アニメ「うしおととら」感想 3
12月2日第弐拾壱話「四人目のキリオ」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十七章「四人目のキリオ」
其ノ壱 白面胎動
其ノ弐 本山の危機
其ノ参 お役目様
其ノ四 "くらぎ"との戦い
其ノ五 参ります、初代様
其ノ六 うしおからキリオ

「四人目のキリオ」と読むと、キリオが4人いるみたい。
そんな話は置いといて、今回は話も凄かったけど声優陣も凄かった。
総勢22人の声優祭り。
レギュラー準レギュラーほぼ勢ぞろいに加えて潮のクラスメート、法力僧も何人か 出てるから当然だけど。

同時にカット祭りでもある。
本筋に関わらないのでカットが予想されたエピソードばかりだけれど、それにしても名場面、 笑える場面、名台詞、笑えるやり取り、優しい日常、潮、とらと麻子、真由子の絆を感じる 会話のばっさりカットはほんとに残念。

・第二十三章「暁に雪消え果てず」
雪女親子がとても好きなので、このカットはほんとに惜しい。
最終戦でこの物語に絡んで涙をこらえることができなかった身としては。

・第二十四章「獣の槍を手放す潮」
二十三章に絡めたギャグ短編だけど、潮ととらのやり取りで思い切り笑える。
見たかったなあ。聞きたかったなあ。

・第二十五章「時限鉄道」
凶羅がいないから仕方ないけれど・・・。

・第二十六章「HIGH SPEED EATER」
麻子がカムイコタンの記憶がない潮に「おかえり」する大事なエピソード。
ただこの話の麻子のキャラはちょっとぶれてる感じがするので、そういう意味では納得。
最後のとらのメッセージも飛頭蛮編の方が自然で良かったと思う。

今回登場したキリオは潘めぐみさん。
もっと生意気な喋り方と声だと思っていたけど、意外と普通に可愛い男の子。
まあ斗和子に操られる子供としてはありなのかな?

ただキリオに関してはコミック16巻の巻末なぞなぞコーナーに変なのあり過ぎて(笑)。
全〇流と共に最強だな、ある意味。
関係ないけど潮の家の犬のカレンダーが可愛かった。
真由子の部屋も見たかった。

せっかくのキリオ編もカットカットにまとめまとめ。
凶羅の代わりに光覇明宗伝承候補者勢ぞろいは良かったけど。
日輪しっかりセクシーキャラ担当、オリジナルでも定番が笑える。

今回の鳥肌物の大好き声優さん対決!
白面の者はまだクレジットにないけど、斗和子で遂に林原めぐみさんが登場!
言わずと知れた早乙女らんまに灰原哀その他多数。
Wikipediaの林原さんの記事に「白面の者」もあったけど、公式発表されたのかな?
くらぎは甲斐田裕子さん!
「BLOOD+」のジュリアに「戦国BASARA」のまつその他多数。

九印は小西 克幸さん!
「BLOOD+」のハジに「戦国無双」の井伊直政、前田利家その他多数。
さらにくらぎと対決した日崎御角(お役目様)のさとうあいさん!
「日崎御角をお忘れかい・・・」
いやあほんとに素晴らしかった。

でも耳掃除の話が、お役目様が潮の耳掃除をする話に変更になったかと ドキドキしたのは内緒(笑)。
今回は目立ったところのないとらだったけど、真由子とのツーショット(はんばっか)が あったのは良かった。

余談だがアニメ19話。
王のそばに仕えていた女性たちが女官だと思っていたら、クレジットが側室になっていた。
思い切った決断かと。
(2015年12月2日の日記)
12月4日第弐拾弐話「激召〜獣の槍破壊のこと」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十八章「檄召〜獣の槍破壊のこと」
其ノ壱 長飛丸とら
其ノ弐 式神使い・杜綱悟、心術・純
其ノ参 空骸の糸
其ノ四 赤い織布
其ノ五 獣の槍強奪
其ノ六 囁く者達の家
其ノ七 流ととら(1)
其ノ八 流ととら(2)
其ノ九 日輪とうしお(1)
其ノ拾 日輪とうしお(2)
其ノ拾壱 引狭の日記
其ノ拾弐 マテリア

