻す。
漫才しながら歩く犬夜叉と鋼牙の台詞も嬉しかったが、やはり最後の弥勒の

「たとえ命を削りながらでも―風穴を開かねばならん時が来る。
 それでも―
 私には頼る仲間がいる。」

が心に残った。

他におもしろかったのが「あいこら」と「からくりサーカス」。
あと「ハヤテのごとく」も思わずハヤテ探しをしてしまったが(笑)、残念紙面が汚くてほとんどわからなかった。

キャラソン「犬夜叉」応援のために買ってはいたけれど開封してもいない私、もちろん声優さんたちの歌を聞くのも初めて。
まず「名場面 壱」ではアニメ第1話の犬夜叉とかごめの出会いが百足上臈や楓も入れてダイジェストで語られる。
「犬夜叉」を見た人には今更で知らない人にはこれだけ見ても話の流れがよくわからないだろう。
私としては必要ないと言い切りたいが、久々にアニメを見る人にとっては懐かしいのではないかと思う。

犬夜叉役の山口勝平さんとかごめ役の雪野五月さんの「蒼き野生を抱いて」。
犬夜叉というより山口さんの素の声に近いのかな?よくわからないけど。
一番は山口さん、二番は雪野さんがヴォーカルかと思っていたら、えっ?雪野さん歌ってた?
ああ聞き返したら途中でハモってたけどほとんど聞こえなかった、ちょっと残念。

「名場面 弐」は弥勒登場珊瑚登場、そして七宝登場。
今初めて気づいたのだけど「七宝」って名前、「尻尾」にかけてる?
犬かご出会い編よりすっきりまとまっていてわかりやすい。

弥勒(辻谷耕史さん)、珊瑚(桑島法子さん)&七宝(渡部久美子さん)の「風の中へ」。
最初このタイトル見た時「風穴の中へ」と脳内変換してしまったのは私だけではないはず。
以前辻谷さんの「サイト」で書かれていた「スペシャル風穴バンド」が遂に、遂に!って嬉しかったけど、やっぱり辻谷さんの声しか聞こえてこないって・・・。

はい、ミュージッククリップオリジナルの映像を期待してた私がバカでした。
オープニング&エンディング曲の映像を中心の使い回し切り貼りクリップ集でした(ーー;)。
2,940円に何望んでたんだろって見てしまえば思いますが、歌ってる声優さんに黒巫女椿のかごめの夢みたいなキャラの現代風景とか・・・、はあ。

「名場面 参」は初期殺生丸の高めの声が懐かしいです。
殺生丸役の成田 剣さん、邪見役の長島雄一さん、りん役の能登麻美子さん(エイベックスのサイトでは、能登さんだけなぜか呼び捨て)の「業」。
うまいとか下手とかそれ以前になぜか爆笑してしまったです・・・。

「名場面 四」は奈落、でもむしろ「犬夜叉のテーマ」に乗って鉄砕牙を振りぬく犬夜叉の方が印象に残ります。
むしろ劇伴で作って欲しいです、ミュージッククリップ集♪

奈落の森川智之さんの「落日」、キャラソンの中で一番好きかも、安心して聞けた気もします。
ここは是非桔梗とデュエットして欲しかったです、もしくは神楽と色っぽく?

「名場面 五」は七人隊から蛮骨と蛇骨。
「激突!」の場面を使っているので鋼牙と睡骨もいますが、鋼牙の台詞が一声聞けます。
松野さんにも歌って欲しかったな、とても上手なんですよ。

蛮骨の草尾毅さんと蛇骨の折笠愛さんの「暴れろ!!」は声優さんではなくキャラが歌ってる感じが一番強くてキャラソンって感じが唯一します。
歌と映像が一番合ってるような気もします。
犬夜叉一行に七人隊に鋼牙と勢揃いだし、でも不思議な曲です、曲だけ聞いたらどうでしょうねえ。

「名場面 七」は再び犬夜叉とかごめに戻って雪野さんのソロ「たったひとつの約束」。
歌のうまさでは定評のある雪野さんですがこの曲も可愛く歌ってくれてます。
もう少しだけメリハリの少ないかごめだったらアニメの印象も大分変わっていただろうなあと改めて思ってみたり。

私は未だにアニマックスやDVDでしょっちゅうアニメ見てますが、久々に見た人は懐かしさと感動を覚えることができるかも。
アニメ最終回の木の上の犬夜叉とかごめ、それほど前のことになってしまいました。
編集してミュージッククリップ集だけ見るのはいいかもしれませんが、どうだろうそんなに見ることはないと思います、たぶん。

副音声は犬夜叉とかごめが山口さんと雪野さんのアフレコを覗いているという設定、おもしろかったです。
まだ聞いてる最中なので感想は明日にでも。
でもほんとアニメ以外はなんでもやってくれますね、「犬夜叉」。
これアニメ再開をあおるというよりこれがアニメファンへの答えなんでしょうかね。
(2006年3月30日の日記)  
うあっ、ときめいた
原作少年サンデー2006年4月5日(18号)第452話「蜘蛛の糸」

     ☆     ☆     ☆

うわっそうきたか、すごいなあ、さすがだなあと感嘆しながら読んでしまった今週の「犬夜叉」。
まさか奈落に「人の心」がこういった形で戻ってくるとは。

奈落が戻ってきたのは崩落した白霊山。
地の底の湖に沈む肉塊はかつて奈落が捨てた人の心。
戻ってきた奈落に湖の中から声がする。
「戻ってきたな 奈落・・・」

佇むのは奈落、そして語るのは無双、ではなく鬼蜘蛛、でもなくこちらもまた奈落?
なぜ奈落は白霊山に戻ってきたのか。
それは奈落が魍魎丸と赤子を吸収した時に、その場にいた桔梗が奈落を攻撃しなかったから。
「まるでなにかに機会をうかがっているように・・・」

そして同時に奈落は気づいた。
「琥珀の四魂のかけらが恐ろしいほど清浄な光を発している」事に。
琥珀のかけらをとりこめば、その清浄なかけらは奈落の持つ四魂の玉の穢れを一瞬のうちに浄化し、同時に奈落をも浄化するであろうことも。
そしてそれこそが桔梗の狙いだった。

鋼牙を守り、弥勒を癒やそうとする桔梗が、なぜ琥珀だけは救えないのか、ここで回答が示される。
ここでまたすごいなあと感嘆のため息をひとつ。
なんか桔梗だけひとり突き抜けた所に上りつめているような気がする。
犬夜叉への想いは大切なものでありながら、いっそ希薄にさえ思えたその感情のなさに首をかしげた時期もあったが、個人の感情を越えたところにいるんだなあと思った。

たしかに自分の命を捨ててかかっている桔梗だが、琥珀の命をも犠牲にしようとする覚悟が個人の感情に揺らめいてはいられまい。
あくまでも「個人」を捨てることのできない犬夜叉やかごめ、むしろ「個」を捨て去った気がする桔梗の対照が、奈落の言葉で際立つ。
どちらがどうというのではなく、この対照があるから一気におもしろくなったのか、意外に殺生丸なども後者のタイプに思えるのだが。
それにしても対奈落戦の最終決戦、私は犬夜叉ではなく桔梗に止めを刺して欲しい気がしてきた。

