「MAO」感想(第171話〜180話)
1月19日 第171話「包囲」
原作少年サンデー2023年1月18日(8号)「MAO」 第171話「匣の主」

☆   ☆   ☆

白眉ってこれまで(物語と関係なく)掛け合いがハマる相手がいないなあと思っていたけど まさかの華紋。
2人がこの時代初めて会ったというのも読んでて気づいたし、華紋が一応兄弟子なので敬語を使うのも ある意味真面目な白眉らしい。
(不知火はその辺適当ななので逆に小物っぽく感じる。)

金は木を剋すで、白眉に対して不利でも動じない華紋、白眉の気をそらす摩緒。
百火もフォローは手慣れたもので、菜花もがんばる。
流石はいるだけでおもしろいし、蓮次との連携は相変わらずおもしろい。

「敬語でめちゃくちゃディスってくるし」って、某アニメの鈴村健一さん思い出した。
「遠い昔に同じ時を過ごした、かつての兄弟弟子だった男。
九百年の時が経とうと、決して相容れることはないー」
摩緒たちの想いが最後に記される。

人を呪い、殺すことに何も感じなかった、そして今も感じない白眉。
そもそも御降家はそういう種類の呪術を行う家で、むしろ白眉の方が正統派。
何事もなく御降家が続いていたら、華紋はともかく摩緒や百火はどうなっていたのだろうか。
あまり呪い自体に抵抗のない時代だったとはいえ。
そして謎を残したまま匣は消え去る。
白眉を慕っているのか恨んでいるのか。
ある程度離れると、自力で白眉の下には行けないようだ。
化生の匣編次回も続くかな?
いったん仕切り直すかな?

華紋が意外と複雑なキャラで、初登場時はもうちょっとヒールな部分があったけど、摩緒や百火との 関わり、不知火たちとの対決が続くうちに、かなり修正されたように思う。
特にコミック18巻を読んでそう思った。
すっきりしていい感じ。

余談だが、今週のTwitterの下絵、白眉が手を伸ばしている先の化生の匣が缶ビールにしか見えなかった(笑)。
真夏だったらコンビニに走ってたな(うちにはないから)。
白眉の顔が、下絵からやや仰向けに修正されていて、Twitterの下絵と完成版比べるのもほんと楽しみ。
(2023年1月19日の日記)
1月30日 第172話「成長」
原作少年サンデー2023年1月25日(9号)「MAO」 第172話「成長」

☆   ☆   ☆

表紙は現代でくつろいでいる菜花と祖父とフナさん。
化生の匣編が一段落して久々に現代に帰って一休みエピソードかと期待したけど ちょっと違った。

摩緒と菜花は刀鍛冶の妖冥命堂(めいめいどう)へ。
ここで確認したのは地血丸(あかねまる)の安定と菜花の成長。
でも完成ではなく、菜花にはまだ伸びしろがあると確認しただけ。
特におもしろいエピソードでもなく、正直なぜここで?と思った。

化生の匣編で菜花のサポートは良かったと思う。
もう地血丸に振り回されることもなく、夏野の土鈴にも助けられている。
今更確認することでもない。
犬夜叉の鉄砕牙のように、主役が刀と共に成長していく話ではない、菜花はこれでいい。
今後の戦闘の中で、自然に成長していけばいい。

これはむしろ夏野に今後起こる何かの前触れか?と最初思ったけど、後半を読んで納得した。
かがりとの比較だ。
タイトルを「成長」よりも「比較」にしたくなる。
摩緒や仲間を思い、素直に生きる菜花は順調に「成長」している。
一方かがりは気持ちは一途な面もあるが、それが悪い方にばかり向かい、呪いの術、姉への嫉妬、 摩緒たちへの憎しみ、強すぎる自尊心、そして白眉に認めて欲しいのに全てが裏目に出て しまう焦り。

