「MAO」感想(第201話〜210話)
10月2日 第201話「子寄せの笛」
原作少年サンデー2023年9月27日(44号)「MAO」 第201話「子寄せの笛」

☆   ☆   ☆

今回の主役は乙弥、嬉しい。
表紙の焚火もいいけれど、ミルクホールで座ってる乙弥の、下書きとサンデー版の違いも楽しい。
テーブルの上に手を出すだけで、こんなに可愛くなるんだね。

今回のモチーフは「ハーメルンの笛吹き」か。
さらに御降家からは、蓮次と芽生。
これだけで嬉しい。

貂子さんは、乙弥にもちゃんと飲み物出すんだね。
ただの水かもしれなけれど、なんか嬉しい。
と、設定は楽しいものの、話がほとんど進まないので、今回は様子見といった感じ。

ただ、子どもを「さらう」のが、見た目が大人というより子どもに近く、そばに 捕らわれている大人がいることが気になる。
大人が悪人で、それに対する復讐なのか、それともこの「犯人」自体が悪なのか。

芽生と蓮次は人さらいのような、子どもを虐げる大人を絶対に許さない。
でももし敵が子どもだったら?芽生と蓮次はどうするのか。
もしかしたらそこが一番の見どころかも。

子どもたちもさらわれる時は、かなり攻撃的になるし、笛が単なる子寄せだけでなく、それ以上の力を持っているのかも しれない。
摩緒と菜花の血は子どもたちには毒、それは何かの伏線だろうか。
(2023年10月2日の日記)
10月10日 第202話「笛使い」
原作少年サンデー2023年10月4日(45号)「MAO」 第202話「笛使い」

☆   ☆   ☆

まずは高橋先生、お誕生日おめでとうございます。
これからもお体を大切に、素晴らしい作品を描き続けて下さいますように。
今日はうちでもケーキを買って来て、ささやかなお祝いをしたいと思います。

さて「MAO」。
ストーリー自体よりも、摩緒達と芽生、蓮次、そして悪党たちの関わり方がおもしろい。
何といっても乙弥が可愛い(笑)。
突然現れた蓮次の後ろにちゃっかり隠れて、蓮次は乙弥を助ける羽目に。
そんなとこから摩緒と芽生、蓮次は共闘態勢に。

そして基本的に子どもは襲わない芽生と蓮次。
相手は悪党の大人(男)と子供(虫蔵)。

男は子寄せの笛で悪事を働いていたことは明白。
でも虫蔵は?
笛に操られているせいなのか、自分を虐げた大人への復讐なのか、そこで話が変わって来る。

そして相手が子供と知らない蓮次は、虫蔵に苛火虫を放つ。
ここで虫蔵が死ねば、蓮次もかなり傷つくだろうが、幸いここには摩緒がいる。
摩緒が止めてくれるだろう。

芽生の存在感もいい。
芽生と蓮次が今一番気になるコンビかも。
(2023年10月10日の日記)
10月14日 第203話「笛の音の呪縛」
原作少年サンデー2023年10月11日(46号)「MAO」 第203話「笛の音の呪縛」

☆   ☆   ☆

モスキート音を利用した物語のトリックと、蓮次が子供に手をかけずに済んだことは良かった。
でももっと気になったのは、芽生と相対した時の摩緒。
そういう場合じゃないのは承知の上で、華紋がいないのも承知の上で、芽生を救いたい話はどうなった?みたいな。

実は芽生だけでなく、蓮次も斬られた腕を魄の種でつないでもらっている。
それがなければ死んでいた。
でも配剤師編(144話〜146話、コミック15巻参照)を読むと、やはり魄の種を使われた緑は、死んだ状態から生き返っている。
でも解毒剤で普通に助かった。

では、芽生や蓮次は?
少なくとも生きている状態で魄の種を使ったのだから、解毒剤を使っても普通の体に戻るだけなのでは?
蓮次はともかく、芽生は蔓を使った術は使えなくなるかもしれないけれど。
魄の種を体内に入れている時間が長い芽生と、短い蓮次。

魄の種は命をつなぐだけなのか、使って生き延びている間に、死にかけていた体が回復できるのか。
芽生と蓮次がとても好きなので、2人にはこのまま生き続けていて欲しいけど。