さて湖から現れ出た銀髪?の生首奈落=人の心。
人の心は奈落が思うほど奈落にとって悪いものではない、ふたりの奈落の会話が暗い地の底に満ちていく。
奈落の横顔が桔梗の横顔の厳しさに重なってドキドキさせられた。
ところが奈落に人の心が戻れば、奈落は再び桔梗に触れることができなくなるはずだが、それも承知の上での元通りだろう。

もうひとつ象徴的なのは、奈落の人の心は「鬼蜘蛛」となって奈落の手のひらに潜り込む。
奈落が忌み嫌っていた桔梗を慕う鬼蜘蛛の心、人の心が今初めて奈落の心と一体化し、謀略の象徴として姿を現す。
残念ながら空を飛ぶために左腕は翼になってしまったが、それ以外は人間の姿に戻り、素肌に毛皮をまとう奈落、その色っぽさにもゾクゾク中(笑)。
それにしても奈落は今後、常にすっぽんぽんで登場するのか、ある意味怖い。

動じない珊瑚にかごめに桔梗も怖いが、いつも微妙に金剛の槍に隠すところもすごいと言うか、そのために犬夜叉から奪ったの?奈落、と思わず突っ込みたくなるカットもまたまた登場。
私の年齢のせいもあるかもしれないが、最近は犬夜叉かごめの恋模様よりも、奈落と桔梗の愛憎劇に関心が移りつつある気がする。
そんな気持ちの変化を確認させてくれるのが場面転換、犬夜叉一行。

鋼牙が加わり、焼いた魚をくわえる鋼牙も可愛ければ七宝の「新しい日課」発言にも爆笑。
でもって妙に納得してしまったのが、以前は犬夜叉がかわいそうで理不尽に見えたかごめの「おすわり」だが、そっかかごめはむしろ「他人」の鋼牙に気を使い、「恋人」の犬夜叉だから遠慮なくおすわり喰らわしてるんだってこと。
良く言えば犬夜叉との信頼関係、それだけ気安いということなのだろうが、それに気づかず勝ち誇っている鋼牙が哀れにも見えてくる。

この後鋼牙の寝顔にもときめいたけど、夢の形をとって突然蘇る犬夜叉の記憶にまたまたドキドキ。
燃え盛る炎に射抜かれる犬夜叉、血まみれの桔梗。
ひとり川岸に座り、桔梗を想う犬夜叉、「もうこれが見たかったのよ!」と心で絶叫。

「今どこにいるんだ・・・
 危ないめにあってねえか?」
寂しげな懐かしげな眼差しにまたまたときめく、妙にテンションが高い今日の私。
しかし目覚めたかごめの目に映ったのは犬夜叉には見えないのか?蜘蛛の糸。

犬夜叉には見えなかった逆髪の結羅の髪と、辛い思い出で絡め取る幻影殺の記憶が蘇る。
ここでかごめが目覚めた意味は?
そして犬夜叉はまだ気づいていないだけなのか、それとも絡め取られてしまっているのか、ドキドキしたまま以下次号。

正直500回までどうやって続けるんだろうと危うく感じることもあったが、新生奈落がまたまた登場、策もまた心理戦に近くなるなら大歓迎。
犬夜叉というキャラは心理戦に非常に弱い部分があるので、そこにかごめや桔梗がどう絡むか、さらに今回とても新鮮だった奈落側の想いや葛藤、そういった面もどんどん見せて欲しいように思う。

そしてやっぱり人の心を再び取り込んだ奈落の人としての面を桔梗に絡ませて欲しい。
もうひとつ、どうして桔梗が犬夜叉たちに合流しなかったのか、かごめに気を使ったわけではないだろうが引き止めない犬夜叉も不思議に感じたことがある。
この部分も納得できる説明が欲しいように思った。

今週は他作品も全ておもしろく、特に「ハヤテのごとく」が最高だった。
ハヤテくんとマリアさんしか見てないが(笑)。
こういうおとぼけな男の子やしっかりした女の子ってとても好き。
 (2006年4月5日の日記) 
今日もときめいた
原作少年サンデー2006年4月12日(19号)第453話「絡みつく糸」

     ☆     ☆     ☆

今週はめでたくセンターカラーの「犬夜叉」だが、なんだか犬夜叉の顔が微妙。
一瞬で消えた蜘蛛の糸は犬夜叉には見えなかったらしく、犬夜叉は過去の悲劇の夢に動揺する。
緊急性はないけどシリアスな状況に、かごめのどこか不安定な表情が興味深い。
代わりに突っ込んだのが鋼牙と七宝、鋼牙の肩にすっかり馴染んでいる七宝が可愛い。

鉄砕牙を振り回す犬夜叉に鋼牙と共に七宝もしっかりジャンプ、なんか良くない?このコンビ。
おちゃらけトリオはほっといてシリアスなかごめと弥勒、そして珊瑚。
鋼牙が加わっただけで犬夜叉一行の日常がいきなりおもしろくなったと思うのは鋼牙贔屓が過ぎるかな?

一方意外なことに桔梗と琥珀が再登場。
先週の時点では、奈落が一応人の心を取り返したことでまた去り、犬夜叉一行の妖怪退治が続くかなあくらいにしか思ってなかったら。
まあ最終ページに見られた蜘蛛の糸が奈落の謀略を感じさせたが、まさかここで桔梗を登場させるとは。
最近「やられたっ!」と思うことがまた多くなってきて嬉しい限り。

その桔梗だが束の間のひと時、平和な村人の生活を眺めているかと思われたのに、次ページでは琥珀に結界が破れるから動くなと言う。
でも最初のアップもなんだか微妙な桔梗の顔。
琥珀には蜘蛛の糸は見えず、さらにわざわざ人里まで出向いていることに疑問を感じている。
これはやはり犬夜叉には見えなかったのだろう。

この蜘蛛の糸は普通の人間には影響がないようだが、桔梗は糸の向こうに奈落の悪意が見えると心に呟く。
その奈落がちゃんと毛皮を纏った「今の」姿をしているのだが、桔梗には映像として見えているのだろうか。
そして動かぬ桔梗に業を煮やしたかついに糸の塊が村娘「咲」を襲った。
意識を失い、倒れる咲。

姿を現さずにはおれない桔梗、式神(蝶)で蜘蛛の糸を浄化したが、一瞬の気の緩みに今度は桔梗が襲われた。
追う犬夜叉たち、かごめに見える糸の束、そして犬夜叉が感じる桔梗の匂い。
咲親子の下にたどり着いた犬夜叉たちだが、桔梗は去った後だった。
我を忘れて駆け出す犬夜叉、鋼牙が不可思議な顔でその姿を見ているのも印象的。

琥珀を飛鳥と胡蝶に守らせ、自分のそばから遠ざける桔梗だが、ページをめくると一転鋼牙のかごめおんぶシーンが見られ、場違いにもときめいた。
鋼牙といえば横抱きかお姫様だっこが定番だったが、厚着の犬夜叉に比べ、ごつごつしていて痛そうにも見える(笑)。
ご満悦の鋼牙の「昔の女」発言に七宝が突っ込み、さらに弥勒が突っ込む。
「いつも七宝が言ってるセリフですよ。」

