犬夜叉考察 29
5月15日 高橋留美子インタビュー8
次の章は、ラム、あたる、しのぶにテンも登場。
「高橋留美子」といえば「うる星やつら」がよくわかるインタビューです。

   ☆   ☆   ☆

あの、キャラクターって昔から、昔の漫画ってけっこうキャラクターが強くって、 あの、まあギャグ漫画だけどやっぱり赤塚先生の漫画でも、キャラクター物 なんです。
手塚先生はねえ、なんかまあ、スターシステムみたいなのをとっていらっしゃるけど、 キャラクターですよ。
元々あるものではあったかなってね。
まあストーリーも大切なんですよ。
でもやっぱりキャラクターのリアクションの方が私は大切かな?って思って。

私は「犬夜叉」から読み始めて、あまり「キャラクター」は意識しなかったけど、確かに「犬夜叉」に比べて 「うる星やつら」はキャラのごった煮感がありますね。
私はキャラもいいけど、気になるのはやっぱりストーリーかな。

(この項続く)
(2020年5月15日の日記)
5月16日 高橋留美子インタビュー9
35分ほどのインタビューですが、この章から後半部分、まずは「めぞん一刻」を 語ります。

   ☆   ☆   ☆

元々「うる星やつら」の2人目の担当だった方が、ちょっと編集部を移りましてですね、 で、それで新しい本を立ち上げるんだけど、やりませんか?って声かけてくれて。
で、まあ私もそれでちょうど大学卒業のめどが立っていた頃だったので、 で、まあやっぱプロになったらたくさん仕事した方がいいんで。
で、まあとにかくじゃあお受けしますということで、で、それが青年誌だったので、ちょっと「うる星やつら」 よりは年齢を上げたものをやろうということで、そんで自分は何となくやっぱりちょっとこう、アパート物 というかやりたかったので、それを企画といっても、まあある程度スケッチみたいなものをちょっと担当 者に見せたら、じゃあこれで行こうみたいなことになり、という感じで始まったんですよね。

あの、最初、だからめぞんというのは月刊誌だったので、そんなに負担ではなかったんですよね。
で、大学を出てちょっとたってから、まあ隔週誌になったんですよ。
まあまあいいペースで、それぞれ別のテイストの漫画だから、とてもあのバランスがいいというか、自分の 中では。

だからまあ、ギャグを描いていたら何となくちょっとこう、そのめぞんみたいなね、しっとりしたものを やりたくなり、そのまた逆もありみたいな。
だからものすごくそのいいペースで、ストレス解消みたいな、描くこと自体が、まあそういう感じでやれたので 良かったです。

前にも書きましたが、私は高橋さんの喋り方の癖などをなるべく忠実に写し取っています。
でも映像を見ないで文章だけだと読みにくいかもしれませんね。
文章にすれば一文と思われる長いお話になってるところ、あえて区切っている部分があります。

「めぞん一刻」と「人魚」シリーズは、「犬夜叉」で高橋さんを知って、ちょこちょこ調べてから一気に買いました。
当時の私の年齢ではやはり大人っぽい作品の方が好きでしたね。

(この項続く)
(2020年5月16日の日記)
5月17日 高橋留美子インタビュー10
次の章は、酔っ払った五代くんが響子さんを抱きかかえているカット。
とても好きな場面です。

   ☆   ☆   ☆

私が大学生の頃に住んでた、まあそこでデビューした、そういう部屋の裏に建ってたアパートが、 ほぼ一刻館みたいな感じの変な(笑)、変な建物で、でも意外と佇まいは似ているんですよ。
で、なんかあのちょっと窓のガラスが割れたところから本がはみ出てたりとか。
あと正面玄関の上の窓のとこに、剣道の面と籠手が干してあるみたいな。
ちょっとおもしろい(笑)。

だからそれは中で住民は学生寮みたいだったんだけど、その部屋の中と、そのちょっと路地が あるんですけど、私の部屋の前を道路が通ってて、そこからまたおう、生活道路に出れるんですけど、 道路の端っこと、まあ家の中でトランシーバーで会話してるんですけど、声が丸聞こえなんだよね(笑)。

なんかトランシーバーの意味ねーよみたいな、怒鳴り合ってるだけってそういうなんか変な感じが 意外とおもしろかったんだよ。

今回の話、とてもおもしろかったです。
高橋さんはにこにこ笑顔で話されてるんですが、この章ではおかしくて笑ってる場面が何度かありました。
「めぞん一刻」を読んだ頃、ネットでいろいろ調べましたが、一刻駅は東久留米駅がモデルと知り、 前に東久留米駅が最寄り駅だった時期があったので嬉しかったことを覚えています。

私が住んでたのは「めぞん一刻」を知る前なので、駅の写真しかありませんが。
アパートは、実在していたものの、写真などは残っていないようですね。

(この項続く)
(2020年5月17日の日記)
5月19日 高橋留美子インタビュー11
次の章も「めぞん一刻」語りが続きます。

   ☆   ☆   ☆

んーまあモデルはいないんですよね、正直。
で、だからほんとにあのキャラクターはみんなもう私の脳内で作った人達なので、
どうやってって言われると困っちゃうんですけど、でも本当に、まあそういう人が いてもいいなと思い、で、いるのであれば、どういう生活感で、その人の何となく ちょっと背景とか考えるとおもしろいなあとかね、
私は結構そういう風にキャラクターを作っていくものですから、意外とあのー、 あの時代のあのあたり、本当に境目というか、 うん、豊かではないんだけれども底辺ではない人々で、
で、ただちょっとやっぱり まあねえ、職業不詳の人がいれば、絶対にだからものすごく恵まれてる人は あんなアパートに住んではない、と思うのだけれども、
でも決してあれがそんなに 悲惨な環境でもなくて、で、まああのあたりから日本もかなりグィーンってこうね (手を斜め上にぐっと上げて生活水準急上昇を表現)生活上がってったりもするんですけど、
ただ自分の中ではまだあれもありだなあみたいなね、うん、そんな気はしてたんですよね。

たとえ高橋さんが作品内でスマホを描こうと、ラインの時代にしようと、私にとって高橋さんは、 いい意味で昭和の時代の漫画家です。
時代小説家が時代小説を書くように、高橋さんは(どの時代を描こうと)昭和漫画家であり、 それはビジュアル、設定、そして何より作品の持つ雰囲気によるものだと思います。