子供たちを虐げていた男は、芽生と蓮次によって連れ去られる。
笛の使い手としてというより、あの庭行きだろうなあ。
笛自体は使い手を選ぶものではなさそうだし。

最後の
「あなたたちは虫蔵さんの働き口でも探してあげてください。」の芽生の台詞が良かった。
(2023年10月14日の日記)
10月20日 第204話「生人形」
原作少年サンデー2023年10月18日(47号)「MAO」 第204話「生人形」

☆   ☆   ☆

何これ死印?NG?それともお菊さん?
と嬉しい話は置いといて、まずは前回の始末。

芽生と蓮次は連れ去った男から人買い仲間や売られた子供たちをたどり、それぞれ始末をつけた。
悪党には悪党としてのけじめ、子供には救い。
全ては芽生と蓮次の仕業。
それを良しとはできないけれど、悪と決めつけることもできない摩緒と菜花。
やはりこの4人が関わるとおもしろい。
おもしろいけど、魄の種は関わることなく終了。

舞台は変わって華紋が登場。
ずっと居候しているんだね(笑)。
それはともかく訪れた屋敷で生人形と対面する。
かすかに感じた邪気を祓う華紋だが、後で生人形の持ち主が殺され、人形が消えたことを知る。
そして残っていたのは陰陽師の名残り、強い金の気。

ここまで読むと、生人形は御降家の呪具で(髪伸びそう)、白眉が奪いに来たかと思うけど、 この人形は最近作られたらしい。
人形は人形で、あまりにも見事な故に、むしろ魂を宿しやすいとか、そういう設定で盗まれたのか。
白眉とかやりそうな気もする。
ただ人形の使い方が想像できなくて、呪う相手に送りつけてもすぐばれそう。

今週のひとりぼっち農園。
今頃きつねダンス出て来て笑った、懐かしい。
去年凄く流行ったよね。
私もよく見てて、このメインの女性覚えているけど、漫画よりずっと可愛かったよ(笑)。 漫画の女性、ちょっときつねが化けたっぽくて笑えた。
今年もやってるのかな?
(2023年10月20日の日記)
10月27日 第205話「人形師」
原作少年サンデー2023年10月25日(48号)「MAO」 第205話「人形師」

☆   ☆   ☆

生人形が素晴らしいのはともかく、その魔力(美しさ)は御降家だからか。
そこはちょっとつまらない。
人形師がちょっと怪しすぎ。
人形師が渾身の力を込めて作った人形に御降家の呪いが取り込まれたのならいいのにな。

それはともかく百火も来て私は嬉しい。
そしてこの術を使っているのは白眉、はともかく鉄の案山子か。
あまり感情移入できない敵だ(笑)。

この生人形の殺し方、殺された男を抱きしめるような形で胸を押しつぶしたのか、片手で押さえて 片手で胸を押したのか。
ちょっと気になる。

でもいくら生人形をあちこちに売りつつ、暗殺具としての生人形を売る相手には内緒にするように 言ってはいても、意外にあからさまな暗殺な気がするし、白眉は細かいようで意外とおおざっぱ?
今回のエピソードに関してはしばらくは様子見かな?

お披露目パーティーを期待していた菜花は可哀そうだったけど、このおさげの人形が可愛かった。
どっかで見たような気もするけれど。
金の気は感じないようなので、もう退場か。

今週のまかないさん、とってもいい話。
ちょっとうるっとした。
今週のつる駒さん、すごく綺麗。
(2023年10月27日の日記)
11月6日 第206話「人形工房」
原作少年サンデー2023年11月1日(49号)「MAO」 第206話「人形工房」

☆   ☆   ☆

最初に高橋先生、阪神タイガース38年ぶり日本一おめでとうございます!
グーグル検索に「阪神タイガース」と入れたら、パソコン画面いっぱいに花火が打ち上げられて びっくりしました。
リーグ優勝の時、阪神ファンとしてインタビューなど受けていらしたので、今回も取材されるのでしょうか、 楽しみです。
きのうはアシスタントの皆様とお祝いしたのかな?ビールかけとか(笑)。