実はコンビニで立ち読みしていたのだが(もちろん買ったけどその前に待ちきれず)、とうとうこらえきれず笑いがこみ上げ、あわててコンビニから飛び出すほど。
笑いが収まってから改めてコンビニに戻り、買い直したが、その時もにやけてたんじゃないかと思う。
コンビニのお兄さんが変な顔してた(笑)。

犬夜叉や桔梗はそれどころではなく、蜘蛛の糸に絡め取られ、やはり悲劇の夢に襲われる桔梗がいた。
とはいえこの夢で今更桔梗の心が穢れるわけでもないだろうが、琥珀や弥勒のために、そして何より奈落を倒すためだけに精一杯の部分で戦っている桔梗にも限界が近づく。
匂いを追って来た犬夜叉だが、蜘蛛の糸は見えず、桔梗がただ座っているかのように見える。
犬夜叉を蜘蛛の糸に触れさすまいとする桔梗自身が、遂に糸に触れてしまった。

それが桔梗にどんな影響を与えたのか、瘴気の跡、桔梗の傷がさらに広まってしまう。
犬夜叉の腕の中、桔梗に「奈落の悪意が流れ込む・・・」。
最近は滅多にないほどストーリーを書きまくってしまったが、それほどに犬夜叉、桔梗、そしてかごめや鋼牙、七宝それぞれの息詰まる展開や笑いがこみ上げるおかしさや、そんなこんなで息つく暇なく読んでしまうおもしろさ、本当に久しぶりだ。

今回答えが出ない謎、それは奈落に対し、「戻ってきた」人の心がどんな影響を与えたかということ。
桔梗が今なお土の結界を持っているかどうかはわからないが、奈落に人の心、桔梗を慕う鬼蜘蛛の心がある限り奈落は桔梗に触れることはできないはずだった。
かつて巨大死魂虫を放った時のように、直接手を下さなければいいのか、人の心は戻ったけど、もう恋はないなんて展開だったら寂しいし。
果たして犬夜叉が桔梗を救えるのか、いえ救えるだろうがどうやって救うのか、むしろ追いついたかごめの出番か。

桔梗が意識を失えば、蜘蛛の糸が見えるのはかごめだけ(弥勒も?)になってしまいそうだからかごめかも。
やっぱり次回にも期待したい。

今週は他に「からくりサーカス」がまるで映画を見ているような感動作。
「ハヤテのごとく」も単純におもしろい。
 (2006年4月12日の日記) 
今見せるか今見るか
原作少年サンデー2006年4月19日(20号)第454話「糸のむこう」

     ☆     ☆     ☆

な、なんか乙女ちっくなかごめに始まり(乙女だけど)、蜘蛛の巣のむこうの桔梗の横顔アップとB級ホラー映画のポスターのような珍しいノリで始まった今週号。
蜘蛛の糸に絡め取られる犬夜叉と桔梗、動けぬ桔梗の広がる傷と緊迫感溢れる場面が続く。
なぜ人の心を得た奈落が桔梗を傷つけることができるのかが第一の疑問。
人の心は取り返しても、桔梗に対する恋心は白霊山に置いてきたなら話はわかる。

桔梗に対する妄執がなければ妖怪として浄化されることもない、恋する心がなければ桔梗は四魂の玉の完成にとっての邪魔者でしかない。
奈落が桔梗を排除するのに留めるものがなければ奈落は楽だが、奈落というキャラクターを形作る上でおもしろくもない。
その辺は今後の展開に期待したいところ。

そして奈落の狙いは犬夜叉と桔梗だけではなかった。
これまでいかにしても傷つけることができなかったかごめも標的。
その前に第二の疑問。
鉄砕牙で斬れぬ糸を生み出すことができる奈落なら、犬夜叉が鉄砕牙で「奈落」をも断ち切ることはできないのでは?

糸を断ち切れない刀で奈落を傷つけることができたらそれも不思議な展開となる。
これが鉄砕牙のさらなるパワーアップの伏線となるのか、武としてのパワーアップではなくむしろ精神的な意味でのパワーアップ。
法力霊力は望めぬ犬夜叉だけど、奈落の邪心を上回る気とか、憎しみを越えた「四魂の因果を断ち切る」決意とか。
そもそもそれが犬夜叉の翠子の木乃伊と相対した時の目標であったはずだが、今の犬夜叉にとってはあまり「らしくない」気もする。

一週間鋼牙におんぶされ続けた幸福者のかごめだが、ここで第三の疑問が出てくる。
かごめに見える蜘蛛の糸が弥勒には見えないこと。
邪な物ならば、法力の持ち主である弥勒には見えるだろう。
穢れたものではなく、かつての幻影殺のように弥勒には有効な奈落の謀略、それが共有された過去となる?

かごめには浄化できた蜘蛛の糸だが、かごめもまた蜘蛛の糸に触れてしまう。
結界に封じられたお堂の中で、かごめが見たのは犬夜叉と桔梗の悲劇。
奈落の蜘蛛の糸の目的は桔梗を傷つけることと、かごめにあの日の光景を見せて、その心を嫉妬で穢し、犬夜叉と桔梗とかごめの関係を壊すことにあったのだろうか。

かごめは同じ魂を持つ桔梗の姿に深い愛と悲しみ、そして断ち切れない犬夜叉と桔梗の絆を見せ付けられる。
ただその光景と桔梗の表情があまりに切なくて、かごめがむしろ嫉妬の様子を見せない部分が興味深い。
物語が佳境に入ってきているのにキャラの表情に馴染めなくて(まるで他の人が描いているような・・・)なかなか感情移入ができないでいたが、それでも239ページの桔梗の血と涙にに彩られた横顔は切なく美しい。

奈落の見せた光景が、むしろかごめと桔梗のさらに深い魂の共有につながればいい結果を生むとは思うが、同じ光景を思い出しているに違いない奈落の表情は思うのか。
あまり平然とされると、それはそれで寂しい。
それでも再び桔梗の傷を癒すことを提案するかごめ、桔梗は受け入れるが、かごめが手にした桔梗の弓の弦が切れた。
これは奈落の仕業かそれとも桔梗?

佳境に入ると同時にとてつもなく難解になってきた「犬夜叉」からやっぱり目が離せない。
それにしても今だから描けたのかかごめが見てしまう犬夜叉と桔梗の過去。

今週は他にやはり「からくりサーカス」。
私はどうも非人間キャラ?に思い入れが強いようでアルレッキーノとパンタローネの場面で思わず涙がじんわり出てしまった。
鳴海と「フランシーヌ」の気づかないところで消えていくのだろうか、そしてアシハナも。

それにしてもヴィルマとアシハナの関係って一体なんだったんだろ。
生きていた人たちと死んだ?人たちの違いは一体なんだったんだろ。
 (2006年4月21日の日記) 
ヒロインとしての魅力
原作少年サンデー2006年4月26日(21・22合併号)第455話「切れた弦」

     ☆     ☆     ☆

最近とても盛り上がっていただけになんだかとっても中途半端な気分。
話そのものは、桔梗は相変わらず危機だし琥珀にも新たな危機が迫るしで決して途切れているわけではないのだが。

