4月1日 第181話「選んだ道」 |
原作少年サンデー2023年3月29日(18号)「MAO」 第181話「選んだ道」 ☆ ☆ ☆ 竜骨村編最終話。 これはかなりおもしろかった。 幸子の選択の清々しさ、そしてその後の摩緒と流石が漫才みたいで。 私は大げさなものよりも、こうやってくすっと笑わせてくれる笑いが好きだな。 流石が水神様、至高の回答(笑)。 流石は摩緒が幸子を助けると読んで、あのような行動に出た。 摩緒はそんな流石の心を読んで、「食えん男だ」と断じている。 私は流石はもっと単純な少年、好きなように動いて結果こうなったと思っていたけど そうではないのか。 この後の幸子について、流石は御降家に連れて行こうとする。 行ったところで下働きくらいだろうが、決して幸子のためにはならないだろう。 摩緒は自分が連れて行こうとする。 幸子に流石の裏の部分はわからないだろうが、幸子が流石ではなく、摩緒について行こうとしたのは、摩緒の正論 ゆえではなく、摩緒の「顔」だった。 流石あえなく失恋。 その後菜花に説教している摩緒を見て、まあ幸子も失恋を薄々感じているだろうな。 憧れ程度で傷ついてもいないようだけど、いい子だ。 その後、貂子が幸子の奉公先を探すことになり、一件落着。 幸子が貂子のミルクホールで働き、流石が通い詰める展開もおもしろいんだけどなあ。 まあ一般人の幸子がこれ以上御降家に関わることは幸子のためにならないし、これでいいのか。 幸子に幸あれ、そう思わせるおもしろさと潔さと親近感を持たせる少女だった。 こういう筋の通ったふんわり系、あまりいなかった気がするけどどうかな? そして新たに始まるのは夏野&華紋編。 新たに始まるというより、摩緒が留守の間に並行して起こる事件になるか、摩緒の出番なしか? こっちは本筋に沿ったシリアスな展開になりそう。 舞台が大好きな上野不忍池になるのも嬉しい。 水面を覆いつくす蓮と真ん中に池の真ん中には弁天堂。 さすがに大正時代の建物ではないけれど、雰囲気はいい。 弁天堂に続く道も整備されているので、高橋先生が描く大正時代の不忍池がとても楽しみ。 6月の蓮の季節になったら久しぶりに行ってみよう。 (2023年4月1日の日記)
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4月6日 第182話「不忍池」 |
原作少年サンデー2023年4月5日(19号)「MAO」 第182話「不忍池」 ☆ ☆ ☆ 最初、摩緒たちが不忍池(しのばずのいけ)にいるのを見て、あれ?1話飛ばした?と思ったけど、 夏野の置手紙を見た摩緒たちが追いついたのか。 竜骨村の事件と夏野の話が同時進行ではなく、ちょうどいい具合にずれたらしい。 前回華紋が「上野恩賜公園」と言っていたが、1873年(明治6年)に上野恩賜公園ができ、1875年 (明治8年)に不忍池も公園に編入されたらしい。 摩緒の時代は大正の関東大震災(1923年=大正12年)前後なので、もう公園なんだ。 「関東大震災映像デジタルアーカイブ」で動画を見ると、バラックの後にあるのは五重塔(現存)と 上野精養軒。 上野精養軒は建物の形を変えて営業しているけれど、お値段的に敷居が高い。 それから華紋と夏野が待っていたのは不忍池弁天堂天龍門前。 天龍門も動画に映っている。 高橋先生もこの動画を参考にされたのだと思う。 天龍門は戦争で焼失して残っていないが、ちょっと中華風のおもしろい形。 築地本願寺で有名な伊藤忠太作だったそう。 似たようなのどこかで見たなあと思ったら、北区滝野川の正受院の鐘楼門だった。 ぼろぼろになった説明版があって、そこには明治35年に造られたこと、東京唯一の形であることなどが 書かれていたことを覚えている。 話がそれたが、妖を使って摩緒、ではなく夏野、を呼び寄せたのは猫鬼だった。 