準レギュラーでもここまで陰の気に満ちたキャラは、これまでの高橋作品にもあまりいなかったのではないか。
奈落にしても真人にしても悪役ではあっても、もっと魅力があったと思う。
彼女の将来がどうなるにつけ、その心が救われる未来が見えてこない。
あまりに小物であまりに哀れで、それだけに気になる少女。
摩緒も敵対する相手としか見ていない。
むしろ綾女の方が摩緒の好敵手としてふさわしい感じ。

今回は芽生もメイドとして登場。
話には興味あるようだが、かがりに関心はないようだ。
白眉側でかがりの理解者になれそうなのは、芽生だけなので、何とかなって欲しいなあ。
あっ、流石がいるか。
流石ならかがりとでも普通に仲良くなれそう。
かがりを明るく笑える少女にしてほしいな。
でもなぜ今になってかがりがメインの話になるのか。
姉妹の対立に摩緒がどう絡んで来るのか、話としては興味がある。

最初に女子学生の化生の匣事件の、摩緒たちの記憶を消した華紋が
「生前の二人(院長先生と寮母)の名誉も守ってあげてほしい。
本来人を殺めるような人達ではなかったと。」
と残した言葉がよかった。
(2023年1月30日の日記)
2月3日 第173話「紙の狐」
原作少年サンデー2023年2月1日(10号)「MAO」 第173話「紙の狐」

☆   ☆   ☆

宝生家の姉妹の争い、ちょっとおもしろくなってきた。
芽生はほんと、かがりに関心ないんだな。
芽生が人間味見せたのは、蓮次と一緒に復讐に行った時くらい?
仇に対してもそうだけど、摩緒や菜花、蓮次に対してもいい感じだった。

そしてかがり。
確かに針は強化したけど、綾女にあたらないと効果ないわけで、そこにかがりの成長を感じる。
彼女なりにがんばってるんだろう。
針が強化されて追尾機能もついたなら別だが(笑)。

おそらく綾女もそれは感じたと思う。
綾女の立場になってみれば、かがりのことは侮っていた、甘く見ていた。
でも少なくともかがりの針の1本を避けきれなかった。
それがかがりの成長。

綾女は呪いにかかり、死にかけるが、そこからの行動が興味深い。
摩緒を呼ぶということは、もちろん祓ってほしい気持ちはあるだろうが、かがりに仕返しして欲しい 気持ちはないように見える。
摩緒にかがりを呪ってほしいと頼んでも断られるのは承知だろう。
摩緒と綾女は初対面で好敵手として、互いをちゃんと見極めていたように見えた。

情のない娘ではないと思う。
自分の侮りが、かがりをここまで追い込んだという自覚もあるのかも。
ならば、摩緒に頼むのは、かがりを救ってほしいとまではいかないだろうが、止めてほしい、なのでは? と思う。
もしかがりが姉を呪い殺してしまったら、取り返しがつかないことになる。

綾女はかがりを見下し、侮ってはいても、殺したいほど憎んではいないだろう。
父にかがりの仕業と言わないのは、「みっともなくて」ではなく、かがりをこれ以上追いつめないように という気持ちがあると感じる。
そうであってほしいと思うのは、私も妹がいる姉の立場だからだろうか?

菜花とかがりは戦闘開始。
かがりの「強化」と菜花の「成長」、菜花に危うく感じるが、摩緒が菜花を信じて残したのであれば、菜花は かがりを抑え得るかな?
乙弥もいるし。
(2023年2月3日の日記)
2月10日 第172話「黒い針」
原作少年サンデー2023年2月8日(11号)「MAO」 第174話「黒い針」

☆   ☆   ☆

なんだか一週回ってかがりをいじらしく感じてしまった。
描いてもらえない部分で努力してるんだろうなあ。

今週の「高橋留美子情報(Twitter)」で、下絵が公開されているが台詞が変わっていておもしろい。
始まってすぐ、「一瞬で終わらせてやる・・・」から「菜花!あんた目障りなのよ!」と針を飛ばすところ、 下絵では「菜花・・・ あんたなんか」と言ってから針を飛ばす展開。
その時の台詞は書いてないが、「一瞬で終わらせてやる!」かな?
確かに本に掲載の方が、「いつの間にか呼び捨てになってるし」に自然につながる感じ。