先週かごめが持った途端切れてしまった桔梗の弓の弦に関して桔梗の解説が入る。
なるほど犬夜叉と桔梗に対する嫉妬の念はかごめの心を汚し、それこそが奈落の狙いだった。
だが桔梗のあえてかごめを怒らせるかのような物言いは何か計算があってのことなのだろうか。
「おまえが決して立ち入れない部分だ。」「真実私を救いたいと思えなければ、おまえは(探す)弦を見ることすらできない―」

さらにかごめにとっても18巻の桔梗を認める発言は「だからかごめには犬夜叉を責める権利がある」ことへの免罪符だったのかと哀しく思ってしまった。
一方犬夜叉も、かごめと桔梗の関係よりも気持ちはどうやら奈落のかけらの方だし。
誰が可哀そうと言う以前に「犬夜叉」という物語の魅力を全く感じることのできない今週の「犬夜叉」だった。

傷ついた桔梗に対しても琥珀の心配ばかりの珊瑚も、無理はないけど一言でいいから桔梗を思いやる言葉を言わせてあげられないものだろうか。
かごめ、桔梗、珊瑚が魅力的であればどんなに嫉妬してもどんなに自分勝手でも共感できる部分は必ず出てくると思うのだが。

桔梗がかごめを嫌っているとは思えないが、犬夜叉ももう少しなんとかしてあげて欲しいような無理なような・・・。
ところが琥珀はそれどころではなく、なんと懐かしい最猛勝と夢幻の白夜が出現。
結界は弱まり、琥珀を守ろうとした飛鳥と胡蝶も消滅してしまう。
夢幻の白夜と闘う琥珀、駆けつける犬夜叉と桔梗、2人は間に合うか。

桔梗は瘴気で「身体を」汚され、かごめは嫉妬で「心を」汚されている。
ならば桔梗が間に合えば琥珀は救えるのか。
夢幻の白夜は犬夜叉が倒せるだろう(逃げるだろうけど)。
そこは創作だけに琥珀が連れ去られ、かけらを奪われ殺される結果にはならないだろうが、物語の中の現実のシビアさと裏腹な中途半端なキャラの対象がどうにも後味が悪い。

ちなみにかごめは梓山に弓の弦を取りに行くが、「梓」とは昔弓を作る原料となった木のこと。
特に巫女が使う霊力を込めた弓「梓弓」は梓から作られたことに由来する。
PS「犬夜叉」で、かごめが屍舞烏に操られた野盗の子分から奪った弓を最初使うが、その後屍舞烏、逆髪の結羅を倒して第2ステージ「きりの村」に行くと売店で梓弓を買うことができるようになる。

攻撃力が6アップし、鬼に強い梓弓、結羅戦で使いたかったなあなどと悔しかったことを懐かしく思い出した。
 (2006年4月26日の日記) 
かごめに求めるもの
原作少年サンデー2006年5月10日(23号)第456話「梓山」

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今週は久しぶりに絵が柔らかくと言うか綺麗になったような気がする。
特に表紙の犬夜叉と桔梗、そして背後のかごめの横顔の美しさに切り取ってデスクマットにはさんでおきたいくらい。
(もったいないからしないけど、笑)。

夢幻の白夜が放った毒蛇に囚われ、噛まれてしまった琥珀。
ここで勘違いに気がついた。
琥珀のかけらを汚すとは、必ずしも琥珀の心を汚すことを意味するものではなく、かけらそのものを汚すだけで十分だったんだ。
かつての睡骨のように琥珀の心を汚すことによってかけらも汚すことを、奈落が狙っているのだろうと想像したのが大はずれ。

これなら言い方は悪いが、簡単に琥珀のかけらを汚すことができる。
しかしそこで間に合ったのは犬夜叉と桔梗、ではなかったページをめくって現れたお助け妖怪は殺生丸。
しかもいきなりの冥道残月破披露。
まだ開いた冥道は細い三日月状だが、これは琥珀を巻き込まないよう、夢幻の白夜を驚かせるくらいの意識があってのことなのか、それともまだまだ修行が足りないか、前者だろう。

まるで殺生丸を麗しく描くために絵柄を戻したとでも言いたげな殺生丸の全身姿。
びっくりした夢幻の白夜に蛇骨が少々入っているのが笑えた。
魍魎丸の匂いが消え去った、さしずめ喰ったのは奈落か・・・、殺生丸が問う、答えは明らか。
気にくわない匂いがしたから斬りに来たという台詞もいい。

しかし夢幻の白夜は琥珀を置いてとっとと退散。
逃げ足の速さに関しては犬夜叉界一だろう、奈落に叱られないのかな?
今回はかけらを汚すだけで良しとしたのか。

琥珀に駆け寄るりん。
毒があるからと殺生丸は止めるが、ここでしっかり邪見が噛まれた(笑)。
なんか久しぶりに素直に笑えた。
これでは殺生丸は邪見も琥珀も見捨てて行けない。

神楽が川を流されてきた時もそうだったけど、こうしてさりげなく?溺れて見せたり噛まれて見せたりして?殺生丸の優しさをなにげに引き出している?邪見が好き。
殺生丸が琥珀を連れて去った後、犬夜叉と桔梗が駆けつけるがここで桔梗にさらに大ダメージ、瘴気の傷が広がる。
かごめが梓山の霊廟の弓の弦を取って来られなければ、体は間もなく崩れ去ると桔梗は心に呟く。
仮にだが、ここでかごめが弦を取ってくることができず、もしくは間に合わず桔梗が消えてしまえば、かごめは犬夜叉との恋を、犬夜叉はかごめと桔梗と2つの恋を失ってしまうだろう。

犬夜叉が最終的にどちらかを選ぶにしても、かごめか桔梗、どちらかがかごめと生きろと、あるいは桔梗と行ってと望まなければ犬夜叉は決めることができない。
理不尽な力で桔梗が今度こそ本当に死んでしまえば、それは犬夜叉にとってもかごめにとっても負い目となり、3つの恋が壊れる。
展開的にそれはあり得ないだろうと思うから、あとはかごめの心理の変化を追うことになる。

ここで前回を振り返ってみたい。
他サイトさんを回って5人の方の感想を読んだ、私も入れて計6人。
で、おもしろいなあと思ったのが、かごめを健気と捉えた方男性2人。
犬夜叉に厳しい視線を向けた方女性2人。
そしてかごめに失望したのが私ともう一人女性の方。

犬夜叉が煮え切らないのは今に始まったことではないけれど、かごめを健気ととらえる感想がとても意外でおもしろかった。
ここを踏まえて今週の感想。
かごめ達は梓山の麓に着くが、長い石段を登っても登っても霊廟に着くことができない。
ちょうど「十二国記」と逆だ、どこまでも伸びてるように見えてあっという間に登りきってしまうって関係ないか(笑)。
だがここでかごめは気がついた。

桔梗の言葉、「おまえが真実、私を救いたいと思えなければ―」。
その言葉が意味するところ、かごめの迷い。
つまりかごめが犬夜叉と桔梗のことで傷ついたり怒ったりすることをやめれば霊廟に行けるようになる?
かごめが全てを許せばそこに行きつける?