範囲だけなら12話分、でも内容は凄絶なカットの嵐だった。
最初のとらなりのやり方で潮を励ます場面は期待通りだったのだけど、そこで杜綱悟と純がカット。
当然潮の修行もカット。
日輪が紫暮に言われて(ここ大事)潮の様子を見に来るけれど、結局ガミガミ、ここカット。

「囁く者達の家(とらいわくシシャモ焼く家)」をやってくれたのは嬉しかったけど、ヴィタエ418、ヴィタエ427&メイ・ホー戦はカット。
特にメイ・ホー戦は、なぜ日輪がああいう性格になったのか、でもただのガミガミ少女じゃないその覚悟、そして 潮との和解?も描かれる話なので(メイ・ホー好きだし)見たかった。

流ととらのコンビは前にもやったので仕方ないけど、流の「退屈」談議に言ってやりたい。
「たった1人で白面の者に立ち向かう覚悟はあるのか、その自信はあるのか。」と。
流は好きだけど、精神的に80%のとこで自己を過大評価している気がする。

だから私はそんな流が素直な方に流れて行くかと思っていた、潮によって。
最後ああなるとは正直夢にも思わなかった。

今回登場は引狭、声は坂口候一さん。
これは嬉しい驚きだった。
「犬夜叉」の弥勒登場編の城主、「境界のRINNE」の化け猫「赤丸」、「十二国記」の醐孫の仲間など私の好きなアニメに しっかり出ている声優さん。

実は九印の小西克幸さんも「十二国記」では坂口さんと一緒に醐孫の仲間の1人だった。
こういう発見おもしろい。

斗和子は相変わらず最高。
残虐描写に規制がかかる分、顔芸で怖さを出すつもりなのか、アニメは顔の描写をずいぶん頑張る。
原作に遜色ない出来。

でも今回はカットの仕方、まとめ方がいつもより中途半端な気がした。
だから見ていてわかりにくいというか。
カットされた部分が本筋に絡む大事な話だったせいもあるだろう。
キャラの葛藤や成長よりも話の流れを重視した結果がこれなのだろう。

尺を考えれば仕方がないことかもしれないが、いかにも惜しい。
たとえばキリオが育った環境、本を読んだときはゾクッとして、同時にキリオに哀れを感じたものだが、アニメでは そんな暇すらなかった、残念。
下唇を噛むとらは可愛かった。
(2015年12月4日の日記)
12月7日第弐拾参話「永劫の孤独」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第二十八章「檄召〜獣の槍破壊のこと」
其ノ拾参 九印対とら
其ノ拾四 獣の槍破壊
其ノ拾五 斗和子化身
其ノ拾六 嘲笑の家
其ノ拾七 獣の槍鳴動
其ノ拾八 激越
其ノ拾九 砕魔砕神
其ノ弐拾 永劫の孤独
其ノ弐拾壱 檄召〜失敗のこと

今回はまさに声優さんの凄み迫力祭りだった。
息するのも忘れるほど見入ってしまったし、こんなに早く時間がたってしまったのも初めて。

飄々さ加減が足りないと思ってた流もこんな場面でも自分を見失わないところがいい。
(これが後の重大な伏線となる。)
日輪が男前過ぎて大好きになってしまった(笑)。
(原作だともっと小うるさい感じがする。)

クールでスタイリッシュな九印と熱くて泥臭いとらの掛け合いもいい。
人間の「無駄な部分」をたっぷり持ち合わせる潮を揶揄する九印に怒りを募らせるとら。
仲間を助けるために、いちいち死にそうになりながら、ようやく妖を殺している者、それが潮。
ならば合理的な戦いをするキリオより潮は強い。
(九印も後に学んでいく。)