だから昔を書いた時代小説が色あせないように、昭和の雰囲気で描く高橋さんの作品も 色あせない。
最初から流行のトップを走るような漫画じゃない、そこが好きです。

今高橋さんが、スマホ世代の「めぞん一刻」のような作品を描いたとしても、雰囲気はやっぱり 昭和だろうと思います。

今回のお話は、文章にすると1つの文章なのでしょうか。
長いので途中で区切ってますが。

(この項続く)
(2020年5月19日の日記)
5月日 高橋留美子インタビュー12
次の章は三鷹さんのイラストです。 まだ「めぞん一刻」語りが続きます。

   ☆   ☆   ☆

でも結構みんなほんとに好きですよ、ヒロイン響子さんという人が、結構ほんと私 好きで描いてました。
ネームで響子さんの絵を初めて描いた時にね、全然違ってたという、私が思ってた人では なかったと。
これが響子さんだみたいな。
ちょっとそういう手ごたえみたいなのが凄い不思議な感じだったんで、やっぱりその 描いてて、いろんな面があるというか、ただの周りの理想のマドンナではなく、 わがままであったりとかね、まあちょっとねえ、いろいろ悪い面もいっぱいあるような人なんですけど、 それらすべてが何となく愛しくなるような、そんな女の人であって、それを見てもらえてたらいいなっていう、 そういう思いを込めて描いておりましたね。
なんか私は凄くヒロインのことは好きです。

たとえ高橋さんが作品内でスマホを描こうと、ラインの時代にしようと、私にとって高橋さんは、 いい意味で昭和の時代の漫画家です。
時代小説家が時代小説を書くように、高橋さんは(どの時代を描こうと)昭和漫画家であり、 それはビジュアル、設定、そして何より作品の持つ雰囲気によるものだと思います。

だから昔を書いた時代小説が色あせないように、昭和の雰囲気で描く高橋さんの作品も 色あせない。
最初から流行のトップを走るような漫画じゃない、そこが好きです。

今高橋さんが、スマホ世代の「めぞん一刻」のような作品を描いたとしても、雰囲気はやっぱり 昭和だろうと思います。

今回のお話は、文章にすると1つの文章なのでしょうか。
長いので途中で区切ってますが。

(この項続く)
(2020年6月3日の日記)
6月9日 高橋留美子インタビュー13
「めぞん一刻」に関するお話をまとめました。

   ☆   ☆   ☆

(響子さんの設定に関する質問でしょうか?)

単にその下宿の管理人で未亡人の方がドラマが生まれそうだな、とかね。
だから自分の最初のプランでは、もっとその、響子さんの性格がきつくて、 なんかそういう感じのスタートだったので、はい。
だからキャラクターはなんとなく変ったけど未亡人って設定はそのまんま残ったって感じです。

(登場人物に関する名前に関する質問だと思います。)

大切ですね。
だから名前がしっくりハマってないと、やっぱちょっと動かしづらくなっちゃったりとかあるので、 やっぱりキャラクターの名前考える場合ものすごく、いっぺん名前つけたらもう後に引けなくなるでしょうから、 そこは間違えないようにと思って、はい。

(「うる星やつら」との比較でしょうか?)

まあちょっと「うる星やつら」の場合って言うのは、もう1話読み切りで、どんどんまあ行けるんですけど、 まああの、めぞんの場合、まあたしかにそれは読み切ってはいるんですけど、「うる星やつら」よりもそのストーリー 性は大切にしなければいけないという、だからまあ人間の日々の営みや繋がっていくみたいなね、 そこら辺はすごく、結構大切に描いてたつもりなので、これとあれとは別なんだみたいな。
そういうことは勉強しました。
まあの少年漫画ってやっぱり夢ですよ。
で、青年誌って言うのは現実?リアル?みたいなね。
等身大の生活とか、うん、だな?って思いますので、で、やっぱりその主人公、まああの「うる星やつら」の あたるってちょっとあんなえすけれども、それでもやっぱりそのまあ、彼なりの理想とか正義とかね、ちょっと 高い所にあるんじゃないかな〜って思って。
でまあそれと、やっぱりああいう何て言うんですかねえ、もう人が蹴ったら向こうまで飛んでくような、 それがまあ少年漫画じゃないかなっていうね、そういうそのオーバーな表現だったりとか、でもそれはもう 全て私は夢だと思ってるんで。
それにくらべて「めぞん一刻」っていうのはほんとに現実の、はい、生活です。

(この項続く)
(2020年6月9日の日記)
6月12日 高橋留美子インタビュー14
今回は「らんま1/2」に関するお話をまとめました。

   ☆   ☆   ☆

(なぜ「らんま1/2」を描いたかって質問でしょうか?)

まああのらんまみたいな漫画は自分は前々から凄くやりたかったっていうのがあって、やっぱり 学園物とか格闘とか、私はやっぱりジャッキー・チェンのドランクモンキーに凄い憧れて、 ああゆう物もやっぱり描いてみたかったので、それはすごくあのまあコミカルなその、カンフーみたいな。
それは本当にやりたかったことです。
あとやっぱりそのまあ男女が入れ替わるみたいな、両方やれると広がりが出るなっていうね、 で、あの服装もいろいろ変えられるし、けっこう1人で男女やるんで、その何て言うんですかね、 その書き分けも凄い自分としては楽しいというかね。
1人の人間がおんなじ服を着てるんだけれども、体型が変わることで着こなしがこんな風に変わるみたいなの もすごく楽しんで描いてましたね。
あの弓月光さんっていう漫画家さんが、私がもっとあの中学生だったか小学生だったか忘れたけど、 なんか漫画描いてて、そういうやつ、すごくおもしろかったんですよ。

(けっこう女の子のらんまが裸になってるシーンが多いので、その事に関する質問かな?)