今回驚いたのは、菜花も成長、かがりも成長しているのに加え、かがりの針だけでなく菜花の血赤丸も 強化されていたこと。
なので、かがりの針はもちろん、菜花の血赤丸も人を殺せる凶器となっている。
これが「菜花は人を殺せない」というとんでもない縛りとなる。
ここでこの縛りが出て来るとは思ってもいなかった。

少年漫画の主役としては当然のことながら、ともすればおもしろさを削ぎかねないこの縛り。
今回はどう持って行くのかちょっと楽しみ。

乙弥も凄くがんばった。
しかもピンチで可愛すぎ。

一方摩緒は危ないところで綾女を救う。
綾女は責任を感じているのか、誇りを傷つけられた怒りからか、かがりの事は自分で何とかするつもりらしい。
でもすぐには動けなそうだが、その体でかがりの下に向かうのか。
そして摩緒も菜花の危機に間に合うのか。

今週のクエスチョン。
高橋先生のお気に入りは「ちいかわ」だって。
よく行く本屋さんで、レジのところでヤクルトがしがしかじっているやつだ。
(2023年2月10日の日記)
2月17日 第175話「呪いの痛み」
原作少年サンデー2023年2月15日(12号)「MAO」 第175話「呪いの痛み」

☆   ☆   ☆

「MAO」はかがりに容赦がないな。
これまで「犬夜叉」などのシリアス物でも準レギュラークラスでここまで手厳しい扱いのキャラは いなかったような気がする。
悪役にも愛を感じる余裕があった。

最後には救いを得られると思うが、それがどんな形になるのか見当がつかない。
似ていると言われた「犬夜叉」は娯楽作品と感じていたが、「MAO」はもっととんがった雰囲気。
このおもしろさは好きだ。

菜花のピンチに1つ目の突っ込み。
菜花がかがりを殺せないことに、乙弥が気づいていない。
これはちょっとらしくないなと思った。

そして摩緒登場。
摩緒に癒された綾女も来る。
ここで2つ目の突っ込み。
ちゃんと着替えて髪も整えて。
そんな時間があったんかい(笑)。

でも傷つけられた顔を隠しもせずに見せつける綾女は凄いと思う。
この傷はいつか治るのだろうか。
そしてかがり、殺すだけでなく、ここまでひどく傷つけたことに対する思いはないのか。

綾女、家を守るためもあったか、沈黙の意味。
でも「宝生家の恥」と言いつつ、かがりに放ったのはかがりの持ち針ではなく、摩緒が祓った針。
かがりを殺すほどの力はない方。
かがりを救う余地は残している。

かがりの薄い覚悟があからさまになっていく中、芽生が登場!
芽生ならかがりの針の邪気を完璧に消せるだろうし、それでかがりはさらに落ちて行くだろう。
結局かがりに一番容赦がないのが芽生。

いつか「MAO」が終わった時、かがりが一番印象に残るキャラになっているかもしれない。
なんというか、一番生々しい。
(2023年2月17日の日記)
2月24日 第176話「かがりの選択」
原作少年サンデー2023年2月22日(13号)「MAO」 第176話「かがりの選択」

☆   ☆   ☆

御降家に「戻る」というより「逃げる」かがりの選択は予想通りとして、ちょっと意外なおもしろさがあった。
綾女がかがりを見下していたという感想をまず訂正。
自分にもかがりにも厳し過ぎるのだろう。
うまく導けば、良くも悪くも伸びるのがかがり。
白眉の方がかがりの扱いがうまいと言えるのかも。

呪いの家系の立場はそれほど厳しいのか。
でもかがりをとことん叩き潰してそこに何が生まれるのか。
かがりが歯を食いしばって姉を超える日が来るとはとても思えない。

「家に戻っても針の筵・・・
あの子はそこから逃げたんです。」

でも自分に優しい方を選ぶかがりがあまりに身近でなんだか切ない。
そして摩緒が見抜いた姉の優しさも。

それにしても摩緒、
「かがりを相手によく持ちこたえたね。」
の台詞を
「かがりを相手に姉上が着替えて髪を整えてくるまでの間よく持ちこたえたね。」
と変えてあげたい、菜花のために(笑)。

