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4月3日 第41話「警告」 |
原作少年サンデー2020年4月1日(18号)「MAO」第41話「警告」 ☆ ☆ ☆ 今週は何よりの魚住さん大活躍!の回だった。 現代に戻っている菜花は、猫鬼に襲われそうになるのだが、実際に猫鬼がしたのは「警告」。 「(菜花の血を?)これ以上摩緒に与え続ければおまえは・・・」 猫鬼としては、菜花を器として使うつもりだから、摩緒に血を与えすぎて菜花が弱ってしまえば困る。 そういう意味の警告ならばおかしくないのだが、そうは思えない。 むしろ猫鬼が菜花の味方で、菜花を気遣っているようにすら見える。 巨大な首だけの猫と、片目の白い普通の猫は別物なのか。 一方、菜花の血を得たことで強くなった?摩緒は乙弥と百火とこれまた謎な会話。 さらに華紋も加わって・・・。 とにかく読ませる展開でおもしろい。 今週のギガ。 最後、真琴の腕に帰れて良かったね。 そしてクロ復活! 佐藤さんのことは存じ上げないが、こんな話を描ける方だとは、正直思っていなかった。 件も復活、しないだろうなあ・・・。 今週の古見さん、2人とも可愛かった。 この2人、好きだ。 (2020年4月3日の日記)
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4月9日 第42話「鼎談(ていだん)」 |
原作少年サンデー2020年4月8日(19号)「MAO」第42話「鼎談(ていだん)」 ☆ ☆ ☆ 「鼎談」とは「3人が向かい合いで話をすること」。 「鼎」は「てい、かなえ」と読むが、私はこの漢字を「三国志」の「三国鼎立」という言葉で知った。 元は三つの足がある煮炊き用の容器、つまりお鍋のこと。 以前私は勘違いしていて、よくドラマで見る三つ足の盃だと思っていたが、あれは「杯」だった。 (写真左が去年の夏に上野の東京国立博物館で開催された「三国志展」から「鼎」) さて、今週の「MAO」。 鼎談をしているのは、当然摩緒、そして華紋と百火。 「秘法継承に燃える男」不知火について語り合っていて、菜花が摩緒に猫鬼の話をする隙がない。 百火が華紋に対してはお茶を入れてあげたり、敬語を使ったりしているのがおもしろい。 三つ巴で警戒し合っているのが何とも、だが華紋の式神さんは美人さんだからずっと出ててほしい。 猫鬼のことを聞いた摩緒の反応がまるでお父さん。 私は、菜花が摩緒に今後血を与えなければ大丈夫と解釈したが、「過去に縛られている男が未来を奪っている ということなのか」の最終ページの大げさにすら思える柱の文章。 もし取り返しのつかないことになっていたら・・・。 菜花が「妖力」を失ったら、恐らく生きてはいられないだろう。 普通の人間に戻って現代なりこちらの世界なりで生きていくという展開は考えにくい。 次号は新章開幕&大人気御礼巻頭カラーだそうだ。 「高橋留美子先生最優秀賞、フランス・アングレーム国際漫画際の原地リポート企画も有り」とあるのが楽しみ。 高橋さんは去年(2019年)1月に受賞されたが、授賞式などはあったのか、参加されたのかずっと気になっていたので 掲載は嬉しい。 今週のギガ。 この時期にこの展開はきついなあ・・・。 クロは妖怪だけに、勘違いということはありえないだろうし。 まさか最終章が近づいているとは思いたくないが。 それにしても「水曜日のDiary」、今週はギガの作者の佐藤さんだったが、いつ頃書いたDiaryなのか。 とてものどかで突っ込みたくなる記事が、今の時期に読むと何だか悲しい。 ひとりぼっち農園も、書かれているのは去年の5月の出来事。 やっぱりのどかで突っ込み入れたいけれど、この作品が今後どう変わっていくのか。 皆さんがプロの作家の底力を見せてくれるなら、私もがんばらなくっちゃなあ。 (2020年4月9日の日記)
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4月17日 第43話「与える者」 |