斗和子の登場と、獣の槍の消滅、そして紫暮の最大法術「巍四裏(ぎしり)」披露。
紫暮の長饒舌がカットされたのは返す返すも残念。
でも正体を見せた斗和子と、騙されていたことを知るキリオの掛け合いも切なかった。
獣の槍を失った潮はギリョウと、全てが終わってからの潮はキリオとギリギリで語り合う。
この期に及んでもらしさを失わない潮の真骨頂。

獣の槍復活後のカタルシス!
と言いたいところだが、話があまりに急ぎ過ぎてまとめ過ぎてそちらの方の不満は大きい。
「俺が弱いから 情けないから」の潮の台詞はいらなかった。
ギリョウの「応えよ」が原作とニュアンスが変わって潮をせかしているように聞こえた。

キリオに騙された法力僧たちの悲哀に満ちた場面がカット。
彼らがただの愚者でないことを表す大事な場面だったのに。
あと潮が屋内の騒ぎに気付く?場面の画面の揺れ方がものすごく不自然。
とにかく急いだつけで、キリオがしたたかな強者から騙された哀れな少年に変わるまでの展開早すぎ。

今回一番目立ってたのはやっぱり斗和子。
彼女は全〇なので、ビジュアル的に描くの大変だったんだろうけど、見てるこっちもドキドキするほど大胆で(笑)。
でも顔の迫力はすごいね、潮、キリオ、斗和子、ジエメイ、みんないい顔してた(いろんな意味で)。

あと手も添えずに紫暮の背中で回る巍四裏と、巍四裏を加えたまま喋る斗和子にはなぜか笑えた。
あとキリオが「ママだよ。」と言ってる時の斗和子の横顔もかなり笑えた。
でも最初に書いた通り、相対的には息つく今もないほど迫力ある展開で大満足。
余談だが、斗和子が登場シーンでチェロを弾いていたが、九印の小西克幸さんも「BLOOD+」でチェリストだった。
初登場シーンで弾いてたのが強烈な思い出。

次回は「愚か者は宴に集う」。
私が最も好きなエピソードのひとつ。
嬉しいけれど「麻子の運動会」のカットは残念、当然か(笑)。
一話にまとめちゃうのかな?じっくり見たい。

先日メールを頂いた。
「うしおととら」完全版にはいろいろと問題があって
1、絵が切れてる。
2、巻末クイズがない。
3、巻末で先のネタバレが普通にある。
だそうだ。

私は買ってないがどうしてこんなことに・・・?
あのこだわりのある藤田さんが、という思いでいっぱいだ。
藤田さんにはどうしようもない分野なのだろうが。
(2015年12月7日の日記)
12月15日第弐拾四話「愚か者は宴に集う」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

第三十章「愚か者は宴に集う」
其ノ壱 宴への招待状
其ノ弐 変化す
其ノ参 戦闘真由子
其ノ四 たゆら・などか
其ノ五 戯れ事
其ノ六 泥と帽子
其ノ七 真由子走る
其ノ八 真由子ととら

省略されたのは第二十九章「麻子の運動会」。
15ページの軽い番外編だけど、潮と麻子の熱血や真由子の可愛さを堪能できる楽しい話。
おまけで作れそうなので、いつかDVDの特典にしてくれないかなあ。
かがりととらのお使いとか、シリアス物との緩急のバランスがすごすぎるのが楽しいのに。

「泥なんてなんだい」。
潮の潮たるを表現するには最高の台詞だけど、このエピソードではあくまでも確認するだけ。
潮が他人のために泥をかぶる、命をかける少年であることは、これまで読んだ、見た人にしてみれば すでに承知していることだろう。

だから実はこの「愚か者は宴に集う」、絶対に必要なエピソードではないと思う。
でも私は「うしおととら」の全エピソードの中でも最終戦を除けば一番好き。
とらと真由子が好きなせいもあるが、実際に人気あったのかな?
堂々のアニメ化だった。

コミックには2回のキャラの人気投票の結果が掲載されているが、当時エピソードの人気投票はなかったのだろうか。
特別とらと真由子のファンじゃなくても「愚か者〜」は人気あったように思うんだけど。