さて感想。
う〜ん、せっかくの美しい生人形津也子が、あの足でちょっとがっかり。
もちろん白眉の鉄の案山子のヒントになったと言えるかもしれないが、むしろ「生(なま)人形」と して、「安珍清姫」の清姫のごとく、下半身が大蛇化した方が、人形としての不気味さ美しさを保てた 気がする。

まあそんな気分は置いといて、今回大事なのは、人形師が御降家とは直接関係ないこと。
菜花が気づいた、男は津也子以外の人形にさほど関心はないこと。
津也子が特別に美しく描かれているので、それ自体は問題ないが、焼かれた人形たちの呪いが人形師に 降りかかったらおもしろい、とかどうしてもホラーの方に話を持って行きたい私。
それほど「人形」と「ホラー」の親和性は高い。

人形師は御降家を知っていて、その評判を利用していたことは明らかだから、そこに白眉が絡むこと自体は 全くおかしくなくて。
ただ、鉄の案山子はともかく津也子が意志を持って動いているように見えるのが気になる。
百火を殺せと言われて襲い掛かって来る鉄の案山子とはちょっと違うような。
むしろ人形師の危機を察知し、窓を壊し、人形師を背負い、銀骨化して逃げ出すという津也子自体の意志を感じる。

それはもう人形師や白眉の思惑を超えた所で・・・あったらおもしろいと思う。
(2023年11月日の6日記)
11月11日 第207話「動力」
原作少年サンデー2023年11月8日(50号)「MAO」 第207話「動力」

☆   ☆   ☆

今週は単行本発売直前センターカラー!
11月17日発売で、表紙はプリンと貂子さん!
18巻と一緒にプリンも買って来よう!

今回の生人形エピソード読んでると、ゲームの「死印」シリーズやりたくなる(持ってないけど)。
「アナベル」とか観たくなる(「チャイルド・プレイ」はちょっと違うかな)。

若き日の人形師が見たのは、白眉と鉄の案山子vs百火の戦闘。
遠くで走っている百火が可愛いと思ってしまった。
そしてそこで人形師が見つけた物、鉄の案山子を動かしている動力は、栗のイガ、ではなくウニ、でもなく 「ケサランパサラン」と呼ばれる物。

Wikipediaでは、「江戸時代以降の民間伝承上の謎の生物とされる物体。
外観は、タンポポの綿毛や兎の尻尾のようなフワフワした白い毛玉とされる。」とあるけど、 普通にネットで売ってる・・・。
漫画の中でも、華紋が
「ビワの木の精ともいわれる毛玉みたいな生き物だよ。
白粉を与えると増えるっている・・・。」と解説。

でも「MAO」のそれは鉄でできた黒い物体。
拾った人形師が使ってみたら、人形は動くわ鉄瓶で増えるわ。
ただ、人形の美しさは人形の精進のたまもの。
でも人形師は曲がったことに使ってしまった。

人形が壊される寸前に、奈落化した白眉が登場。
不知火が動けない分、白眉がちょこまか動き回る展開が多い。
さすがに人形師の事は知らなかったらしいが、噂を聞きつけて来たのかな。
人形はともかく、人形師が気になる。
御降家に取り込まれるのか、それにしてはキャラ立ちしてないというか。

今週のクエスチョン。
その人生を体験してみたい人は?
高橋先生は、
「人の人生は側から眺めたいので、経験しなくて良いです。」だって。
私はできることなら「高橋留美子」になりたいなあ、一瞬でいいから。
(2023年11月11日の日記)
11月17日 第208話「耐えがたい罰」
原作少年サンデー2023年11月15日(51号)「MAO」 第208話「耐えがたい罰」

☆   ☆   ☆

私にとって白眉は、キャラとしてはともかく、やってることわりとせこい感じがしていたが、今回の エピソードでお気に入り度が爆上がり。
よほど怒ってたんだろうなあ。
ここまで来ると、人形師の方が気の毒に見えて来る。