これもやっぱりある小説家の方がお孫さんとらんま見てて、お孫さんが幼くて、あの男の子と女の子と 変った瞬間がわからなかったって言うんですよ。
これはわからないと話にならないんで、よりわかって頂くためには、描くしかないんで、というわけで 描いてたんですよ。

(自分でくだらなくとか言っちゃう高橋さんが好きです、笑) けっこうらんまってくだらない話の方が好きだったりするんですけど、誰も覚えてないような。
う〜ん、全体ほんとらんまは楽しんで描いてたんで、そのオープニングの部分を相当好きですけどね。
あの、これこれこういうわけでこんな目に、こんなことになったっていうその説明自体も結構くだらなく 描けたんじゃないかなと思うので、そのベースができれば後は本当にそのキャラクターを出せば、その器に 放てば、動いてくれるみたいなね、そういう感じだったかなと。

あのまずどうやってたたむかって、あんま考えないです。
連載始めたら、ま、とにかく何て言うのかな、あまり終わることは、終わることを考え始めるのは、本当 終わる、そうですね、2,3ヶ月ぐらい、もしくは半年前ぐらいか、どうやってたたもうかを考え始めるので、 少なくとも最初はそういうことは考えないです。
ほんとはここら辺で終わろうと思っても、ちょっとね、1巻分伸びたりとかね、そういうことはたまにあるケース だと思いますね。

(この項続く)
(2020年6月12日の日記)
6月12日 高橋留美子インタビュー14
今回は「犬夜叉」に関するお話をまとめました。

   ☆   ☆   ☆

「犬夜叉」みたいなのは子供の頃から憧れてた、その一つの少年漫画のパターンなんですよ。
ああいうなんつーかまあ、刀抜いて、で、まあ妖怪も出たりとかね、まあ「どろろ」なんかも。
まあそういう世界観はあったんですけれども、まあでもやっぱり、はい、最近のインタビューで答えているのが、 どっちかっていうと「どろろ」というよりは「八犬伝」、まああのその「八犬伝」的なまあなんか 物の方が自分の中ではしっくりくるんですけど、 やっぱりそういうあのまあ冒険活劇を やってみたかった。

で、しかも今まではコメディをやっていたので、今回とにかく「犬夜叉」で、ボケなくていいというのもものすごく 楽というかね、 大きなコマで置けるとうのはすごく嬉しいことでというか、レイアウトというかね構図とか考えるのも意外と楽しかった。
だからそれもまあ自分の憧れの一つの漫画のスタイルだったんでやりました。

もう全巻持っていると言っても過言ではない大好きなんですけど、その代わりそのやっぱりね、水木先生こそが 日本に妖怪広めた先生なので、自分とか、後から描く人は、それ使っちゃ駄目だと思うんで、やっぱりその 水木先生の描く妖怪に被らない物っていうのを自分で工夫して描かないと駄目だなあと思ってやってました。
(人型多い理由?)

まあでも結構日本には他にも実は妖怪の本とかあるって、アンソロジーみたいな本とか、あとやっぱり地獄絵図 というものがあるんですよね、仏教的なね。
そこからけっこうちょっとそれ見てると来るものがありますね。

(この項続く)
(2020年6月16日の日記)
6月29日 高橋留美子インタビュー16
今回は「境界のRINNE」に関するお話をまとめました。

   ☆   ☆   ☆

いやまあ、まず軽い物に戻ったのは、まあ犬夜叉が結構まああの、シリアスな話だったので それ続けるよりは、まあなんとなくそのもう一遍そういう日々の後、私は行事とかが好きなので、 その四季折々のね、だからそういうのをまたやりたかったっていうのもありますし。
まああと輪廻転生っていうのはまあうん、まあ一つの何て言うんですかね、アイデアでは ないですけれども、でもまあ一つの設定でありますしね。
だから後はその中で幽霊、あのつまんない死に方をしたちょっと残念な人々みたいな。
まあどっちかっつと重くない死を扱ってるんだけど、まあまあまあそういう「感性(?)」なんか、 まっ、そんなにこうなんですかね、考え込まなくていいような漫画をまた描きたかったということで、はい。

   ☆   ☆   ☆

高橋さんのおっしゃりたいことはわかるんですが、非常に意味のわかりにくい文章になってますね(笑)。
シリアスだった「犬夜叉」の後、軽めの日常話に戻りたかった。
「輪廻転生」のアイデアがあり、死を扱うけれど重くはない世界を描きたい。
他のインタビューでもこういう話をされてたように記憶しています。
「境界のRINNE」って言葉にも懐かしさを感じてしまいました。
りんねが終わってもう2年半くらいたつのかな?

(この項続く)
(2020年6月29日の日記)
7月1日 高橋留美子インタビュー17
今回は「MAO」に関するお話をまとめました。

   ☆   ☆   ☆

「MAO」は、まあ結構いろんな時代がちょっと絡んで来るんですけど、全部 日本の、まあ古くは平安時代というのがあって、で、それから今から100年前の、その 大正時代というのがあり、で、今がありみたいな、まあその、3つの時間の中でいろいろなことが起こり、 で、謎もあり、どっちかっつとサスペンス風味が強い漫画ですが、すごい楽しんで描いてます。

やっぱりまあいろんなちょっと謎をばらまいてて、しかも自分がその先を考えてないから、 まず謎がありきなんですよ。
っていうところもね、描いてて意外と楽しいというかね、どうやって解こうかみたいな。

まあそういうあのう、結構いろいろな、あと絵面(えづら)的にもいろんな時代があるので、 いろんな絵が描けて楽しいです、はい。
えー是非とも是非とも読んで下さい。
ありがとうございました。

   ☆   ☆   ☆

今回でインタビューも終わりです。
「謎をばらまいてて、しかも自分がその先を考えてない」が一番衝撃的でしたね(笑)。
そんな高橋さんが大好きです!

さて、自分でインタビューの聞き書きやってみて、想像以上の難しさにびっくりでした。
以前もやったことはあるんですけど、その時は話の要点をまとめてました。
「〇〇に関しては、このように答えて下さいました。」みたいな形でね。

でも高橋さんの言葉を写し取るとなれば、「で、」とか「あの」といった言葉を消せばいいというもの ではない。
高橋さんの言葉の癖を残しながら、いかに読みやすくまとめていくか。
句読点の打ちどころすら迷いました。

日常気軽に読んでいるインタビュー記事がこんなに難しいものだったとは。
今ちょうど朝日新聞2019年(平成31年)1月5日号に掲載された野村萬斎さんのインタビューを 再読していますが、できることなら文章にする前の生のお話を聞いてみたいと思います。
生の会話と新聞の文章を読み比べたい。
プロの仕事ぶりを見てみたいというか・・・。
それにしても勉強になりました。

「うる星やつら」や「めぞん一刻」に比べて「境界のRINNE」や「MAO」など、新しい作品になれば なるほどコメントが少ないのは仕方がない気がします。
でも私のように「犬夜叉」がスタートの人もいる、もしかしたら「MAO」で「高橋留美子」を 知った人もいるかもしれない。

