アニメ「うしおととら」感想 2
9月15日第拾壱話「 一撃の鏡 」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第十一章「一撃の鏡」

最初に前回の感想で、小夜が口ずさむ歌がなぜ「ちょうちょ」なのかと思ったことを書いたが、Mさんからメールを頂いた。
「ちょうちょ」は2番まであって、2番は作詞した人も違う「すずめ」の歌になるのだそうだ。
歌詞は
「ちょうちょちょうちょ 菜の葉にとまれ」が「おきよおきよ ねぐらのすずめ」が同じメロディーになる。
これには驚いた、原作通りだったとは。

私は、「すずめのわらべ歌」といえば横溝正史著「悪魔の手鞠歌」の映画で「うちの裏の前栽に雀が三羽とまって」で始まる 怖い手鞠歌を思い出してしまう(笑)。
でもMさんの、小夜がお役目と共にお母さんから、そしてお母さんはおばあさんからと代々教わった大事な歌かもしれない という考察、とても素敵だと思った。
Mさん、ありがとうございました。

さて今回は、おそらく誰もが意表を突かれた「一撃の鏡」、出来は「完璧」。
気になったのは幼い潮が犬と対峙するところが少し大げさに過ぎたところくらいか。
本当にいいの?こんなに丁寧に作ってる余裕あるの?って思いながら見た。
しかも後半を遠野妖怪戦になだれ込むことなくきっちり描き切った。

麻子がたこさんウィンナー持ってるのは「境界のRINNE」へのオマージュ?かどうかはともかくとして(笑)。
私が麻子を真由子ほど好きになれないのは、この意地っ張りが過ぎるところだと思う。
真由子も潮を好きな事を知らないのは仕方がないが、アニメでは真由子が自分が知りたいからと言って、麻子が潮の家に 行きやすいように配慮していた。

真由子があまり傷ついた顔を見せないのは、作者の配慮だと思うが(話がぐだぐだになって進まない)、それだけに 真由子の株が上がり、麻子の株が下がることになりかねない。
「畜生からくり」はおそらくカットだろうが、エピソードとしてはおもしろいけど、話をそのまま取り上げれば麻子がまためんどくさくなるし。

私が本気で麻子を好きになったのは、潮の髪を梳るところから、後は後半。
個人的に麻子は、作者が一番描きにくかったキャラではないかと思っている。
普通に「女うしお」にするわけにはいかないし。
アニメでは麻子を気負い過ぎずに描いて欲しいと思う。

さて今回初登場の雲外鏡は飯塚昭三さん。
もっと枯れた声(八奈見乗児さんみたいな)のイメージだったが、飯塚さんも可愛くて?良かった。
でも雲外鏡のために「一撃の鏡」を作ったとはだれも思わないだろうな・・・。
最後麻子と真由子がとても綺麗だったが、あれを夢とするのは無理があるような気がした(原作含め)。
あと鏡魔がいるところ、私は何故か海だと思ってたけど、背景が黄色だったね、砂漠・・・?
(2015年9月15日の日記)
11月16日第拾弐話「遠野妖怪戦道行〜其の壱〜」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第十二章「遠野妖怪戦道行」
其ノ壱 うしお、妖怪どもに襲撃さる
其ノ弐 妖怪ども相話す
其ノ参 妖怪ども女を憎む

「一撃の鏡」以降アニメを見ていなくて、今回久々に公式サイトをのぞいてびっくりした。
アニメ20話で古代中国から帰ってくる?
早い、早すぎるっ!
まあ原作も22章なのだから平行していると言えば言えるけど、どれだけのエピソードが、 シーンがカットされてるかと思うと見るのも怖い。

とはいえ、今回はゲスト妖怪ゲスト声優さん含め完璧だったと思う。
OPのわさわさ出てくる妖の怖さと奇妙な魅力。
そして何といっても古川登志夫さん(山ン本=東の長、今回は仮の姿で登場)、江川央生さん(一鬼)、うえだゆうじさん(かっぱ)揃い踏み。

古川さんは芸歴の長い大ベテランだが、私にとってはひたすらあたる、」「うる星やつら」。
出てくれるだけでも嬉しい声優さん。
江川さんは大好きなゲーム「戦国無双」&「真三國無双」に風格を与えてくれる声優さん。
そして今回最高だったうえださんのかっぱ!