確かに人形師は悪党だけど、津也子の美しい顔には命を懸けたこだわりがある。
(足にはこだわりなかったらしい。)
でも白眉は美しい津也子の顔を徹底的に破壊する。

確かに鉄の案山子のウニもどき(動力)を勝手に使い、御降家をも危うくするようなやり方で暗殺しまくる 人形師の存在は許しがたいものがあるだろう。
そこまでしなくても、白眉は人形を自由に操れるし。
でもここまでやるとは思わなかった。
まさに人形師にとっては「耐えがたい罰」だ。
その所業に、白眉、初めて気に入ったと書いたら誤解されそう。

でも、摩緒側に比べて、不知火もなんだか頼りないし、ここは白眉にキャラとして強烈な個性を発揮して欲しい。
強いだけで、津也子は簡単に破壊できそうだが、最後の白眉の反応が気になる。
人形師は、動力も奪われて、この場に捨て置かれる存在になるのだろうか。
少しだけ哀れを感じる。

「今週のクエスチョン」でお聞きしたい。
「好きなゲームはありますか?」
「死印」と答えてもらえたら狂喜してしまうのだが(笑)。

今週のひとりぼっち農園。
森さんに強烈に親近感。
(私もやったことあり。)
園長、全然ひとりぼっちじゃなくなったね。
微笑ましいです。
(2023年11月17日の日記)
11月27日 第209話「金剋木」
原作少年サンデー2023年11月22日(52号)「MAO」 第209話「金剋木」

☆   ☆   ☆

ん?前回の最終ページ、柱に
「次号、兵器を手に白眉が本領発揮!」
とあったけど、本領発揮した?

金は木を剋すどころか、白眉は漆を使った華紋に動きを止められてたけど。
確かに3対1、3人がかりでも白眉と津也子相手に苦戦はしたものの、最後はあっけない。
そう思わせて、残っている動力による大逆転が次回見られるのか。
今週のタイトルは「金剋木」だが、少なくとも今週号の時点では白眉に勝っているのだから、 「木剋金」とか「覆った金剋木」にした方がいいような内容だった。

でもここで水の術者が出たらもっとおもしろくなるのになといつも思う。
摩緒側の夏野と菜花、2人が土の術者で、不知火側は不知火の他に流石と、表に出ては来ないけど真砂と水の術者が被る。
摩緒パーティーにもあと1人水の術者を希望したい。
マスコットキャラは乙弥がいるので動物とか妖怪とか?

今週のクエスチョン。
子供の頃好きだったゲーム、高橋先生は「百人一首」、これゲーム?
うん、ゲームだね。
他の先生では見事に遊んだことのないゲームばかりだった。
ホラーゲームはされないのかな?
(2023年11月27日の日記)
11月30日 第210話「見せしめ」
原作少年サンデー2023年11月29日(1号)「MAO」 第210話「見せしめ」

☆   ☆   ☆

人形師編で、私の中で白眉の株が爆上がり。
津也子の顔を綺麗な状態に戻し、その津也子に人形師を殺させ、それから津也子を破壊する。
これが壊れた顔のまま人形師を殺させるとか、人形師が生きているうちに目の前で津也子を破壊 した方がいっそ残酷だと思う。
そしてその方が本来の白眉らしい気も。

その後の対応を見ても、御降家の信用を取り戻し、同時に御降家の名を騙ろうとする者に対する見せしめも きっちり行い、と「暗殺の美学」と同時にそのやり方もかなりスマート。
以前の白眉だったらこんな描写になったかな。 白眉も見えない所で成長しているのか、私が気づけなかっただけなのか。

その後入る、百足さん一家に500本の注射も見たかったけど、残念ながらギャグパートはなし。
菜花1人が新たな事件に遭遇する。

主人(女性)の使いでネズミを集めて回る少女お玉。
重くて持てず、泣いているお玉に同情した菜花は、代わりに運んであげる。
お玉の主人は美しい女性だったが、その怪しさに隠れて様子を見ていた菜花の前で、女性はネズミを生きたまま食う。
その喰いっぷりがまた凄まじい。

もしかしたらお玉も虐げられてる使用人じゃなくて、人ではない存在なのかも(名前からして)。
このエピソードには私も食らいついてしまった(笑)。
ネズミはやだけど。
(2023年11月30日の日記)

過去の日記目次へ

ホームへもどる