一方御降家に「逃げ帰った」かがり。
芽生の治療で「蔦が毒を吸って根も残さず」消えた。
これがどんなに運がいいことか、かがりは知らない。

そして白眉が言う「これからもなにかあったら芽生に治してもらうといい」。
かがりにとってどんなに残酷な言葉か、かがりは知らない。
芽生だけが気づいている。
芽生がかがりに関心ないと思っていたのも訂正。

考えてみれば、芽生も蓮次も不知火はともかく、白眉に特に好意を持っているようには見えない。
かがりも白眉に憧れているかと思えた時もあったが、彼女は基本的に自分基準でしか考えないキャラ。
実は白眉が一番孤独な存在?孤高の存在?なのではないかと思う。
自身はどう思っているか、というより気にも留めていないようだが、いずれ白眉の弱みとなるのだろうか。

そしてかがり編がいったん終わって、流石を従えた不知火登場。
不知火はあの足で京から離れられないとの事だったが、社からは出ることができるのか。
新しい事件よりも貂子さんの知り合いのインパクトが強すぎて内容が入ってこなかった(笑)。
「人身御供の村」編に関してはまた次回。
(2023年2月24日の日記)
3月5日 第177話「人身御供の村」
原作少年サンデー2023年3月4日(14号)「MAO」 第177話「人身御供の村」

☆   ☆   ☆

前回の後半、不知火と流石が受けた依頼は、人身御供の村への復讐だった。
御降家の仕事として、どうしても依頼人の方が悪者と思ってしまうが、そうではなく、村に妹を 殺された男の村への復讐。
こちらも陰の呪術だけど、こういう形のものも請け負うんだとちょっと意外だった。

結局不知火はそのまま帰ったらしく、実際に働くのは流石。
流石のキャラはほんといい。
あの蛟ですら、流石と絡むと突っ込み担当の漫才コンビになってしまう。

でも流石って、「悪」の観念が感じられないある意味怖い性格だけど、可愛い女の子に一気の手のひら返しが おかし過ぎる、なのに怖い。
実は摩緒が危惧しているのもその部分で、人を殺すことにすら抵抗ない、さらっとこなす。
最初蛇骨を思い出したが、彼は悪を悪と認識してそれを楽しむキャラだった。

真人(人魚の傷)も思い出したが、彼も確かに人の死に何の抵抗も持たなかったが、それは持って生まれた運命に翻弄された 結果だし、新吾(夜叉の瞳)もそのオーラは陰湿だった。
流石は衣装の如く真っ白で、可愛い、でも怖い。
その部分が次回に見られるのか。

「MAO」に関しては、作者が描写に遠慮がないなあと思う。
「犬夜叉」もけっこう残酷な場面はあったけど、まだそこに遠慮を感じた。
高橋先生、振り切った、嬉しい。
「憎悪の連鎖」、楽しみだ。

今週は他に舞妓さんがやっと本道に戻ってきた感じで嬉しかった。
このところずっと回り道が続いていて、作品としてはそれで良くても、私はやはりキヨとみんなのわちゃわちゃが 一番楽しい。
そして私は高橋先生に倣って、最近毎日コンビニで納豆巻きを買っている。
(2023年3月5日の日記)
3月11日 第178話「儀式」
原作少年サンデー2023年3月8日(15号)「MAO」 第178話「儀式」

☆   ☆   ☆

今回の話を読んで、京極夏彦ファンは「魍魎の匣」を思い出してにやりとしたのでは?
ただ今回用いられた呪文、高橋先生のオリジナルかと思ったが、ちゃんと基になる本があり、 これには驚いた。

でも今回の主役は、「悪意なく、故に命を軽んじる。」の言葉がぴたりとはまる少年流石。
たとえば「好きなキャラ人気投票」で上位に来るかどうかはわからないが、「魅力的なキャラランキング」 でもやったら必ず上位に来るはず。