上田さんも「戦国無双」に前田慶次&佐々木小次郎で出てるけど、声も演技も違いすぎて、同じ人とは気づけないほど。
かっぱは「十二国記」の浅野に近いかな?
出番の少なさがほんともったいない。
でも3キャラともとりあえずは準レギュラー(かっぱも後でまた出る、はず)なので今後が楽しみ。

そして白面の者も登場したが、こちらは男性と女性の2人一役。
私のイメージだと女性声だったけど、これはずっと2人で演じるのかな?
そしてビジュアルで一番凄かったのが、船に乗ってた可愛い少女が怖い顔に変化する場面。
顔の怖さでは原作にかなわなかったが、変化のシーンが素晴らしかった。

今回は文句のつけようのない出来で、もちろんとらバスも可愛かった。
とらの小山力也さんも「無双OROCHI」で孫悟空として江川さん、うえださんと共演してたけど、あれも楽しかったなあ。
久々に引っ張り出して遊んでみようかな。
孫悟空、曹仁&佐々木小次郎で(笑)。
(2015年9月15日の日記)
11月17日第拾参話「遠野妖怪戦道行〜其の弐〜」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第十二章「遠野妖怪戦道行」
其ノ四 妖怪どもうしお追撃す
其ノ五 妖怪どもとらと相まみえる
其ノ六 妖怪ども「白面の者」と闘うこと
其ノ七 妖怪ども、とらと一鬼の決戦をみる

今回も充実ぶりは、30分を1時間にも感じるほど。
戦闘場面の止め絵にも慣れてきたせいかもしれない。

高い木の上で迷うとら。
あえてBGMを入れず、静寂の中にいる。
そしてOP。
続けてみる時はOPを飛ばす私だが、「うしおととら」だけは必ず見ている。

鎌鼬兄弟と、下手すると本編より迫力あった衾との戦闘シーンが好きだし曲も好き。
そのOPへの入りがたまらない。
今回は本編も静と動、沈黙と激烈のコントラストが特に良かった。
小山さんと江川さん(とらと一鬼)の掛け合いも無理がなく迫力満点。

原作もぎっちりみっちり詰まってたし、最後長がクリームパンちゃんと食べてたのが嬉しい。
ただ、長からおにぎりもらわなかったのはなぜ?
これって減らないおにぎりだから、すごく大事だと思うのだけど。

でもやっぱり今回もとらを追っちゃうね。
迷いとら→「こいつはわしが食うの!!」→潮と漫才→「気に入らんなあ、一鬼。」→ 「わしはとらだっ!」→「ぷう!」→かがりと漫才。
まさにとらちゃん劇場(真由子談)。

ただここで気になるのが、なぜ須磨子にしろジエメイにしろ、日崎御角にしろ白面の者を 守る理由を明かさなかったのか。
まあ明かしていれば、話が進まないという大前提はあるにせよ、もう少し理由付けが欲しかったと思う。
あと「白面の者」も私と違ったアクセントでちょっとがっかり。

というか、私の方が変わってるのかもしれないけど、馴染んじゃってるからなあ。
この章の最後に香上、片山コンビが出てくるはずなのだが、アニメでは出てこなかった。
きりよく終わらせるためか、大幅カットかとっても気になる。
あえて公式情報は見ていないのでわからないが、この2人が出てこないと、カットされるエピソードが 予想できてしまう。

しかも「あの台詞(おまえはそこで・・・)」が聞けなくなってしまう。
さらにちゃらんぽらんな普通の人間が、いざとなったらがんばれるという大事な部分が削られてしまう。
どうかカットされませんように・・・。
彼らは最後の方でも大きな役割を果たすので出るに違いないと信じてはいるけれど。
(2015年11月17日の日記)
11月18日第拾四話「婢妖追跡〜伝承者」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第十八章「婢妖追跡〜伝承者」
其ノ壱 関守日輪(1) 婢妖放たる
其ノ弐 関守日輪(2) 「獣の槍」発見さる
其ノ参 関守日輪(3) 槍の伝承者
其ノ四 秋葉流(1) バイクに乗った伝承者
其ノ五 秋葉流(2) 妖