原作少年サンデー2020年4月15日(20号)「MAO」第43話「与える者」 ☆ ☆ ☆ 今週のサンデーはるーみっく情報がたくさん。 今日はとりあえず「MAO」感想を。 菜花が摩緒に血を与えたことにより摩緒はこれまでになく調子が良くなるが、菜花は猫鬼に警告を受ける。 輸血のように、ある程度血液を失っても時間がたてば戻るのではなく、菜花の妖力が失われ、回復しないことにより菜花が死に至る危険性があるということなのだろうか。 猫鬼が菜花に警告した理由。 菜花は摩緒が生きていると猫鬼は自分の体を取り戻せないから、摩緒に長生きされれば困るのでは?と推測している。 でもむしろ猫鬼は菜花の体を気遣っているようにも思えた。 菜花の体も猫鬼の器候補なら、器は2体。 大正時代から現在まで、2つの世界を生きるべく猫鬼は器を2つ必要としているのか。 現在にも出てきているけど、実体って感じじゃないし。 でも今週はシリアスと笑いの間を話が飛んで、とてもおもしろかった。 摩緒と菜花の掛け合い、ひたすら蟲毒を混ぜる乙弥(可愛い)。 魚住「フナ」さんのお手紙も可愛い。 そこでまたシリアスに戻って、猫鬼が菜花だけでなく摩緒の味方でもあるような雰囲気を醸し出す。 そこから話が変わって再び不知火が絡んでくる。 ここでおもしろいのが登場する医者の名前が柴里先生。 思い出すのが「北里柴三郎」。 北里博士は大正12年日本医師会を創設し、初代会長に就任している。 モデル、ではないだろうけど設定意識してるかも。 なお、「MAO」4巻は5月18日発売、表紙は百火。 なんか別の漫画見たい(笑)。 今週の古見さん。 話よりも只野くんの日常がおもしろかった。 そして「耳持ってかれる(知らない言葉)」で頭に浮かんだのが「レッドシーズプロファイル」の「LIFE IS BEAUTIFUL」。 思い出した瞬間から脳内再生エンドレス。 今週のギガ。 最後のページ、誰の足・・・? ・追記 声優の藤原啓治さんが先日55歳の若さで亡くなりました。 様々な作品で藤原さんの声を聞きましたが、一番印象に残っているのは「戦国BASARA」の松永久秀でしょうか。 「苛烈苛烈・・・」 心より御冥福をお祈り申し上げます。 (2020年4月17日の日記)
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4月23日 第44話「すれ違い」 |
原作少年サンデー2020年4月22日(21号)「MAO」第44話「すれ違い」 ☆ ☆ ☆ これまで読んだ作品の中では主役の2人は実質年齢も精神年齢もだいたい同じくらいの感覚で 読んでいたけれど、「MAO」は菜花がとても幼く感じる。 900年生きていたこともあってか、菜花の保護者、というよりお父さんのよう。 菜花のほのかな恋心とのギャップが、これまでになく新鮮な感じ。 柴里先生宅の表札が「柴里喜多三」。 これってなんのアナグラム? 柴里先生は家を乗っ取られたと自分を頼ってきた芳房という青年を摩緒に見せるが、 芳房の両親が大地震の火事で死んでしまい、芳房を支えるために入った親戚に対し、芳房が 怯えているとの事。 先週号と今週号を見る限り、亡くなった両親と怪しい親戚の夫婦が見た目同じなのか、亡くなった両親は 顔が描かれていないのかちょっとわからない。 不審に思う柴里先生だが、不知火と一緒にいた顔の見えない女性がここで登場。 術を使って柴里先生の記憶を操り、芳房を柴里家に預けることとなる。 この芳房は単なる被害者っぽいが、術が効かない事(術をかけられていない?)、安全圏と思われる場所に 置かれることで、何らかの形で摩緒に関わることになるのだろう。 摩緒も不審に思ったようだが、ここはとりあえず帰宅。 その途中で謎の女性とすれ違う。 摩緒は気づかず、女性は狂喜。 今まで出て来た女性と言えば、死んだはずの紗那、消息不明の真砂。 このどちらでもなさげなキャラだが、また霊が乗り移って云々で、実は体は紗那の物だった、とか真砂の物だったになったらいいな。 紗那が綺麗な女性なので、紗那であって欲しい気もする。 でもそれだと菜花が可哀想か。 菜花渾身のプレゼントにさりげなく宿題を渡す摩緒。 この2人の関係って本当に新鮮でいい。 反面、百火に対しては遠慮のない菜花。 弟感覚なのかな。 ☆ ☆ ☆ 最近再放送されている「JIN-仁-」を何度も観ています。 特に江戸を巻き込んでコレラと戦うエピソード。 ただただ怯えるだけでなく、どう戦っていくべきか、架空の人物が、架空の物語が私たちに教えてくれます。 侮ることなく、怯え過ぎることなく、過度の情報に振り回されることなく、煽られることなく。 難しいことだけど、いつか終わる日を信じていたいと思います。 (2020年4月23日の日記)