お父さんがラムちゃん好きで、娘さんが乱馬ファンの親子もいるかもしれない。
お母さんは殺生丸に恋したけれど、息子さんは鳳が可愛い!って思ってるかもしれない。
そんな世代を越えてみんなで楽しめる、それが「るーみっく」の一番の魅力だと私は思っています。
(2020年7月1日の日記)
10月3日 アニメ「犬夜叉〜あれから」
原作週刊少年サンデー2013年2月6日(10号)「ヒーローズ・カムバック」
大震災からの 復興支援と「3・11を忘れない」ためのチャリティー企画参加作品「あれから」

   ☆   ☆   ☆

申し訳ないが、完全オリジナルストーリーの「半妖の夜叉姫」はあまり興味がなく、 公式サイトなども見てはいなかった。
ただなんとなく、「あの話もやってくれたらいいな。」と思っていた。
最終話から半年後、戦国時代に共に暮らす犬夜叉とかごめと仲間たちのある日の出来事。
犬夜叉、かごめや仲間たちと再会できた番外編。

そして今日放映してくれた、「あれから」。
あの日のままの犬夜叉、かごめ、珊瑚、七宝、殺生丸、りん、邪見、琥珀、そして楓に再会できた、 また会えた。
弥勒だけは辻谷さんが亡くなって、保村真さんが演じてらした。
辻谷さんより真面目な感じだったが、3人の子どもの父親となって落ち着いた雰囲気で良かったと思う。
ただ七宝役の奥様渡辺さんの気持ちはどうだったのだろう。
そこだけがちょっと辛かった。

琥珀は木村良平さんに交代したと聞いていたが、今回はまだ少年ということで以前と同じ矢島晶子さん。
これも嬉しいサプライズだった。

「根の首」が登場して桔梗と勘違いしてかごめを襲うところも原作通りで、大げさな演出もなく素晴らしい展開。
オリジナルとして、弥勒が風穴が消失したことをちょっと惜しんでいる台詞が入る。
確かに弥勒の寿命を奪う風穴だったが、毒以外の敵に対してはまさに無敵。
最強の武器だった。

そういえばゲームでも、雑魚敵は皆吸い込むけれど、気力を大量消費する上に、イベントなどのボス戦では成功できない 諸刃の剣だったなあと懐かしく思い出す。
お札を使えるようになるまでは、戦闘時は錫杖で叩くか仲間の回復か、あとは敵の体力を見るなんてとんでも 性能だった。

原作では「根の首」を倒して一件落着だが、今後はこの物語を広げて行くようだ。
本当に今日は、あの日のままの犬夜叉たちにまた会えた。
本当に嬉しい。
私の「犬夜叉」は12年前に終わっている。
その5年後に「あれから」で会えて、そして今日アニメで会えた。
第1話は「半妖の夜叉姫」導入もあったが、「あれから」番外編の誠実なアニメ化。
こんな風に作って下さって本当にありがとうございました。

★そうそう、もう一度見ていて書き忘れてたこと思い出しました。
和田さんの「犬夜叉のテーマ」最高でした。
未だにあちこちで聴くけど やっぱりいいですね。
今後もかごめ、弥勒、珊瑚のテーマなど聴く機会あるのかな?
もちろん新曲も。
そして鋼牙のテーマ・・・、好きだったなあ。

★原作「あれから」の感想。
犬夜叉考察24
犬夜叉ワイド版感想21〜30巻
(2020年10月3日の日記)
10月7日 犬夜叉のつぼ八とタンダの山菜鍋
先日見た「半妖の夜叉姫(正確には半妖じゃないキャラもいるけど)」第1話は、新作と言うより 正統派続編という意味で、特別なエピソードだったと思います。
1話目からオリジナルの話かと思っていたので、これは嬉しいサプライズでした。
でもやっぱり寂しかったのが弥勒役の辻谷耕史さんの声が聞けなかったこと。
保村真さんの弥勒も全く違和感ありませんでしたが、やはり以前の「犬夜叉」とは違います。

ところで、リアルタイムでアニメ「犬夜叉」を見ていた方はご存知かと思いますが、アニメには「犬夜叉のつぼ」 という簡単な用語解説みたいなミニコーナーがありました。

これに引っかけて辻谷さんは御自身のホームページに「犬夜叉のつぼ八」というコーナーを設け、 アフレコの裏話やゲスト声優さんの紹介、時には真面目に声優業など、とてもおもしろくて ためになる記事を書かれていました。

私は後でアニメを見返す時に参考にしようと、プリントアウトしてあったのですが、これが13部残っています。
辻谷さんのホームページはもう見られないので、これが全てなのか覚えていません。
2002年(平成14年)にプリントアウトしてますが、弥勒初登場回の16話(2001年2月9日放送) 「右手に風穴 不良法師 弥勒」から90話(2002年10月28日放送)「思いきった草太の告白」までの 記録です。

アニメはこの後もずっと続いているので、辻谷さんも書き続けて下さっていたのかもしれませんが、 残念ながら手元にあるのはこれだけです。

「犬夜叉」に再会できた記念に、この「犬夜叉のつぼ八」をまとめてみたいと思います。
当時のファンには懐かしく、新しいファンには新鮮なおもしろさがあるのではないかと思います。
私も久々に読んで、あの頃の「犬夜叉愛」が蘇って来ました(笑)。

私が「犬夜叉」に出会ってホームページを立ち上げたのは2002年10月19日です。
今月19日でもう18年になりますか。
早いなあ、本当にいろんなことがありました・・・。
これからも古本屋さんのようなサイトであり続けたいと思ってます。
よろしくお願いします。

話がそれましたが、辻谷さんと言えばもう一つ思い出に残っているのが、アニメ「精霊の守り人」のタンダです。
演技も素晴らしかったですが、辻谷さんが作ってアップしてくれたタンダの山菜鍋があまりに 素晴らしくて。

お店でそのまま出してもいいくらい完璧にきれいで、もちろん味はわかりませんが完璧においしいんだろうなあと 思いました。
実は当時私も自分の作ったタンダの山菜鍋の写真のっけてましたが、即刻削除しましたよ。
ただのごった煮に見えるんだもん(笑)。