ところで真由子という少女はとても不思議な子。 普通にいい子、普通に可愛い子、普通に優しい子、ちょっと変わった子、ちょっと間の抜けたところのある子。
でもあのとらを惹きつける特殊性というものは、原作を読んでて私も凄く感じてた。
でもアニメの真由子はとっても普通。

アニメの麻子の描き方がうまいせいもあって、アニメだと麻子も真由子も普通にいい子に感じる。
原作では麻子のとんがった部分が気になって、いい子なのに後半になるまであまり好きになれなかった。
真由子のためにはこの普通っぽさは寂しいが、麻子のためには逆に良かったのかも。

なんというゲストの豪華さ!
たゆらの子安武人さん!などかの緒方賢一さん!
「十二国記」の景麒にね、「戦国BASARA」の猿飛佐助ね。
クールでスタイリッシュな声、蛇だけど(笑)。

緒方さんは「犬夜叉」の冥加だったし、っていうか子安さんや緒方さんはいちいち作品名あげる必要もないほど出演の多い 声優さん。
正直言ってゲスト妖怪が適材適所過ぎてもったいない。
何人かは最終戦でも出てくるけど、たゆらとなどかは、ここで完全消滅してしまったから最終戦でも出番なし、残念。

内容は今回も間のない余裕のないダイジェスト版。
「泥なんてなんだい」をきっちり描いてくれたのは嬉しかったけど、真由子の凄さもあっけらかんとした部分も優しさも 素通りした感じ。
余韻がなくて。
とらも台詞が淡々と続くだけで、でもファンのために?ハンバーガーもぐもぐはしっかり描いてる。

長さを知っていれば、うまくまとめたとは言えるけど、やはり2話は欲しかったなあ。
あとペナント説明なしですか(笑)。
導入に時間取り過ぎて後半駆け足になったのが本当に惜しかった。

ただこれ、原作でも思ったけど、たゆらとなどかの問い、答えるだけなら誰でもできると思う。
最初に襲われた人間は、おそらく「そうしない」性格だから襲われたんだろうが、理屈は簡単だし、真由子が答えたがらないのも なんか不思議な気がした。
答えることでその場をしのげるなら、いくらそれが真由子にとって大切な思い出につながる言葉でも、答える方がらしいと思う。

でもなんだかんだ言っても「愚か者たちの宴」、映像化してくれたのは嬉しい。
次回はハマー登場。
番外編含む5つのエピソードがカット。
かがりととらのおつかい好きだったのになあ。

あと「外堂の印」はともかく、サトリは切って欲しくなかった・・・。
っていうか、飛頭蛮や愚か者など、真由子の話に比べてサトリや一角など、麻子絡みのエピソード切ってませんか?
4つとも本筋に関係ない中、このバランスはちょっと麻子が可哀そうな気がする。
まあハマーは麻子大活躍だから仕方ないのかな?

家にいる時の真由子は服装も可愛く変わってたのに、麻子は原作のまま。
麻子の服ももうちょっと可愛くしてあげようよ。
大切なはずの西の妖もカット?カット・・・?
なぜカット?なぜ・・・?

藤田さんがツイッターでアニメ制作陣の擁護兼自分の思いを綴っていたけど、たしかに仕方がないという思いはあります。
それでも願ってしまうのがファンの性、許してくださいね?
でも凶羅や設楽水乃緒など、エピソードカットは仕方ないとしても、キャラとして出してあげるのもできないのかなあ。
(2015年12月15日の日記)
12月25日第弐拾伍話「H・A・M・M・R〜ハマー機関〜」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

第三十七章「TATARI BREAKER」
其ノ壱 KIDNAPPING 〜誘拐〜
其ノ弐 H・A・M・M・R 〜ハマー機関〜
其ノ参 THUNDER METHAMORPHOSE 〜雷妖〜
其ノ四 EXAMINATION 〜調査〜
其ノ五 BALDANDERS 〜バルトアンデルス〜
其ノ六 EMERGENCY 〜緊急事態〜
其ノ七 CRITICAL CONDITIN 〜危険状態〜