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5月1日 第45話「鉄仮面」 |
原作少年サンデー2020年4月28日(22・23合併号)「MAO」第45話「鉄仮面」 ☆ ☆ ☆ 感想に入る前に、予告で気になる「ファン歓喜の超重大告知」とは? 連載1周年記念(もう1年たつのか・・・)のセンターカラーにポスター付きとは。 どう考えてもアニメだけれど。 この時点で45話までしか出てないけれど、「境界のRINNE」のように、短いクールで原作が揃い次第 アニメ化して行けばできない事はないと思う。 ただ、初期の「MAO」の「犬夜叉」と重なる設定や華のない地味なキャラと展開、ホラーともシリアスとも言い切れない 雰囲気でどこまで視聴者を惹きつけるかは気になる。 アニメ化するならいっそダークを極める展開にして、「人魚」シリーズに近くして欲しいけれど、原作の形(雰囲気)が できてしまっているので無理かな? などと想像してて、大外れかも。 でも平行して別作品連載開始とか、この時期にサイン会などイベント系は考えられないし。 来週はお休みなので、5月13日発売の24号を楽しみに待つとしよう。 さて、今週の「MAO」は鉄仮面の新キャラ登場。 「白洲大尉」と呼ばれているが、「白洲」で大正時代といえば「白洲次郎」が浮かんでくる。 同時に「鉄仮面」で検索したら、鴻巣友季子著「明治大正 翻訳ワンダーランド」という本がヒットした。 フォルチュネ・デュ・ボアゴベイ原作の「サンマール氏の二羽の鶇(つぐみ)」を黒岩涙香が明治時代に翻訳したらしい。 もしかして高橋さんはこの本を読んでイメージしたりと想像してみる。 ただ、最初に出て来た「金の気」を持つ人物は鉄仮面はつけておらず、鉄仮面の白洲大尉=白眉と呼ばれる人物とはまた別の人物のように見える。 目の形も鉄仮面の方が年上に見えるが、この白洲大尉と不知火の側にいた女性(幽羅子)とは顔見知りらしい。 前半はこの謎めいた展開で、後半は「本当にまた来た」華紋と摩緒たちとの会話。 前回の柴里医師の事件と華紋の話が一致し、摩緒は幽羅子と会うことになるようだ。 ただ、幽羅子が摩緒のことが気になって仕方がない、というより惚れ込んでいる様子なのは華紋も気づいていない。 菜花は今は不安を感じているようだが、展開によっては別の意味で振り回されることになりそうだ。 今週は他に古見さんの、只野くんが楽しかった。 好きだなあ、この2人。 ☆ ☆ ☆ 最近は図書館も休館で、読む本がなくなってきているので、kindleを使って本を買っています。 でも今読んでいるのは、本棚から出してきた「蟲師」。 アニメも久しぶりに見たくなりました。 静かな世界、心が落ち着く世界に溶け込んでしまいたくなります。 (2020年5月1日の日記)
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5月13日 第46話「幽羅子」 |
原作少年サンデー2020年5月13日(24号)「MAO」第46話「幽羅子」 ☆ ☆ ☆ 前回告知された「ファン歓喜の超重大告知」はアニメ「犬夜叉」の続編に位置する 「半妖の夜叉姫」が今年2020年(令和2年)秋放映予定との発表だった。 サンデーには、高橋さんがデザインした「もろは」、「とわ」、「せつな」の3人の少女と ポスターが公開されているだけだが、公式サイトにもう少し詳しい情報が載っている。 とわとせつなは双子で殺生丸の娘、母親は今のところ明かされていない。 りんが人間の速さで成長したなら、当然いつか殺生丸に追いつくはずで、りんであるのが 本筋だろうが、そこは謎として引っぱるようだ。 一方もろはは、犬夜叉とかごめの娘だが、幼い頃から1人で生きて来たので、両親の 事はほとんど知らない。 これも大きな謎。 双子の1人が原題にタイムスリップしてかごめの実家で育つとか(じいちゃん元気?)、 もう1人が琥珀の下で退治屋として生きているとか(弥勒の声は?)、設定はおもしろいと思う。 続編というよりやはりスピンオフ、もしくはパラレルワールドストーリー。 当然のことながらポスターやキャラデザの気合は凄い。 反面、本編「MAO」のカラーページに疲れを感じてしまったのは私だけ? ただストーリーはあっさり幽羅子の正体が紗那とばれる急展開。 摩緒は驚き、菜花はドキドキ。 菜花のドキドキにはいろんな感情が込められているんだろうな。 がんばれ菜花。 幽羅子も紗那に戻った瞬間、性格も変わったように見える。 幽羅子の時は化粧が濃そうに見えたのに、紗那に戻ったら清楚とか。 彼女もまた屍から幽羅子に蘇った死人なのか。 さらに菜花が聞いた、幽羅子の「どけ」は大勢の声が重なったような多重音声。 これこそアニメで見たい、まあ原作がまだ揃ってないから無理だろうが。 今週は他に「古見友人帳」に笑った。 只野くんがニャンコ先生の立ち位置ですか? (2020年5月13日の日記)