このところずっと可愛いペット状態だった猫鬼だが、今回は本領発揮。 夏野は土人形との契約によって生かされていたが、実際に夏野の命をつないだのは猫鬼だった。 泰山府君の秘宝の使い手は猫鬼、そして夏野を生かすのに使った他人の命はー。 まあ紗那しかいないだろうな。 まさか御降家当主じゃないだろうし。 そして役目を終えた夏野はこの後どうなるのか。 夏野が命を返せば、紗那は蘇るのか、でも何のために? それも大五の望みだから? 猫鬼が大五のためにそこまでする意味は? 準レギュラーの夏野が退場する展開は考えにくいが、どうにも続きが気になる。 (2023年4月6日の日記)
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4月14日 第183話「命の出処」 |
原作少年サンデー2023年4月12日(20号)「MAO」 第183話「命の出処」 ☆ ☆ ☆ 今回もやられたって感じ。 たとえば「犬夜叉」でも奈落の思惑とか、いろいろ謎要素はあった。 でもそれらはどちらかというと心理的な設定で、その点「MAO」は違う。 「推理」としてのミステリ要素が強くなったように感じる。 連載前にアガサ・クリスティを一気読みされたとのことだったが、確かに「MAO」から ファンタジー要素を取り除くと、残るのはミステリ部分。 そして、ことごとく外れる私の推理(笑)。 ちょっとだけかすっているのがさらに悔しい。 夏野の魂候補として、御降家当主を意識しながら、小物感が強すぎて違うだろうと。 でも当主が画策する必要はなくて、その体内の融合された妖たちが重要だった。 あの日、当主は殺された。 →摩緒が当主の死を確認。 →宝物殿が焼け落ちる前に、体内の妖たちが生存本能に従い、当主の亡骸を表に出す。 →誰も火事後の当主の亡骸を探さなかった。(当主、慕われてない。当主、かわいそう・・・。) →亡骸は燃えずに済んだものの、妖たちは亡骸から出ることもできず、そのまま1年。 →猫鬼がその妖たちの命を瀕死の夏野に吹き込み、夏野は蘇る(ただし体は土人形。) →大五の体が完成したにも関わらず、大五は抜け殻。じゃあ夏野の命を奪ってみよう。←今ここ。 夏野は大五の体を探すために、当主の中の妖の命が必要だったのだ。 どうしても復活してボスになる当主が想像できなかったが、妖入れとしての体ならあの当主で十分。 してやられたって感じで気持ちいい。 ただここにまだ謎が残る。 それと新たな謎も生まれた。 1つめは、瀕死の夏野が妖の魂を吹き込まれただけで土人形になったこと。 本来ならば、生身の体でいるはずの夏野だが、実際は死んだから体を作られたのだろうか。 猫鬼は「本来ならば九百年前に死んでいた」と言いつつ、夏野の体は土人形・・・。 瀕死の体では動けないから、生身の体から夏野の魂だけ奪って土人形に移したとするならば、これまでの 何よりも一番おぞましい。 2つ目は、猫鬼はなぜ大五にそこまで固執するのか。 摩緒と菜花の他に、大五の体も必要なのか。 もしくは大五を操って成し遂げたいことがあるのか。 奈落にとっての神楽のように? それに夏野を殺して、なぜ大五の魂が戻ると思ったのか、それも謎。 猫鬼も大五の魂が夏野の中にあると「推理」したようだけど。 3つ目は、夏野の体に妖の魂が入っただけで、なぜ復活した夏野の瞳が青くなったのか。 大五が死んだ時に目撃された、青い光(大五の魂)が偶然?夏野の中に入ったのか。 もしくはそれすらも誰かの、あるいは大五の意志なのか。 でも見た目は夏野で中身は大五になったら、それはそれでちょっと怖い。 そして大五が蘇ったのなら、幽羅子が持っている、紗那の心臓を使った紗那復活もありそうでそれも怖い。 紗那の体は残ってないから土人形で、ってまんま桔梗になりそう。 仮に今紗那が蘇っても、摩緒がどうこうでどろどろになることはないだろうけど。 最後のページ、青い瞳の夏野であっても、その台詞は夏野のまま。 やっぱり続きが気になる、ミステリとして。 (2023年4月14日の日記)