藤田さんのツイッター読んだ後じゃ言えませんよ。
名作揃いの「うしおととら」の中でも屈指の名作「ブランコをこいだ日」を見たかったなんて。
西の妖怪全てカットだなんて。
「かがりとの交際は・・・認めんよ」
西の妖怪のカットは・・・認めんよ。

「外堂の印」 もカットだなんて。
とらの呪禁歌聞きたかった。
「うしおととらの一年事始め」「満月」「かがりととらおつかいに」もカットは・・・仕方がないか・・・。
でも特にかがりととらのお使いは見たいです。
こういうカットされたエピソードをおまけにつけてくれたらBOX買います。
(そのために今買わずに貯金中)

さて今回のハマー編、驚いたのが全11話のうち7話まで使い切ったこと。
残り4話で最終話なら、しっぺい太郎も入れるかな?
いえむしろ守矢克美を出してまとめさせるかもしれないな。
「うしおととらの旅はまだまだ続く。」

それはともかく、今回のハマー編はすべて麻子のターン。
バルトアンデルスを削らなかったのも麻子のため?と思えるほどの力の入れようだった。
これまでのエピソードと違い、ハマー編は心情よりも説明、科学的、機械的な部分が多いから、 カットも無理なく、コンパクトにまとめやすい話だと思う。

唯一の不満はバルトアンデルスのキャラの変更。
原作通り達観した妖怪で良かったと思う。
チョコをあげる麻子の優しさを見せたかったのかな?と思うけど、自転車の部分、上着を貸すところなど、 追加しなくても麻子の優しさは十分出ていた。

アニメで一番印象が変わったのが麻子かな。
異常なほどの強さはともかくとして、なんか可愛い(笑)。

とらは相変わらずの愛されっぷりで、潮がちょっと可哀そう(痛そう)な目に合ってたなあ・・・。
今回登場ハマーの3人組は、突然アニメから映画に変わったか?と思えるほど実写的な声の持ち主だった。
ヘレナ・マーコフは津賀有子さん、ニコラス・ケストラーは沢木郁也さん。
マルコ・パブロティの有本欽隆さんは、「十二国記」の白沢や「蒼天航路」の張譲だった。
最初は凄く嫌な3人組で出て来るのだけど・・・の後はお楽しみ。

ただアクション面の派手さに比べて、この3人組がなぜか紙芝居みたいに揃って動かない場面が多く、ほとんど ギャグに見えたのは残念。
あと白面もどきが迫力あって良かったけど、走り方がムシみたいで可愛いのも残念?

真由子のハンバーガーのカットも残念だったけど、これは仕方ないか。
バルトアンデルスは村瀬歩さん。
次回はいよいよ今クールの最終回。
「境界のRINNE」と共に来春の楽しみ、そうそう「だがしかし」も始まるんだっけ、楽しみだ。
(2015年12月25日の日記)
11月4日第弐拾六話「TATARI BREAKER」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

第三十七章「TATARI BREAKER」
其ノ八 DEATH FLOOR 〜死の階〜
其ノ九 THE KIRLIAN MACHINE OPERATERS 〜キルリアン機操作者〜
其ノ拾 CLASH AND DESTROY〜?衝突・破壊〜
其ノ拾壱 TATARI BREAKER〜 祟り打ち砕く者〜

ほんとに4話だけで終わってしまった2クール最終話。
台詞と理屈の多いこの話をよくまとめたと思う。
アニメと洋画吹き替えのコラボみたいな雰囲気だったが、やっぱりヘレナはかっこいい。
悪役3人組として出て来て最後は泣かせる。

残りの2人にも後に見せ場はある。
納得のいかないカットもなく、最終話にふさわしい大団円だった。

ただ戦いは何というか、とらが可愛い、白面もどきが可愛いで終わってしまった部分はある。
止め絵のせいか、とらも白面もどきも丸っこいせいか。
潮ととらの、というより畠中さんと小山さんの「声」の迫力で押し切った感じ。
演じてて楽しいだろうなあ。

次回は原作通りなら「あの眸は空を映していた」(相変わらずタイトルがかっこいい)。
民話を元にしたしっぺい太郎登場編。
潮ととら、麻子から真由子とキリオに、カタカナから純和風へとバトンタッチして、さらにキリオが人間として 生き始める大切なエピソードだけど、カットされそうだなあ。

と思ったらしっかり予告が「風が吹く」になってた・・・。
あと1クールだっけ?
仕方ないのかなあ。
いつの間にかキリオが真由子家の居候になってるのかな?

