「MAO」コミック感想(11巻〜20巻)
1月20日 「MAO」11巻
表紙の菜花がとっても可愛い。
菜花って、サンデー世代の読者よりも男女問わず年上世代の読者に好かれそうな女の子。

11巻は菜花護り刀(地血丸=あかねまる)を手に入れる話から。
この地血丸は、持つ家を?栄させるが、三代以上に渡って持ち続けると滅びるという呪いの刀 であり、後でわかるように御降家の呪具。

摩緒が「呪いを娘の嫁ぎ先に移した」と言った時に、菜花が「ひどい」と憤りますが、これまでこの家は、 必ず子供に刀を持たせて家から出したことになります。
孫では駄目、たとえ一人息子だったとしても家から出さなければなりません。
これは設定上かなり無理のあることではないかと。

そんな綱渡りのような護り刀で、よく叶枝まで代が続いたと思うほど。
地血丸の「護り」は、そもそも叶枝とその家族を傷つけないことにはならないのか、その「護り」も含めて 「繁栄」なのではないか、そこも不思議。
まあ叶枝が重傷を負って、初めて敵を殺すという「護り」が発動する所が御降家らしいといえばらしいかも。

その刀と菜花の関わる部分は最高におもしろかった。
考えなしに突っ込む菜花、そうでなくては話が始まらないけど、本当にこの子にはいつもハラハラさせられる。

地血丸が持ち主の家を繁栄させたという言い伝えは、刀に操られた?その家の人間が他を殺して奪ったことに始まり、 そのせいで刀が血の味を覚えてしまったのだという。
さすがに摩緒の頃は、そんな血なまぐさいことも起こらず収まっていた、その限界が2代だったのかと、コミックを 読んで納得。
「MAO」に限らないけど、やっぱり連載物は通して読んでこそおもしろい。
結果的に地血丸は菜花の刀になるけれど、「かわいい拵え」見たかった(笑)。
冥命堂の玉鋼の妖さん、いいキャラしてる。
見た目は正反対だけど、刀々斎を思い出す。

ああ・・・このパソコンはもう「刀々斎」を記憶してないパソコンだ(「滔々祭」と出た・・・)。
時の流れを感じます、八奈見さん・・・。

前半は菜花の成長記、後半は頼もしい百火の活躍で盛り上がる。
蓮次の「菜花は」殺さない、心の隅に残っている人間性のかけらと、この時は心のない少女に見えた芽生の今週号のサンデー の変貌と、こちらの部分はむしろ12巻の感想でまとめて書きたいかな。

活躍はするけど影が薄いのが双馬と背後にいる白眉。
なんでだろう、人間性の薄さ?
少年誌でこんなこと書いていいのかどうか、白眉の小物っぽさで双馬の非道、ヒールとしての立ち位置が曖昧なままで、 蓮次や芽生と比べるのがちょっと可哀そう。
双馬は菜花に殺意を持っているから、菜花vs双馬、摩緒vs蓮次の心理的な駆け引きももっと見たい。

今回のおもしろどころ。
地血丸使用後つやつやしている菜花(笑)とごつい手でちまちまこよりをつくる冥命堂。
菜花「恋人つなぎ」から「輸血」の流れ。
苛火虫を入れられてしまった菜花の隣りで呆けている蓮次が可愛い。
蓮次水流の中で「この野郎」の顔。

甘味処で摩緒は葛餅、菜花はあんみつ、百火は団子。
お菓子チェックは厳しい私、食べたいな。
12巻は蓮次の思い出話から始まる。
なんとなく青年誌に掲載した方がいいような話が所々に挟み込まれると思っていたけど、そういえば人魚シリーズもサンデーだったのか。
当時の反応はどうだったのだろう、知りたい。
(2022年1月20日の日記)
3月26日 「MAO」12巻
コミック12巻、表紙は蓮次。
物語も半分は蓮次が主役となる。
蓮次の過去が惨過ぎて、「少年サンデー」なのに大丈夫?と思ったが、人魚シリーズも サンデーだったんだ。
改めて驚いた。