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5月25日 第47話「紗那の最後」 |
原作少年サンデー2020年5月20日(25号)「MAO」第47話「紗那の最後」 ☆ ☆ ☆ 一瞬銀骨来たかと思ってしまった、いや金骨か。 それはともかく、幽羅子はやはり紗那だった。 「猫又」なんてふざけた偽名をつけられた摩緒だったが、今回はとてもシリアス。 口から心臓を抜き出すのは、以前華紋(朽縄として)やっていたが、かつえ紗那は心臓を直接掴み出されたらしい。 そして白眉と呼ばれた人物、未だに顔は出さないが、前回幽羅子と対面している。 紗那=幽羅子と思われるが、紗那がこの白眉に恋をしていたと思わせて、今の紗那(幽羅子)は摩緒を想っている。 紗那が二重人格、あるいは菜花に「どけ」と言った声はたくさんの妖怪の、じゃなくて魂の寄り集まりか? YouTubeで配信されているアングレーム国際漫画祭最優秀賞記念のインタビューで、「MAO」に関して高橋さんは、 「いろんな謎をばらまいてて、しかも自分がその先を考えてないから、まず謎がありきなんですよ。 っていうところもね、描いてて意外と楽しいというかね、どうやって解こうかみたいな。 」と話している。 確かに最初に「MAO」を読み始めた時、「平安時代ー戦国時代ー現代」の「犬夜叉」と、「平安時代ー大正時代ー 現代」の「MAO」に時代、妖怪その他の類似が多すぎて、どうなることかと思ったが、基本的にキャラで読ませる「犬夜叉」と、 「謎」で読ませる「MAO」と、私の中でしっかり分類できている。 キャラの弱さも感じたけど、最近乙弥の他に百火もいい味出して来てるし、今後の展開が楽しみだ。 それから「Peing 質問箱」に現在高橋さんが登場し、読者の質問に答えてくれている。 かなり個人的なお返事となっているので必読! もう一つ、ひっそりと大ニュース。 「舞妓さんちのまかないさん」がNHKでアニメ化決定。 りんねのようなほっこりアニメになりそうだ、嬉しい。 (2020年5月25日の日記)
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5月30日 第48話「金の式神」 |
原作少年サンデー2020年5月27日(26号)「MAO」第48話「金の式神」 ☆ ☆ ☆ 最初に少年サンデー臨時合併号発行のお知らせ。→ 「こちら」 コロナ禍で大変なストレスにさらされているのは、漫画家の先生方も同じ。 とにかく一日も早く日常に戻れるように、我慢できることは我慢したいですね。 間違って同じ号を2度買いしないように気をつけましょう。 (私は時々やっちゃいます。) さて、今週の「MAO」は、とにかく菜花と手をつないだり、抱っこされてる乙弥が可愛かった。 摩緒はもちろんかっこいいけど、ページを開くたびにまず乙弥を探してしまうかな。 冒頭の落ち着いた感じの華紋と百火の会話も良かったし、最近の「MAO」は漫画を越えて 小説に近くなってきたように思う。 基本漫画は会話でストーリーが成立するものだけど、その会話の裏に物語を探す醍醐味。 これまで読んだ高橋作品の中で、そこまで意識したのは初めてかも。 菜花も健気だが、破軍星の太刀も何だか健気。 そして金の式神(戦車)が連れ去った摩緒は不知火と再会。 不知火は摩緒への恨みを口にし、その陰にはあの軍人(白眉?)も。 金の式神を放ったのは彼だろうし、幽羅子(紗那?)と摩緒の不思議な三角関係の 謎もある。 摩緒の気持ちに揺らぐ菜花もとても可愛い。 次号は通常通り6月3日に合併号として発売。 菜花たちが摩緒に追いつくか幽羅子がここで登場するか、楽しみに待ちたい。 それから「質問箱」に対する高橋さんの回答が本当におもしろい。 何より「かっこよくて強いおじさん」が描けないに笑ってしまった。 確かにかっこ良くて強いおじさん、出て来ないなあ。 主に「高橋留美子劇場」の話だと思うけど。 (2020年5月30日の日記)