そう思った瞬間、かごめだけが結界を越える。
ここで気になるのは、かごめが「全てを許した」わけではなく、「自分の迷いに気づいた」だけで結界を越えたこと。
さすがの私もかごめに全てを許すようなことは求めない。
傷ついて苦しんで怒って落ち込んで、でもそんんな自分を「時には振り返る」かごめであって欲しいと願うだけ。

そしてかごめが出会ったのは顔なし獣郎丸、ではなく成長した顔なし白童子、でもない新たな「精霊」。
桔梗言うところの「神の姿にも魔物の姿にもなるという・・・」
これはかごめ次第で敵にも味方にもなるという意味だろう。
「見る者の心がその姿を決める」その精霊は桔梗に変化する。

桔梗はかごめにとって敵となるか味方となるか。
それはかごめが桔梗の心の自分の心を重ね、「魂をひとつ」にできるかどうかで決まるだろう。
私は迷いなくかごめは「できる」と答えたい。
やっぱり私、かごめに憧れてるんだなあとつくづく思った次第。

でも今週号はまたおもしろくなった。
心理戦であると同時に長すぎた三角関係にそろそろ終止符の予感も嬉しい。
 (2006年5月10日の日記) 
いざという時
原作少年サンデー2006年5月17日(24号)第457話「梓山の精霊」

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先週来ずっとかごめや桔梗、犬夜叉について考えているのだが、先日ふと思いついて「ナマズ妖怪〜志麻編」を引っ張り出してきた。
珊瑚が志麻と弥勒のことを誤解するが、恋敵志麻を救う話。
あちらはすぐに弥勒が助けに来て「おれの女」発言も飛び出し、珊瑚のストレスになることもなく終わっていた。

主要登場キャラの中で、唯一「死」を感じさせないヒロインかごめだけに、命がけで恋敵の桔梗を救うとしても、かごめが特にどうこう言うよりごくごく普通の行動では?と思っていたくらい。
今までこのようなことをあれこれ考えていたのは、私の中でどこか「犬夜叉」を「漫画」として捉えていたせいだろうか。
今週のサンデー、最後まで精霊の見せた幻だろうが、ここに来て急に「漫画」から「ドラマ」に変化したような気がする。

なんて言うのかな、ふと背筋を伸ばすような、崩していた膝を正座に戻すようなそんな気分。
内容に入る前に確認しておくと、私はかごめ派ではないし桔梗派でもない、どうしても犬桔派か犬かご派か決めなきゃいけないのなら王道犬かごだろう。
犬夜叉とかごめが結ばれて欲しいと言うよりは、そう見えるというただそれだけの理由だが。
ではかごめを応援するかと言うと、これまで何度も書いてきたとおり、かごめの行動にずっと違和感を覚えてきたわけで、それを読んでくださった方が同調してくれたりかごめに厳しい、かごめがかわいそうと思ってくれたり、まあいろいろだった。

けれど今週はそれらの全てを一気に忘れてしまう内容だった。
鋼牙たちを残し、かごめ一人が入り込めた梓山。
これまでかごめだけが入れた結界と言えば、奈落がそう設定したり桔梗の結界だから入れたというエピソードがあった。
白霊山のように人間は入ることができ、妖怪は入れない結界もあった。

今回の梓山は、用があるのがかごめだから、かごめだけが入れたのだろう。
桔梗の顔に変化した精霊の声は男性のものだろうか、桔梗の声だろうか、とても気になるアニメで見たい。
「おまえ・・・ 汚されているな。」の桔梗の顔が美しい。
桔梗はいつもこんなしゃべり方だが、今回はやはり赤の他人の雰囲気か。

かごめはずっとびっくり顔なので、今回は美貌の点ではちょっとかなわないかな?
かごめは優しい顔がいい。
薄汚い(奈落の)蜘蛛の糸が絡みついていることを指摘され、あせるかごめだが精霊桔梗はあっさりと弓を渡してくれた。
弓の弦をもらってくればいいのにわざわざ弓矢ごともらうことにも意味がある、おもしろい。

大急ぎで帰ろうとするかごめ、しかし今度は梓山から出ることができない。
そこに助けに来たのは犬夜叉、そして一緒に来たのは傷ついた桔梗。
ネタバレ覚悟で書いてしまうと、これも精霊が見せた幻だがこの時の桔梗の台詞が凄まじい。
「かごめにとって私は・・・ 犬夜叉・・・ お前を惑わす憎い相手のはず・・・。」

そして犬夜叉の腕の中でかごめをジロ・・・と睨む。
ご丁寧にも犬夜叉のこんな台詞が追加される。
「かごめが本当は・・・ 桔梗を救いたいと思ってないっていうのか・・・」
そのいかにもかごめに失望したとでも言いたげな表情。

いえ奈落の幻影殺とは違った意味で凄いと言うか何と言うか。
幻影殺が人の苦しみ、過去の記憶につけ込んで相手を傷つけるのだとすれば、精霊の試練は相手の弱みにさらにさらに追い討ちをかける容赦のない責め。
かごめの心に迷いがあるうちは梓山から出られない、そこまではわかる。
そこまでは予想できていたのだが、こんな形でかごめの「負の心」に追い討ちをかけるとは。

ここまでされてもかごめの心に一点の迷いもないのでなければ、かごめは桔梗を救うことができない。
桔梗が前に口にした「真実桔梗を救いたいと思う心」が精霊の口からも語られる、これは過酷な試練だ。
いや一瞬これまでさんざんかごめに(それと気づかず)迷惑をかけてきた犬夜叉、かごめや桔梗の心を図るということのあまりない犬夜叉だけにあんな表情になるのもありかな?とも思ったが、かごめのいないところで桔梗に見せるかごめへの想いもちゃんとあるだろう。

犬夜叉は優しい少年だから。
それにしても、ここでかごめが見事試練を乗り越えることができたなら、さすがかごめ、やっぱりすごい!と大拍手を贈るところなのだがそれにしても展開が強引というか予想以上にすごすぎるというか・・・。

ただかごめが桔梗を救うのは間違いないだろうから、いかにかごめ側の凄さをアピールするかできるかが鍵だろう。
(このエピソードにつなげるためにこれまでのかごめがあったとすれば、危険な設定であったとは思うが。)
かごめの霊力と同様、いざという時に爆発するかごめの健気な心に期待したい。
かごめに同調する読者の方の文章を読んでいると、理屈ではなく感性でかごめキャラを捉えておられるような気がする。
その方が細かいことにいちいちこだわらず、大きな視線でかごめを把握できるのだろう。

理屈で納得しようとするから先生の描くかごめと私のイメージのかごめが食い違っていくのかも。
もうひとつおもしろかったのは、かごめの目の前で桔梗に化けた精霊が桔梗の幻(ややこしい)に言う台詞。
「巫女(桔梗)よ・・・ おまえこそその娘(かごめ)の死を望んでいる。
愛しい男を奪った男だからな。」

「桔梗」が犬夜叉にかごめを誤解させるために言った台詞に対し、
「桔梗には私が見えているんだ! 見えているのにわざと―」
と思ってしまったかごめ、さらに崖から落ちそうになり、そばに来た「桔梗」が助けようとしないことに怒り、今桔梗に対する精霊の台詞を聞く。
かごめの桔梗に対する不信感は爆発してしまうだろう、普通ならば。