でも蓮次の過去が惨過ぎたせいか、後に明かされる芽生の過去がさらっと流されたのは やはりやり過ぎ感があったのかな?
とにかくここは読むのもきつい。

でも戦闘を終えて芽生に手当てしてもらいながらの2人の会話。
「地獄に行くまでがんばって生きてください。」
「おう。」
これがとても好き。

なんとなく2人を見ていると神楽を思い出す。
悪役的立ち位置だけどとても魅力的な2人なので、救われて欲しいと思う。

後半は、菜花の血赤丸修行編。
登場する妖ペアが、「うしおととら」の「愚か者は宴に集う」に登場するたゆら(蛇)となどか(蝦蟇)を 彷彿させる。

呪われてはいるけれど、血赤丸はもともと護り刀。
菜花が子供たちを守る気持ちになったことで、菜花は血赤丸を使いこなす。
犬夜叉の鉄砕牙なみに段階を踏んでいく菜花の刀修行。
これも摩緒がすでに完成されたキャラのせいか。

もうひとつは夏野の謎。
妖によって傷つけられた夏野の顔は、「壊された」よう。
そして最後に病鬼が久々の登場(相変わらず可愛い)。
魚住さんとの対決も可愛かった。

(2022年3月26日の日記)
6月21日 「MAO」13巻
私はサンデーで「MAO」を読んでいるので、もちろんストーリーを把握しています。
その状態で13巻を読んで、いつもと違うおもしろさを感じました。

前半は御降家の過去の話、後半は芽生が中心となります。
そして読んでいて、前半では百火が、後半は芽生が浮き出して見えるのです。
サンデーではストーリーを追いますが、コミックではまた違った風に見えてくる。
これが本当におもしろいです。

芽生はともかく、百火がいい味出してます。
困るのは、ヒロインである菜花とお似合いに見えてくること。
菜花の恋は大切にしたいけど、摩緒が大人過ぎるんですね。
菜花に対する優しさや心配も、妹のような感情にしか見えない。

だから摩緒は幽羅子と、と短絡的に考えるのではなくて、この後菜花が摩緒に釣り合うように 成長していくか、あるいは摩緒が菜花の保護者となってのハッピーエンドでもかまわない気がします。

この巻で、大五が復活したように見えますが、連載中のサンデーでも、未だに彼の正体は不明です。
猫鬼も連載にほとんど影響を及ぼしていません。
少しずつキーとなる、ワードやアイテムは登場しているのですが、その辺がもどかしいけど楽しいかも。

細かな感想は連載時に書いていますが、やはり百火の御降家の人々との対し方がおもしろいですね。
紗那は大好き、先輩には後輩として接しますが、摩緒には威張る、でも頼るみたいな(笑)。
なんとも可愛い、そして正直。

後半で明かされる芽生の過去ですが、その悲惨さもさることながら、蓮次や菜花とのやり取りが微妙にずれてて、 「MAO」の女性キャラで一番好きかも。
着物姿の芽生を見て、なぜか人魚シリーズを思い出しました。
真魚、かな?
性格や年齢は全然違いましたが、髪を下した感じが似てる。
現代社会にの中では生きにくいだろう湧太と真魚ですが、昭和の時代の2人の物語を読みたいです。
(2022年6月21日の日記)
10月17日 「MAO」14巻
「MAO」の中で現在の弟子関係と言えば、白眉と双馬、白眉とかがりがまず浮かびます。
最近サンデーに掲載された先代姫とスエとの関係。
そしてスエより前の話だけど、コミック14巻掲載の綾女とかがりの姉妹の関係。

私はやはりスエと先代、かがりと綾女との関係に大きな魅力を感じます。
かがりは白眉に惹かれているのかと思っていたけど、それより大きな姉との、そして家との 確執があり、そちらで葛藤している方がおもしろい。
原因はやはり白眉が(まだ?)表面の部分しか描かれていないせいでしょうか。
感情の入る余地がない、薄く感じてしまいます。

綾女は摩緒とプロとして、余計な関係なしに対等に渡り合えそうでかなり興味深いです。
御降家に関わるつもりがないと明言してしまった以上、もう出て来ないのでしょうか、もったいない。
159話までの間に再登場はしていませんが、摩緒とのクールな会話も良かったし、問答無用の 術合戦を是非見たいです。