他にもたくさんのドラマ、アニメ、ゲームなどで素晴らしい声を聞かせて下さった辻谷さん。
改めましてありがとうございましたの想いを込めて、「犬夜叉のつぼ八」をまとめてみたいと思います。
(2020年10月7日の日記)
10月20日「犬夜叉のつぼ八」 16話「右手に風穴 不良法師 弥勒」
辻谷耕史さんが御自身のサイトに連載していた「犬夜叉のつぼ八」は弥勒初登場の16話 「右手に風穴 不良法師 弥勒」から始まります。
放送は2001年(平成13年)2月19日、今から19年前ですが、当然声の収録はそれ以前に行われており、 辻谷さんも収録時の裏話などをメインに書かれています、懐かしいなあ。

当日は珊瑚はまだ登場しておらず、犬夜叉(山口勝平さん)、かごめ(雪乃五月さん、現ゆきのさつき)、 七宝(渡辺久美子さん)の他に準レギュラーのアニメ名八衛門狸(中嶋聡彦さん)、奈落(家中宏さん)などが 参加していたと思われます。
(家中さんは女性版奈落を演じてます。)

辻谷さんは後に渡辺さんと結婚されますが、2018年(平成30年)にお亡くなりになりました。
とても悲しく、渡辺さんの事を思うととても辛くなりますが、「犬夜叉のつぼ八」ではこれ以上この件には 触れず、楽しく進めて行きたいと思います。

弥勒はとても人気のキャラらしい、とは辻谷さんの感想。
スタジオは異様な盛り上がりでしたが、御自身は別の番組収録のナレーションの原稿待ちで、 収録を終えたのは朝の5時!

10時からの仕事もありとほとんど寝てなかったのでフラフラで、「ちょっとアンニュイな弥勒さま」と言われたそうです(笑)。
でも呑み会に参加し、2時半まで呑んじゃったとか。
そしてまた10時から仕事、かなりハードな生活を送っていたんですね。

原作での弥勒初登場は、まだ弥勒の描写がこなれてなくて、「おでこが広いな。」というイメージでしたが、アニメは最初から 完璧なビジュアルでの登場だったので、本当にかっこ良かったです。
さらに「弥勒のテーマ」も素晴らしかった。
勇壮な犬夜叉、優しいかごめに比べて崇高な、と感じる曲。

和田薫さんの時代劇風味の楽曲はどれも素晴らしくて、このためだけにでも「犬夜叉」をアニメ化してくれて ありがとうと新しい曲を聴くたびに感謝の連続でした。
「犬夜叉」だけでなく、いろいろな番組で使用されていたのも嬉しかったです。

今回は初回と言うこともあり、内容も少なめですが、次回からぐんとおもしろくなりますよ。
(2020年10月20日の日記)
10月28日 「少年サンデースーパー」と夜叉姫感想
「半妖の夜叉姫」を高橋留美子さんが描き下ろした絵が表紙サンデースーパー2020年(令和2年)12月号。 気のせいか犬夜叉の顔が大人っぽくなり殺生丸の表情が優しい。
どっちももうお父さんだしなあ。

サンデースーパーといつものサンデー両方にクリスマスカードプレゼント企画が載っていて、どっちも「MAO」 なんだけど、サンデーのカード、欲しいなあ。
というよりこれをコミックの表紙に使ってほしい。
無表情のトナカイ、乙弥が可愛すぎてもう・・・(笑)。

アニメ「半妖の夜叉姫」第1話は、大震災からの復興支援と「3.11を忘れない」ためのチャリティー企画参加 作品「あれから」で、「犬夜叉」の後日談。
感想はすでに書いているので割愛。→「犬夜叉考察24

あとはサンデー編集部で募集した「犬夜叉」「半妖の夜叉姫」に関する質問に対する高橋さんの返答コーナー。
これが一番楽しみでした。

Twitterでも他の質問が未だに掲載されていますが、おもしろかったのが、珊瑚は夫となった弥勒の事を何と呼ぶかとか、 ブヨはオスかメスかといった質問。
正直言って考えたこともなかった(笑)。
答えは呼ぶ必要がある時は「法師様」だと思う、あとブヨは心の中で性別決めて下さいみたいな。
私はブヨはオス、雲母は女の子って感じだな。
何百歳になっても可愛い雲母は女の子。

あと邪見と殺生丸の出会いなど、昔アニメで補填されていましたね。
こういう記事を読むと、やはりリアルタイムで視聴したいたことは大きいなと思います。

その殺生丸がりんの着物を邪見に買いに行かせたってのもおもしろかったです。
邪見は人間に化けられるのかな?
そのお金はどこから?
私はこっそり取って来たと思ってましたよ。

ベストエピソードとして、朔の日の犬夜叉、現代に来る犬夜叉、七人隊、神楽や桔梗の死などいろいろあげてましたが、 究極の1話は最終回、そうでしょうねえ。

なるほどと思ったのが、楓ばあちゃんに関して。
楓が見た目変わらず元気に登場したことに驚いたというコメントがありました。
でもね、コミック1巻を見るとわかりますが、桔梗が死んだ時、桔梗は18歳ですが、楓はその妹で14歳くらい、いえもっと 下でもおかしくない風貌です。

かごめと会うのはそれから50年後なので、64歳くらい?
桔梗に合わせると、少なくとも67歳以下です。
それから15年くらいたったのが今のアニメなので80歳くらいでしょうか。
今が設定に合った年齢なのだと思います。

桔梗の跡を継いで苦労を重ねて年齢以上に老けて見えるというより、設定の都合でしょうね。
お母さんタイプより、おばあちゃんタイプであることで、青春真っただ中な少年少女の物語に落ち着きと安心感が 生まれました。
犬夜叉もこのビジュアルの楓の方が素直になりやすいかと。

犬夜叉一行の帰る場所であり、かごめの心の依り所であり、犬夜叉への良きアドバイザーであり、おそらくかごめや珊瑚、 たぶんりんが子供を産む時も心強い産婆さんだったのでしょう。
殺生丸も楓だからこそ、りんや娘たちを預けた。
楓がいなかったら、かごめに?珊瑚に?ちょっと考えにくいですね(笑)。
邪見がひいひい言いながらお世話したのでは。

かごめが戦国時代で犬夜叉と共に生きることを選ぶのは、ゆきのさつきさんの想いを取り入れたというのは、当時から 有名なエピソードでしたね。
私はむしろ、かごめの選択に迷ったというのが不思議でした。
犬夜叉が現代でかごめと共に生きる選択肢もあったのでしょうか(笑)。

アニメで楓やみんなに再会できたのが一番嬉しかったです。
特に「ひ孫」に再会できたじいちゃんは涙ものでした。
それから和田さんの音楽も!