あっ、別にキリオが真由子と一緒にいるだけでいいのか。
でも真由子によって癒され、真由子を慕うキリオも見たかったからちょっと残念。
いえかなり残念。

そこまで飛ばしても最終回までまとめ切れるかそれも心配。
まあ「とらちゃんズ」登場も必要だろうから、あちこちから切り取ってまとめてくれるだろうけど。
とりあえずは4月まで待つしかないか。

余談だが先日宮部みゆき著「騒ぐ刀」を再読した。
こちらも「しっぺい太郎」をモチーフにしている。
一つの素材をいろんな作家がアレンジして物語を作るっておもしろい。
他にもあるのかな?
(2016年1月4日の日記)
4月26日第弐拾七話 「風が吹く」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

第四十三章「風が吹く前」
其ノ壱 日常風景
其ノ弐 風
其ノ参 風が吹く

第四十四章「季節石化」
其ノ壱 総本山
其ノ弐 逆風
其ノ参 拉致・追跡
其ノ四 原因
其ノ五 真由子発現

・畠中佑さん(蒼月潮)・小山力也さん(とら)・林原めぐみさん(白面の者)
・小松未可子さん(中村麻子)・安野希世乃さん(井上真由子)・諏訪部順一さん(神野)
・田中真弓さん(時逆/時順)・古川登志夫さん(山ン本)・藤原啓治さん(蒼月紫暮)
・木村正史さん(中村米次)・津村まことさん(中村麻紗子)・潘めぐみさん(引狭霧雄)
・小西克幸さん(九印)・南里侑香さん(鷹取小夜)・牧野由依さん(羽生礼子)
・高口公介さん(求嵐)・大隈健太さん(威吹)

★諏訪部さんの役名が「新野」になっていますが、「神野」の誤りですね。
公式サイトでも「神野」になっているので、変更したわけではなさそうです。★

第2シリーズが始まるまでの間、あえて「うしおととら」には一切触れず(見ず読まず)、 とにかくカットの多さや凄まじい速さで展開するストーリーに対する不満を忘れるようにした。

意外と作る方も、同様な不満が噴出するのを意識して、ある意味恐々としながら作っていたのでは ないだろうか。
見る方も作る方も、第2シリーズは気持ちをリセットして、もう仕方ないのだとあきらめて、いえ 割り切って向かい合ったのではないかと思う。
少なくとも私はそうだった。

OP曲は最後まで「混ぜるな危険」にして欲しかった。
あとキャラソン・・・。

白面の者の林原さんの怪演も含め、素晴らしい新規第1話だったと思うが、真由子が普通に常識人 だったのはちょっと残念かな?
キリオとの寝起きのやり取りとか見たかった。

桜が奇麗で効果的に使われていて、麻子もとても可愛かったのに、すぐにいつもの雰囲気に戻ってしまった のも残念。
アニメではもう少し芯の強さはあっても柔らかい子にしてくれた方が魅力的な気がする。

(2016年1月4日の日記)
4月27日第弐拾八話 「もうこぼさない」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第四十四章「季節石化」
其ノ六 灼熱の炉へ
其ノ七 つかめなかったもの
其ノ八 炎の中
其ノ九 黒炎
其ノ拾 単妖戦闘
其ノ拾壱 撃砕双妖
★第四十五章「雨に現れ、雨に消え」
其ノ壱 去り、消え…