だが逆にこの台詞を聞いた時のかごめは、怒りというよりむしろ呆けた表情をしているように思う。
桔梗もそうなのか、犬夜叉といるかごめに対する嫉妬を抱えているのか、ふと気がついた、そんな顔。
相手の心を思いやることができた表情か、そう思う。
いえ相手を思いやることのできる子だとはずっと思っていたが、桔梗に対してやっと描かれたか思った。

以前桔梗が露骨にかごめへの嫉妬の表情を見せていた頃もあったが、かごめはそんな桔梗に心を傷つけられることはなく、むしろ優位な立場にいたように思う。
桔梗の張った結界もなんなく通り、時には桔梗をも上回る霊力を爆発させ、桔梗が地獄に連れ帰ろうとする犬夜叉を救う。
犬夜叉と桔梗の強い絆を知らなかったからこその汚れのない強さだった。
だからあの頃のかごめの桔梗に対する態度と今の態度は一緒にできない。

しかし今、桔梗に嫉妬する気持ちを抱えるかごめがこの言葉に感じた想いはなにか、興味深い。
さらに桔梗は犬夜叉と生き残る道を選ぶと言われた事で、かえってそうではないと気づいた顔にも見える。
これまで嫉妬で曇っていた目でも、桔梗の行動を知らなかったわけではない。
桔梗がなぜ今に至るまで生きようとしているかも承知しているだろう。

犬夜叉と生きるためではない、奈落を倒すためである。
最後の精霊の言葉はむしろかごめの心を桔梗にぐっと引き寄せたような気がする。
以前同じ場面があった。
奈落に瘴気の中に突き落とされそうになり、そこに桔梗がいる。

あの時は犬夜叉が来たから仕方なく助けたようにも見えただろう。
でも今の桔梗がかごめを見捨てるはずがないことをかごめはよく知っている。
そこに嘘が混じる。

前のページで桔梗に対し、「あんたこそ・・・ あたしを助ける気はないの!?」と怒りをぶつけたかごめの表情と次のページのかごめの表情、いろいろなことを考えさせてくれる。
前回巫女が儀式のために使う梓弓から取った梓山だろうと書いたが、この山は「巫女の修行の場」なのだろう。
そこまで突き詰めなくては巫女として生きることはできない。
その過酷な試練の中、次回かごめは桔梗をどう思うのか、もちろん本物の桔梗が駆けつける可能性もあるが、ここはやはりかごめの力で乗り越えて欲しい。

精霊は敵ではないのだから、そして桔梗も敵ではないのだから。
余談だが、今回はほとんどかごめ、桔梗、桔梗に化けた精霊の場面だけだったせいか、髪のべた塗りが気になった。
紙質のせいもあるだろうが、触ると指にインクがつきそうな感じで(特に最終ページ)、犬夜叉の存在価値って髪の色にもあるのかもしれない?
明日はコミック発売日、サンデーの大きさでコミックの紙質の「犬夜叉」が欲しい。

希望としては、是非ここに奈落を連れてきたい。
聖なる場所ゆえ入れはしないだろうが、そこを何とか(笑)。
桔梗の顔で精霊がどんなことを奈落に言うのか見てみたい。

今週他に気になったのは「からくりサーカス」の藤田先生のコメントで「最終回が近い」発言があったこと。
終わらないで欲しいなあ・・・。
 (2006年5月17日の日記) 
混乱中につき
原作少年サンデー2006年5月24日(25号)第458話「桔梗の幻」

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今回かごめに求められるもの、桔梗に対する全てのこだわりを投げ捨て、100%桔梗を助けたいという真摯な状態になることだと思っていた。
だが無理だろうと、かごめにとってあまりに酷だし逆にそれができたら話が嘘になるだろうくらいに思っていた。
むしろ勝手なことを言う「桔梗」や精霊への怒りが爆発することにより、精霊をも凌ぐ霊力で弓を軽くするのだろうと漠然と考えていた。

たしかに今回かごめの怒りが爆発する。
かつて奈落の城で(珊瑚が鉄砕牙を奪った時)卑劣な奈落の体を砕いたように、犬夜叉を地獄にいざなおうとする桔梗を止めたように、かごめの怒りは弓を軽くする。
なのに以前のようにすっきりしないのはなぜだろう。

かごめの台詞を注意深く読んでいくと納得できるようでもあり納得できないようでもあり。
ただこの台詞を引き出すためにこれまでのかごめがあったんだろうなあとは思う。

今古いファイルを整理しているが、自分のこんな文章を見つけた。
「桔梗に関することならいくらでも書けるが、かごめは内面的な抑揚があまりないので書くことがない。」
今は逆だ。
「かごめに関することならいくらでも書けるが、最近の桔梗は内面的な抑揚が全くないので書くことがない。」

でも今の私の角度からでは今週の話が理解できない。
今は全サンデー感想を全てリセットして第1話から書き直したい欲望がムラムラと湧き上がってどうしようもない。
もちろんできるわけないけど、このリセット癖、なんとなかならないものか。

ああリセットという言葉で思い出したが、かごめはたとえば成長や変化の描き方が独特な気がする。
普通のキャラはもちろんきっかけになる事件はあるが、日常の中で少しずつ変化している。
グラフにするなら「/」の形に右肩上がり。
でもかごめの場合は大きな事件が起こって、その時の反応でそれまでのかごめの行動や心情が全てリセットされる。

その時でもかごめが自分自身を振り返ることはあまりなく、事件ごとに新たなかごめが生まれる感じ?
そういった場合、かごめがほとんど一人(さらわれたりつかまったり)でいることも興味深い。
それが巻き込まれ型ヒロインとしてのかごめの魅力でもあるが、同時に区切り区切りに、かごめの全ての行動に強引な理由付けがなされているような気もしてならない。

アニメ全盛の頃、かごめはヒロイン人気投票で常に上位にいた気がする。
今のかごめはどうなのだろう。
男性から見たかごめ、女性から見たかごめ、10代20代30代〜の読者が見るかごめの魅力を調べてみたいなあ、無理だけど。

なんか自分でも何が言いたいのかわからないくらいぐちゃぐちゃになってしまったが、かごめがここで「桔梗を救える」立場になったことは間違いないだろう。
誰も聞いていなくても、かごめの中で気持ちの整理もついたはず。
この後のかごめがどう描かれていくか、久しぶりに楽しみになってきた。
常に「2番目」を意識しながらその地位に「安住」することがきなかったかごめ(当然のことだ)。

今桔梗と自分がフィフティフィフティであることに気づいたかごめ。
今週の感想は、来週のサンデーを読んでから改めて書きたい。
以前「えむさんは、桔梗タイプのかごめ派ですね。」とメールをもらったことがある。
そうかもしれないなあと今更ながらに思っている。
 (2006年5月24日の日記) 
蜘蛛の糸
原作少年サンデー2006年5月24日(25号)第459話「絡め捕られた仲間」

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「弓を手に入れたものの、幻の崖から落ちてしまった」かごめ。
精霊の仕業か蜘蛛の糸のせいか、試練を乗り越えたのだから普通に石段に下ろしてくれればいいものを、かごめはそのまま落とされる。
精霊が犬夜叉が来るのを見越していたならずいぶん乱暴な精霊だし、蜘蛛の糸が切れました、かごめが落ちました、おしまいになりかねない怖さもある。
結果的に犬夜叉が間に合ってかごめは救われる。
「本当の」犬夜叉が「来てくれた」ことに安堵するかごめ。

