★軽くネタバレ含みます?
志水アキ版「狂骨の夢」を読んで、もう一度原作を読んで、志水さんの漫画は、それ単体でももちろんおもしろいけど、
原作の最適な解説本であり、入門書でもあると改めて思った。
この「狂骨の夢」、主要人物の数は「邪魅の雫」などに比べてずっと少ないし、「絡新婦の理」よりもヒロインの複雑さ
という意味ではわかりやすいかもしれない。
でも「邪魅の雫」はそれまでのシリーズをちゃんと読んで、誰が誰かを把握しておけば、そんなに難しいものではない。
(その全員把握こそが難しいとも言えるけど)。
「絡新婦の理」は、冒頭部分がある意味ヒントになっていて、わかり始めるとその後は早い。
(わかった後で冒頭部分を再読すると、またその見事さに唸る事にはなるけど)。
「狂骨の夢」は一見単純でいて、それでいて複雑。
最後のどんでん返しは、原作既読の私でも漫画で改めて唸った。
志水さんは凄い、本当に凄い。
元々小説の漫画化は読まない(というより知らない)方だが、小野不由美著「悪霊(ゴーストハント)」シリーズとこの京極堂
シリーズだけは揃えている。
内容や解釈ももちろんだが、どちらも絵がまた合っていると思う。
表紙の京極堂のカバーを開くと、くすっと笑えるキャラがいたりとサービスもまた楽しい。
ついでに志水さんはツイッターも楽しい。
志水さんの描いた伊佐間さんも好き。
(2015年7月1日の日記)
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