・畠中佑さん(蒼月潮)・小山力也さん(とら)・小松未可子さん(中村麻子)
・安野希世乃さん(井上真由子)・花澤香菜さん(ジエメイ)・諏訪部順一さん(神野)
・古川登志夫さん(山ン本)・細谷佳正さん(秋葉流)・うえだゆうじさん(河童)
・南里侑香さん(鷹取小夜)・清水理沙さん(かがり)・高口公介さん(求嵐)
・大隈健太さん(妖怪)・若本規夫さん(紅煉)

第2期は基本的にカットする部分がない(と思う)重要なパートばかりなので、見る側も 安心して見れるが、今回だけはできれば二度と見たくない。
素晴らしすぎてむご過ぎて。

原作でも、中学生にそこまでやらせるなんてと唯一共感できなかった部分。
仮に麻子が助からなかったとして、それで第2の「獣の槍」ができるわけないし、できたらおかしい。
(碑妖により正常な判断が出来なくなっているという説明はある。)
それを承知であえて描いた部分、声優陣の力演も素晴らしく、それだけに辛かった。

逆に紅煉が若本さん!で登場した時いきなり和んだ。
アニメ「うしおととら」はゲスト声優陣の豪華さがまた素晴らしいのだが、その中でも紅煉はその 残虐さゆえに若本さんしか考えられない!

なのになぜかギャグっぽさがほんのりしてて、それが逆に紅煉の魅力を際立たせていた。
うえださんの河童も再登場、台詞は少なかったがいるだけで嬉しい。
最後にちょっとだけ登場した流役の細谷さんは「無双OROCHI」の安倍晴明に続き、「戦国BASARA 真田幸村伝」に真田信之役で参戦決定。

アニメ予告(「公式サイト」のアップが 怖いけど変だった。
流の顔ってこうなるんだよね、究極の表情。

威吹の大隈さんは威吹の出番がないので、とらにつかまる妖怪役で登場。
あとキリオのカットは残念だった、仕方ないけど。
当然とらと九印の漫才もカット。
このシリアスとギャグの切り替えが「うしおととら」の醍醐味なのだけれど。

(2016年4月27日の日記)
5月11日第弐拾九話 「三日月の夜」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第四十一章「獣群復活」(26巻)
其ノ壱 復活
其ノ弐 集合過程
其ノ参 出現
其ノ四 字伏
其ノ五 紅煉
其ノ六 怨
其ノ七 漆黒の群れ
★第四十二章「三日月の夜」(26巻)

・畠中佑さん(蒼月潮)・小山力也さん(とら)・浪川大輔さん(ヒョウ)
・林原めぐみさん(白面の者の化身)・若本規夫さん(紅煉)・古川登志夫さん(山ン本)
・諏訪部順一さん(神野)・潘めぐみさん(引狭霧雄)・小西克幸さん(九印)
・拝真之介さん(字伏A)・布施川一寛さん(字伏B)・須嵜成幸さん(医師)

一瞬見る順番間違えた?って思った。
ヒョウが来て、紅煉が来て、それから麻子たちが記憶を失うはずなのに、アニメは逆。
なのでヒョウは浄眼のおかげで潮たちの記憶を失わずにすんでいる。
話の流れで言うと、前回四十四章と四十五章、今回は四十一章と四十二章。

もしもの話だけれど、アニメの対象を原作既読者限定で、途中からのOVAにしたらどうだったろう。
もう5人の少女も光覇明宗も揃い踏みしてて、その代わり後半部分は一切削除なしで。
やっぱりそれでも批判は出たか。
というより商業的にそこまでできる強者はいないよね(笑)。

今回の見どころは何といっても紅煉とヒョウの対決。
若本さんはOVAでヒョウ役だった、つまり今回の顔合わせは新旧ヒョウ対決でもある。
ダンディな新ヒョウ、もっと狂ってくれっ!と気をもみ続けたが、どこか紅煉に呑まれている気がして残念。
表情描写も凄いし、ヒョウのクライマックスに期待したい。

紅煉vsとら、促影vs白面の者の化身は凄かった。
特に若本さんvs林原さんの語り口は鳥肌もの。

このあたりからとらの過去=とらの正体への伏線が張られ始める。
どうしてもあっさり風味なアニメだが、これからはそんなこと言ってもいられないだろう。
それにしても西と東の妖たちの影の薄さには涙せずにはいられない、特に神野・・・。

あと潮、さすがにお酒飲まなかったね。
だから素面でヒョウを見送るのだけど、仕方なかったとはいえ原作の余韻が懐かしい。

字伏役の拝(おがみ)真之介さんはこれまでも「うしおととら」にちょこちょこ出てたし、「戦国BASARA」のアニメでもお名前を見た。
やはり字伏の布施川一寛さんと、医者役の須嵜(すさき)成幸さんの声を聞くのは初めてかな?