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424月日 第184話「青い瞳」 |
原作少年サンデー2023年4月19日(21号)「MAO」 第184話「青い瞳」 ☆ ☆ ☆ 今週号の「Twitter」、このページを 選ぶか、とかなり笑えた。 カンナと鉋兵衛さん、ちょっと悩んだ? 変更から完成の過程を知るのがおもしろい。 ところで夏野編、どう続くかと楽しみにしてたけど、ここで一度切ったのはちょっとがっかり。 コミックであれほど大人っぽかった百火がここではまたおこちゃまに逆戻り。 そこがまたいいんだけどね。 夏野の目は黒に戻り、でもしばらくは青かったらしい。 少なくとも連絡を受けた百火が来る直前までは。 ただ、華紋も含めた摩緒たちの推理により、ある程度の道筋は見えて来た。 夏野が完全に猫鬼に支配されてはおらず、夏野の体内には大五の魂が入っているらしい。 夏野は不安や恐怖を感じていないようだが、夏野は元々こういう性格だったらしい。 でも猫鬼が大五にこだわる理由はわからないまま。 菜花の方が 「妖の命と大五さまの魂・・・ それでも夏野さんの心は・・・ 残っているのかな・・・」 と不安を感じているようだ。 こういう場面の菜花の役割、読者の疑問の代弁者としての役割ってとても大切。 ここから話は変わって鵺丸塚。 幽羅子と会いたいはずの夏野は、なぜか「土」絡みでこの塚に興味を示し、菜花を誘う。 「鵺」丸塚に早く読みたい「鵺の碑」を思い出し、「呪われた塚」に将門塚を思い出し、将門塚に 内藤了「警視庁異能処理班ミカヅチ」シリーズの新刊「禍事」を思い出す。 やっぱり私はホラー好き。 鵺丸塚に関してはまた次の感想で。 (2023年4月24日の日記)
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4月29日 第185話「鵺丸塚」 |
原作少年サンデー2023年4月26日(22・23合併号)「MAO」 第185話「鵺丸塚」 ☆ ☆ ☆ 菜花を育てるはずが出番なし 次回が本番と期待するところ。 即身仏、「犬夜叉」でも重要な役で出ていたなあ、懐かしい。 でもこちらの即身仏は、悪党が無理矢理させられた者に見える。 悪事を悔いて仏門に入った部分すら本当かどうか。 ただ摩緒たちが話を聞いた老人は、いかにも人の良さそうな人物。 恨み祟りが続いていたというよりは、大五関係で何らかの影響を受けて蘇ったと考えたい。 だからこそ菜花も関わって来るのだと。 摩緒 「おそらくこの話・・・ 御降家とは関わりがない。」 と思うが、どうだろう。 御降家自体とは関わりなくても、大五や猫鬼と関わりありそう。 鵺丸は鎖で縛られ、土の中に埋められたのだろう。 その呪いは凝り固まっていただろうが、自力では復活できず。 そこに大五や猫鬼が力を与えたか、たまたま近くを通ったかして影響を受けたか(笑)。 続きが気になって仕方がないけど、来週はお休み、先が長い。 ひとりぼっち農園、園長愛されてますね。 それと市原元編集長、ずっと怖い方だと思っていたけど、実は優しい人でした。 (2023年4月29日の日記)
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5月11日 第186話「即身仏」 |