何にびっくりしたってここまで来ての飛ばしっぷり。
五章分21話分コミックほぼ2冊分をすっ飛ばして気が付いたら北海道にいるし。
ちなみにカットされたのは

1、「おまえは其処で乾いてゆけ」
・登場妖怪は「なまはげ」、他に香上、 片山、伏戸歩。
なまはげは凶悪で、その正体は猿。
でも妖怪に変化したきっかけと、それを思い出すことなく死んで逝く切なさが際立つ名作。
章タイトルがそのまま潮の名台詞ともなっている。

ちゃらんぽらんで頼りない「普通の人間」が必至で戦う場面も見どころで、彼らは後で再登場して 重要な役割を果たすので、このカットは本当に不可解。

2、「鎮魂海峡」
・登場妖怪ミコンジキ、他に幽霊船・勇雪丸。
なまはげ編から続いているのでカットは仕方ない・・・かな?
でも最終戦はどんどんスケールダウンしそうな予感が・・・。

3、「汝 歪んだ夜よりきたる」
・吸血鬼の物語。
ストーリーに直接関わるわけではないので、これもカットは仕方がないけど、「ヒョウととら」の他にはない おもしろさがあったし、雰囲気がたまらなく好きなエピソードなのでほんとに残念。

4、「湖の護り神」
・サンピタラカムイ(土地神)、オヤウカムイ、仁礼裕美。
獣の槍に関わる重要なエピソードなのにカットされてしまった。
まあ歩達を出さないのであれば、話が成り立たないしなあ。
包帯とらが見たかった・・・。

5、「霧がくる」
・シュムナ、徳野信二。
白面の者親衛隊と言うべきシュムナをカットして最終戦はどうするつもり?
徳野も、潮の決意を示す場面のコートや、最終助っ人として重要な場面を担っているのに。
正直言ってこれらをカットするなら「一撃の鏡」はいらなかったのでは?とつくづく思う。
真由子ファンとしては嬉しかったけどね。

そして本編は、いよいよ獣の槍伝承者関守日輪と秋葉流が登場。
今回もみっちり詰まって戦闘シーンも迫力あり、単品で見るなら大満足。
ただOPがちょっとだけ変わって衾が消えた(涙)。
でもハマー、イズナ、ギリョウ、伝承者の4人など新キャラが嬉しい。

ハマーが出るのは嬉しい驚き。
なまはげトリオと比べてこっちを優先させたかな?
重要度は同等だと思うんだけどねえ。
EDは曲も変わってさわやか系。

日輪は最初、見当違いの八つ当たりを潮にぎゃんぎゃんぶつける嫌な奴として登場するのだけれど、 水樹奈々さんの声がかっこいいので、好感度アップ。
私、日輪は結構好きで、この勘違いも可哀そうなとこあると思ってる。
そもそも光覇明宗(お役目様含め)が才能や努力で獣の槍の使い手になれると思ってる?ところに 突っ込みたい。

獣の槍の使い手は、なるべくしてなるもの。
悪党であろうが愚か者であろうが、槍が認めればなれる。
日崎御角がジエメイからどれだけのことを聞いているのか明かされないが、ある意味伝承者候補の 者たちはむごい仕打ちを受けてきたとも言える。
最終的に4人はそれを乗り越え、いえそこまで書けばネタバレしすぎか。

逆に流(細谷佳正さん)はもっと飄々とした感じが欲しかった。
基本まじめな声の声優さんなんだろうな。
「戦国BASARA」の三好三人衆とか「無双OROCHI2 Ultimate」の安倍晴明などは良かったし。