あと14巻には私の大好きな「まっすぐな言葉」も掲載。
摩緒が初めて菜花を異性として意識する瞬間、でしょうか。
まだ恋というより安らぎ、暖かさの方が強い気もしますが、菜花のまっすぐな言葉に素直に反応する摩緒の心。

次のエピソードではあっさり日常モードに戻りますが、摩緒の成長が止まっている以上、菜花が 摩緒に釣り合う年齢になるのもそう遠くはない。
それまで摩緒の命が尽きることのないよう、祈りながら楽しみたいと思います。

最後に流石が登場しますが、こちらは15巻感想で書きたいと思います。
(2022年10月17日の日記)
1月23日 「MAO」15巻
表紙の大五はとても生き生きした顔をしています。
紗那が愛した表情ですね。
でも、この巻で猫鬼をお供にふらついていた時から今に至るまで大五の話は進んでいません。
と書いてて気がついたのですが、15巻は148話「囚われた男」で終わっています。
(囚われた男とはもちろん大五のことです。)

で、最新のサンデーは171話「匣の主」です。
その間約半年23話。
「MAO」ってこんなに発刊ペースあいてましたっけ? 私はコミックが出ると、その掲載分のサンデー処分するのですが、今回は処分するサンデー ありませんでした。

まあそんなことはどうでもいいのですが、今回のメインとなるのはこの大五編、紗那の死の 真相と紗那と幽羅子の関係が、2人が双児であることが明かされます。
摩緒と幽羅子の動揺が、思ったほどではなかったのは、そこまでどろどろにしたくなかったのでしょうか。

幽羅子も悲しみはありつつも、ある意味覚悟を決めたようだし、摩緒は顔が同じという理由で幽羅子に 惹かれることはなさそうです。
この物語最大の謎は、大五がこれからどうなるか、そして不知火に今の力を与えているのは誰か、摩緒はともかく 華紋や百火たちがこれまで生き永らえている理由は何かということですが、これらの謎は、現在のストーリーと あまり離れた所にあって、実はあまり関心がないです。

今のおもしろさはかつての弟子たちが今の時代ごちゃごちゃやってる所だと思います。
これらの謎が解明され始めた時に、読者をどこまで引きずり込めるか、「ミステリー」としての「MAO」に期待します。

15巻のもう一つのエピソードは「配剤師」。
サンデーで読んでた時は、サイドストーリー感覚であまり印象に残っていないのですが、123ページ、そうか、芽生に 絡んで来るのか・・・。

ところでこの配剤師、「十二国記」がお好きな方は、すぐに「天の配剤」という言葉を思い出したのではないかと思います。
私もそうでした。
簡単に言うと、麒麟が王を選び、普通の人物が王になる、それは「天の配剤」であり、天によって配された運命であると いうことですね。
早い話がなるべくして王になったということです。

こちらの「配剤師」は薬(種)を与えるという意味では配剤師。
2つの意味を掛け合わせたネーミングかもしれませんね。
天により選ばれた自分、苦しんでいる人に種を与え、救う力のある自分と酔いしれる男、キャラとして魅力的な人物ではありませんでしたが、 単なる悪とも決めつけることのできない哀れさを感じました。

そして摩緒が救いたい芽生。
果たして種を消した後、芽生は生き続けることができるのでしょうか、生き続けることを望むのでしょうか。
摩緒が望むのは芽生が死ぬことではないでしょうし、芽生の魂を救うことなのでしょうが。

今回のおもしろカット。
104ページの華紋がお見合いのことを話し、菜花が「えええええっ!?」と大きなリアクション見せますが、その隣の摩緒の顔。
ちょっと困ったような、この顔がお気に入り。
あと105ページの菜花が華紋に失礼な(笑)質問をするカット。
私が聞きたかったことを菜花が言ってくれたけど、いいのかなあみたいな顔、これも好きです。
菜花がリアクションが大きいのであまり目立ちませんが、私も乙弥ほどじゃないけど、摩緒の感情読めるようになりました(笑)。
(2023年1月23日の日記)


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