一方動けぬ桔梗の周りには仲間たちと鋼牙が勢ぞろい。
迫り来る蜘蛛の糸に、こちらは弥勒が桔梗をキャッチ。
しかし逃げなかった鋼牙と共に蜘蛛の糸に絡め捕られ、運ばれてしまう。

今回は桔梗と鋼牙の絡みが多く、おもしろい。
逃げられるのになぜ逃げなかったか鋼牙に問う桔梗。
鋼牙は直接答えないが、前のページで絡め捕られる桔梗たちを見ているので、見捨てて自分だけ逃げることを潔しとしなかったのか。
もしくは蜘蛛の糸に運ばれた先に奈落がいるのを承知で倒すつもりなのか。

たぶん後者だと思うが、ここで鋼牙は桔梗の言葉の矛盾を指摘する。
鋼牙のかけらを奈落に渡したがっていた桔梗が鋼牙に逃げろと言う、確かに矛盾している。
しかし桔梗は、今は奈落に鋼牙のかけらを渡すわけにはいかない。
弓もなく、蜘蛛の糸で汚された桔梗。

そして桔梗たちが運ばれた先には予想通り?奈落がいた。
巫蠱の術で体を蘇らせた時以来か、桔梗の体をしっかりと抱き寄せる奈落。
と言うより今回はなんだか小荷物扱いだ、愛しさが足りない。

動けない桔梗、風穴を開けない弥勒の代わりに鋼牙が戦いに挑むが、話はそこまで。
奈落の腕の中で、桔梗はかごめが弓を手に入れたことに気づく、「だから奈落はあの場で攻撃して来なかった」。
安全圏まで移動して、それからゆっくり攻撃にかかると言うことなのか。
桔梗たちがどれほどの距離を運ばれたのかはわからないが、かごめが四魂のかけらの気配に気づける距離ならたいした距離ではないことになる。
計算ミスか、奈落。

さて前回までのかごめの試練だが、悪意に満ちた桔梗は「私の心が創り出した幻・・・」であることにかごめは気づく。
しかしそれ以外触れられることはなく、緊迫した戦闘場面に入る。
この試練が今後のかごめの心理や行動になんらかの影響を及ぼすのか、何事もなかったように話は続くのか、前者であることを願いたい。

だが今回気になるのはどこまでが精霊の仕業でどこまでが蜘蛛の糸の仕業かということ。
かごめは幻の桔梗に蜘蛛の糸を意識していないようだが、幻の桔梗の悪意が蜘蛛の糸によるものなのか、それともかごめ自身の心に巣くうものなのか、その差は大きいと思うのだが、結局わからないまま終わってしまうのか。

かごめ自身の幻だとすればかごめに酷過ぎると思うし、全てが蜘蛛の糸のせいとも思えない。
かごめだけは精霊のみとの対決にした方がわかりやすかったような気もする。
精霊との対決で純粋にかごめが見るならどんな桔梗になったのか、見てみたい。

ところでかごめだが、このところ自分のことを「私」と言っている。
いつからだろうと思って38巻から再読したら、神楽の死のあたりから混ざり始めた。
37巻以前は確認していない。
だって45巻から読み戻り始めたら止まらなくなってきたんだもん(笑)。
妖霊大聖とか奪鬼とかムジナとか、コミックで通して読むとほんとおもしろい。

ここで琥珀を救い、奈落を裏切った神楽に「もしよかったらあたしたちと一緒に・・・」と仲間になるように誘っている。
その後琥珀が犬夜叉一行に合流するが、琥珀がかけらに導かれて去った後、追うかごめたちが結界に阻まれる。
この時かごめは「桔梗の結界なら・・・私は何度も通り抜けたことがある。」と心で呟く。

かごめは他キャラに比べ自分を語ることが少ないので、次は40巻になって「平和な食卓」で「あたし」と「私」がごっちゃ。
神楽のことを馬鹿にされて怒った殺生丸が魍魎丸に突っ込んでいく時もシリアスなのに「あたし」。
その時の先生の気分、かごめの心理でごっちゃになったのかな?ちょっと残念。

来週は巻中カラー、奈落の狙いは桔梗と鋼牙。
万が一にも鋼牙からかけらを奪い、桔梗を倒したらもう犬夜叉には用はなさそうだ、奈落。

もうひとつ残念なのは、「からくりサーカス」最終回。
最後の方しか読んでないので話はよくわからないままだったが、コロンビーヌ、ギイ、アルレッキーノ&パンタローネの死に様(コロンビーヌのとこから読み始めたから)はずっと心に残るだろう。
藤田先生、長い間ご苦労様でした。
でもこの言葉、高橋先生には言いたくないなあ、いつまでも。

さらにひとつ。
今日で「犬夜叉松江ツアー」も終了。
いったいどれほどの方が参加されたのだろう。
まだ整理し切れてない資料を眺めながら感慨にふけってしまう。
大変だった、けど楽しかった。
これで高橋先生サイン入りポスター当たったら言うことないのだけれど(笑)。
 (2006年5月31日の日記) 
今この時のために
原作少年サンデー2006年6月7日(27号)第460話「流れ込む心」

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今週の「犬夜叉」はセンターカラー、とても大人っぽい犬夜叉の背後に桔梗が大きく描かれている。
私は高橋先生のカラー絵は意外に好きなものは少ないのだけれど、今週号の表紙はいい。
なんか「犬夜叉」じゃないみたい、「桔梗」じゃないみたい。
リアルと言うか、漫画じゃなく実写に近い絵って言うか。

うまく言えないけれど、見た方には私の言いたいことがわかるんじゃないかな、たぶん。
サンデー派じゃなくても今週号は買った方がいいみたいな、保存したくなるような。
先生の絵のタッチが変わってきていることにちょっと馴染めない私だけど、こんな絵だったらとても好き。

で、次のページ。
カラーはカラーでも全然関係ないカラーページに涙した後、WHFのニュースに目が・・・。
森田成一さんと保志総一朗さんがいらっしゃるんだ、最近行ってないけど久々に見に行きたくなってきた。
とは言っても私にとって、森田さんは「戦国BASARA2」の前田慶次だし、保志さんはやはりBASARAの真田幸村、う〜ん・・・。

本編に入って、犬夜叉とかごめを首尾良く引き離した奈落は鋼牙のかけらを奪いにかかる。
いつでも勝てる「つもり」の鋼牙は果敢に挑むが、桔梗には「愚か」だの「無駄死に」だのと思われている。
しかし桔梗にとっても意外な展開、鋼牙の先祖の加護がまだあったか、いえ違う、翠子の意思。
鋼牙のかけらが翠子によってもの凄い勢いで浄化されていることに気づく桔梗。

琥珀の清浄なかけらが使えないなら鋼牙のかけら。
なんと言うか、桔梗があれほど苦労して琥珀を守ってたのは一体何だったんだ?と言いたくなる場面だが、翠子としても奈落のそばである程度四魂の玉が完成されていないと、これだけの力が発揮できないのだろうか。