サンピタラカムイ編がカットされたことで、とらが真っ二つになるところはなかったが、自分で手足を 引きちぎるところなど、見てて痛い。
でも迫力がすごかった。
もちろん潮との漫才もあったが、流に潮の馬鹿さ加減を強調するところは残念ながらカット。
「んふふふふ」のとらの笑いと、ちび碑妖がたまらなく可愛かった(笑)。
(2015年11月18日の日記)
11月19日第拾伍話「追撃の交差〜伝承者」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第十八章「婢妖追跡〜伝承者」
其ノ六 秋葉流(3) 婢妖のバス
其ノ七 秋葉流(4) 激走停止
★第二十章「追撃の交差〜伝承者」
其ノ壱 杜綱悟(1) 伝承者の攻撃
其ノ弐 杜綱悟(2) 式神の撃退
其ノ参 杜綱悟(3) 過去の疵
其ノ四 杜綱悟(4) 悟めざめる

前半は流ととら。
碑妖に襲われた潮や乗客を、巧みな連係プレイで救出する。
原作の飄々とした中に凄みのある流ではなく、まじめでかっこいい流ではあるけれど、不自然ではないので これはこれでいいのかも。

カットされた「畜生からくり」は本筋に関係ないのでカットは仕方ないけど、からくりの気持ち悪さが好きだったので とっても残念。
動くからくりを見たかった・・・。

そしてまさかの後半杜綱編。
杜綱編に入ったのはいいとして、これまでのみっちりぶりが嘘のようなカットカットの猛スピード。
アニメで「うしおととら」を知った人には違和感のない展開かもしれないが、おむすびが出て来ず、潮がコートを着てない 時点で寂しさを感じてしまう。
これらはただのアイテムじゃなく、潮の心の礎となっている大切な物なのに。

杜綱悟には驚かされた。
4人の伝承者の中でも、というより全てのキャラの中でもクセのない人物なのに、濃い!たまらなく濃い!
碑妖に取り憑かれてるからじゃなくて、地声が濃い!
逢坂良太さんの声を聞くのはたぶん初めてなので、普段の声や演技はわからないが、ヒョウや流をはるかに超える 濃さだった。
束の間正気に戻ることもあったが、碑妖除去後の声をちゃんと聞きたい。

杜綱純は頭でっかちだったな。
原作からしてそうだけど、アニメでもうちょっと自然な感じで仕上げてほしかった。
声は高垣彩陽(あやひ)さん。

それで思い出したけど、潮の畠中佑さんってゲーム「真三國無双7 Empires」のエディット声で出てるんだね。
Wikipediaに掲載されてなかったので見逃したけど、「純粋」と「侍」担当。
わかって聞けば、「ああ」と思う。

次回は可愛いあいつ(笑)が登場、かっこいいあいつも登場。
可愛いあいつはもう声が公表されてるけれど、ミニボスみたいなあいつは1回限りなので当日の楽しみ。
私は好きなんだけどね。
(2015年11月19日の日記)
11月24日第拾六話「変貌」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十章「追撃の交差〜伝承者」
其ノ五 杜綱悟(5) うしお体内へ
其ノ六 杜綱悟(6) 体内鳴動
其ノ七 杜綱悟(7) 頭脳への侵攻
其ノ八 杜綱悟(8) 血袴の哄笑
其ノ九 杜綱悟(9) 網膜に映る一撃
其ノ拾 杜綱悟(10) 望んだ数だけ

今回「変貌」となっているが、原作の「追撃の交差〜伝承者」の後半だけで、 原作の「変貌」は次回からとなる。
今回も30分弱とは感じられない、濃密な迫力ある回だった。
見始めてすぐ、「あ、録画失敗?」とびくっとしたのは(笑)杜綱転落シーンから始まったから。

慌ててここから始まることを確認して一安心。
それにしてもOP、ギリョウはともかくハマーもイズナも悪そうな顔してるな。
原作未読者には、彼らがどういう役割を担っているかは当然わからないわけだから謎のままにしておくつもりなんだろうけど。