原作少年サンデー2023年5月10日(24号)「MAO」 第186話「即身仏」 ☆ ☆ ☆ 無理矢理即身仏にされた鵺丸が悪霊となったのはともかくとして、一気に祓う流れにちょっと驚いた。 確かに悪党であり、退治されるべき存在だが、ここに夏野がいなければ、もっと違う流れに なっていたのではないかと思う。 摩緒ならまず対峙し、もう少し話を聞くなり納得させる形、救いの余地のある形に持って行こうとするのではないか。 夏野は何をそんなに急ぐのか。 もしかして夏野の終わりが近づいているのか。 夏野はそう感じているのか。 まあ読者としては、夏野には無理だろうと思わせて、でも最後には菜花のがんばり+奇跡(土鈴の効果) によって祓うことを予想してしまうが、やはりその強引さが少し引っかかる。 摩緒が優しいのか甘いのか。 本来ならばそのような厳しさのある世界なんだろうなあとは思うけど。 そしてこの件と、大五あるいは御降家と何らかの関係があるのかがやっぱり気になる。 (2023年5月11日の日記)
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5月22日 第187話「土鈴の導き」 |
原作少年サンデー2023年5月17日(25号)「MAO」 第187話「土鈴の導き」 ☆ ☆ ☆ 今週号を読んでいて、初めてゲームのバイオ(バイオハザード2)で遊んだ時の頃を思い出した。 ゾンビを滅するには撃つべき所があって、間違えるとどこまでも追いかけて来る、その怖さ。 ゾンビの場合はヘッドショットが一番効果的だったけど、菜花の場合は首を落とすだけでは鵺丸は滅せない。 鵺丸は救われたいなどと思っていなかった。 「鵺丸は嫌だった」 鵺丸は即身仏にされて無理矢理救われることなど望んでいなかった。 即身仏を拒否したのは鵺丸の心。 斬るべき場所がやっと菜花にも見えて来た。 まあいくら切羽詰まっていたと言え、頭が駄目なら次は、とすぐに気づきそうなものだがそこはちょっと引っ張った。 それにしても夏野は厳しく、摩緒は甘い。 鵺丸という男、本当に恐ろしい。 その覚悟というか、地獄に落ちてもかまわないとは、いっそ清々しいほど。 実在したら困るけど、作品内での悪党としての魅力はある。 先日摩緒に関しての質問を頂いて、コミックを1巻から読み直してみたが、摩緒もかなり性格が変わった。 菜花はそんなに変わらないけど、乙弥も今とはだいぶ違う、改めて思った。 ただ1巻から2巻にかけてのエピソードは、キャラの魅力には惹かれたものの、事件としてはそれほどおもしろい ものではなかったなと今にして思う不思議。 今は敵キャラゲストキャラ含め、作品全体がおもしろい。 (2023年5月22日の日記)
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5月29日 第188話「怒りの象徴」 |
原作少年サンデー2023年5月24日(26号)「MAO」 第188話「怒りの象徴」 ☆ ☆ ☆ 前回の感想はかなり恥ずかしかった。 合掌の手は手錠のようなもので、祓われてこそ自然に離れるのかと思っていた。 これはほんとに恥ずかしい。 菜花は自身の力で鵺丸を祓ったが、その後の言葉が印象に残る。 摩緒や夏野なら、綺麗な言葉で諭すだろう。 菜花のつたない言葉が鵺丸にはむしろ説得力があったのだと思う。 「呪文ではなく、おまえの言魂が鵺丸の執着を断ち切った。」の言葉がいい。 それから 「大切な娘なんだね。」 「・・・はい。」 の会話も。 でも菜花に対する夏野の思い入れが、なにか不吉なものを感じてしまう。 ところでTwitterの菜花のイラスト、菜花の「お願い・・・ 力を!!」のアップが 歯を食いしばったような口元が描かれているが、サンデーには口元が省略されている。 下書きの方が、菜花の横顔に厳しさがあって良かったな。 (2023年5月29日の日記)
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6月11日 第189話「爪跡」 |