内面に黒で染まっている部分がかけらもない。
悪役、というのとはちょっと違うけど、夢幻の白夜にちょっと似てるかな?
白夜をもっと突き詰めた感じ、というより究極の進化系。

興味深いのが、流石が幸子親子もまとめて殺す気だったのかということ。
流石が村人の言葉を信じれば、流石はお気に入りの幸子もろとも殺すことになる。
流石が村人の言葉の真意を理解していれば、流石は幸子を殺した村人たちを殺すことになる。 でも幸子を助けることはしない。

幸子の可愛さに目を輝かせていたのは表面だけだったのか。
もしくは村人を殺して幸子は助ける手段があったのか。
摩緒が助けるところまで見越していたとすればさすがすぎる(笑)。

流石のこの後の行動次第で、菜花は流石と戦うのか目撃者となるか変わって来る。
流石は菜花もお気に入りみたいだが、邪魔をすれば殺すこともためらわないだろう。
菜花はもちろん流石を殺せない。
蛟でさえちょっと気を呑まれてる感じがおもしろい。
(2023年3月11日の日記)
3月17日 第179話「水竜」
原作少年サンデー2023年3月15日(16号)「MAO」 第179話「水竜」

☆   ☆   ☆

普通であれば、ここで菜花が退場してもおかしくない展開。
でも作者がいかに吹っ切れたとしてもそれはないと思うので、ここは菜花がどんな形で生き延びるか。
「ためらいも容赦もない」流石だが、菜花が再登場すれば、驚きつつも喜びそう。

菜花はひとまず置いて、摩緒と流石。
流石が村人の態度をちゃんと確認しに戻って来た。
摩緒が幸子を助けたのを確かめ、「これで心置きなくトドメ刺せる」と言う。
前回、幸子をどうするつもりかわからなかったけれど、こういうやり方もあるのか。

どこかあきらめていた感があった幸子も、父の死と村人の態度に気持ちも変わりそう。
流石が人気あるのか予想以上に長い展開。
ここで摩緒が何とか村を救って、流石が逃げてそれで終わりということはなさそうだ。
とはいえいくら土の実力者とはいえ、ここに夏野が来るとは思えない。

摩緒が対決というより、怒り狂った菜花が復活、流石を懲らしめるのが理想かな。
(2023年3月17日の日記)
3月23日 第180話「断罪」
原作少年サンデー2023年3月22日(17号)「MAO」 第180話「断罪」

☆   ☆   ☆

かがり編、流石編とことごとく考察を外して来た考察日記。
でもまあ菜花に対して殺意がないのは当然として、村人たちも皆殺しにするつもりはなかったと言っている。
よく見ると、子供を抱いた女性もいたし、
人身御供の旗振りしていた村人は救う気がなかったらしい。
流石自身は、クビになることを恐れているようだが、不知火は流石の才能を手放せないだろう。
自分より力のある流石に複雑な思いを抱いているようだが、根が素直な流石。
ちょっとクビをちらつかせることにより、流石はより不知火に忠誠を尽くす。
でも結局は流石の方が不知火より格上に見える不思議。

村を救うことはできなかったが、村人は救えた摩緒。
さらに摩緒が救った幸子に流石は聞く。
父を死に追いやった村人たちを殺すのか許すのか。
幸子に好意を見せながらも残酷な問い。

摩緒がここで止めないのは、どっちを選ぶにしろ幸子に思いを吐き出させたかったからだろう。
恨みにしろ何にしろ。
仮に幸子が許さないと言ったにしろ、摩緒は流石を止めるだろうし。
あきらめきっていた、投げやりになっていた幸子が生き直すための場と思う。

私としては、幸子が「もういいです。」などと言って村を出て生き直す覚悟を決める展開を予想しているが、 この流れだとまた外すかも。
さらっと摩緒と菜花の「心配ごっこ」が見られたのは嬉しい。
流石編が終わったら、またちょっとした日常、ほのぼのした一日を描いて欲しいかな。
(2023年3月23日の日記)

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