正直、最初に虹色真珠や三つ目上臈が出て来た時は、あ〜と思いましたが、さすが隅沢さん。
原作のキャラや設定と今のアニメをうまく組み合わせているなあと思いました。
ただ、じゃあオリジナルの部分にも最大限共感できるかと言うとそうでもなくて、やはり「犬夜叉」ではないなあというのが 正直な感想です。

原作に思い入れが強ければ強いほど、オリジナルに抵抗あるのは仕方がないので、今後は昔の犬夜叉に絡む部分を 探しつつ、オリジナルも割り切って楽しみたいと思います。

最後の桔梗=時代樹の精霊が「古の」って、まあ古の巫女桔梗の姿を借りた存在。
これは苦しいけれど、桔梗は綺麗に成仏したので仕方がないですね。
むしろ犬夜叉とかごめの娘を見て複雑な想いに捉われるなんてことにならなくていいのかな?

時代樹の中で眠っているのはりん、ですね。
殺生丸との間に子供ができて、この後どんどん成長して年老いて、それが辛くてこれ以上年を取らないように 眠りについたのかな?と一瞬思いましたが、可愛い娘達を放っておいてそれはないですね。
やはり事故なり病気なりで、仮死状態になっているのでしょうか。

でも殺生丸の妻、子供たちの母親、大きな謎とされてましたが、意外にあっさり出て来ましたね。
ここでもう一段階あったらおもしろいのですが。

「犬夜叉」が盛り上がるのは嬉しいけれど、「MAO」も同じくらい盛り上がって欲しいです。
(2020年10月28日の日記)
11月4日「犬夜叉のつぼ八」 17話「地獄絵師の汚れた墨」と紫綬褒章!
最初に高橋留美子先生、紫綬褒章受賞おめでとうございます!
天才、神様と言われ続けたその陰に、大変な努力があったことと思います。
これからもお身体に気をつけて、素晴らしい作品を描き続けて下さいますように。

それにしても最近の「犬夜叉」の盛り上がりが凄いですね。
犬夜叉展にグッズ販売に。
「半妖の夜叉姫」が目的かと思いきや、かつての「犬夜叉」ファンを取り戻そうという 目論見にも見えてきます。
なんか不思議。

でもこれを機に「MAO」もアニメ化されたらいいなと思います。
「半妖の夜叉姫」は「境界のRINNE」を自社でアニメ化できなかった日テレががんばって 作ってみた作品と思いますが、「MAO」はどうなるのかな。

   ☆   ☆   ☆

辻谷さんにとって2度目の収録。
既に始まっているレギュラー番組に途中から登場するというのは、様々なプレッシャーがあったり するそうですが、「犬夜叉」に関しては、半年前からレギュラーをやっていたようにすんなり馴染めて しまったそうです。

理由は皆さんが弥勒の出番を心待ちにしていたようで、「弥勒の風穴に吸い込まれたい」という願いから 「吸い込まれ隊」というのが結成されていて、なんと隊長は楓役の京田尚子さん!
「私、弥勒様に吸い込まれたいわ!」と何気なくおっしゃったことから結成されたとか。
何て可愛いエピソード!

京田さんもとても可愛らしい方とのこと。
私も楓ばあちゃんが大好きですが、一番インパクトがあった台詞が、ゲームでいきなり「Bボタンがどーのこーの」と コントローラーの操作説明をし始めたこと。
キャラとのギャップが凄かった(笑)。
楓はアニメスタッフさんにも愛されていたようで、アニメオリジナルでも深い台詞がいろいろ出て来てました。
特に「墓を必要とするのは残された人間の心」という台詞が印象に残っています。

収録後の呑み会ではスタッフさんとの音楽談義→呑み会の流れ。
初めて買ったLP(何の事だかわかります?)スタッフさんが井上陽水の「断絶」やサントラの「時計仕掛けのオレンジ」で、 辻谷さんは井上陽水の「氷の世界」。
調べてみたら、「断絶」は井上陽水の1枚目のアルバムで「傘がない」が入ってました。
「傘がない」や「氷の世界」は有名だったので私でも知っています。

「時計仕掛けのオレンジ」は衝撃的な映画でしたが、音楽は覚えてないなあ。
主役のマルコム・マクダウェルはこの映画も凄かったけど、「キャット・ピープル」でナスターシャ・キンスキーと共に 豹に変身する一族を演じてました。
豹になってもおかしくないルックス、身のこなし、雰囲気などまさにマクダウェルとキンスキーにしかできないとさえ 思いました、懐かしい。
(2020年11月4日の日記)
11月9日「犬夜叉のつぼ八」 番外編
番外編では辻谷さんが「犬夜叉」のダビングを見学したことが書かれてます。
辻谷さんは他の記事でも、声優としてだけではなく、音響などスタッフとしての 仕事に関してもよく書かれていたように記憶しています。

ダビングとは
「役者の演じた声やSE(鳥の声や風の音など)、そして音楽をミックスすることで いわばアニメーションにおける音の最終作業」
とのことです。

様々な場面にどんな音楽を使うか、声やSE、音楽の大きさやバランスといったものの 最終調整。
御自分でもスタッフ志向と書かれる辻谷さんは、ずいぶんこの見学を楽しんだようです。
同時に弥勒の声が作品や他の役者さんとのバランスの上でうまくはまっているかを 客観的に見る目的もあったそうです。

辻谷さんは弥勒の絵や表情から、弥勒の声は比較的高いトーンの声が合うのでは ないかと思っていたそうですが、犬夜叉、かごめ、七宝の声が高い分、最初に演じた声で いいのではと思ったそう。
私も当時の感想で、犬夜叉、かごめ、七宝の声が高いので弥勒と珊瑚が低めで 落ち着いてていいですねみたいなことを書いてます(笑)。

私は犬夜叉で「声優」の存在を意識しました。
あっ、正確にはその前にちょっとだけ見た「金田一少年の事件簿」の松野太紀さんの 声に惹かれて声優さんに目覚めたのかな?