(2016年5月11日の日記)
5月13日第参拾話 「不帰の旅」
★原作に関して軽くネタバレ含みます。★

★第四十五章「雨に現れ、雨に消え」 (28,29巻)
其ノ弐 去り、現れる…
其ノ参 現れ、去る…
其ノ四 現れ、そして現れ…
其ノ五 雨に進み…
其ノ六 手に入れ、失い…
其ノ七 現れ、壊し…
其ノ八 現れ、消す…
★第四十六章「不帰の旅」(29巻)

・畠中佑さん(蒼月潮)・小山力也さん(とら)・小松未可子さん(中村麻子)
・細谷佳正さん(秋葉流)・沢木郁也さん(ニコラス・ケストラー)・有本欽隆さん(マルコ・パプロディ)
・てらそままさきさん(厚沢恭治)・林原めぐみさん(白面の者の使い)・藤原貴弘さん(黒炎A)
・志村知幸さん(黒炎B)・木内太郎さん(黒炎C)・野中藍さん(看護婦)
・拝真之介さん(字伏A)・布施川一寛さん(字伏B)・横田大輔さん(字伏C)
・河村友美さん(HAMMR女性スタッフ)

四十五章「其ノ壱 去り、消え…」から病院で目覚めた麻子が病院から抜け出す場面がちょっと入る。
麻子は本当なら、四十五章のうちに香上、片山、歩の3人組に助けられるのだが、アニメでは彼らが カットされているので、誰が助けることになるのだろうか。
可哀そうに、今回の放送分ではほったらかしにされてしまった。

今回はにせジエメイと流の表情の変化が凄かった。
ヒョウと合わせてこの3人は怖いし凄い。
アニメはキャラの表情は忠実に表現していると思うが、特に流の場合は時としておもしろおかしい顔に なるので困ってしまう。
さらに流を演じる細谷さんは無双OROCHIの安倍晴明の印象が強いので、そのギャップに困惑中(笑)。

ここで流の「裏切り」が入るのだが、これは原作も含め、流が困った存在にしか思えなかったのは 私が現実的だからだろうか、それとも女だからだろうか。
究極の自己中心的にしか見えなかったし、万が一にも勝ってしまったらどうしていただろう。
(自分が潮ととらにかなわないと承知はしていただろうが)。

もちろん白面の者の味方にもなれず、唯一の希望を奪った存在として今更人間側にも戻れず戻らず、 結局は破滅するしかなかったろうなあと思う。
結果的にとらが流を「救う」ことになったのはある意味皮肉だ。

ここまで来て気になるのが、守矢が出てない事。
最終決戦であれだけ重要な役割を果たす彼が出なければどうなるの?と思ったが、さらっと誰かが中継してもいいわけだ。
徳野のコートがなかった寂しさに比べたら、まだ我慢できるかな?
それにしてもおむすびがクリームパンの袋になったのは食中毒予防かな?
かなり脱力したが。

ただ後半に入って配分にめどがついたのか、ひとつひとつのエピソードに余裕が出たと思う。
見ごたえのある展開が続く。
ただ潮の鎧はまだいいとしてとらがちょっとかっこわるいのは残念。
まあ変えようのない部分ではあるけれど。

野中さんは役付きで出て欲しかったな。
意外と歩役で出て来て来たりして。
「鎮魂海峡」はなかったけれど、たまたまとおりがかった3人組で。
もうそれでもいいや、あの3人には出て欲しい。

(2016年5月13日の日記)

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