杜綱を助けるために、潮たちが杜綱の体内に入るところにデニス・クエイドの「インナースペース」を思い出し、 体内の抑えた色調が奇麗なカラーで見えた。これはお得。

今回初登場はイズナ。
声は永澤菜教(なお)さんで、うまいとは思ったが、これまでの中で一番想像してたのと違った声と演技で今回は慣れなかった。
もっと甲高い子供のような声と演技を想像してたから。

一話限りがもったいない大好きな血袴は最上嗣生(つぐお)さん。
真由子の父も最上さんらしい。
一瞬小山さん二役?と思ったほどのイケメン声。
無駄な殺生をしない?ところも良い。

白面の者は女性の声が強くなった。
前は男性と2人で被せていたが、未だにクレジットにも公式ホームページにもなし。
なんとなく見当がつく声優さんもいるし、メールで何人かの方に情報?も教えてもらったが、ここは公式発表されるまでの お楽しみということで。

今回は潮の数々の名台詞が炸裂するのだが、畠中さん恥ずかしがってる?わけもないだろうが、絶叫系台詞に比べて いまいち説得力がなかったのが残念。
逆に流の細谷さんがいい味出してた。
ふざけた台詞がないせいか。

とらは相変わらずシリアスOKおちゃらけOKとらちゃん劇場大盤振る舞い。
純の出番削って笑わせ所入れるのはおもしろいけど、後半駆け足感が強くて残念だった。
純の力が足りない葛藤とかもっと見たかった。
ブルーレイ買って本物のとらが来るなら思いっきり買うんだけどなあ。
現在金欠中で、本も買えないブルーレイも買えない、応援したいのに(涙)。

今回一番ぐっと来たのは、とらが潮に同行を決めたところ(潮に影がさす)と、脱出成功後流に見せた潮の笑顔(変貌する直前)。
アニメがどんどん勢いづくにつれて、ほんと3クールなんて枠を決めなきゃよかったのにと思う。

ただ原作でも思ったけれど、流がずいぶん簡単に獣の槍の解説してるなあと思った。
潮が獣の槍と戦いを放棄したところで、何事もなかったように日常生活など送れるはずないのに。
流もわかっていてあえてそう言ったのだろうか?
そうは思えなかったけど。
(2015年11月24日の日記)
11月25日第拾七話「カムイコタンへ」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十一章「変貌」
其ノ壱 通達
其ノ弐 行動
其ノ参 カムイコタンへ
其ノ四 婢妖襲来
其ノ五 遭遇其
ノ六 礼子・小夜
其ノ七 日輪・純・勇

前半のカット尽くしのフルスピードには驚いたけど、後半5人の少女が揃って、回想を交えた 潮の髪を梳る場面は本当に良かった。
原作でも回想はあるけど、ここはアニメの方が華やかでいい。
(今回は礼子、小夜、勇まで)

でも勇の髪と礼子と勇の服装はもうちょっと何とかしてあげて欲しかった。
特に勇は日輪と並んで損なタイプの少女なので、せめて見た目で可愛く・・・ってこれは藤田さんに お願いしたいことなんだけどね、ほんとは。
なんか小夜がビジュアル的に気合が入ってヒロインに見えるのに、真由子が残念な感じなのも 解せない。

礼子が麻子と真由子を迎えに来るのがサイドカー?じゃなくてタクシーになってた。
サイドカーはもう古い?のかもしれないけど、礼子と間崎の関わりが好きなのと、アニメのみ視聴者に 「礼子は潮に恋してはいない」ことをさらに印象付けるために、間崎だけでも出て欲しかった。
タクシー助手席空いてるんだしさ、いるだけでもいいから。

今回登場したのはジエメイとギリョウ。
ジエメイは花澤香菜さんだが、実は今この瞬間まで、池澤春菜さんだと信じていた(笑)。
「金田一少年の事件簿の金田一二三(ふみ)の人だよなあ。
こんな声も出せるんだ。」と感心してたけど別人だった。
似てるよね?名前。

ギリョウは「蒼天航路」の曹操だった宮野真守さん。
他の役もいくつか見てるけど、いろんな意味で曹操が一番インパクト強い。
潮のおじさんは尺の関係でカット。
とらがイズナに耳をかじられ「あ”〜っ!」もカット。
ヒョウもかなり出番を削られた。
寂しいけれど仕方がないか。