ただアニメ犬夜叉放映当時、山口勝平さんがよくテレビで実際に犬夜叉の台詞を 演じて見せてくれたので、ああこうやってやるんだって興味持ったのかな?
表に出て来ないのに、ずいぶんオーバーアクションでするんだなと思ったことを覚えています。
演技もとてもとても大げさに感じました。
何か食べるシーンでは、実際に食べる真似しながらの台詞でした。

ところがこれが画面になるとぴったり合うんですね。
今いろんな映画の吹き替えやアニメでゲストに声優以外の方が参加しますが、ほとんど 棒読みに聞こえるのは、普通に演技してるからなんでしょうね。

最近名探偵ホームズやミス・マープルなどのドラマを見直してますが、ホームズの声は露口茂 さんだし、ミス・マープルの声は山岡久乃さんです(ジョーン・ヒクソン版)。
聞いていると、どう聞いても露口さんだし、山岡さんです。
でもホームズにしか思えないし、ミス・マープルにしか聞こえない。
不思議ですね、演技の後ろに俳優さんの顔が見えてこない。

今気になるのは、アニメや映画の後ろに俳優さんの顔が見えること、声や演技だけでなく。
何が違うのか、業界の方々には考えてほしいなあと思います。

ところで、この記事で辻谷さんは山口さんや雪乃さん(当時)を「役者さん」と書いています。
声優さんじゃなく役者さん。
この呼び方にはどんな思いが込められていたんでしょうね、気になります。
(2020年11月9日の日記)
12月1日「ダ・ヴィンチ」高橋留美子描き下ろしマンガ
「ダ・ヴィンチ」12月号には「境界をかける高橋留美子」と題した特集が掲載されています。
まずは描き下ろしマンガ「自粛期間をこえて」。

「3月は予定が密で」に始まる高橋さん。
ライブと漫画賞の二次会、舞台3本と食事会と「うふふ」な状態です。
他にも旅行や野球(阪神)観戦など、高橋さんの多趣味は承知していましたが、私の中では 1日24時間漫画書いてるイメージだったので、「こんなにも漫画以外のことに時間使ってるんだ。」と ちょっと驚きました(笑)。

そして全ての予定が「コロナで吹っとび」、少年サンデーも対面打ち合わせ等控える事となり、

(月)夜10時から電話でネタ打ち合わせ
(火)(水)夜11時から午前6時までネーム、担当にFAX送る
(木)朝にはネームがアップしているので下絵やペン入れをすすめます
(金)夜から原稿
(日)朝原稿アップ
(月)夕方バイク便が原稿取りに
最初に戻る

という思いがけなく高橋さんの漫画家生活をのぞき見できました。
淡々と、読んでるとむしろ楽しそうに描いているけど、実際は大変なんだろうと思います。
何より打ち合わせの電話代で他人事ながら気が遠くなりそうです。

小池都知事やアマビエのイラストもサービスで楽しく読めました。
「MAO」を読んでると、コロナの影響なんて全く受けてない世界なんですが(当然ですが)、その裏には いろいろ大変なことがあるんだろうと思います。

もちろん高橋さんに限らず、街を歩いているとほとんどの人がマスクしてる以外は普通の風景が 広がっています。
でも満員なのにしーんとした電車の中はやはりどこか異常で、この状況にストレスを感じないで いる人はいないでしょう。

それでもみんながんばってる、私もがんばろう。
改めてそう思いました。
(2020年12月1日の日記)
12月4日「犬夜叉のつぼ八」 18話「手を組んだ奈落と殺生丸」
このエピソードは奈落と殺生丸のナルシスト対決というか、成田さんと 家中さんのねっとり対決というか、かっこ良さを通り越して笑ってしまうような 気持ちになったことを覚えています。

vs犬夜叉で手を組んだとなっていますが、実は人の好い殺生丸が、奈落に まんまと操られたような感じでしたね。
19年前の放映です。

辻谷さんは、この回で初めて成田さんと邪見の長島さんとお会いしたようです。
長島さんは現在チョーさんですね。

殺生丸、邪見、奈落の見事な演技にスタジオの心地よい緊張感が、他の役者さんの 演技を過熱させます。
正に役者冥利!辻谷さん熱いです。
実力あってこそ成り立つ仕事なんだと改めて思いました。

呑み会も異様な盛り上がりとなり、参加できなかった成田さんを肴に盛り上がったようです。
お酒の肴になる殺生丸・・・。
つい奈落と弥勒と殺生丸と邪見が戦国時代の飲み屋さんで宴会している風景を想像してしまいます。

ちなみにこの回は最猛勝も初登場です。
弥勒の風穴は奈落の呪いというより、逃げるのに必死だった奈落が作ってしまったものでしょうね。
最猛勝で対処できるとしても、弥勒が命を捨てて吸い込んだら奈落も吸い込まれるわけだし。

この回の名台詞。
殺生丸「全てがくど〜い!」
「あなたがくど〜い」と思わず突っ込みました(笑)
原作の殺生丸はさらっと喋りそうですが、アニメはとにかくねっとり系でしたね、懐かしい。
(2020年12月4日の日記)
12月7日「ダ・ヴィンチ」高橋留美子インタビュー1
インタビューに入る前に、28ページから29ページにかけて「MAO」の紹介記事があります。
そこで摩緒を冷静でミステリアスなキャラにした理由を語っているので、まずはそこから。

ダークファンタジーを描くということもありましたが、少年サンデーの連載で歴代主人公との違い、 残された要素は「ボケない」という一点でした。
顔も思いきって女性的な感じにしました。
新鮮で楽しく描ける主人公です。

摩緒の顔が女性的とは思いませんでしたが、確かに切れ長の目で、犬夜叉よりは殺生丸に近い タイプですね。

そしてメインの書面によるインタビューです。
テーマは「こえる」、実に読み応えのあるインタビューでした。

最初のテーマは「時空をこえる」。

「犬夜叉」では戦国時代と現代、「MAO」では大正時代と現代と、時代をこえる様子が描かれていますが、 かごめも菜花も頻繁に2つの時代を行き来し、現代の生活も大事にしています。
その理由を語っています。

「犬夜叉」連載当時、かごめをいったん現代に帰すか否かは担当編集さんと話し合いました。
担当さんは、戦国時代の感じが定着するまで帰れなくていいのでは?という意見だったそうです。
でもかごめを帰したのは、シンプルに「家族が心配するから」。
たしかに弟草太の前で妖怪に連れ去られたわけですから家族は心配するだろうし、それに触れないのも 気が引ける。
でもそんな描写はストーリーの邪魔になると言う事で、かごめをいったん現代に戻し、その後戦国に戻るか どうかはかごめに選択させました。