勝利を確信している奈落、しかも桔梗が腕の中、だが、かけらの浄化には気づいていない。
話はここから犬夜叉側に移るのだが、ここはこのまま書いてしまおう。
ここで桔梗は奈落を挑発にかかる。
この挑発が、吉と出たか凶と出たか。

かごめが蜘蛛の糸を断ち切ったことにより、桔梗には助かる可能性が出てきたし、同時に邪魔者(犬夜叉)が戻って来ることも容易に予測できる。
あせった奈落が犬夜叉たちが来る前に鋼牙のかけらを取り込もうとすれば、かけらは奈落と桔梗を浄化する。
浄化された桔梗が力を取り戻し、翠子と共に奈落を浄化すれば―。
桔梗の頭にめまぐるしく浮かぶ戦略。

だがこの後「奈落を倒せる」ではなく、「鋼牙の命も救えるはず。」と続く桔梗の意識に妙に感動してしまった。
今この瞬間桔梗の脳裏を横切るこの気持ちに、弥勒や珊瑚は気づいてやれるだろうか。
つい「仲間」と書きそうになったが、桔梗にとって弥勒や珊瑚は「仲間」なのだろうかと思うとためらってしまう。

心の中で桔梗は続ける。
「奈落、私は死なない。」「犬夜叉 早く(来い)―」
しかし奈落の触手がかけらに触れた瞬間、奈落は「何か」を感じ、かけらから離れる。

これまで桔梗は犬夜叉への恋心も生への執着も、本音の全てをまるでないものかのように振舞ってきた。
その桔梗が最後の最後、奈落を滅する最大のチャンス、その瞬間に見せてしまった「奈落への憎しみと軽蔑と、そして犬夜叉への未練(恋)」。
そして「汚らわしい奈落の腕に捕らわれたまま死ぬものか!」という強い決意、その全てが桔梗と奈落をつないだ蜘蛛の糸を通して奈落に伝わってしまった。

奈落がかけらに触れる瞬間を待ちわびる桔梗のあせりに危険な何かを感じたか、触れた瞬間のあまりに清らかなかけらが奈落を受け付けなかったのか。
とにかく桔梗の期待に反して奈落が危機に陥ることはなかった。

そして同じ頃、かごめを助けた犬夜叉が桔梗と奈落の元に向かう。
かごめは梓山での体験を犬夜叉に告げる。

梓山で桔梗の幻に試されたこと。
それはかつて「かごめを憎み、犬夜叉を殺そうとしていた頃」の「怖くていやな」桔梗だった。
犬夜叉は答える。
「桔梗はもうその頃の桔梗じゃねえ。」

おそらくかごめにとっては怖くていやなその頃の桔梗でも、犬夜叉にとっては「決して怖くもいやでもない」桔梗だっただろう。
けれども犬夜叉はただかごめの言葉を受け入れる。
いつもは優柔不断な犬夜叉だが、今日の犬夜叉は毅然としていて大人っぽい。

かごめが続ける。
「私が」桔梗をそういう目で見てたってこと。
だから「ちょっと(そんな)自分がいや。」

梓山での体験は、かごめ自身が作り上げ、かごめ自身が乗り越えた桔梗の幻だった。
同時にかごめ自身が、これまで「怖れていた」桔梗を自分と対等の場所まで引きずりおろし、乗り越えた。
梓山の精霊も、奈落の蜘蛛の糸も、かごめを試練の場に置いたけれども、そこでかごめが見たものは全てかごめが作り上げたもの。

おもしろいのは、そこで桔梗が変わったのではなく、かごめが変わったのだということ。
たとえばこれまで憎らしかった桔梗が、幻の中で急に優しくなったわけではない。
幻の桔梗は憎らしいままだ。
にもかかわらず、かごめは犬夜叉が桔梗は変わったことを告げると「わかってる。」と言う。

かごめは桔梗の変化も何もかもわかっていて、それでも抑えきれない嫉妬の気持ちに葛藤していたのだとわかる台詞。
梓山の体験は、かごめがわかっていながら認めたくなかったことを正面から見つめ、桔梗の今の姿を認める結果となったのだろう。
さらにおもしろいのは、桔梗は元々我関せず体勢で、振り回されていたのは犬夜叉だったのに、それをわかっていながら、かごめの負の気持ちがそれまで犬夜叉ではなく桔梗に向けられていたこと。

そして次のページ、犬夜叉の一言で唖然としてしまった。
「それでも桔梗を救おうと思ってくれたんだろ。
だからおまえの心は強くて綺麗だ。」
犬夜叉最高の殺し文句。
これまでの全てが今この時この台詞のためだけにあったのだろうか。

何ていうか、これまでのかごめの全て、ついでに私の全て、つまり悶々とした気持ちの全てが鋼牙のかけらと一緒に(強引に)一気に浄化されてしまった気分。
怒涛の流れで汚いものを押し流してくれたような爽快感と、その一言で終わっちゃうの?って違和感と。
人によっては「うまく丸め込まれた」気がしないでもないこの台詞、犬夜叉が言うと許せちゃうのが不思議なところ。
これでもしかしたら犬夜叉とかごめの恋のもやもや一気に解決ならそれでいい。
むしろ犬夜叉とかごめはそこがいいのかもしれない。
私の中では犬夜叉とかごめの問題はこれですっきり解決した。

胸のうちのもやもやを桔梗に、自分に、犬夜叉にさらけ出して、すっきり輝くかごめと入れ替わりに人間としての心の隙を奈落の前にさらけ出してしまった桔梗。
この大逆転が今週一番のおもしろさだった。
そして私が強烈に惹きつけられるのは、奈落と桔梗の凄まじい愛憎劇。

桔梗の犬夜叉への激しい愛と、奈落への激しい憎しみ。
それが犬夜叉になると、どうしても「恋」と表現したくなってしまうのだけれど、今後はこれらの恋愛関係も含めて苦しくなく、おもしろく読めそうな気がする。

書き残しは、相も変わらずどう見てもかなわぬ強敵に大苦戦の鋼牙と、最終ページの間に合った犬夜叉。
ここで桔梗が死ぬことはないだろうけど(梓山からかごめが弓を持ってきた)、それにしてもあまりの痛々しさに、弥勒と珊瑚も桔梗の名前を叫ぶ。
これまでのどこか他人行儀だった弥勒、珊瑚と桔梗の関係だが、今ここで「仲間」にひとつ近づいたのではないかと思う。
そして自分への憎しみと犬夜叉への未練、奈落の心にダイレクトに流れ込んできた桔梗の心が奈落の心をどう傷つけたのか、それも気になる。

人の心を取り戻し、桔梗をその腕に抱くも殺すも自由な奈落、その代償に見せ付けられた桔梗の心。
たとえ今の奈落に傷つく心はなくとも、奈落の背の鬼蜘蛛は泣くのだろうか。
ってその前に今の奈落の背に鬼蜘蛛の痣はあるのだろうか。
今週一番印象的なカットは目を閉じた「死に逝く」桔梗の「犬・・・夜叉・・・」。

昔に返って、むしろ幼くすら感じる桔梗の顔だった。
と書きたいところだが、最後の最後に見てしまった、109ページ(WILD LIFEの次のページ)の犬夜叉の顔を、哀しい・・・。
 (2006年6月7日の日記) 

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