総じて文句のない出来だったけど、時々キャラの声じゃなくて声優さんの演技に聞こえてしまうのは辛い。
自分のイメージとの違いもあるだろうし、声優さんと役との相性もあるだろうし。
ただ古臭い絵柄をそのまま継承しているので、「現代的な声」はどうしても違和感を感じてしまうかもしれない。
次回はいよいよ真由子と麻子の出番。

「一撃の鏡」がなければ、アニメのみ視聴者の記憶に残ってなかったんじゃないかな?
そのための「一撃の鏡」だったのか。
でもかがりや小夜が最近印象強かったので、真由子と麻子の活躍が楽しみだ。
(2015年11月25日の日記)
11月27日第拾八話「復活〜そしてついに」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十一章「変貌」
其ノ八 洞へ〜真由子
其ノ九 真由子・とら
其ノ拾 麻子
其ノ拾壱 反撃〜麻子
其ノ拾弐 復活〜そしてついに

みんながみんなかっこいい。
今回遂に涙腺崩壊、45分にも1時間にも思えた30分だった。

台詞の細かいカットはあったものの、ほぼ原作通り。
いくつもの好キャラ名エピソードを斬った恨みは大きかったが、こうして描くべきものを 徹底的に描く、そのためには斬るべきものは斬る。
心を鬼にした原作者の采配こそ見事。

原作との一番大きな違いは、とらが麻子と礼子だけじゃなく他の少女たちもとらが運んでくるところ。
何というか女子会というかとらのハーレムというか、なごんだ(笑)。
そんな場合じゃないんだけどね。

真由子ととらは私が一番好きなコンビ。
真由子のキャラデザがいまいちに感じてたけど、今回は奇麗だった。
原画のとらの膝に座ってハープを鳴らす真由子は本当に奇麗なので、「愚か者は宴に集う」までには 調整してほしい。

逆に麻子は原作カットで意地っ張り成分が減ったせいか、アニメでとても好きになった。
今回もかっこいい。
もともと「真由子の気持ちも知らないで」という意識が気持ちが私の中で強かったので、それを出さない (描かれない)麻子は好きだ。

原作通り「おっかないカオ」を指摘されて赤くなる日輪も可愛かったし、全てが完璧。
でもここで流を見るたびにいろいろ複雑な気持ちになってしまう。
物語はここで一区切りを迎え、次回より過去編に入る。
(2015年11月27日の日記)
11月30日第拾九話「時逆の妖」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十二章「時逆の妖」
其ノ壱 洞の妖
其ノ弐 時さかのぼりて
其ノ参 二千三百年の記憶
其ノ四 神剣をつくる
其ノ五 白面の妖

★正確には「其ノ六 暗冥へ…」も入っていますが、原作未読の方、そこまで読んでしまうと次回アニメ初見時の 衝撃が薄れるのでまだ読まない方がいいと思います。★

今回前半は説明回だったこともあり、やたらとカットや急ぎすぎが目立ち、気になった。
特にとらが古代中国の妖たちを殺して回り、死骸の山のてっぺんであくびする場面、潮がコウシ(ジエメイの母)に 服をもらい、まるで母を思うかのように喜ぶカットは残念だった。
とらのあくびはクライマックスの重大の伏線となるのだけれど・・・。

他にも重要な場面ではないけれど、麻子の挨拶?や紫暮たちが潮を待つ場面なども欲しかったなあ。
コウシが髪を切る場面もあっけなかった。

白面の者が女声メインだったのにも驚いたが、時逆が女声だったのにも驚いた。
田中真弓さん、「ワンピース」などテレビをつければよく聞く声だし、もちろん「うる星やつら」の藤波竜之介も なじみ深い。
私には吹き替えの方が聞く機会多いかな?

ジエメイの父チェンポンは関口英司さん、母コウシは櫻井智さん。
前に書いたような気もするが、兄ギリョウは宮野真守さん。
陰陽師安部泰近は相沢まさきさん。
おお!「十二国記」の延王尚隆がこんなところに!