原作少年サンデー2023年6月7日(28号)「MAO」 第189話「爪跡」 ☆ ☆ ☆ 華紋が絡んで話が政治絡みというか歴史絡みというかきな臭い話になっておもしろい。 しかも摩緒たちに丸投げで自分は来ないし。 でも話の流れで白眉を引きずり出して、その時に颯爽と現れそう。 先日「MAO」を1巻から読み返して、基本設定すっかり忘れていることに驚いた。 「犬夜叉」では奈落がちょこちょこ出て来ていろいろ喋ってくれたけど(いろいろ言ってたけど 結局は「桔梗大好き」だったことがバレバレだったが)、「MAO」では語り部として登場するのは 白眉、不知火、猫鬼くらいか。 しかも誰もが中途半端で、はっきりしたことを言わないから話がわからずモヤモヤする。 「御降家」の透明の幹から見える枝葉が伸びてる感じ。 そこが「MAO」のミステリとしてのおもしろさだけど、自分で基本設定忘れてるのはちょっと問題。 ちゃんと読み込まなきゃ。 今回も吹っ切れ設定か、かなりグロテスクな画像あり。 ところがそのページ(76ページ)の下絵がTwitterに掲載、看守の顔がおもしろすぎて怖さ半減(笑)。 この「T監獄」、ビジュアルを見て、かつて市ヶ谷にあった「東京監獄」かと思ったけど、 東京監獄は大正11年時点で「市ヶ谷刑務所」と改称しているので違うかな? (「MAO」の世界でこの時期は震災後、少なくとも大正12年。) さて、この残酷な絵図を描いたのは双馬。 親戚のおばちゃんのように、「まあ、迷いのない顔になって」とほめてあげたいところだが、この迷いのなさも また危うい。 芽生(今回は人面果もどきを持っているけど)や蓮次は、自分も地獄に落ちる覚悟でいるので、キャラとして ある意味共感できる部分はある。 双馬やかがりにそれほどの覚悟はあるだろうか。 逆にそれほどの覚悟ができたらそれはそれで危うい気がする。 双馬の顔の傷からにじみ出るのは血ではなく膿。 そして摩緒側にも危ういキャラが一人、菜花。 「私は何度も双馬と闘って追いつめているし…」 菜花のまっすぐな正義感は自分を顧みることがないので危うく、また傲慢な台詞に感じる。 殺す覚悟もなく、殺さずに双馬に勝てる力がないことも気づけない。 だからこそ摩緒も夏野も、ついでに私も守ってあげたくなるんだろうなあ。 そして東京駅!が描かれて、嬉しかったけど戦いの舞台は駅の外。 双馬の瞳が宿す「御降家の深い闇」と「邪気に満ちた殺意」に関してはまた次回の感想で。 (2023年6月11日の日記)
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6月23日 第190話「獣の顔」 |
原作少年サンデー2023年6月21日(30号)「MAO」 第190話「獣の顔」 ☆ ☆ ☆ 今週の展開は、誰もがまあ「やっぱりね。」だったと思う。 菜花は成長したが、双馬もまた成長したことはその容貌からわかる。 そこに突っ込んで行くのが菜花らしい。 さらにそう仕向けたのは夏野。 菜花が双馬を上回る成長を遂げるためには、菜花のその無鉄砲さが必要で、さらに夏野が何らかの サポートをするつもりなのか。 それにしても双馬に対して 「この小僧は下っ端だろ。 御降家の因縁を知る立場じゃない。 白眉にとってこいつは、所謂使い捨ての鉄砲玉だ。」 夏野、言うなあ・・・。 「・・・ぼくは白眉さまから信頼されている。」 と双馬は言うけど、その動揺は見えてしまう。 やはりかがりや双馬は御降家の幹部クラスには太刀打ちできない。 それから「MAO」の中での主役は摩緒ではなく菜花に見えて来た。 鉄砕刃、ではなく血赤丸を使いこなすために、精神の成長を求められる。 御降家に対抗するために必要な過程とはいえ、そろそろ主役を摩緒に戻してほしいかも。 (2023年6月23日の日記)
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