結局そのために、かごめが謎の病気で長期欠席しても心配しない学校とか友達とか、現実的に考えれば おかしな展開になっていきましたが、そこはファンタジー要素の強い「犬夜叉」のこと、お笑い展開に変えてうまくしのいでいましたね。

「MAO」の場合は、謎その他が現代にも及んでいるのと約100年の誤差を見せることが重要でした。

平安の過去回想も多めなので、菜花が帰れないと、令和のストーリーまで過去回想になって無駄なので、普通に 行き来できるようにしました。
最初に「MAO」を読んで、「犬夜叉」とあまりにも似ていてびっくりしましたが、かごめと菜花の立場の違いに 納得させられました。
「犬夜叉」でも例外的に現代で起きる事件があったり、犬夜叉が遊びに来たりしてましたが、基本的に現代は かごめの世界でした。
「MAO」では猫鬼も現代にいて菜花を監視している?見守っている?わけですから描かないわけには いかなそう。
学校問題は「犬夜叉」とは時間の流れを変えて対応しています。

ただそれだけに「MAO」はきちんと最初から読まないと難しい部分はありますね。
さらに「犬夜叉」も読んでいた方が比較の楽しみがあると思います。 (この項続く)
(2020年12月7日の日記)
12月19日「犬夜叉のつぼ八」 19話「帰れ、かごめ!お前の時代に」
この回は犬夜叉がかごめを守るために、現代に帰そうとする(井戸に突き落とす) かなりインパクトのあるエピソードです。
桔梗も回想シーンで登場しますが、あまり印象に残っていないです。

ところが!ところがです。 辻谷さんは、この回はひたすら桔梗役の日?のり子さんのことを書き連ねます。
熱い!熱いです。
なぜかというと、日高さんは、辻谷さんが初めてアニメで主役をした時の 相手役だったからなのです。

「グラディウス」というゲームを「沙羅曼蛇」というタイトルでオリジナルアニメにして、 辻谷さんはグラディウス軍のパイロット、ダーン。
日高さんはグラディウス軍のパイロットで、ダーンとはいい相棒といった関係のキャラ。

当時の日高さんは「バリバリの売れっ子人気声優」で、辻谷さんは「アニメの仕事を始めて まだ2、3ヶ月という新人」でしたが、辻谷さんご謙遜。
2,3ヶ月で主役ってそれはそれで凄いことでは。

その時の印象が強烈で、日高さんは眩しい存在だったようです。
「もちろんフィクションの世界での相手役なのですが『愛の言葉を交わした相手』ですから・・・。」 って辻谷さんのぼせ過ぎ(笑)。

ところがWikipediaには、「3巻のパッケージには(ダーンと)ステファニィとの恋愛が示唆されるような 文言があったが作品中でそのような描写は特になかった。」って身も蓋もない文章が・・・。
究極のロマンティストの辻谷さんの面目躍如といったところでしょうか。

私はこのアニメは知りませんが、遠い昔、懐かしのスーパーファミコンで「グラディウスIII」を ちょっとだけ遊んだ記憶があります。
たぶん生れてはじめて遊んだゲーム。
ミサイルがダブルになったり、シールド張ったり機体を増やしたり、凄いなあと感心したものの、 難し過ぎて手に負えなかったです。

でもステージが宇宙空間の中に砂漠とかモアイとかあって綺麗だったなあ。
その後サイトを作って「真・三國無双」シリーズを知るまでゲームをする事はなかったのですが、 今遊んでも楽しいと思うって、もう存在しないゲームなんですね。
思わずWikipedia読み込んでしまいましたよ。

でも「グラディウス」に人は出て来なかったような・・・。
と、ゲームの話は置いといて、素敵な声と演技だったので他にも錚々たる女性声優さんと 共演されてましたね、懐かしいです。
(2020年12月19日の日記)
1月4日「まんが王国」高橋留美子インタビュー 1
去年の話になってしまいましたが、12月18日に、TOKYO FMの番組「まんが王国 presents 世界はまんがで出来ている!」で高橋留美子さんを特集、書面による インタビューも公開されました。
また、担当編集者の森脇さんが番組に登場、こぼれ話を聞かせてくれました。

失礼ながらパーソナリティの狩野英孝さんはお名前だけしか知らなかったのですが、 高橋さんが取材を受けた理由はお笑いつながりで、狩野さんはお笑い芸人さん、高橋さんは お笑い大好き漫画家さんということで、今回のインタビューが実現したそうです。

聞いた時点でメモも取ったのですが、だいぶ前なので記憶がごっちゃになってる部分もあります。
正確ではないかもしれませんが、あくまでも感想という事でよろしくお願いします。

高橋さんはお笑いライブなどに頻繁に通っているそうですが、その理由は?
そもそもお笑いが好きだから。
取材とかじゃなく、ただただお笑いが好きだから。
ストレートな回答でした。

申し訳ない事に、私はお笑い系は全く見ないのでそういう情報には疎いですが、高橋漫画の くすっと笑えるネタを挟む時の絶妙さ、そのセンスなどはお笑いライブやテレビで鍛えているのでしょうか。

食べることに関してはパクチー以外何でも食べる、特に肉!
あだち充さんとの座談会でも肉肉言ってましたね(笑)。
話をしないで黙々と肉を食べていました。

私も好き嫌いはない方ですが、パクチーは苦手。
苦手というより絶対食べれません。
エスニック系は好きだけど、パクチーが嫌いなのでなかなか新しいお店を開拓できず。
今のところはメニューを知り尽くしているロータスパレス一択です。
パクチーも小皿に取り分けて出してくれるし、食べたい人には追加してくれるし。
この春以来行ってないなあ。
早く気兼ねなく外食できる日常が戻って欲しいです。

高橋さんの描く魅力的な女性キャラにモデルは?
自分で想像して描いているのでモデルはいません。
自分が愛するタイプなので、自分が嫌な女性は描けないそうです。

ただ、その中にちょっとヤキモチ焼きとか、ちょっと力が強いとか?マイナス要素をちょっとだけ プラスして、リアリティを出すそうです。

ヒット作の後でモチベーションを保つには?
漫画を描くことが好きなのでモチベーションが下ること自体ないそうです。
でも読者の励ましは嬉しいし、ネタは編集さんと打ち合わせるとの事。
森脇さんによると、締切を破ったことのない方だとか。
筆の速さは有名ですもんね。

〜この項続く。
(2021年1月4日の日記)

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