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6月4日 第49話「白骨洞(びゃっこつどう)」 |
原作少年サンデー2020年6月3日(27・28合併号)「MAO」第49話「白骨洞(びゃっこつどう)」 ☆ ☆ ☆ 今回の「MAO」はこれまで読んだ中で一番ドキドキした。 表紙を含め、一番緊迫した展開だったと思う。 始まったのは、摩緒かと思ったら摩緒ではなく不知火の記憶だった。 「白骨洞」は、「無数の道が枝分かれした天然の迷路」。 「生きて出てくれば良い。それだけだ。」 白骨洞の中で死にかけた不知火は、迷うことなく進む摩緒を見つけ、その後を追って助かる。 でもそんな不知火を、師匠は「虫を見るような」目で見て、見放すどころか憎しみを持って扱うようになる。 そしてそれを機に摩緒を憎むようになった不知火。 この時の不知火の心境は、京言葉ではなく、標準語で語られる。 でもこれは正直不知火が気の毒に思える。 師匠ではなく摩緒を憎むのは、不知火の摩緒に対するコンプレックスゆえか。 ただちょっと驚いたのが、摩緒の顔に傷をつけたのが不知火だったこと。 華紋、百火もあるから祟りか呪いと思ってたから。 これだからホラー好きは困る(笑)。 一方菜花は、破軍星の太刀が示す金の気を追って摩緒の元に。 (途中乙弥と百火でしっかり笑いを取るのが嬉しい。) 不知火がどうも小悪党っぽいのに、紗那(幽羅子)に関わっているのが一番の疑問かも。 顔を不知火が傷つけた事すら覚えていなかった摩緒。 でも、その体内を流れる猫鬼の血は、不知火にとって毒となる。 ということは、百火や華紋もにとっても摩緒の血は毒ということ? 子犬の摩緒と猫又の摩緒、その描き分けが凄かった。 というか、昔の摩緒は朔の日の犬夜叉だな、うん。 (2020年6月4日の日記)
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6月24日 第50話「不知火の足」 |
原作少年サンデー2020年6月17日(29号)「MAO」第50話「不知火の足」 ☆ ☆ ☆ 「MAO」も記念すべき50話目に突入。 早くも59話と思えるし、まだ50話?とも思える。 最初は地味だったのが、途中から謎を散りばめて、というよりぶちまけて(笑)、 一気に加速した。 しかもキャラの魅力よりストーリーで読ませる、この感じ、私としては「人魚」シリーズ以来かも。 今回印象的なのは不知火の話と紗那(幽羅子)の新たな謎、そして摩緒の激高。 「MAO」では摩緒と紗那(幽羅子)と菜花の新たな三角関係になるのかなと思っていたが、摩緒の想いが 紗那(幽羅子)に対して強過ぎる。 さらに菜花に対しては保護者的な立ち位置で、菜花が可愛い私としてもこれは辛い。 ただ今号を読む限り、菜花自身が恋に関してまだ幼くて、摩緒の様子にそれほど傷ついては いないのが救いか。 このままの関係で進めて行くのか、摩緒と菜花の関係も恋路線に変えて行くのか、とても気になる。 いつまで「紗那(幽羅子)」と書けばいいのか悩んでしまう。 摩緒にとっては紗那だけど、今の時代は幽羅子として生きている彼女。 桔梗は生前も蘇ってからも桔梗だったけど、「MAO」ではどっちが本筋なんだろう。 幽羅子と書くのが正しいだろうけど、摩緒にとっては紗那だからなあ。 まあこの感想を読んで下さっている方々は、「紗那=幽羅子」と御存知なので、あまり気にしなくていいのかな。 私は「紗那」の方が字も響きも摩緒との関わり方もビジュアル的にも好きだけど。 紗那が幽羅子として生きていれるのはおそらく妖怪のおかげ。 不知火なしでは生きていけないのかもしれないが、悪役の立場。 にもかかわらず、邪魔だった菜花を殺そうとしなかったのは、摩緒に見られたくないという気持ちもあったかもしれないが、 心底の悪ではない事を感じさせる。 一方、摩緒への恨みに凝り固まった、中途半端ながらも力をつけてる不知火に力を貸している存在もいるのかもしれない。 おそらくそれは白眉でもなく、その上の、もしかしたら人間を超越した存在。 予想以上にホラー風味が強くて、「MAO」はこれまでの高橋作品と違った意味でおもしろい。 (2020年6月24日の日記)
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