悲惨な王は麻生智久さん。
「犬夜叉」の七宝の初恋の相手、サツキを引き取ってくれた優しい名主さんだった。
クレジットにはないが、ゆきはジエメイの花澤香菜さんの兼役だと思う。

後半は白面の者がその正体を見せることにより、一気に緊迫感が増す。
原作ではあまり思わなかったが、とらにしろ白面の者にしろ体形がすごく人間ぽいというか生々しい体つきをしてるのが気になる。
残虐場面はさすがに修正していたが、白面の者の顔や雰囲気は原作に勝るとも劣らない怖さでとてもいい。

あと原作だと、コウシは夫の死を見て、助けようとした潮の手をあえて拒んだように見えた。
アニメでは潮の手がかすっただけになってるような気がしたけど気のせいか?
この悲劇が「獣の槍」の全ての伏線になっていくわけだが、原作初読の時もアニメ初見の時も、誰もが思ったはず。
「これって獣の剣になるんじゃないの?」
私も思った。

でもこれが「槍」になる凄まじい物語が次回始まる。
。 アニメでどれだけ表現できるか、でも獣の槍の原点に関わる重要なエピソード、大切に作って欲しい。
(2015年11月30日の日記)
12月1日第弐拾話「妖、帰還す」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十二章「時逆の妖」
其ノ六 暗冥へ…
其ノ七 獣の槍の妖
其ノ八 導きの妖
其ノ九 妖、帰還す

これまでそのまっすぐな性格と優しさ強さで妖と対等以上に渡り合ってきた潮が、 初めて己の無力さを感じるエピソード。
前半はやはり語りシーンが多い。
私はもちろん声優という仕事については全くわからないが、動より静、絶叫より 普通の会話の方が難しいように感じる。

でも、ギリョウが狂い、ジエメイが命を捨てたあたりからの絵の迫力に負けない声の 迫力は鳥肌ものだった。
潮、ソーセージ切ったりカップ麺の重しに使ったこと、思い出さなくて良かったね。
さらに今回は潮の母蒼月須磨子が登場。

潮の眉毛は母譲りだが、原作でもアニメでもここでの須磨子の眉毛は普通。
声は坂本真綾さん、これには驚いた。
「戦国BASARA4」の井伊直虎の声優さんだった。
あちらは男勝りにもほどがあるとんでも武将だったけど、こちらの須磨子はほんとに奇麗な声。

Wikipediaを見てたら鈴村健一さんと結婚しているらしい。
駄目だ、楽俊と須磨子とか、沖田総悟と井伊直虎とか、やはりとんでもカップルが脳内に浮かんでしまう・・・。
今回時順も登場したが、女性声の時逆同様男性声の時順も田中真弓さん。
声優さんの凄みを感じさせてくれる。

なぜ剣が槍に変わったか、その答えも見せる感動回だったが、やはり突っ込みどころがなくもない。
赤い布、槍に刻まれた文字といった伏線がことごとくカットされてるために、原作を読んでると「ああ、ここで つながるのか。」と納得できる部分が当然ない。
逆に言うとアニメで「うしおととら」を知った人が後で原作を読むと、いろいろ新しい発見があるだろう、 うらやましい。
あとこれは原作でも感じたことなのだが、ジエメイが須磨子の話を聞き、実際に須磨子が潮を産んだ。
にもかかわらず光覇明宗は槍の伝承者候補を大真面目に育てている。

ジエメイと日崎御角にその話が通じてなかったのが不思議でならない。
もうひとつ、なぜ日崎御角やジエメイは妖たちに結界の説明をしなかったのか。
元々関わりのなかった人間と妖といえ、日本が沈めば妖も滅びるのだからその時点で何らかの説明があっても、 と思ったがそれでは話にならないか(笑)。

とらに関しては「わしは妖(バケモノ)だから、人間のことはわからねえ・・・」と「ってってえしたコトねえぴょよ〜」の泣き言 カットが残念。
後者はともかく(笑)、前者はとらのスタンス的に大事な台詞だったと思う。
(2015年12月1日の日記)

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